海外駐在員におすすめの投資方法のご紹介
海外投資は低金利な日本と比較して高金利かつ税率も低く、高い利回りが望めます。また日本円に依存しない分散投資のメリットもあります。しかし、多くの金融商品は日本に住所のない海外駐在中にしか購入できません。この記事では現在海外赴任中の駐在員や、海外に在住している方々に対して、今しかできない海外投資・資産運用の方法とメリットを6つご紹介します。駐在中の資産形成に向けて、ぜひ参考にしてください。
目次
- 定期預金
- 不動産投資
- 株式
- 債券
- 投資信託
- 貯蓄型保険
定期預金
一般的な銀行口座への預金です。海外の口座は日本よりは金利が高い場合が多いため、日本の口座に預けるよりは得といえます。
☆向いている人
☆メリット
- ノーリスク
通常の銀行預金なので、運用リスクはありません。
☆デメリット
- 他の投資商品に比べてリターンが少ない
あくまで銀行預金なので、海外といえども期待できる金利は限定的です。
不動産投資
外国、とりわけ新興国において現在も価格が上がり続けている不動産への投資です。人口増加と経済成長を続ける新興国において、特に人気の投資商品です。
☆向いている人
- 十分な資金があり、海外不動産に関する情報収集をする余裕がある人。
☆メリット
- ハイリターン
一定の家賃収入を確保できるようになれば資産運用で高いリターンを見込めます。良いタイミングで売却できれば高額な売却益も得られます。
- 節税効果
不動産投資のメリットの一つとして、減価償却による節税効果があります。建物の減価償却費を不動産所得から経費として差し引くことができるため、継続的な節税効果を期待できます。
☆デメリット
- ハイリスク
リターンの高い新興国の不動産ですが、新興国ゆえの工期の遅れ、居住者確保の困難さ、売却市場の不完全さなどの不安要素が多分にあり、リスクも同様に高いと言えます。
- 市場の情報獲得の困難さ
不動産投資で利益を上げるには、現地の不動産市場に精通している必要があります。本業で忙しい駐在員にとっては、少しハードルが高い投資商品です。
- 帰国後の管理が困難
家賃収入を目的として不動産を運用する場合、日本帰国後の管理が困難となります。何かトラブルが起こった際にすぐに現場に向かえないというのは大きなデメリットです。エージェントを雇うのが一般的ですが、そのための費用も必要になります。
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株式
投資商品の中で最も代表的な例が、この「株式」です。企業が投資家から資金を調達するために発行する有価証券とそれに付随する様々な権利を合わせて株式といいます。
☆向いている人
- 市場や企業の株価に興味がある人。株価変動のリスクがとれる人。
☆メリット
- ハイリターン
海外には、グローバルに展開する成長性の高い優良企業がたくさんあります。そのような企業の株式を運用することで、高いリターンを期待できます。
- 売却益
株式は債券や投資信託と違い、価格変動の幅が大きくなっています。その大きな変動幅をうまく活用できれば大きなリターンを期待できます。
- 市場の大きさ
世界中の企業の株式を購入することができるので、知識のある方は個人の好みにあった銘柄を取り揃えることができます。
☆デメリット
- ハイリスク
先述の通り株式は価格変動の幅が大きいため、失敗した場合はその分だけ損害も大きくなります。堅実な資産形成をしたい方には少し不向きかもしれません。
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債券
国や企業などが投資家から借り入れを行うために発行される有価証券を債券といいます。定期的に利子を受け取ることができ、期日になれば元本が返還されます。こちらも資産運用の手段の1つとなります。
☆向いている人
- 株式のリスクは取りたくない人。ある程度の金額のまとまった投資が可能な人。
☆メリット
- ミドルリターン
債券を保有していると、事前に決められた利息を受け取ることができ、期日には元本が償還されます。市場で売却すれば売却益を得ることもできます。
- 市場の大きさ
世界中の企業の株式を購入することができるので、選択肢の幅が広く、個人の好みにあった選択をすることができます。
☆デメリット
- 企業のデフォルト(信用)リスク
発行体である企業が倒産或いは財政的に苦しくなった場合は、事前に決定していた通りの利息や元本を受け取ることができない可能性があります。債券を購入する場合は、発行体の信用度を評価することも大切です。
- 株式と比較してリターンが低い
リスクとリターンはトレードオフです。債権の場合、リスクが株式よりも低い分、リターンも比較的小さくなります。
- まとまった金額が必要
世界的な優良企業の社債は最低購入単価が一千万を超える場合があり、債券の購入には比較的な大きな金額が必要になります。また、購入できたとしても分散投資によるリスク分散が難しい商品です。
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投資信託
現地で証券口座を開設することで、海外の投資信託を購入することができます。資産規模の大きな国においては、長期的な資産形成に適した投資信託を比較的容易に見つけることができます。
☆向いている人
- 株式や債券のように個別企業のリスクは取りたくない人。ある程度安定的に資産を運用したい人。
☆メリット
- ローリスク
投資信託は、ほとんどの場合、投資のプロが長期的に安定した利益を出すことを目的としており、株式や市場に関する知識のない人でも比較的低リスクで投資ができます。また、グローバルな分散投資を心掛けることで、さらにリスクを低くすることができます。
- 少額から投資が可能
個人で分散投資をしようとすると、多額な資金が必要となります。しかし、投資信託を利用すると、少額から分散投資を始められます。
☆デメリット
- ローリターン
先述したように、投資信託は長期的な利益を目的としているので、高いリターンよりも低いリスクが優先されます。また、第三者であるファンドマネージャーが運営しているため、その分の手数料もリターンから差し引かれます。
- 元本保証がない。
投資信託は、元本保証のない株式や債券を主な投資対象としているため、投資信託自体にも元本保証がありません。分散投資でリスクは低いとはいえ、運用実績次第では元本割れを起こす可能性もあるので、十分な注意が必要です。
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貯蓄型保険
貯蓄型保険とは、将来に向けた貯蓄ができる保険のことです。満期時に満期金を、解約時に返戻金を受け取ることができます。日本国内においてはあまり人気がありませんが、海外においては一般的な投資商品の一つです。
☆向いている人
- 投資初心者・資産運用初心者。海外に住所があればどなたでも加入していただけます。
☆メリット
- 初心者でも加入しやすい
保険会社が運用してくれるので、特に専門的な知識がなくても、加入することができます。本業の仕事が忙しい駐在員にとって、金融市場に関する勉強時間を取られないというのは大きなメリットの一つということができます。資産運用の初心者におすすめです。
- ローリスクミドルリターン
ほとんどの場合で最低利率が設定されており最低利回りが保証されています。また利率が高いところでは元本の何倍もの利益を得ることもできます。万が一保険会社が倒産した場合でも、政府による金額保障制度を利用できる場合もあります。
- 運用と保障の二面性
保険商品なので、もしもの時の保障を兼ね備えています。運用によるリターンと、万が一の時の保障の二つのメリットを享受できる柔軟性が特徴です。
☆デメリット
- 運用期間が長い
満期金を受け取るためには10~20年程の運用期間を要する保険プランが多く、長期的な目で見る必要があります。また、一定期間を過ぎずに解約すると、元本割れのリスクもあります。