資産運用

「正貨」お金の中のお金 第二部: バーゼル3とペーパーゴールドの危機

前回の第一部では などをご紹介しました。 便利なペーパーゴールドですが危機が迫っています、と軽く触れたところで終わってしまったので、続きが気になっている方もいらっしゃいますよね。 第二部では などをご紹介します。 ペーパーゴールドのおさらい ここではペーパーゴールドのおさらいをしていきます。 ペーパーゴールドとは ペーパーゴールドとは、実際の金を持たずに金の価格と連動する金融商品のことです。また、金のETF(上場投資信託)もペーパーゴールドに含まれることがありますが、大きなETFは実際に金を保有している場合もあるので、その違いに注意が必要です。 ペーパーゴールドと現物ゴールドの違い ペーパーゴールドは、金そのものを持たずに、金の価格に連動する金融商品に投資する方法のことをいい、一方、現物ゴールドは、金の延べ棒やコインなどを実際に購入して保有する方法のことです。この金の価格は、ロコロンドン金価格という基準で決まっており、世界中の取引市場でその価格が参考にされます。ロコロンドン金価格は、金の取引において非常に重要な役割を果たしており、金投資を行う際にはこの価格の動きを注視することが大切です。 ペーパーゴールドは、実際の金を保有せずに金の価格の変動に連動する金融商品に投資する方法です。金そのものを購入するわけではなく、金の値動きに基づいて利益を狙う仕組みが特徴です。この投資方法にはいくつかの種類があり、主に金ETF(上場投資信託)や金先物取引、金投資信託などがあります。金ETFは証券取引所に上場しており、少額から投資が可能なため、特に投資初心者におすすめです。金先物取引では、将来の金の価格を予測して取引するため、大きな利益を期待できますが、リスクも高い種類です。金投資信託は、投資家の資金を集めて金関連の資産を運用する仕組みで、より分散されたリスクを持っています。 ただし、ペーパーゴールドにはいくつかのリスクが伴います。金の価格は経済状況や市場の需要と供給に大きく影響されるため、予想と反対に価格が下がる可能性もあります。特に金先物取引においては、先物契約の期限が近づくにつれて価格変動が大きくなるため、リスク管理が非常に重要です。また、ペーパーゴールドの価格連動性は金の動きに基づいているため、他の金融商品や市場の影響を受けやすいです。そのため、投資家は金価格の変動に敏感であり、市場の動向を注視する必要があります。加えて、金ETFや金投資信託においても、価格連動性が強く、金の価値が上がると投資信託やETFも上昇する傾向があります。 ペーパーゴールドは、実際に金を保管する手間がなく、物理的なリスクもない安全性がありますが、金融機関が発行する商品であるため、万が一その金融機関が破綻した場合、リスクが発生する可能性もあります。また、ペーパーゴールドの安全性においては、外的な経済状況や市場の変動が影響することがあり、投資家はこれらを十分に理解したうえで投資判断を行うことが求められます。投資を始める前に、これらのリスクやリターンをしっかり理解し、おすすめの投資方法を選ぶことが重要です。 ペーパーゴールドと現物ゴールドどっちがいい? ペーパーゴールドと現物ゴールド、どっちがいいかは目的によります。ペーパーゴールドは少額から投資でき、保管の手間もなく手軽ですが、価格変動や金融機関のリスクがあります。現物ゴールドは資産保全の面で安心感がありますが、購入費用や保管費用がかかるため、目的に応じて選ぶことが重要です。 バーゼル3でペーパーGold終焉か!? なぜペーパーゴールドに危機が迫ってきたのか、第一部でもご説明したのですがおさらいしましょう。 バーゼル3は「銀行の健全性確保のための国際ルール」を取り決めた活動の第3弾のことを指します。今後、2028年くらいまで銀行の体力があるのかを確認する動きをとるようです。 バーゼル3にはさまざまなルールの規制があるのですが、金に限っての話ではペーパー上で取引していた金に裏付けが必要になります。これにより、メリットとしては、経済危機などが起こっても、金の取引に問題が発生しないよう、銀行は体力をつける必要があるのです。 これまでは重たい金を動かすことなく、数字上の取引だけで売買ができていました。しかし、売買するにあたってお金を用意しなければいけないため、銀行としてはコストが増大するというデメリットもあります。 そのため、取引自体を取りやめる銀行がでてくるかもしれません。 【豆知識1】BIS(Bank for International Settlement):国際決済銀行って? BIS(Bank for International Settlements、国際決済銀行)は、1930年に設立された中央銀行をメンバーとする組織で、スイスのバーゼルに本部があります。ドイツの第1次大戦賠償支払に関する事務を取り扱っていたことが行名の由来ですが、それ以外にも、当初から、中央銀行間の協力促進のための場を提供しているほか、中央銀行からの預金の受入れ等の銀行業務も行っています。 BISには、2021年(令和3年)6月末時点で、わが国を含め63か国・地域の中央銀行が加盟しています。日本銀行は、1994年(平成6年)9月以降、理事会のメンバーとなっています。 参照元(日本銀行):https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/intl/g05.htm/ まずはEUに適用されるバーゼル3 バーゼル規制とはどのようなものなのか、またバーゼル規制によってどのような懸念があるのかを解説します。 バーゼル規制(BIS規制)とは バーゼル銀行監督委員会が公表している、国際的に活動する銀行の自己資本比率に関する国際統一基準のことです。米国は1980年代前半に銀行の自己資本比率規制を強化しましたが、国際業務を営む世界の銀行が同じ条件で競争できるよう、米国はバーゼル銀行監督委員会にも自己資本比率規制の強化を提案しました。 その提案を受け、1988年に最初のバーゼル規制、すなわちバーゼルⅠが制定されました。その後の金融自由化に伴い、銀行内部のリスク管理手法が発展していくなか、バーゼルⅠでは対応しきれなかった部分に対応すべく、2004年にバーゼルⅡが制定されました。 リーマンショックを経ての金融危機発生を受けて、欧米の多くの金融機関が破綻ないしは危機的な状況に至り、経済全体が不安定な状況に陥りました。その反省を踏まえ、金融機関の健全性向上を目的として、2010年にバーゼルⅢが制定され、完全適用に向けて2013年から段階的に実施されており、2028年はじめには完全に実施される計画です。 【豆知識2】バーゼル合意とは? バーゼル合意とは、バーゼル銀行監督委員会(注1)が公表している国際的に活動する銀行の自己資本比率(注2)や流動性比率等に関する国際統一基準のことです。日本を含む多くの国における銀行規制として採用されています。 バーゼル合意は、1988年(昭和63年)に最初に策定され(バーゼルI)、2004年(平成16年)に改定されました(バーゼルII)。その後、2007年(平成19年)夏以降の世界的な金融危機を契機として、再度見直しに向けた検討が進められ、2017年(平成29年)に新しい規制の枠組み(バーゼルIII)について最終的な合意が成立しました。 なお、バーゼル銀行監督委員会の常設事務局が国際決済銀行(Bank for International Settlements。略して「BIS」と言われます)にあることから、バーゼル合意は「BIS規制」と呼ばれることもありますが、BISとバーゼル銀行監督委員会は別組織のため、「バーゼル規制」がより正しい呼称と言えます。 参照元(日本銀行):https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/pfsys/e24.htm/ ペーパーゴールドに対する規制の強化を発表 2021年6月28日に、バーゼル3のペーパーゴールドに対する規制の強化についての発表がありました。 金取引の中心になっている国はイギリスです。イギリスにバーゼル3が適用されると、金取引が止まってしまうのではないか、という懸念が拡がっています。 実際の金保有量に対して金の裏付けのない世界の取引(ペーパーゴールドも含む)額は、85.75倍です。仮にこの状態でリーマンショック級の経済危機が起こった場合、金の現物として引き出そうとしても在庫がない事態が起こるかもしれません。 今回は金取引をする銀行に裏付けの資産を保有しなければならない、という規制強化が入ることで今後のペーパーゴールドの雲行きが怪しくなったわけです。 英国に適用となる2022年1月危機はどうなる バーゼル3のペーパーゴールドに対する規制の強化により、混乱が起こるかもしれないと心配した方も多かった今回の発表。バーゼル3がどうなるのかはもう答えが出ました。 大規模な混乱を避けるため、英国でのペーパーゴールドに対する規制は免除されるようです。 今回の規制で「金が暴騰する」と期待していた投資家の方には残念な結果になったのかもしれません。しかし、目線を変えると「金の現物を現在の価格帯で購入できるチャンス」と捉えることもできるでしょう。…

「正貨」お金の中のお金 第一部

今回は、お金の中のお金といわれている『金Gold』について触れていきます。 『金Gold』の動きが導く世界の動きはどのようになっているのか。また、実際に香港で『金貨』を購入する際に注意することや、メリット・デメリットをお伝えしていきます! 三部構成になっていますので、最後までお付き合いいただけたら幸いです。 第一部は 『金Gold』について ペーパーゴールドと現物ゴールドのメリットとデメリット などをご紹介します。 『金Gold』はどういった存在なのか? 『金Gold』の存在はお金の中のお金といわれています。歴史を振り返ると、数千年も前から人々の共通価値として認識されており、世界共通の資産でもあります。 現在、私たちが認識しているお金といえば『紙幣』を想像される方が多いのではないでしょうか。しかし、あくまでも紙幣は国の信用をもとに印刷された借用書のようなものなので、正貨とは呼ぶのは難しいでしょう。※もちろん何を『正貨』とするかは時の権力者の影響力があるかと思いますので断定は出来ませんが。。。 正貨は借用書と異なり、金利は付きません。一方の借用書というのは言わば「貸し借り」の世界ですので金利の授受が発生しますし、債券、株なども金利の受取や業績に応じた配当が付いてきますね。 資産運用を行っている人は、金を鉄壁の守り資産としてポートフォリオに組み入れる方も多いです。紙幣や株式や債券などの発行体の信用ベースに取引されるペーパー資産の価値暴落時にリスク回避できる『実物資産』といえるでしょう。 国が発行する紙幣は信用によって成り立っています。治安や政局が不安定になると、「この紙幣は大丈夫かな」と心配されることもあるでしょう。もちろんそんな不安定な世の中にはなって欲しくはありません。 ですが、残念ながらそんな有事の際に唯一交渉材料として使えるのが『金』の最大のメリットといえます。 ペーパーGoldによって市場が急拡大している 金は希少な鉱物として価値が高いことで知られています。ですが、金融世界の発達により現在は株や債券などと同じ現物を動かさずに取引を完結させる『ペーパーGold』が市場で購入できるようになってきました。 例えば海外のHSBCの口座を開設していれば、口座内の数字の移動でGoldがすぐに購入できます。また、FX市場では金の価格変動でレバレッジ取引をすることも可能です。 ペーパーGoldは他にも 純金投資:田中貴金属や三菱マテリアルほか‥1,000円から投資可能 現物コイン、延べ棒:恒生銀行や田中貴金属、三菱マテリアルなどで購入可能 ETF:金価格に連動した上場投資信託も複数あり 外国株:金に関連する企業の産金株式。BANNGと呼ばれています。 投資信託:積み立て可能な投資信託もあります。iShares Physical Goldなど 金先物投資:金を投資対象とした場合、下がる方にかけられる などがあります。 このように、金に関連する投資方法はたくさんあることがおわかりいただけたかと思います。 ですが、もし初心者である場合は純金積み立てをドルコスト平均法によって、コツコツ買っていくのがおすすめです。 現物金 vs ペーパーGold それぞれの特徴とは 同じ金でも現物金とペーパーGold それぞれ特徴が異なりますが、どちらで投資や取引をするのが良いのでしょうか? メリットとデメリットを見ていきましょう。 現物金Gold投資のメリット 金そのものを自分の手で保有できるため、有事の際には世界通貨として力を発揮する 鉱物なので、量自体に限りがあり無価値にはならない:オリンピックプール3杯〜4杯分と言われています。 世界共通の価値を持つため、発行体リスクがなく安心して保有できる 現物金Gold投資のデメリット 金地金などは見た目の大きさよりも重いので持ち運びに不向き:iPhone 10 の大きさで約1Kgほどの重量となります。結構重さがありますね。 金地金などは本体自身に価値があるため盗難リスクはとても高くなります。保管やセキュリティーに十分注意しなければなりません。(貸金庫に保管するなど) タングステンに金メッキを施した偽物もあるので、真偽の見極めは素人には難しい。信頼できるところから購入するとよい 金は鉱物のため、預貯金や株式などと異なり利息や配当は発生しません。 ペーパーGold投資のメリット 金関連のETFは上場している投資信託。株と同じく日々価格変動があるので、保有している実感を感じられる 純金積み立てなどは少額の1,000円程度から投資可能のため、ドルコスト平均法で積み立てが可能 金の先物取引は金の値下がりに投資して利益を得られる。その分、損失も大きいので注意 現物とは違い、盗難リスクはほとんどない ペーパーGold投資のデメリット 金融商品としての色が濃いため、現物の裏付けがない金ETFの場合、発行体の信用リスクが発生する 金に投資しているとはいえ、本物の金に変えられるような商品はほとんどない 金ETFは現物投資と同じく分配金がない…

太く短く派?細く長く派?あなたの年金どう組み立てますか?

現在の日本では年金について考えなおす時期にきています。法改正により、このままだとこれまで考えていたライフプランが崩れてしまうかもしれません。 今一度、年金の組み立てについて考えてみましょう。 なぜ今のタイミングで年金について考える必要があるのか 今までの定年は60歳が一般的でした。 しかし、令和3年4月から施行された改正高年齢者雇用安定法によって、65歳までの雇用を確保することが義務化されたのです。さらに就業を希望する70歳までの雇用を確保する、努力義務を課せられることになりました。 従来は給料の高くなったベテランが退職したのち、若く人件費の安い人材を雇うことで会社の若返りを図っていましたが、大きく変わることになります。 改正高年齢者雇用安定法の対象となる事業者は、70歳までの定年引上げや定年制の廃止などを講じる努力を課せられました。しかし、一方的なものではなく継続雇用制度に係わるため、助成金の支給対象にもなり得るので、デメリットばかりではありません。 改正高年齢者雇用安定法が必要な理由 なぜ改正高年齢者雇用安定法が必要なのでしょうか。 下の図をご覧ください。 年金を受けとっている方を高齢者とした場合、高齢者世帯の約半分の所得は年金のみといったデータが出ています。つまり、年金に頼った生活をしているわけです。 さらに年金改革が行われ、就労を後押しすることになりました。2022年の春から75歳で年金の受け取りができるようになります。 これは「年金を払えないから働いてほしい」というメッセージを置き換えたようなものでしょう。 過去動画でも年金制度が無くなることはありませんが、古き良き時代のように十分な環境で受け取れるかどうかは別の話となります。と言うような話をしてきました。その不安が現実になりはじめています。 年金の受け取り年齢を繰り下げるとどうなるのか それでは年金の受け取りはどう変わっていくのでしょうか。 これまでは年金の受け取りを65歳から70歳へ5年繰り下げることで、42%増額することができました。2022年4月からは年金の受け取りを70歳から75歳に変更すると、84%増額します 84%と耳にすると「そんなに増額になるなら、繰り下げして沢山もらおう!」という気も起こると思います。しかし実はちょっとしたカラクリがあって、沢山の年金を受取ると、それだけ所得税、住民税などの税金額が増えることにも注意が必要です。 日本人は長寿国として長生きする高齢者が多いです。元気に働いている方にはよいかもしれませんが、自分のライフプラン、終活プランなどを頭の片隅において、収入、支出、生活の楽しみなどをしっかりと考えておいた方がよいでしょう。 話しを元に戻しますが、法制度が変わるということは、これまでのルールが変わることを意味します。従来の生活も変える必要がでてくる可能性がありますね。 現役時代に十分な年金準備ができていたら何ができるのか もし現役時代に年金の準備ができていたら、いくつもの選択肢の中から最適なものを選べるでしょう。 「おれは太く短く生きる。70歳まで仕事はしない」 「私は細く長く生きたい。働ける限り働いて社会との関わりを持って、余暇も充実させたい」 などの選択が可能です。 さきほどの図でも解説しましたが、生活資金を年金でまかなっている人は、ある意味選択肢が少ないと言えます。生活基盤である収入を国に完全に依存する状態になってしまいますからね。 そうならないためにも、今のうちから年金準備をしておく必要があります。 では老後資金をいつ貯めればよいのでしょうか。 コンサルティングの現場でも色々とお聞きする機会があるのですが、駐在員として海外で生活している間は、結構預貯金を貯められるようですね。海外のお金(例えばUSDなど)は円安のときに日本で使うと、いつもより多くの買い物ができるメリットがあります。海外生活中は何かとチャンスが多いので、利便性の高い通貨をしっかりと貯めておきましょう。 では仮にUSD10万ドル※を年金として運用した場合、太く短く生きたい人と、細く長く生きたい人におすすめの年金プランはどんなものがあるのでしょうか。 ※(約1,000万円)$1=100円として換算 年金を太く短く受け取りたい方向けのプラン 40歳でUS10万ドルの年金プランに加入した場合、65歳からUS41,000ドルを10年間受け取れます。受取合計額はUS41万ドル(約4,100万円)です。 このプランは出口のアレンジ(年金をどのように受取りたいか?)をある程度自由に作ることが出来ます。当初、65歳から年金受取りを開始する予定で計画していても、人生には何が起こるのかわかりません。60歳から早めに受取ることも可能ですし、70歳に先延ばしすることも可能です。運用されている残高にもよりますが、受取り金額を変え、受取期間をも変えられるので途中で仕事をしている期間は年金を受け取らない、もしくは金額を少なくするなど様々な調整が可能です。 年金を細く長く受け取りたい方向けのプラン 一方で仕事やボランティアなど社会との関わりを続けつつ、老後資金を貯めていきたい方もいますよね。前述のプランと同じように、40歳でUS10万ドルの年金プランに加入した場合、65歳からUS23,000ドルを100歳まで受け取れるような出口プランも設計できます。 年間の生活費がUS23,000ドル未満でおさえられる方や、US23,000ドルと自分で稼いだ収入が支出を上回る方は、老後の心配をしなくても良くなりますね。100歳まで受け取った場合の合計はなんとUS80万ドル(約8,000万円)になり、掛け金の8倍になります。 以前の動画でご案内した、サンライフのVictoryという保険商品がありますが、実は今回の年金プランというのは、それを応用したプランとなります。その動画では『どのような方が加入できるのか?』『サンライフはどのような会社なのか?』などを紹介しておりますので、興味がある方はぜひご覧ください。 この記事を通して、ただ保険に入るだけではなく、出口戦略はどうすればよいのかをしっかり考えたうえでのプラン選択をするきっかけになれば幸いです。 限られた人だけの選択肢です 「老後に向けて資産運用をしたい」と思われた方もいらっしゃるかと思われますが、すべての方が選択できるプランではありません。 住んでいる国によっては年金保険プランの加入ができない場合があります。また、ある程度の資金力も必要です。 加入条件を考えれば、海外生活中に加入されるのが最適だと思われます。 困ったときは110(ワンテン)へ 不明な点や確認したい点があれば、110サポートへお気軽にご連絡ください。 たとえば 届いたレターの内容を詳しく確認したい 保険に加入はしたものの担当が外国人だった。現状を確認したい 住所変更の手続きをしたいが、どうすればいいのか教えてほしい 住所変更の手続きをしたいが、どうすればいいのか教えてほしい などの疑問にお答えします。 まとめ 令和3年4月から施行された改正高年齢者雇用安定法や年金改革によって、これまでのルールが大きく変わろうとしています。今まで通りの考え方や生活を考えないといけないタイミングがきているのかもしれません。 現役時代に老後資金を貯められるのであれば、政府の年金に依存した生活をしなくてもすみます。 そこで年金を…

分かっちゃいるけど再確認! 今、繰上返済するべきでない理由を事例と共に解説します

住宅を購入した場合、早くローンの支払いを終わらせるために繰り上げ返済を検討する方がいらっしゃるのではないでしょうか。 FPの観点では「今現在は繰り上げ返済はやらないほうがよい」と考えています。 なぜ住宅ローンの繰り上げ返済をしない方が良いのか、事例を用いてご説明します。 なぜ繰り上げ返済をおすすめしないのか 冒頭でもお伝えした通り、繰り上げ返済はしない方が良いと考えています。その理由は今はゼロ金利だからです。 現状では繰り上げ返済のメリットを感じられないので、十分に生かした方が良いと考えています。 それでは金利が0.6%と3.8%の2つのパターンを比較していきましょう。 シミュレーション①金利0.6%の場合 ここからは具体的な事例を用いてご説明します。 3,500万円の住宅を購入しました。手元に200万あったので、この200万円を繰り上げ返済に回したとします。 本来ならば、家を買ってすぐ繰り上げ返済にお金を回すことはありえません。そのお金は頭金として使う場合がほとんどだからです。便宜上わかりやすくするため、住宅購入後すぐ繰り上げ返済に200万円使うと仮定して話を進めていきます。 住宅購入費として、3,500万円借りました。金利は35年固定で0.6%です。ここに団体信用生命保険という保険のサービスがついてくるので、ほとんど金利はないようなものですね。 次に下の図を見てください。 こちらは3,500万円を借りた時の支払い明細書です。返済額の欄にある92,410円というのは毎月返済していく金額だと思ってください。 92,410円をずっと35年間払っていくイメージです。年間でみると111万円、これに35年間支払いが続いていきます。 毎月の支払いが92,410円ですが、35年間で支払うのは総額3,880万円です。 92,000円×12か月×35年間で3,880万円。つまり3,500万円借りて3,880万円返すことになるので、380万円が利息と思ってください。この380万円の利息を高いと思うのか、少ないと思うのかは人それぞれでしょう。 では図に戻ります。2019.10の欄を見てください。返済額の92,410円のうち、74,910円が元金、利息は17,000円が利息です。 つまり92,410円のうちの17,000円が銀行に支払ってるお金だと思ってください。 「92,410円のうち、17,000円も手数料を払うの!?」という感覚なのか、「たった17,000円しか払わなくていいんだ」と思うのかは人それぞれでしょう。 返済額の92,410円は26ヶ月まで変わりません。ところが元金に回るお金は74,910円を皮切りにどんどん増えています。2019.10では74,910円だったのが、26か月後には75,852円になっていますね。 そのかわり利息に払う金額は17,500円だったのが16,558円と減っています。 イメージとしてはこの図を参考にしてください。 最初はこの92,410円のうちの74,910円が元金で17,500円は銀行に払うお金です。この銀行に払うお金が年数がたつにつれて、どんどん減っていきます。これが住宅ローンの仕組みです。 住宅ローンの支払いが始まった時点では、元本と利息の割合は8:2になっています。92,410円払ってるうちの20%が銀行に支払い、80%は住宅の返済に回ってると考えてください。 それでは本題となりますが、3,500万円の住宅ローンから、200万円を繰り上げ返済するとします。3,500万円から200万円を差し引いた3,300万円に一番近いところを探してください。 200万円を返済に充てることで、26ヶ月分、つまり35年ローンが2年早い33年で終わる計算になりました。200万円で2年の支払期間短縮ができそうです。 シミュレーション②金利3.8%の場合 次に金利を変更して比較をします。 今から30年前の住宅ローンの金利は、3.8%ほどありました。3,500万円の住宅ローンを金利3.8%で組むと、月々150,800円支払うことになります。 先ほどは年間の支払額が111万円だったのが、181万円と1.5倍以上増えました。トータルでの払込金額は6,334万円になります。 金利0.6%の計算では利息の支払分で350万円ぐらいでした。今回の計算では2,800万円ぐらいを利息で支払う必要があります。 では支払いの内訳を見てみましょう。 先ほどは元本と利息の割合は8:2でした。今回はおおよそ7:3と逆転しています。 2019.10の欄を見てください。月の返済額は約15万円です。15万円のうちの11万円以上は利息として銀行に払わなければなりません。 この時代に繰り上げ返済をしたらどうなるでしょうか。 先ほどと同じ条件の200万円を繰り上げ返済に充てるとします。金利0.6%で繰り上げ返済した場合、26ヶ月返済時期を早められました。金利3.8%ではなんと46か月も返済を早められることになります。 まとめ なぜ今は繰り上げ返済をおすすめしないのかを解説しました。 0.6%の金利で3,500万円借りた場合、支払い総額は3,880万円です。金利は380万円ほどになります。 一方、30年前の金利3.8%の時代に同じ条件で住宅ローンを組んだ場合、総支払金額は6,334万円と大きな差が生じました。 繰り上げ返済に200万円を充てると、金利0.6%の場合は26か月返済を早められます。金利が3.8%の場合はなんと46か月も短縮できる計算になりました。 繰り上げ返済は金利が高ければ高いほど効果を発揮するといえます。 現在のゼロ金利時代では繰り上げ返済のメリットは薄れてしまうので、資産運用など他の使い途にお金を使われてはいかがでしょうか。

知っておくべき老後の年金シミュレーション!一人暮らしの生活費も安心?受け取り時期で資金計画が変わる!

私たちが将来老後に受け取る年金は、受け取り時期によって金額が変わることをご存知でしょうか。 年金の受取額を知っておくことで、老後資金をいくら自分で準備する必要があるのかシミュレーションしやすくなります。特に一人暮らしのおひとりさまの場合は、生活費の全てを自分で賄う必要があるため、計画的に考えることが重要です。 更に、この記事では老後の年金の受け取り時期を変更することで、年金繰り上げ?繰り下げ? どっちを選択すると、どれくらい受給額が変わるのかをシミュレーションしてまとめてみました。将来受け取れる年金の受給額を把握し、夫婦や一人暮らしでもお得な選び方を知りたい方は参考にしてください。 公的年金の種類とは 公的年金には、ザックリと分けると ・老齢年金・遺族年金 の2種類あります。 老齢年金は生きている間にもらえる日本の年金制度のことです。もうひとつは遺族年金で、亡くなった場合、残された遺族が受け取れる年金のことを指します。 今回は老齢年金を深掘りしていきましょう! 国民年金(老齢基礎年金)とは 国民年金(老齢基礎年金)は仕事を退職後、老後の生活費としてもらえる年金です。 この記事を執筆している2021年4月現在『65歳』から受け取りを開始できるのですが、この先はどうなるか分かりません。もしかしたら受け取り開始の年齢が上がっていく可能性もあります。将来の資金計画を考える際には、この点も考慮する必要があるでしょう。 国民年金は最高で78万円/年(6.5万円/月)の受け取りが可能です。これは20歳から60歳まで、40年間満額を払った場合受け取れます。老後の生活費をシミュレーションする際に、どれくらいの資金が必要かを確認しておくと安心です。早い段階でこのシミュレーションを行い、老後資金の準備を進めることをおすすめします。 次に厚生年金です。老齢基礎年金に老齢厚生年金が上乗せされたものを指します。 厚生年金は人によって受け取れる金額がまちまちです。収入と支払い年数によって受取額が変わるので、平均値はあまりあてになりませんが、参考程度に知っておいてください。 厚生年金は男女平均で176万円/年です。月額14.5万円が受け取れる計算になります。 では『夫婦2人』が受け取る場合、いくらになるでしょうか。 1人が厚生年金、もう1人が国民年金の場合、だいたい254万円/月(月額21万円)受け取れるイメージです。これで老後の生活にゆとりを持ちながら過ごすことができるかもしれません。 年に一度、現状でどれくらい年金を受け取れるか記載されている『ねんきん定期便』が、誕生日の一か月前に届いているはずですので、確認しながらシミュレーションしておくと良いでしょう。 老齢年金の繰り上げ・繰り下げ受給とは 老齢年金には繰り上げ、繰り下げ受給があることをご存知でしょうか。もしかしたらどこかで聞いたことがあるかもしれません。具体例を出して解説しますので、見ていきましょう。 65歳から15万円/月受け取れるご夫婦がいるとします。 通常なら65歳からの受け取りですが、60歳に前倒しして受け取ることが可能です。早めにもらうので『繰り上げ受給』と呼びます。 本来65歳から受け取るものを早めにもらうため、同じ金額の受け取りはできません。だいたい10.5万円/月となってしまい、年金受取金額が30%減る計算です。生活費を確保するために、早めに受け取る選択をする人もいるでしょう。 この受け取りの金額は変わらないので、亡くなるまで10.5万円/月が受け取れます。 当初の予定通り65歳から受け取る場合も同じです。金額は15万円/月と固定されるため、変更はありません。 ここで疑問が生じます。 『もしも67歳で亡くなった場合』受け取り金額はどうなるでしょうか? 65歳で年金の受け取りを選んだ場合は年間180万円×2年間で合計360万円受け取れる計算になります。 一方、60歳から年金繰り上げて受給した場合に受け取れる金額は、年間120万円×7年間で合計840万円です。 60歳から受け取った方が、65歳受け取りの金額よりも遥かに多く受け取れる計算になります。 次は『繰り下げ受給』を見ていきましょう。 通常の65歳受け取りを5年後ろ倒しにして70歳にした場合、42%増の21.3万円/月が受け取れます。金額だけ見れば6万円/月増えるので、悪くありませんね。老後の生活費をどのようにまかなうかを考えた上で、年金を受け取るタイミングを決めることが重要です。 人はいつまで生きられるかわかりません。何歳から年金を受け取れば最もお得になるのかはわからないので、考えれば考えるほど、難しいところですね。 老齢年金の受給額累計表 老齢年金の受給額をシミュレーション表でまとめました。以下の表をご覧ください。 こちらの図では、それぞれの年金受給開始年齢から90歳まで受け取れる金額がいくらになるのかを見やすいように線を引いています。例えば60歳から受け取る場合、60歳の線を見てください。 この図を見ると、60歳で年金を受け取る場合、75歳まで生きられるのであれば受取額が最も多くなります。 通常の65歳からの受け取りの場合、寿命が76歳から80歳までなら受給額が最も多く、81歳以上生きられるのであれば、繰り下げ受給の金額が1位です。 統計によると、男女の平均寿命は84歳といわれています。つまり、81歳より長生きする可能性が高いのであれば、繰り下げ受給をした方がおすすめかもしれません。 これらはあくまで結果論です。自分が何歳まで生きられるのかはわからないので、繰り返しますが、、、難しいところですね。 年金繰り下げ受給の落とし穴 ところが、70歳から年金を256万円/月受け取った場合、累進課税が変わり所得税が発生します。さらに翌年以降の市県民税や健康保険料の支払い金額が増えてしまうのです。 その結果、年間支払う金額が65歳から受け取るよりもおよそ36万円増えてしまいます。 繰り下げ受給をすれば受取年金額が42%増えるわけではありません。つまり額面上256万円/年の受け取り額が、実際には税金や健康保険料の負担によって220万円/年しか増えていないのです。単純にに42%増えるわけではないことを覚えておいてください。 政府は繰り下げ受給を勧めています。「70歳から年金を受け取れば、こんなにお得ですよ」と、このような図を見せれば、みなさんは「繰り下げ受給の方がお得だな」と思ってしまいますよね。 実際の情報を知らなければ、私もお得に感じてしまうと思います。 しかし、所得税が増えれば税収が増えます。社会保険料や市県民税の支払いが増えれば、その分国は潤うわけです。 では、いつから年金を受け取れば良いのでしょうか? もし私なら・・・繰り上げ受給を選択して、60歳から年金の受け取りを選びます。60歳から受け取る年金を資産運用してやりくりした方が良いと考えているからです。特に女性の一人暮らしの場合、生活費をすべて自分で賄う必要があるため、早めに受け取ることで安定した資金計画を立てやすくなります。 もちろん強制はしませんが、そのような考え方もあると知っておいてください。 まとめ 公的年金は、ザックリとですが、 ・老齢年金(長生きして自分自身が受け取る)・遺族年金(万一時に遺族が生活に困らないように受け取る) の2種類あります。…

あなたの準備は大丈夫?90歳までにかかる必要経費は○億円!?

日本は世界でナンバーワンの長寿国です。生きるためにはお金が必要なのですが、長生きするにあたって支出も増えていきます。 あなたがもし90歳まで生きるとしたのならば、いくらお金が必要なのかご存じでしょうか。 この記事では90歳までにかかるお金のシミュレーション結果を見ながら、いくら必要なのかを解説します。 また老後2,000万円不足問題と、老後資金の準備についてもご紹介しますので参考にしてください。 2つのリスクとは 私たちが生きていく中で存在しているリスクはふたつあります。『生きるリスク』と『死亡のリスク』です。それぞれ見ていきましょう。 『生きるリスク』とは日常生活に存在しているリスクのことです。 ・景気の停滞新型コロナウイルスによって景気が悪化する ・超高齢社会=長生きのリスク長生きすることによりお金や健康の心配事が生じる ・終身雇用制度の崩壊これまで信じられてきた働き方が変わろうとしている ・税金など、家計負担の増大消費税や社会保険料などが増えることで、家計が圧迫される ・土地神話の崩壊かつて「土地を所有していれば大丈夫」と思われていた時代があった ・年金受給問題老後2,000万円不足問題など、将来の年金はどうなるのか不透明 などがあげられます。 最近では新型コロナウイルスによって、収入が減っている方もいるのではないでしょうか。このように生きていくうえでさまざまなリスクが点在していることがわかります。 『死亡のリスク』とは残された家族の生活保障のことです。遺族はどう生活していくのかを考えていかなければなりません。 以上が2つのリスクです。 生きていく上での必要経費はいくらか それでは次に『生きるリスク』のうちの、長生きリスクについて詳しく見ていきましょう。超高齢化社会に突入した今、どうお金を使っていくのかが重要です。 私たちが生きるためには生活費がかかります。どれくらいのお金が必要なのかご存知でしょうか。 一般的な必要経費をシミュレーションしました。あくまでも一般的なデータなので、すべての方に当てはまるわけではありません。 前提条件として30歳で結婚して、90歳で亡くなるとしています。 内訳 1月あたりの支出 60年間の合計 生活費(レジャー/交際含む) 食費 6万円 4,320万円 〃 光熱費 6万円 4,320万円 〃 雑費 6万円 4,320万円 住宅費用(賃貸) 賃貸料 10万円 7,200万円 住宅費用(戸建) 物件/修繕費 5,000万円/2,500万円 7,500万円 住宅費用(マンション) 物件/修繕費 5,000万円/3,400万円 7,400万円 教育資金 – 1,500万円×2人 3,000万円 その他 死亡整理金・結婚関係費・自動車・特殊趣味など…

シンガポール駐在でお金が貯まらない?7倍お得な資産運用術【2026年版】

「シンガポールで投資を始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」「日本の証券会社からシンガポール株は買えるの?」そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。シンガポールはキャピタルゲイン非課税・配当課税ゼロという世界的に見ても稀な投資環境を持ち、アジアの金融ハブとして高い信頼性を誇ります。本記事では、累計2,000名以上の海外在住日本人の資産運用をサポートしてきた110 Financial SupportのFPが、シンガポール株・リート・保険それぞれの特徴と始め方を解説します。 この記事でわかること シンガポール駐在でお金が貯まらない3つの原因 シンガポール駐在中に「思ったよりお金が貯まらない」と感じる方には、共通した3つの原因があります。 基本的には日本と同じような金銭感覚で費用の計算をしていることが要因です。それぞれ詳しく見ていきましょう。 1. 家賃の高さを甘く見ていた シンガポールのコンドミニアムは、ファミリー向けで月額4,000〜8,000シンガポールドル(約45〜90万円)。日本の駐在手当でカバーできる範囲を超えるケースが増えています。特に2025年以降、不動産価格は高止まりしており、「会社負担の上限を超えた分は自腹」という方が目立ちます。 2. 外食・教育費が想定外に高い ホーカーセンター(屋台街)なら1食500〜800円で済みますが、日本食レストランでは1食2,000〜4,000円が相場です。お子様がインターナショナルスクールに通う場合、年間300〜500万円の学費がかかることも。 3. 「日本の感覚」で貯金しようとしている 多くのご相談者様が陥りがちなのが、日本と同じように銀行預金だけで貯めようとする失敗です。シンガポールの銀行預金金利は日本より高いとはいえ、物価上昇率を下回れば実質的に資産は目減りします。シンガポール在住中にこそ活用すべきなのは、キャピタルゲイン非課税という税制メリットを活かした資産運用です。 シンガポールと日本の保険会社の格付け 株式やリートに加えて、シンガポールでは保険商品を活用した資産運用も非常に人気があります。特に日本と比較した場合、保険会社の格付けと運用利回りに大きな差があることを知っておくべきです。 資産運用として保険商品を検討する上で確認しておきたいことは、各保険会社の格付けです。保険会社の信用は重要で、破綻のリスクがどれだけあるのかを把握しておくことは重要です。 以下の表はシンガポールと日本の保険会社の格付け表になります。 S&P Moody’s Fitch 設立年 Prudential AA- Aa3 AA- 1849 AIA AA- Aa AA 1919 AXA AA- Aa3 AA- 1817 Manulife A+ A1 A 1897 NTUC AA- – – 1970 GE AA- Aa1 – 1908 Tokio…

積立NISAと海外年金、2,000万円不足問題に有効なのはどちらか

私たちの将来は不確実であり、老後の資金が足りないのではないかと不安に思われている方も多いのではないでしょうか? 「いやいや、そんな先のことはまだ分かりません・・・」 と、お考えの方も多いかと思います。 ですが、公的な事実として、老後2,000万円不足問題が顕在化し、政府から老後資金を『自己責任』で貯めましょうといわれたことも大きいでしょう。 そこで老後資金を貯めるのに有効な制度のひとつとして『積立NISA』があります。この『積立NISA』と海外居住者が加入できる海外年金プラン、どちらが老後資金を貯めるのに良いのでしょうか? 老後2,000万円不足問題の振り返り 老後2,000万円不足問題はどういったことなのか、改めて振り返りましょう。 老後2,000万円不足問題とは、私たちの老後資金が公的年金ではまかないきれず不足するといわれている問題のことです。ではなぜ2,000万円足りないのでしょうか。 ・65歳で仕事を退職し、30年間生きる・世帯で毎月25万円の生活費を支出する としたうえで、計算してみましょう。 退職後の30年間でかかる支出の合計は1億2,000万円です。 内訳は 生活費:25万円×12か月×30年=9,000万円住宅・医療・車など:500~2,000万円介護費用など:0~1,000万円 としました。 金額に幅があるのは、個人によって生活のスタイルが異なるからです。多い方もいれば少ない方もいます。 一方の収入はどうでしょうか。 公的年金:8,000万円退職金や企業年金:2,000万円 としました。 上記の金額の合計が1億円になります。企業に勤められている方は企業年金や退職金があるのですが、支給される会社もあればない会社もありますので、確認しておくと良いでしょう。 このように老後までに1億円準備できたとしても、2,000万円が足りないわけです。※毎月5万5,000円 × 12ヶ月 × 30年 = 約2,000万円 足りない2,000万円は預貯金で準備するのか、支出を減らして対応するのかいろいろな手段を講じて対策しなければなりません。 資料元:金融庁 老後2,000万円不足問題 国会答弁資料より 積立NISAを活用すれば老後2,000万円不足問題は解消できるのか 金融庁が投資を促進させるために作った制度が『積立NISA』です。 『積立NISA』(ニーサ)は『つみたてNISA』とひらがなで書かれることが多いですが、中身は変わりません。金融庁の提示する正式名称は『つみたてNISA』とひらがなですが、本記事ではより多く目にする漢字の『積立NISA』で記載させていただきます。 積立NISAを活用した資産運用の事例 それでは『積立NISA』を利用して30,000円/月を20年間積み立てた場合、元本はいくらになるのでしょうか(積立総額720万円)。年利3%、5%、7%とそれぞれ見ていきましょう。 ・3%で運用した場合:およそ980万円・5%で運用した場合:およそ1,200万円・7%で運用した場合:およそ1,500万円 となりました。 7%で運用しても2,000万円には届きません。 『積立NISA』で2,000万円貯めるには、積み立てる金額を増やしたり、リスクをとってよりリターンの高い商品に投資したりと、いくつかの対策は考えられます。非課税枠を利用すれば手元に残る金額は増えるので、積立NISAを利用すれば資産形成に有効なのは間違いありません。 しかしこのままだと『積立NISA』だけでは老後資金の準備には不十分といえます。 なぜかと言うと、リスクとリターンを考慮したアセットアロケーション(どの様なファンドに投資をし、どの様な割合で分配するのか?)という基本コンセプトを持って運用に臨むことがとても大切なのですが、 一方ではリスクを恐れすぎて2,000万円まで運用でたどり着かず、もう一方では過度にリターンを求めすぎて大きく元本割れしたり・・・と、気にするポイントが増え、自分では運用できないのではないか?と消極的な選択をされる人が多いのも事実です。 海外年金プランは海外居住中のみ加入できる 日本に居住しているときは『積立NISA』で税制メリットを受けながら資産運用するのが良い手段と言えますが、海外生活をされている方は海外で資産運用を始める事をおすすめします。その中でも、元本を減らさずに年金の確保ができるプランなどが変動が少なく安心できて良いでしょう。 例えば、駐在員として海外で4~5年ほど働いているとまとまった貯金が増えます。いつのまにか1,000万円ほど貯まっていた、という方も珍しくないでしょう。 「貯まったお金はすぐに使わないから、安定した運用でもしようか?」と考えた時に検討していただきたいのが、海外年金プランですね。 仮に、35歳でUS$100,000を一括払いして、30年間寝かせておいた場合、65歳から毎年US$15,000を100歳まで受け取れるプランなどもあります。個人年金としての保険契約を結んでいるので、日本の年金はどうなるんだろう・・・と、漠然と不安を抱えているよりも確実に年金対策できるといえるのではないでしょうか? またこの記事の執筆日が2021年3月12日なのですが、2週間前からドル円が円安に進みました。円安に進んだ場合、ドルをたくさん持っておくほうが、有利(儲かる)になります。 為替は変動するので確実なことはありません。しかし日本円のリスク分散の一環として、海外ドル建ての商品に加入しておくと、このような恩恵を受けることもあります。外貨運用をしたり、ドル建ての保険商品に加入したりと意識してポートフォリオに組み入れると良いでしょう。 将来の年金として長期的に預けておくのではなく、数年後に預けた資金を引き出すかもしれない場合は別のプランがあります。 例えば、45歳で$50,000を一括払いして、20年間寝かせておいた場合、$99,317となり、リターンはおよそ2倍で、約$50,000増加します。 「今さら投資をはじめてももう遅いから、資産運用は諦めよう」と思う必要はありません。 では、55歳で$50,000を一括払いして、10年間寝かせておいた場合はどうでしょうか?10年後に$67,000になります。リターン1.34倍で、約$17,000増加します。 このように、それぞれのご年齢や保有資産に応じたプランをご提供できますので、一度お問い合わせいただければ幸いです。 積立NISAと海外年金プランは併用がおすすめ…

老後2,000万円不足問題とiDeCo vs 海外年金

老後2,000万円不足問題は私たちがこれから直面するであろう課題のひとつです。老後資金は自分で作る必要があると政府から言われているわけですが、解決の糸口が見つからずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では ・老後2,000万円不足問題について・『iDeCo』を活用すれば2,000万円不足問題は解消できるのか・これで解決!海外年金プランの運用について などを解説します。 老後2,000万円不足問題の振り返り この問題点が指摘されて、すでに数年経過していますから、まずは老後2,000万円不足問題の振り返りをしましょう。老後資金がどれだけ不足するのかをシミュレーションしたので、参考にしてください。 前提条件として・65歳で退職し、95歳まで生存する・世帯で月25万円の生活費を支出する としました。 主な支出の内訳を分析しました。 生活費:25万円×12か月×30年=9,000万円住宅・医療・車など:500~2,000万円介護費用など:0~1,000万円 です。 合計すると、30年間の支出は1億2,000万円になります。 毎年必要な収入は、400万円ということになります。 もちろん個人差があるので一概には言えません。あくまで一般論としてお考えください。 次に主な収入の内訳を見ていきましょう。 退職金や企業年金:2,000万円公的年金:8,000万円 退職までに準備できる金額は合計1億円になります。 しかしこのままだと差額の2,000万円が足りません。そこで資産運用を行い2,000万円用意してくださいね、ということが老後2,000万円問題の本質です。 海外で生活していて思うのですが、日本人は貯蓄が好きです。しかし新型コロナウイルスが蔓延したことで、世界各国でも貯蓄率は増えています。 今までは日本人は貯蓄に偏りすぎ、海外は投資に偏りすぎな部分がありましたが、バランスされてきた感じもうけますが、日本人はもう少し資産運用に意識を向けてみると良いのではないでしょうか? 特にこの1〜2年で資産運用を始めた人とそうでない人は、人生における総所得額、総リターンがが大きく変わると言えそうです。 iDeCoを活用すれば老後2,000万円不足問題は解消できるのか? 今まで何気なく引き落としされていた国保・社保などの現行年金制度では将来の老後資金が不足する可能性がとても高いことがわかりました。その流れは、国が年金不足問題を提起し、個人でも老後資金を貯めるように推奨し始めていることからも良く分かります。 『年金制度の変化と自己責任の増加』この歴史的な制度の変化については、また別途まとめてみたいと思いますが、制度発足時とは『蟹とカニカマ』くらい違うことを認識する必要があります。 そこで誕生したのが、個人の運用成果で結果が上下する『iDeCo』です。 『iDeCo』(イデコ)はIDECOやidecoなどで書かれることが多いですが、正式名称は『iDeCo』と書きます。個人型確定拠出年金のことで、読み方は「イデコ」です。 iDeCoを活用した資産運用の事例 では『iDeCo』を活用している人たちはどのように自己年金づくり(資産運用)しているのかを見ていきましょう。 条件は年齢:40歳年収:800万円拠出金:68,000円 としました。 まず、お伝えしないといけないことは・・・資産運用になっていない、資産を運用できている人が少ないという事実です。もちろんマーケットは上げ下げしますので一概には言えませんが。 『2019年度確定拠出型年金実態調査結果-通算運用利回り』に基づいた利回りの平均は0.6%でした、仮にその平均利回りのまま運用した場合、65歳時にまとめて受け取れる金額は16,807,120円です。 20年間(60歳まで)、毎月68,000円を積み立てても2,000万円には到達しないんですね。 通算運用利回りの内容※は -5.0%以下:3.4%-5.0%超~-4.0以下:1.5%-4.0%超~-3.0以下:2.6%-3.0%超~-2.0以下:3.6%-2.0%超~-1.0以下:9.4%-1.0%超~0以下:15.0%0%超~1.0以下:21.6%1.0%超~2.0以下:21.6%2.0%超~3.0以下:13.5%3.0%超~4.0以下:4.7%4.0%超~5.0以下:2.6%5.0%超:0.6% となっています。 ※企業年金連合会 確定拠出年金実態調査の結果2019年度 通算運用利回り平均0.6%をどうとらえるでしょうか?預貯金より少し良いかな、といった数字ですね。 『iDeCo』をはじめる人は「貯めたい」、「減らしたくない」と考えている人が多いようです。結果だけ見れば預貯金の延長にしかなっていない、とも考えられるでしょう。 このまま運用すると、先にも触れたように目標の2,000万円には届きません。この運用額以外にもお金があるとしても、心もとないのではないでしょうか? 以上の結果を踏まえると、『iDeCo』も預貯金の延長と考えて、ただお金の引落しを続けているだけでは老後2,000万円不足問題は解決できません。 もちろん所得控除の対象になるなどのメリットがあり、資産形成に便利な制度なので、日本国内に住まれている方は、ぜひ活かしてください! もし『iDeCo』のリターンだけでは物足りないと感じる方は、株や投資信託、最近では仮想通貨など、金融の勉強をしてはいかがでしょうか? はじめは難しくてよくわからないかもしれませんが、弊社の動画や記事を通して理解を深めていただければと思います。 それでも「金融の勉強なんてしたくない!」、「そんな時間はない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。私もセミナーや動画撮影、面談などで日々バタバタしているので、トレーダーとしては、半人前以下だと思います。 ただ、同じような境遇の方って多いと感じています。そこでおすすめさせて頂いているのがが海外で加入する貯蓄保険です。 海外年金プランは元本を減らさない資産運用が可能 今現在も、海外生活を送っている方は海外で投資を始めることをおすすめしています。海外の貯蓄保険商品には引き落としが確定した瞬間から保険会社が運用してくれるプランがありますので、海外居住者や駐在員として働いている方は海外在住のメリットを十分活かしていきましょう。 例えば、35歳で年金を作るイメージを見ていきますね。 どの様なステータスで海外に居住しているか?で、生活環境や所得状況などが変わると思いますが、例えば、駐在員であれば、各種海外勤務手当が支給されるので、余裕資金が増える方がいらっしゃいます。その余裕資金は帰任後に家の頭金や新車の購入費用などに充てても良いでしょう。 他、いろいろな使い方が想像できるかと思いますが、一部は自分の老後資金作りに充てることも検討してみてください。 海外の終身年金プランであれば、$100,000を投資して、65歳から生きている限り年間$15,000を受け取れます。もし81歳まで生きていた場合は、支払った金額に対しておよそ4.4倍ものリターン、87歳ならおよそ4.8倍になる計算です。 『生きている限り受け取れる年金』というのが嬉しいポイントですね。このように、海外年金プランも視野に入れておくことも、これからの時代の賢い老後資金の作り方といえるのではないでしょうか? iDeCoと海外投資を併用してリターンを獲得しよう 『iDeCo』は税制控除などの優遇されている面があるので、日本国内では最大限利用したほうが良いでしょう。しかし『iDeCo』をはじめるだけではダメです。『iDeCo』を使ってどう資産運用していくのかをしっかり学ぶ必要があります。…

海外在住、海外移住・赴任でも駐在期間の積立NISAは継続可能?新NISA制度の注意点も解説

海外への赴任や移住は、新たな生活やチャンスの始まりですが、日本で始めた資産形成の取り組みをどう継続するかが懸念事項になることも少なくありません。これまで日本で運用をしていた旧NISAに加え、新NISAについても海外移住後や赴任後にそのメリットを享受できるのか知りたいと考える方は多いでしょう。 この記事では、海外在住者や赴任者が直面するつみたてNISA(積立NISA)の継続問題に焦点を当てて解説します。 旧NISAについて NISA(ニーサ)は、少額で投資を行い得られた利益が非課税になる制度です。金融庁が多くの人に投資や資産運用をはじめてもらう目的で発足しました。 旧NISA制度は大きく2つに分けられ、上場株式・投資信託などで利益を得る「一般NISA」と、長期の積立や一定の投資信託を行う「つみたてNISA(積立NISA)」があります。 また、それぞれ資産運用や投資で利益が出た場合、その利益に対して非課税になる上限額や保有期間が定められており、その期間や金額は以下の通りです。 一般NISA つみたてNISA(積立NISA) 投資対象商品 ・上場株式・投資信託・REIT など ・長期の積立・一定の投資信託 非課税対象 株や投資信託などから得られる配当金や分配金、譲渡益 一定の投資信託によって得られる分配金・譲渡益 非課税投資上限額(年間) 120万円 40万円 非課税保有限度総額 600万円 800万円 非課税保有期間(最長) 5年 20年 旧NISA制度においては、一般NISAとつみたてNISA(積立NISA)の併用ができないこともデメリットとなっていました。 新NISAとは? 2024年から発足した新NISAは、旧NISAと比較すると非課税枠が広がり、非課税で投資できる期間も無期限となりました。 また、旧NISAでは2つのNISA制度の併用ができませんでしたが、新NISAでは併用ができるようになったため、非課税保有限度総額は合計で1,800万円と大幅に引き上げられています。 ただし、併用をする場合の成長投資枠の保有限度総額は1,200万円となります。 2022年4月の法改正により成人年齢が引き下げられたため、対象が「日本在住の20歳以上」から「日本在住の18歳以上」の方が口座開設の対象となっています。 成長投資枠 つみたて投資枠 投資対象商品 ・上場株式(整理・監理銘柄)・投資信託(信託期間20年未満)※毎月分配される投資信託、及びデリバティブ取引を用いた一定の投資信託は除外・REITなど ・長期の積立・一定の投資信託※投資信託は、金融庁の基準を満たしたものに限定 非課税対象 株や投資信託などから得られる配当金や分配金、譲渡益 一定の投資信託によって得られる分配金・譲渡益 非課税投資上限額(年間) 240万円 120万円 非課税保有限度総額 1,800万円(このうち、成長投資枠は1,200万円) 非課税保有期間(最長) 5年 20年 海外在住・赴任者はNISA(ニーサ)の継続は可能? これまでは、NISA制度を利用しており海外在住や海外留学、海外赴任、海外駐在となる場合には口座を閉鎖しなければなりませんでした。しかし2019年に税制が改正され、一部の金融機関においては、特定の事情に限り最長で5年以内であれば、そのまま口座の保有が可能です。 特定の事情とは、現在所属している日本の企業において、海外転勤、海外駐在などの命令を受けた場合などです。海外留学などの私事都合による海外移住や海外企業への転職等の場合は適用されない可能性があるため注意が必要です。 そのまま口座の保有が可能となるのは、あくまで各金融機関の任意の対応となっています。そのため、自分が保有している金融機関や証券会社によっては、従来通りNISA口座を解約・閉鎖しなければならないかもしれません。 また、NISA口座を維持できるようにはなりましたが、海外にいる間は新規の買付は不可となっています。そのため、株式投資の継続を考えている方は特に注意が必要です。 現在、海外赴任や移住の予定がある方ですでにNISAを運用している場合は、自分が契約しているNISA口座の海外転出時の対応について、確認する必要があるでしょう。特に、海外転出後の株式投資に関する制約を理解し、適切な対応を取ることが重要です。 海外移住すると積立NISAをしている証券会社はバレる? 住民票を日本から抜いた場合、証券会社と税務署のデータが不突合となってしまうのでバレる可能性が高いです。 自己都合以外の海外赴任・移住の際には手続きが必要 一部の証券会社では、海外赴任する人がNISA口座を継続して保有したい場合、出国時に「非課税口座出国届出書」と「非課税口座継続適用届出書」を提出する必要があります。…