今更人に聞けない保険、株式、債券の違いとは(資産運用初心者向け)

~メリット・デメリット大公開~

一言で金融商品とまとめてしまうと本当にたくさんの種類がありますよね。
その金融商品を扱えるのが「保険会社」「証券会社」「銀行」大きくはこの3つです。

今回は大きな分類上の運用方法についてメリット・デメリットを比較しながら特性の違いを理解してもらえたらと思います。

保険会社は超大型機関投資家

そもそも保険会社の要素として「お金を増やす」機関ではなく「困っている人を助ける」ことを主体にしています。保険会社は、払い出しをするときは保険金として払いだす以上、しっかり運用はするけれども出ていく可能性が大きいことも考えなければならないため、アグレッシブ(積極的)な運用はできません。なので基本的にはリスクを極力とらない債券での運用が主体になっています。また一般的な日本人が『保険』と耳にすると、医療、事故など直接的な災害のイメージを持つ人も多いと思います。 

ですが、その一方で国の年金を運用したり、他の保険会社の買収をしたり、実は企業にお金を融資したりと、超大型機関投資家として、何十兆円も運用しているため、運用マーケットの中では巨大な存在感を持っている一面があります。

 証券会社や銀行にとっても超優良な大口顧客ということが出来ますね。 特に海外ですと、安定的な運用をしつつも世の中の経済状況に合わせて『債券割合』『株式割合』などをアレンジしてしっかりとリターンを狙うという、日本の保険会社からするとバランスの取れた運用をしている会社が多く存在します。

債券と株式の違いとは

保険会社が債券(海外では株式とのハイブリッドもあり)を主に運用しているのは分かったけど、じゃあ債券と株式の違いって何だろうと疑問に思いますよね。分かりやすく言うと、『債券』は会社にお金を貸している状態です。代表的なもので言えば、国債や社債などがあります。まず入口で5年、10年と年数を決めてお金を貸している状態なので、基本的にその年数が経てば元本は返ってくることになります。そこに一緒にリターン(金利)がついてくるイメージです。一方で株式はというと、完全に投資をしている状態です。出資をしている状態なので、元本の保証はありません。自分が出資しているお金に対して、投資先の企業が配当金としてリターン、そして企業が成長することによる株価上昇のリターンを上乗せしてくれます。

それぞれのメリットとデメリットは

違いをご理解頂いたところで、下の表をご覧下さい。
それぞれの年齢もありますが、例として10年以内のリターンを目安に考えてみます。

保険債券株式
元本確保×
リターン

元本に関しては上記でも触れていますが、債券はあらかじめ年数を決めてお金を貸し出している状態なので、その年数が経過すれば元本は戻ってきます。


保険のメリットとデメリットは

保険も債券を主に運用しているので年数が経てば元本は返ってくるのがメリットである一方、デメリットとして最初の数年間は元本割れしてしまいます。一度保険で契約すると、買ったその瞬間~数年間は元本割れの状態である為、解約できません。 そのため10年以内の運用と考えると債券での運用は保険である必要はないといえます。また、10年という短い期間ではリターンがどうしても少なくなるので、コツコツ積立をして、長期で運用していくほうがゆっくり確実に増やすことができるのに加えて保険の控除も受けることができるので税金対策としても長期での運用の方が受けられるメリットが大きいといえます。ただし、契約内容が外貨建ての場合、その通貨で満額返ってきたとしても円にしたら元本割れだった・・ということも起こります。長期で運用した方がメリットはあるけども、外貨建ての場合は為替変動のリスクもしっかりと考えておく必要があります。

債券のメリットとデメリットは

債券も同様に長期的に見た方がメリットは大きいのですが、リスクを取れば短期間でリターンがある程度とれる商品が無いわけではありません。ですがやはり為替変動や発行体の信用度の低さからどうしてもリスクは大きくなってしまいます。保険を使わない債券で、ある程度流動性のあるものなら途中で売って現金化することが可能です。ですが、債券の発行体をしっかりと信用性の高いものを選ぶ必要があります。国債や社債はリスクが少ないとはいえ、財政難に陥り債務不履行になることで、利子だけでなく元本も回収できない可能性もゼロではありません。事前に格付けや条件等をチェックしておく必要があります。

株式投資のメリットとデメリットは

株式はデメリットとして、まず元本割れのリスクがありますし、最近ではコロナショックで大きく値幅が下がるなど、その時々の市場の動きに敏感です。ですがその後V字回復し大きく利益がでた銘柄も多く見受けられました。我慢して大きなリターンを受けた方がいる一方でそうでない方もいたと思います。このように株式は短期でのリターンが狙えるというメリットがあります。他にも企業の経営にも参加することができ、株式優待券も条件に応じてもらえるので、自分が好きな会社に投資をして自社製品をもらえたり、サービスを受けるのも楽しいかもしれません。ただ企業の業績や投資指標に左右されますし、株式投資の種類やそれぞれの変動リスクなど、初心者にはハードルが高いとも言えるかもしれません。

20年以内のリターンまで運用期間を延ばした目安で考えてみます。

保険債券株式
元本確保×
リターン

債券の運用特性と株式の運用特性をもつ保険は、15年以上ほったらかしで運用してもよい時間軸であれば、安定的なリターンを確保できます。※こちらは海外で貯蓄保険を選択した場合のイメージとなります。

いかがでしたでしょうか。

それぞれのメリットとデメリットを把握した上で、自分に合った金融商品を見つけていきましょう!きっとぴったりな資産運用のカタチが見つかりますよ!

iDeCo /NISA ・年金セミナー開催中

Insurance110では世界各地に拠点があります。
各国に滞在する日本人ファイナンシャルプランナーが、海外在住時の資産運用に関するセミナーを行なっております。

老後2000万円問題や円安、物価高など家計に直結するニュースや、iDeCo /NISAについても分かりやすく解説いたします。

\お金のプロに相談できる/

無料セミナー予約はこちら
記事監修:INSURANCE 110 DIRECTOR 才田 弘一郎
日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。
香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。
日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。