帰国前に確認を!海外在住者が知るべき日本の税務手続きと資産対策|海外金融業界の時事ニュースを解説

海外で長年生活してきた日本人の皆様にとって、帰国は人生の大きな転機です。しかし、帰国時には多くの方が見落としがちな重要な税務手続きが存在します。特に、非居住者から居住者への身分変更に伴う税制の大転換は、個人の資産形成に大きな影響を与えます。本記事では、帰国時に必ず押さえるべき税務対策と手続きについて、専門家の視点から解説いたします。
Contents
帰国時の税制転換:日本の非居住者から居住者へ

海外に1年以上滞在している日本人は、通常、日本の所得税法上の「非居住者」に分類されます。この身分は、帰国して日本に住む意思を示した時点で「居住者」に変更されます。これは単なる身分の変更ではなく、課税対象となる所得の範囲が大きく拡大する重要な転換点となります。
非居住者時代は、日本国内の源泉所得(不動産所得や利子など)のみが課税対象でしたが、居住者に戻った瞬間から、全世界の所得が日本の課税対象となります。これは、海外での給与所得、投資利益、事業所得など、あらゆる所得が対象になることを意味します。
帰国時に必須の税務手続き

納税管理人の解任届出書
海外赴任時に「納税管理人」を選任していた場合、帰国時には必ず「納税管理人の解任届出書」を提出する必要があります。この届出書は、帰国後に納税地を所轄する税務署長あてに提出します。解任届を提出しないまま放置すると、納税管理人が存在したままの状態が続き、後々の税務申告に支障をきたす可能性があります。
確定申告の実施
帰国した年は、帰国前の海外勤務期間と帰国後の日本での勤務期間の両方の所得について、確定申告が必要になるケースが多くあります。特に、非居住者期間中に日本国内源泉所得がある場合、その所得の申告も必要です。
海外資産の税務申告:国外財産調書

帰国時に最も注意が必要な手続きの一つが、国外財産調書の提出です。12月31日時点で、国外に保有する財産の合計額が5,000万円を超える場合、翌年の6月30日までに国外財産調書を税務署に提出する義務があります。この調書には、銀行口座、不動産、有価証券、暗号資産など、あらゆる海外資産を記載する必要があります。
提出を怠った場合、罰金や過少申告加算税が課される可能性があるため、帰国前から海外資産の整理と把握が極めて重要です。特に、複数国に資産を分散している場合は、専門家の支援を受けることを強くお勧めします。
帰国後の相続税リスク

帰国時に見落とされやすいのが、相続税の対象範囲の変化です。帰国前に海外に保有していた資産は、非居住者である間は日本の相続税の対象外でした。しかし、帰国して居住者に戻った瞬間から、その海外資産も日本の相続税の対象になります。
例えば、アメリカの不動産やシンガポールの銀行口座など、帰国前に取得した海外資産であっても、帰国後に相続が発生すれば、日本の相続税が課される可能性があります。
また海外では、「プロベート(Probate)」と呼ばれる、時間も費用もかかる相続手続きに巻き込まれ、相続が「大ごと」になる可能性があります。ケースによっては、相続手続きが完了するまで1〜2年かかることも珍しくありません。
さらに問題は、死亡時だけに限りません。認知症や高度障害など、いわゆる「生きながらの死」とも言える状態になると、海外資産を本人がコントロールできなくなるリスクもあります。
この点を理解していないと、相続時に予期しない手間・摩擦・税負担が発生することになります。
専門家への相談の重要性

海外資産が複雑で、複数の国にまたがっている場合、国際税務に詳しい税理士や会計士に相談することは、単なる選択肢ではなく、資産を守るための必須投資です。特に、米国の永住権やグリーンカードを保有している場合、帰国後も米国への税務申告義務が継続する可能性があり、二重課税を避けるための専門的な対策が必要になります。
帰国前後の税務リスクを減らすために、今やるべき3つのこと

帰国は新しい人生の始まりですが、税務面では多くの落とし穴が存在します。帰国を検討している方は、以下の3つのステップを確認しましょう。
- 帰国予定日の3ヶ月前から、海外資産の全体像を把握し、5,000万円以上の資産があるか確認する
- 国際税務の専門家に相談し、帰国時の税務戦略を立案する
- 帰国後は速やかに納税管理人の解任届を提出し、確定申告を実施する
これらの対策を講じることで、帰国後の資産形成をより効率的かつ安全に進めることができます。帰国は人生の大きな転機です。税務面での準備を万全にして、新しい生活をスタートさせましょう。
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