3分でわかる!単利と複利の大きな違い

金融用語のひとつに『金利』があります。

金利と聞くと
「計算が面倒だ」、「聞いたことはあるけど難しそう」
といったイメージをもたれている方も多いのではないでしょうか。

そこで金利にはどんな種類があるのかをシンプル化して解説していきます。

資産運用の単利と複利

金利には『単利』と『複利』があります。

海外資産運用や外貨運用をする際には複利での運用がおすすめです。

具体例をもとにそれぞれの違いを見ていきましょう。

条件:元本100万円、金利10%

単利とは

単利は運用で得た利子を元本に組み入れません。当初の元本のみに利子がつきます。

条件をもとに計算していきましょう。

1年運用すると10万円増えます。元本が100万円なので10%をかけると10万円ですよね。2年目、3年目も同じように10万円ずつ増えていきます。

毎年元本に対して10%の利子がつくので、5年で50万円を受け取れます。

5年経過後の総額は150万円です。(税金は省いてシンプル化しています。)

表で見てみましょう。

1年目2年目3年目4年目5年目
利子10万円10万円10万円10万円10万円
元本100万円100万円100万円100万円100万円100万円

このように毎年10万円の利子を受け取ることになります。

複利とは

複利とは運用で得た利子を元本に組み入れます。毎年元本が大きくなるので、運用年数が長ければ長いほど利子が増えていきます。

それでは複利の計算を見ていきましょう。

1年運用すると10万円増えます。1年目は単利と変わりません。2年目になると1年目に増えた10万円に10%の利子がつき、さらに1万円増えます。

3年目も元本に対して10%の利子がつくので10万円増えます。1年目と2年目の10万円に10%の利子がつき、ずつ1万円増えます。さらに2年目についた1万円の利子に対して10%の利子がつくので、千円増えます。

表を見てください。

1年目2年目3年目4年目5年目
利子10万円11万円12.1万円13.3万円14.6万円
元本100万円100万円110万円121万円133.1万円146.4万円

単利と比べると、元本部分が増えていますよね。このように得た利子を元本に加えていくので、雪だるまのように増えていきます。

複利で5年間運用すればおよそ61万円受け取る計算です。

5年経過後の総額は161万円です。

単利は5年間運用すると50万円なので、比較するとおよそ11万円もの差が生じることになります。早くはじめればはじめるほど効果が大きいです。

かのアインシュタインが「20世紀の最大の発明は複利だ」と絶賛しています。それだけ複利の力は絶大です。

72の法則とは

複利の力は絶大だということがわかりました。しかし元本や利率は運用者や投資商品によってまちまちですよね。

そこで便利なのが『72の法則』です。

『72の法則』は複利で運用した場合、資産を倍にするにはどれくらいの年月が必要なのかを計算できます。

計算式:72 ÷金利 ≒ お金が2倍になる期間(年)

では実際に計算してみましょう。

問:元本100万円を金利2%で運用した場合、元本が倍になるのは何年後でしょうか。

これを『72の法則』の計算式に当てはめると

72 ÷ 2% ≒ 36

となります。

つまり36年後に元本100万円が200万円になる計算です。

以下に金利が1%から10%までの利率計算表を作成しましたので、参考にしてください。

金利(%)計算式必要年数
172÷1=7272
272÷2=3636
372÷3=2424
472÷4=1818
572÷5≒1414
672÷6=1212
772÷7≒1010
872÷8=99
972÷9=88
1072÷10≒77

金利が1%だと元本が倍になるのは72年後です。金利が5%で運用すれば元本が倍になるのが14年後と短くなりますね。

資産を何年かけてどれくらい増やしたのかを考えるのに、『72の法則』は便利です。ぜひ活用してください。

長期投資の力

資産運用をする際は、複利で運用すると効率よくお金が殖やせることがわかりました。

もうひとつ重要なポイントは『時間』です。

複利の効果は年数をかけることによって発揮されます。金利が元本に組み込まれた分、次年度受け取る利子が大きくなるわけです。

受け取った利子は再投資して元本を増やし、時間をかけることによって資産が形成されていきます。

複利の力はまるで漢方

運用した成果を再投資すると、じっくりと資産が増えていきます。まるで漢方のように、じわじわと効果が表れていくでしょう。

海外の保険商品などは利率が高いので、複利の効果も大きいです。駐在員として海外生活を送っているのであれば、ぜひ検討してください。

まとめ

今回は金融用語である金利の種類について解説しました。

金利には単利と複利の2種類あり、

単利は運用で得た利子を再投資しない。当初の元本にのみ利子がつく

複利は投資で得た利子を元本に追加する。年々元本が大きくなるので、雪だるまのように利子が増えていく

とそれぞれ特徴があります。

資産運用は複利で行うことをおすすめします。また時間の力を借りることで相乗効果が発揮されるので、長期投資を活用してください。

運用する金利が分かれば『72の法則』を使えます。複利運用すれば資産が何年後に倍になるのか計算できるので、目標を立てやすいでしょう。

金利を知ることであなたの資産が増えるきっかけになります。この機会に金利の違いを覚えてくださいね。

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記事監修:INSURANCE 110 DIRECTOR 才田 弘一郎
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日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。