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【時事ネタ】シンガポール「雇用2倍増」が、あなたの資産を2倍にする好機である理由|海外金融業界の時事ニュースを解説

そのニュース、ただの「景気の良い話」で終わらせていませんか? 「シンガポールの雇用、第3四半期に2倍超の伸び」— このニュースを見て、多くの人は「シンガポールの景気は良いな」「失業の心配がなくて安心だ」といった感想で終わらせてしまうかもしれません [1]。 しかし、110 Financial Supportの専門家の目には、この数字の裏に、あなたの資産を大きく増やすための絶好の投資シグナルが点灯しているのが見えています。力強い雇用の伸びは、単に給与所得の安定を意味するだけではありません。それは、不動産価格の上昇、株価の上昇、そして新たなビジネスチャンスの到来を告げる、最も信頼性の高い先行指標なのです。 この記事では、なぜこの「雇用2倍増」というニュースが、シンガポールに住む、あるいは投資する個人にとってこれほどまでに重要なのか。そして、この力強い経済の追い風を自身の資産形成に活かすための具体的な戦略を、プロの視点から鋭く、そして分かりやすく解説します。 数字が語るシンガポール経済の「底力」 まず、人材省(MOM)が発表した驚くべき数字を再確認しましょう。2025年第3四半期(7~9月)における総雇用者数の増加は24,800人。これは、前期の10,400人増から実に2倍以上の伸びです [1]。 項目 2025年第3四半期 データ 特徴 総雇用者数増加 +24,800人 前期の2倍以上 失業率(全体) 2.8% コロナ禍以前の低水準 堅調なセクター 医療・社会福祉、金融サービス 内需主導の安定成長 伸び悩むセクター 情報通信、専門サービス 外需依存型産業の苦戦 出典: シンガポール人材省(MOM)速報値 [1] 特筆すべきは、失業率が2.8%という極めて低い水準にあることです。これは、企業が積極的に人材を求めている証拠であり、シンガポール経済の基盤がいかに強固であるかを示しています。雇用の伸びは、シンガポール人と永住権者(PR)だけでなく、外国人労働者(非居住者)においても拡大しており、国全体として成長の勢いが加速していることが見て取れます。 なぜ「雇用の伸び」が「資産の伸び」に直結するのか 「給料が増えるわけでもないのに、なぜ資産が増えるのか?」— そう思われるかもしれません。しかし、マクロ経済の視点で見れば、「雇用の安定と増加」は、以下の3つのルートを通じて、確実に個人の資産価値を押し上げます。 1. 不動産市場への強力な追い風:「住む場所」から「稼ぐ資産」へ 雇用の増加は、人口の増加を意味します。特にシンガポールでは、非居住者の雇用が拡大しており [1]、これが住宅需要を直接的に押し上げます。需要が増えれば、当然ながら不動産の賃料も、そして物件価格そのものも上昇します。 シンガポールの不動産市場は、2030年までに年平均成長率4.63%で成長し、市場規模は672億米ドルに達すると予測されています [2]。この成長の根幹を支えるのが、まさにこの力強い雇用なのです。 【個人投資家のアクション】 2. 株式市場への波及効果:消費拡大が企業収益を押し上げる 安定した雇用は、人々の将来不安を和らげ、財布の紐を緩めます。つまり、個人消費の拡大です。増えた消費は、小売業、飲食業、サービス業など、内需関連企業の売上を直接的に押し上げ、最終的にはその企業の株価に反映されます。 特に今回の統計では、医療・社会福祉や金融サービスといった、所得水準の向上と共に需要が拡大するセクターの雇用が堅調でした [1]。これは、シンガポール経済がより高度で付加価値の高いステージへと移行している証拠でもあります。 【個人投資家のアクション】 3. あなた自身の「人的資本」という最大の資産価値向上 忘れてはならないのが、あなた自身という「人的資本」の価値です。採用を予定している企業の割合は44.1%に上昇しており [1]、労働市場は完全に売り手市場です。これは、より良い条件での転職や、社内での昇進・昇給交渉において、極めて有利な状況であることを意味します。 ただし、注意点もあります。賃上げを計画する企業は19.3%にとどまり、コスト圧力から賃金上昇ペースは鈍化傾向にあります [1]。また、情報通信など一部の外需依存型産業では雇用が伸び悩んでいます。自身のスキルセットが、今後どのセクターで需要が高まるのかを冷静に見極め、必要であれば新しい知識やスキルの習得(リスキリング)に自己投資することも重要です。 経済の体温計を読み解き、未来の資産を育てる シンガポールの雇用統計は、単なる数字の羅列ではありません。それは、経済全体の健康状態を示す「体温計」であり、未来の資産価値を映し出す「水晶玉」です。…

アジアのデトロイトが陥落?タイEV市場で日本車が中国に惨敗。あなたの資産ポートフォリオは大丈夫?|海外金融業界の時事ニュースを解説

110 Financial Supportが今回警鐘を鳴らすのは、東南アジアの自動車大国・タイで起きている「静かなる革命」です。かつては日本メーカーの独壇場であったこの市場で、今、中国製の電気自動車(EV)が驚異的な価格競争力を武器にシェアを席巻し始めています。これは単なる一国の市場動向ではありません。 日本の基幹産業である自動車業界の未来、そして、関連企業の株式を保有する多くの個人投資家の資産価値を根底から揺るがしかねない、重大な地殻変動の始まりなのです。本記事では、このタイのEVシフトがなぜ日本の投資家にとって看過できない問題なのか、そして私たちが今取るべき具体的なアクションは何かを、専門家の視点から鋭く解説します。 背景の解説 長年「アジアのデトロイト」として君臨してきたタイは、日本メーカーにとって極めて重要な生産・販売拠点でした。しかし、タイ政府は2030年までに国内自動車生産の30%をEVにするという野心的な目標を掲げ、補助金や税制優遇措置を次々と打ち出しています。この政策の転換が、市場のゲームのルールを根本から変えてしまいました。 この新たなルールに最も早く、そして巧みに適応したのが中国のEVメーカーです。彼らは強力な政府支援を背景に、圧倒的な低価格モデルをタイ市場に投入しました。品質やブランド力で勝負してきた日本メーカーは、この価格攻勢の前に苦戦を強いられています。「安かろう悪かろう」はもはや過去の話であり、中国製EVは品質面でも着実な向上を見せているのが実情です。結果として、タイの街中を走る車の景色は、この数年で劇的に変わりつつあります。 深掘り分析 追加リサーチ:加速するタイのEVハブ戦略 私たちの追加リサーチによれば、タイ政府のEVシフトへの本気度は、単なる国内市場の変革に留まりません。政府はタイをASEANにおけるEVの生産・輸出ハブと位置づけ、外国からの投資を積極的に誘致しています。中国の冷蔵庫メーカー「Homa」が300億円規模の投資を発表したように、サプライチェーン全体での投資が活発化しており、不動産需要の拡大にも繋がっています。これは、タイ経済全体の構造転換が始まっていることを意味します。 専門家としての洞察:日本企業が直面する「二重の危機」 この状況は、日本の自動車メーカーとその関連企業にとって「二重の危機」を意味します。 第一に、タイ国内市場の喪失です。長年かけて築き上げてきた販売網とブランドイメージが、価格という絶対的な要素の前にもろくも崩れ去るリスクに直面しています。これは、企業の収益に直接的な打撃を与えます。 第二に、より深刻なのがASEAN全体への波及です。タイを足掛かりに成功を収めた中国メーカーが、同じ戦略でインドネシアやマレーシア、ベトナムといった他のASEAN市場へ攻勢をかけるのは時間の問題です。日本企業が「最後の砦」と頼んできた成長市場で、その牙城が次々と崩される悪夢のシナリオが現実味を帯びてきています。 個人投資家の視点では、これは日本の大手自動車メーカーや部品メーカーの株価に対する長期的な下押し圧力となることを意味します。ハイブリッド車(HV)での成功体験が、完全なEVへのシフトを遅らせる「イノベーションのジレンマ」に陥っているとすれば、その代償はあまりにも大きいでしょう。 今こそポートフォリオの「エンジン」を載せ替える時です タイ市場で起きていることは、未来の縮図です。私たち個人投資家は、この現実を直視し、ポートフォリオの見直しを断行する必要があります。 かつてのエンジン車がそうであったように、EVが世界のスタンダードとなる流れはもはや誰にも止められません。あなたの資産ポートフォリオが、時代遅れのガソリンエンジンで止まってしまわないよう、今すぐ行動を起こすべきです。

24年・25年の石油需要予想、引き下げへ。原油先物上昇の理由とは|海外金融業界の時事ニュースを解説

2024年11月13日時点で、原油先物が若干上昇しました。一部のアナリストは、この値上がりについて「現物市場での一時的な供給不足の兆候が、長期的な石油需要の低迷予測を上回り、買いが入っている結果に過ぎない」と分析しています。実際、原油先物の価格は、石油輸出国機構(OPEC)が11月12日に発表した世界の石油需要予測の下方修正を受けて、2週間ぶりの安値近辺で取引されているのが現状です。今後の世界の石油需要はどのような動きをするのでしょうか。 石油需要見通しの減速 OPECは11月12日、2024年の世界石油需要予想を、前月予想の日量193万バレルから引き下げるという月報を発表しました。引き下げは4ヶ月連続で、2024年の需要見通しが下方修正されたということになります。OPECの月報によると、2025年の石油需要の伸びも引き続き減少する見通しで、さらに今後数年間に渡って減速していくと予想されています。この石油需要の下落傾向は、主にアメリカや中国、インドなど主要消費国を中心とした世界的な経済減速の影響が背景にあります。これらの国々で起こっているインフレや、地政学的リスクが、石油の需要に影響を与えているのです。 長期的な石油需要の展望 国際エネルギー機関(IEA)が公表した年次報告によると、世界の石油需要は2029年までにピークに達し、2030年からは減少に転じると予想されています。これは、大型トラックが燃料をディーゼルから液化天然ガス(LNG)に転換していることや、商業施設や住宅の建設の鈍化などによって、ディーゼル消費が低調になっていることが要因とされています。また、世界的な電気自動車(EV)の普及、発電の脱石油化など、昨今のさまざまな経済的課題やクリーンエネルギーへの移行も、石油の消費の抑制に拍車をかけています。 また、最新の予測では、次の10年間で大幅な供給過剰になると予想されます。IEAも、石油の需要は2030年までにピークに達するという予測を示していたものの、今回その時期を前倒し、2029年までには日量1億0560万バレルで頭打ちとなって2030年には小幅な減少の見込みです。こうした長期的な弱気の展望は、石油市場やOPEC加盟国、米国シェール産業に重大な影響を及ぼす可能性があり、石油産業は事業戦略や事業計画の見直しを迫られているのが実態です。 中国の急速な電動化 石油市場に大きな影響を及ぼしているのが中国です。IEAが発表している2024年の世界エネルギー見通しによると、産油国の足元を危うくしているのは「電動モビリティ」によって輸送手段に使用されるエネルギーが化石燃料から電気へと移行が進んでいることが原因といわれています。中国は、世界最大の石油輸入国にして、電気自動車(EV)普及を牽引している世界最大の国です。中国のEVの生産シェアは世界でも圧倒的であることに加え、国内新車販売に占めるEVのシェアは既に50%に達しています。 また、EV以外にも、太陽光パネルや蓄電池など、国策として急速に電動化を推し進めており、高額な輸入化石燃料への依存を急激に減らしています。中国は2023年までの10年間で、世界の石油需要の伸びの3分の2、天然ガスは3分の1を占めていた石油消費大国ですが、現在の強力な電動化推進政策によって、中国全体の石油需要は今後数年でピークに達する見通しです。このことが、今後の世界の石油需要にも大きな影響を与えるといわれているのです。 石油から電気への動き 中国の電力の需要はこれまで、GDPに応じて増加していたところが、2019年以降はGDPを50%も上回るペースで伸びています。実際に、中国のエネルギー最終消費に占める電力の割合は既に石油を上回っています。 このようなデータからも、中国は電動化で突出した国になりつつあることが見て取れます。そして、この電動化の動きは中国に限った話ではなく、世界的にも同じような傾向にあります。他国でも、国内新車販売に占めるEVのシェアは、遅かれ早かれ同じ水準に達するでしょう。また、中国に次ぐ石油消費大国である米国でも、電力需要が急激に拡大しています。その大きな要因となっているのが、近年急拡大する人工知能(AI)用データセンター向けの電力需要です。 米国の巨大IT企業は、生成AIに必要となるデータセンターのエネルギー需要の急増に対応しようと、こぞってあらゆる手段を講じています。米国エネルギー情報局(EIA)の分析によると、こうしたデータセンターの電気使用量は、2030年までに現在の2倍を超え、米国国内電気消費量の約9%にまで拡大すると予想されています。このように、中国やアメリカをはじめとした、世界的な潮流や電力需要、経済問題、政策などによって、世界の石油需要は減速しつつあり、電力需要への移行が始まっているのです。 良いものは残しつつ、人間社会にとって必要な変化は受け入れていきたいものです。

【対談企画】仮想通貨に投資をするべき?仮想通貨の知識を高め、目的に合わせて活用しよう

仮想通貨が世の中に登場して約15年が経ち、世界的に仮想通貨に投資をする人も増えてきています。なかでも日本で仮想通貨に投資をしている人は約500万人と推定されています。多くの場合は投機目的だと思われますが、曖昧な部分も多く、将来に向けた投資として活用して良いのか迷っている人もいるのではないでしょうか。  そこで、資産運用方法や投資商品に詳しいシニアコンサルタントの才田氏に仮想通貨の基本的な知識や仮想通貨を資産運用に活用するメリットや注意点などについてお話をお伺いしました。 INSURANCE 110 DIRECTOR/シニアコンサルタント才田 弘一郎 日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。 〜対談スタート〜 そもそも仮想通貨とは? 高林:「資産運用や投資のニュースなどで仮想通貨が取り上げられるようになってだいぶ年月が経ちます。しかし、まだまだご存じない方も多いと思いますので、仮想通貨の基本的な知識を教えていただけますか?」 才田:「仮想通貨はデジタル資産の一種です。ブロックチェーン技術を基にしたバーチャル・アセットで、紙幣や硬貨といったリアルなお金の形はないですが、通貨的な役割をするものと言えばよいでしょうか。代表的なものにビットコインがあります。各国の中央銀行が発行・管理するものではないため怪しいイメージを持ってしまいがちですが、ブロックチェーンという改ざんされにくい技術を基に発行されており、取引の透明性や匿名性といった特徴があります。」 仮想通貨が注目された背景 高林:「ありがとうございます。仮想通貨が最初に注目され始めた時期とその背景について教えてください。」 才田:「私自身がビットコインの存在を知ったのは、2014年頃のある情報誌の仮想通貨特集記事を読んだときです。当時は1ビットコインの価値が100米ドル、日本円だと1万円少々だったと記憶しています。その時は興味深くは思いましたが購入には至りませんでした。  それから私もビットコインの歴史を含めて色々調べたのですが、リーマンショック後の中央集権的な通貨システムに対する不安感から、2009年1月3日に初めて公開されたとされています。公開後、最初に商取引されたのが2010年5月22日で、ネット上では5月22日を「ピザDay」としてピザでお祝いしているイメージがよくアップされます。というのも、この商取引は仮想通貨で初めてピザ2枚を買ったというものなんですね。ピザ2枚に10,000ビットコインが使われたようです。当時の価値で41米ドル、日本円では3700円程度でした。  初めての公開から15年ぐらいが経ちましたが、いまだと(10,000ビットコインは)日本円にして600億円くらいですから、それだけ世界中で注目、支持されるようになり、存在感が大きくなってきたことがわかります。」 仮想通貨の使い道 高林:「仮想通貨が誕生してから15年以上ということですが、現時点では実際に仮想通貨を使っているという話を身近で聞きません。実際のところ、仮想通貨はどのように利用されているのでしょうか。」  才田:「仮想通貨はデジタルとしての数字でしかなく、形が見えないのでわかりにくい面はあります。ただ、NFT(※)やDeFiのような新しい技術も仮想通貨をベースに進化しており、銀行送金などもこのようなデジタル技術を使うようになってきています。他にも、例えばゲームやウォーキングなど、何かしらの行動で仮想通貨を稼げるものもあります。  デジタル上で改ざんされない特徴がありますので、今後も銀行が介在しない新たな経済圏、新しい金融の取引としてさまざまな商取引でも使われるようになるのではないかと期待もしています。 」 (※)非代替性トークン(ひだいたいせいトークン、英: non-fungible token、略称: NFT)  高林:「ニュースなどでは仮想通貨でホテルの決済ができるようになったという情報を見聞きすることもあるのですが、世界的にこの傾向は広がるのでしょうか。」 才田:「オンライン決済できるサイトの中でも仮想通貨決済が可能なところがありますね。そうはいっても、やはりVisaやMasterCard®などカード決済の方がまだまだ多いのではないでしょうか。徐々に仮想通貨を持っている人が増えていけば、実際の商取引のなかで仮想通貨が使えるところは増えていくのではないかと思います。最近ではVISAやMasterCard®︎などが暗号資産企業、Web3企業と連携を深めるニュースも報道されるなど、既存金融との壁が薄くなっていることも感じます。」 仮想通貨を保有したまま海外移住は可能? 高林:「実際の買い物等で使えるようになるのはまだ先だとしても、価値の増大を期待して投機的に仮想通貨を購入する人もいると思います。海外移住や駐在が決まり、保有している仮想通貨を手放す必要があるのか、そのまま保有していていいのかという声も聞くのですが、どうするのが良いか教えていただけますか。」 才田:「仮想通貨自体は国に縛られないデジタル・アセットですが、国によって保有可否や保有可能な仮想通貨の種類といったルールが違います。そのため、まずは保有制限があるか、保有は可能でも仮想通貨の種類が限られているか、など移住先の国の規制を確認することが重要です。そのうえで、保有している仮想通貨を売却するかどうかという話になりますが、現時点では国外に出る際に売却しないといけないというルールがあるわけではありません。売却のタイミングはご自身で決めていただくことになります。  ただ、例えば日本の取引所で購入した仮想通貨を海外に出てから売却してよいか、移住先で決済に使ってよいかなどということは、各取引所のルールを確認することも必要です。一旦売却すると利益あるいは損失を確定することになり、利益が出たときには税金の問題が発生しますし、税金のルールも国によって異なることも気に留めておく必要があります。」 仮想通貨の税制は? 高林:「ありがとうございます。国によって税金の取り扱いが違うとのことですが、仮想通貨による利益に課税されない国はあるのでしょうか。」  才田:「ドバイは個人所得税がかからないため税金面だけを見ると多くの資産を持っている方にはいいでしょうね。香港やシンガポール、タイなどでも(仮想通貨を)売却決済したときの税金はほとんどかかりませんが、それぞれ保有できる人や保有できる種類、取引できる取引所などの規制があります。  いずれにしても課税関係だけで考えるのではなく、全体的な資産額やそこでの生活など、トータルなライフプラン、特に非居住者としての扱いを考えなければなりません。」  高林:「仮想通貨に関する税制は、日本ではどのようになっているか教えていただけますか。」  才田:「日本では、現時点では仮想通貨の売却益は雑所得として取り扱われています。株式のように譲渡所得(※)とはならず、他の所得の状況によっても税率が変わります。ですので、日本で利益確定して、他の所得とも合わせて課税所得額が大きくなると利益の半分近くを税金として納めなければならなくなる可能性もあります。仮想通貨は投資というより投機的な面が強いこともあって現時点では一般的な金融商品の税制とは扱いが異なりますが、業界団体の各方面から税制改正要望が上がってきているようです。」 (※)株式の売却益は譲渡所得となり申告分離課税ですが、雑所得は総合課税であり給与所得など他の所得と合算して課税されます。 仮想通貨は保有するべき? 高林:「投機的という点では、過去からの流れを見ると仮想通貨の価値がかなり上がっています。未来を考えると、まだ仮想通貨を持たれていない人はこれからでも購入して保有しておくのが良いのでしょうか。」  才田:「保有するかどうかはあくまでご自身で決めていただくことになりますが、持っておくのはいいと思います。現在の市場は不安定ですが、技術的な進化により長期的には成長が見込まれます。ただし、規制の変化や市場の不安定さはリスクとして捉えておく必要はあります。  今まったく仮想通貨を持たれていない方がこれから持つとした場合に何を、どこで購入して保有するかというのはしっかり考えなければなりません。例えば、日本居住者の購入を除外している取引所も出てきていますし、利益が出るかどうかの前に、法的に問題なく口座を開設できることが大切です。また、万一のハッキングに対する補償面も確認しておく必要もあります。そのうえで、どの仮想通貨を選ぶかということになります。仮想通貨にも種類がたくさんありますので、仮想通貨を発行し運営している会社の具体的な活動・取り組みについてもしっかりチェックしておかないといけません。個別株を選ぶ場合に似ていますが、入り口の規制段階から出口の売却、税金までの一連をしっかり確認したうえで問題ない状態で購入するのであれば、資産ポートフォリオの一つとして保有されておくのはいいと思います。」 他の資産との違いは? 高林:「法規制等も日進月歩に変わっていく可能性もありますし、仮想通貨は他の金融商品に比べて難易度は高いように思いました。他の資産に比べて資産運用をするうえでの違いなどがあればお伺いしたいです。」 才田:「デジタルとは真逆になりますが、一番わかりやすい例がゴールドです。金は2004年以降で価格が大きく飛躍したのですが、実はそのきっかけになったのが金のETFファンドの販売開始でした。金の現物は国をまたいだ持ち込みや実物管理が難しいのですが、ファンドになった瞬間にルールの明確な既存の金融商品となり、管理の難易度が下がります。ファンドの価格は金価格に応じて変動しますし、リターンもきちんと得られます。売却してリターンを得るときには金融商品として定められている範囲内での申告ができます。ファンドの価格変動リスクはありますが、金そのものへの投資自体はファンド会社が行いますので安心して金投資ができます。 これと同じように、仮想通貨も米国発でビットコイン初のファンドができてきています。おそらく日本でも仮想通貨のファンドが取り扱われるようになるでしょう。ですので、仮想通貨そのものへの投資が不安な方は、もう少し待てば証券会社を通して金融商品として投資できるようになるかもしれません。海外での仮想通貨ファンドへの投資であれば、一足先にご紹介できるプランもございますのでご興味があればご相談いただければと思います。」 高林:「ありがとうございます。今は、法的な規制などの難易度も高いため主に専門的な知識を持っている方の市場だけれども、今後いろんな整備がされていくということで、将来的には金融商品か何かを通して一般の投資家にも普及するタイミングが訪れるという理解で合っているでしょうか。」  才田:「はい。合っています。」 日本非居住者が仮想通貨を保有する際の注意点 高林:「日本人で非居住者に該当する方が仮想通貨口座やウォレットを保持する際、法的な注意点や実務的な問題はありますか?」  才田:「注意すべき点は多々ありますので、これが注意点とひと言で言うのは難しいです。ただ、ひとつ言えるのは、居住者としてきちんと居住権を取得している国の規制に従うことですね。あと、多くの国では個人ウォレットの保持に問題はありませんが、個人できちんと管理しておかなければなりません。例えば、交通事故に遭ってキーを紛失してしまうなどといったリスクも考えられます。金など現物を保管するのと同じような心がけは必要です。  あと、個人のウォレットはどの国にも所属していないグローバルなもので、これは仮想通貨のコンセプトであり、メリットとも言えますが、当局側からするとどの国のお金かわからないものを個人が持ち歩くことを許容し続けるとは考えにくいです。ですので、今後起こり得ることとしては、個人のウォレットにKYC(本人確認手続き)で保有者を特定できるようになるかもしれません。とにかく、居住国の規制を常に確認し、どの国の居住権のもとに行っているということをきちんと言えるようにしておくことが必要だと思います。」 仮想通貨の将来像は? 高林:「才田さんの見解としては、仮想通貨は将来的に決算手段として普及するとお考えですか?」  才田:「仮想通貨というと2009年のビットコインが最初ですが、実は30~40年前くらいからデジタル通貨構想が進められているという情報を耳にしたことがあります。というのも、マネーロンダリングの話を聞くことがあると思いますが、一番マネーロンダリングしやすいのはキャッシュ(現金)なんです。しかしデジタルになると、車のETCと同じで『どこから来て、どこへ行った』というのが必ずわかるようになります。今でもさまざまな国が中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central…

金融業界における生成AIの台頭がもたらすリスクと今後の方向性|海外金融業界の時事ニュースを解説

生成AIが金融業界に進出しつつある 近年、生成AI(Generative AI)が社会に急速に普及しています。生成AIとは、深層学習や機械学習といった技術を駆使して、人間が作り出すようなテキストや画像、音楽、ビデオ、さらにはニュース記事の執筆や広告制作など幅広い分野のクリエイティブなコンテンツをAIが自動で生成する技術です。 AIが一般社会に浸透しつつある中、金融業界においても、業務の効率化や顧客インターフェースの改善、情報管理の高度化などを目的に、AIを活用する動きがはじまっています。 こうした状況を受け、イギリスの金融当局は、貸出などの信用審査においてAIを活用しようとしている大手銀行に対して、消費者が不利益を被らないような措置を講じることを条件にその利用を許容しています。 米国においても、消費者金融保護局が消費者を公平に扱うという条件付きで、与信審査にAIを活用しようとする金融機関やフィンテック企業に対して、AIの利用を許容する動きが進んでいます。 金融機関において生成AIを活用することのメリット 金融当局によって生成AIを活用するための方針が発表される背景には、多くの商業銀行がAIや複雑なアルゴリズムの活用によって融資審査の自動化を進めようとしている動きがあります。 実際に多くの金融機関において、AIを駆使した審査が検討・展開されています。従来は、融資を希望する人の年齢や性別、住所、職業、収入や勤務先、過去の取引履歴といった個人情報をもとに人間が審査を行っていました。 しかし、この業務をAIに委ねて自動化することで、審査の結果を出すまでにかかっていた数日から1週間程度の時間をほぼリアルタイムにまで短縮できます。さらに、これまで審査業務に携わってきた多くの人員が不要となるためコストを削減できるほか、より多くのローン申込みを受け付けることができるようになり、結果として顧客満足度が向上するのです。 金融機関のAI活用にはリスクがある こうした時代の流れを受けて、国際金融当局は、金融サービスにおけるAI の台頭が金融システム上のリスクになると指摘して、その状況に目を光らせています。金融業界にAIの活用が進むと、どのようなリスクがあるのでしょうか。 考えられるリスクの1つ目は、金融機関が所有するデータや個人情報の漏えいといったセキュリティリスクです。個人に紐づいた機密性の高いデータを扱う金融機関の情報が、サイバー攻撃によって流出してしまえば、社会への影響やダメージは計り知れません。 2つ目に考えられるリスクは、AI に内在する偏見やバイアスの存在です。実際に、AIやアルゴリズムが与信判断などにおける偏見やバイアスを完全に排除することは難しいとされており、差別を助長する可能性があるとされています。 特に英米では、人種差別が融資審査に影響を及ぼして、民族的なマイノリティーは審査において不利な立場にあると考えられてきた歴史があります。AIもこの歴史的な差別の流れを汲んでしまうのではないかという懸念があるのです。 3つ目として、AIによる意思決定がブラックボックスになってしまう点です。AIによる審査結果がどのようなロジックで導き出されたのかがわからなければ、利用者にとって公正なサービスとは言えなくなってしまいます。 これらのリスクに加え、AIによる誤情報の生成、ディープフェイク拡散による金融市場の混乱などを含め、様々な事象がリスクとして想定されています。だからこそ、金融当局は、その活用に慎重になっているのです。 AIと共存していくために さまざまなリスクがあるとはいえ、金融業界にAIが浸透していくのは時間の問題でしょう。こうした状況の中、金融当局は、金融機関のAI の利用状況や管理態勢の把握、海外当局との情報共有を通じて、リスクを検証しながら規制や監督強化の具体策を検討すること、当局の取り組みやリスク認識等に関する情報を発信し、金融機関や市場参加者等の意識を高めていくことを求めています。データセキュリティやディープフェイクなどのリスクを含めた対応方針を検討すると発表し、共存していく道を探り始めています。 まとめ 金融機関におけるAI 活用が促進されれば、人員や時間的なコストが削減でき顧客満足度向上につながるだけでなく、将来的にイノベーションの創出や業務高度化にも寄与すると思われます。しかし、欧州中央銀行が公表した「金融安定性レビュー」の中では、金融分野におけるAIの利用は顧客の被害防止や市場を適正に機能させる観点から規制が必要とされる可能性があると示しているため、慎重に検討しなければなりません。 日本でも、金融機関が安心してAI を利活用できるよう、内外金融機関等の有効な活用事例や人材採用や研修体制、組織対応といったサポート態勢に関する情報等の共有などが始まっています。AIを金融システムに適切に取り入れ、全体の効率化や高度化を進めることが求められています。 最新技術による、リスクとリターンはいつの時代も紙一重な気がしますが、従来の人間生活をサポートする役割のAIであって欲しいと、切に願います。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

【2024年5月】DMMビットコインの流出事件|海外金融業界の時事ニュースを解説

はじめに 国内の仮想通貨取引所DMMビットコインは2024年5月31日、約482億円相当のビットコインが不正に流出したと発表しました。その被害状況については調査中としており、今後の詳細な調査結果が待たれています。近年、仮想通貨取引所による流出事件が相次いでいますが、この状況にはどのような背景があるのでしょうか。 本記事では、この事案の詳細な流れから、仮想通貨取引所のリスクや今後についてを考察します。 DMMビットコインとは? DMMビットコインは、DMMグループが運営する日本国内有数の仮想通貨取引所の1つです。取扱い通貨はビットコインをはじめ、イーサリアム、リップルなど主要な仮想通貨が揃っており、初心者から上級者まで幅広い層のユーザーに支持されています。 また、仮想通貨の取引だけでなく、情報提供やマーケット分析ツールの提供など、多角的なサービス展開を通じて顧客サービスの品質向上にも力を入れており、シェアを急激に伸ばしています。 流出詳細と被害規模 DMMビットコインの社内システムに不正アクセスが検知されたことをきっかけに、大規模なハッキングで多額のビットコインの流出被害が発生しました。 システムに侵入したハッカーは複数のセキュリティを突破し、総額482億円のビットコインを不正に送金しました。盗まれたビットコインは、複数のウォレットに分散された後、ダークマーケットや匿名性の高い取引所に送金されており、追跡が困難な状況となっています。 DMMビットコインは、各国の法執行機関やセキュリティ企業と連携し、流出したビットコインの回収に努めていますが、現状目立った進展は見られていません。 仮想通貨市場へのインパクト 未曾有の被害規模ということもあり、この事件は仮想通貨市場全体にも大きな影響を及ぼしました。日本国内の仮想通貨取引所に対する信頼が揺らぎ、多くのユーザーが資産の引き出しを急いだ結果、ビットコインの市場価格が一時的に急落し、取引量も減少しました。 DMMビットコインは、グループをあげて顧客に対して被害額を全額補償する方針を示しており、迅速かつ適切な対応を行うことを約束しています。さらに、カスタマーサポートチームを強化し、被害に遭った顧客に対する精神的なサポートも提供しています。しかし、原因究明と信頼回復にはまだまだ時間がかかる見込みです。 なぜDMMビットコインが狙われたのか 仮想通貨取引所における流出事件は、過去にも何度も発生してきました。これまでの事案と同様、DMMビットコインがハッカーの標的となった理由には、いくつかの要因が考えられます。まず、DMMビットコインの急成長に伴う仮想通貨の保有量が増加する中で、セキュリティ対策の強化が追いつかなかった点が挙げられます。 多額の資産を管理する企業は、常にサイバー犯罪者の標的となりやすく、セキュリティを常に強化し続ける必要があります。しかし、それが追いつかずに後回しになってしまった可能性があります。また、内部管理体制の見直しや、セキュリティプロトコルの強化不足、内部関係者による不正行為対策など、セキュリティ体制にも改善の余地があった可能性も指摘されています。 取引所がセキュリティ対策を強化するためには、最新のセキュリティ技術の導入や、定期的なセキュリティ監査の実施が不可欠です。また、全従業員に対するセキュリティ教育を徹底し、内部犯行のリスクを最小限に抑えることも重要です。 今回の事件を受けて、DMMビットコインは社内のセキュリティチームと外部のサイバーセキュリティ専門家が協力し、セキュリティ対策の全面的な見直しを行い、再発防止に努めています。 仮想通貨市場の将来 482億円相当のビットコインが流出したDMMビットコインの不正流出事件は、仮想通貨取引所におけるセキュリティの脆弱性とその影響を浮き彫りにしました。この事件は、市場に大きな衝撃を与え、投資家の信頼を損なう結果となりましたが、仮想通貨市場の成長にはセキュリティリスクや不正行為のリスクも存在するため、取引所や投資家は十分な対策を講じる必要があることは言うまでもありません。 現在、日本の経済において、仮想通貨市場は重要な役割を果たしつつあり、投資対象としての魅力を増して企業や個人投資家の注目を集めつつあります。また、ブロックチェーンなどの新しいテクノロジーは、日本経済にとっての新たなビジネスチャンスを生み出す可能性もあります。 こうした背景から、日本における仮想通貨に関する法律制度も、近年急速に整備が進められています。金融庁は、仮想通貨取引所の登録制度を導入し、その運営に対する厳格な監視を行って、市場の透明性と安全性の向上を図っています。 まとめ 今後、仮想通貨市場は個人投資家、機関投資家の参入などにより、さらなる成長が期待されています。日本経済に新たな可能性をもたらしている一方で、適切なリスク管理が求められています。このDMMビットコインの流出事件を機に、改めてセキュリティ対策の徹底と市場の信頼回復が不可欠となりました。 ただ逆に今回の事件を教訓として、金融当局、仮想通貨取引所のセキュリティー対策だけに頼るのではなく、取引所に保管しない方法を自分で検討する事も視野に入れてみてはどうでしょうか? ハッカーは許せる存在ではありませんが、投資家がより賢く、より安全で信頼性の高い市場環境を構築してけるよう、皆でリスクレベルを上げて参りましょう! 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

急増するSNS広告投資詐欺の実態とは?|海外金融業界の時事ニュースを解説

著名人を語るSNS投資詐欺被害が急増中 昨今、SNSプラットフォームを舞台とした投資詐欺被害が相次ぐ中、ZOZOTOWNの創業者であり、実業家でもある前澤友作氏が、自分を含めた有名人になりすました詐欺の被害を防ぐため、Meta社に対して広告の掲載停止と損害賠償を求める訴えを起こしたというニュースを聞いたことがあるのではないでしょうか。 昨年春ごろから、Metaが運営するFacebookやinstagramなどのSNSプラットフォームに、前澤氏をはじめ堀江貴文氏、池上彰氏、成田悠輔氏、西村博之氏、森永卓郎氏など著名人の名前や画像を無断で使用した投資の偽広告が大量に掲載されていて、金銭を騙し取られるという被害が社会問題化しています。 SNS広告詐欺に関与するグループは、海外を拠点としている可能性もあり、警察が捜査と実態解明と共に、被害を抑止するための啓発に力を入れています。さらにこうした状況を受けて、自民党も作業チームを設けて対策に向けた動きを見せており、政府への提言をとりまとめています。 チームの座長を務める平井元デジタル大臣も、「被害を抑止できる対策を政府に申し入れ、関係省庁を挙げて後手に回らない対応をとるよう求めたい」と述べており、詐欺被害防止に向けた対策プランを策定する方針となっています。 SNS投資詐欺の背景と海外と日本の状況の違い  先日も70代の女性が、Instagramに表示された広告をきっかけに、有名な経済アナリストを名乗るLINEアカウントに誘導されて投資を勧められ、8億円の被害に遭ったような深刻なケースも発生しました。被害者の女性は、やりとりしている相手を有名人本人であると信じ込んでいたため、多額の振り込みをためらわなかったことが原因です。 こうした著名人になりすました手口のSNS型投資詐欺の発生件数は、24年1~3月に1700件と、前年同期の271件から6倍以上に増加し、被害額は219億3千万円で前年同期の7.5倍と、被害件数・被害額はともに急増しています。この背景について、SNSの普及はもちろん、今年に入ってからは新NISAの開始と共に株価が上昇していて、投資への興味が高まっていることが指摘されています。 この投資ブームの波に乗るため、経済の専門家や経済アナリスト、実業家たちの意見やアドバイスを聞きたいという心理が詐欺被害を拡大しているとみられています。このような手口は米国でも存在するものの、当局やSNSプラットフォーマーは詐欺対策にはかなり力を入れています。 一方、昨今日本で急速に被害が広まっている要因として、日本は海外と比べると表現の自由度が高く、コンテンツへの規制が非常に緩いため、SNSプラットフォーマー側の広告審査も緩くなっていること、コストの観点からSNSプラットフォーマーが機械的なやりとりを重視していて、かつ日本法人も出先機関にすぎないため、真剣に話を聞いてくれる窓口が機能していないことなどが指摘されています。 こうした背景を背に、日本の規制が緩い状況で、今後も日本において海外のような厳しい規制がとられる可能性は低く、詐欺行為が日本でさらに拡大する可能性があると言われています。 SNS広告詐欺に騙されないために こうした詐欺被害に遭わないために、私たちができることはどのようなものでしょうか。 実はちょっとした予備知識と心掛けで、ほとんどの詐欺は防ぐことができます。まず幅広い投資家に対してファンドへの出資の勧誘ができるのは、金融庁の登録を受けた業者に限られています。これ以外の事業者が勧誘することは、法律違反の可能性がありますので、勧誘を受けている業者が金融庁登録を受けているかどうか、ウェブサイトをしっかりと確認しましょう。 また詐欺グループは、著名人以外にも行政機関や関連団体を名乗って消費者を欺くようなケースも確認されていますので、実在する組織かどうかもしっかりと確認が必要です。また、「上場確実」「必ず儲かる」「元本は保証されている」「必ず値上がりする」といったフレーズを伴う投資勧誘は、投資詐欺のおそれが高いと言われています。 こうした甘い言葉で投資の勧誘を受けた場合は話の途中でもきっぱり断るなどして、絶対に関わらないようにしてください。 まとめ もし今、ご自身やご家族、友人知人がその様な状態にあるようでしたら、是非一声掛けてあげてください。詐欺師は上手ですので「絶対儲かる!」と熱くなっているかもしれませんが、オレオレ詐欺より分かりにくく、巧妙になっていますからね。 投資で成功するために、経済に精通した有名人や、実業家、投資家などの専門家の意見やアドバイスを聞きたくなる気持ちはわかります。しかし改めて言うまでもなく、確実に儲かるうまい話はありません。 投資を考える際は、広く情報を集めて慎重に検討し、余裕資金の範囲で行うことが鉄則です。また基本的に、著名人やアナリストがSNSを通じて投資アドバイスを行ったり、投資を勧誘するということはありません。もちろん個人的にLINEでやりとりして金銭の振り込みを要求することなどあり得ません。 もちろん消費者の側に投資詐欺の責任を負わせていくのは限界があります。やはりSNSプラットフォーマー側が詐欺業社に対して毅然たる態度で対応することが求められるでしょう。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

お金がデジタル化。世界を牽引するデジタル人民元|One-Ten News Letter VOL.15

香港のとなり街、深センでデジタル人民元をAirDropエアードロップ。  『AirDrop:エアードロップ』という言葉を知っているあなたは、結構マニアックですね。Appleの転送機能だと思った人もいることでしょう。私もそうでしたが、近年では『仮想通貨:暗号資産』の世界でもよく使われる言葉となっています。Appleは良いとして、人民元に仮想通貨って、、、今回は怪しい内容か?というと逆で、今後の世界の標準となる物事は『最初はとても怪しいもの』なので、誰も真面目に見ることはありません。ちなみに『エアードロップ:エアドロ』というのは、直訳すると空中投下ということで、マーケティングキャンペーン、広告宣伝の一環として、ある一定の価値のある商品やコインを無料・無償配布して認知度を高める取り組みです。海外にある有名な取引所では、かなり熱を帯びたエアードロップ合戦が繰り広げられていますが、日本国内では各種法律の関係で規制を受けていますので、大体のエアドロッププロジェクトは詐欺に近いものというより、詐欺なので、興味はあるけどよく分からない人は、ご連絡下さい。最初の10名様に限り取引所の選び方含め、基礎的な注意点をアドバイスします。 と、ここまで引っ張っておいて、今回は実際に使えるいわゆる『お金』を中国政府が深センという都市でバラ撒いたんですね。政府がエアドロしたんです。そのやり方もとても注目を浴びるきっかけでしたが、それよりも新聞紙上では日本銀行含む各国中央銀行がCBDC(中央銀行デジタル通貨)の準備に向けて動き出したというニュースが出てきたばかりで、読み込める情報では、中国のデジタル人民元に対して『周回遅れ』以上の影響があるのではないかと考えています。正直あなたが溜めている『〇〇ポイント』『〇〇コイン』とは次元が違います。公的なお金が動き出していますからね。現在は無理ですが、将来はFinTechの発達によって、日本銀行に直接個人口座を保有する時代が来るかもしれませんね。デジタル化することで資金移動が把握できて、汚職や賄賂などが抑制されるかもしれません。 ニュースだけでは絶対に見えない中国のハイテク化…金融の世界でも最速。  ちなみに、中国のデジタル人民元の 実証実験は本土内4都市で実施予定で、2020年10月第2週に深センにて総額1000万元(約1億5600万円)のデジタル通貨を抽選で5万人の市民に『AirDrop:エアードロップ』されました。ご存じの方も多いでしょうが、中国国内は既に現金を持っていても使う場所が無いくらいQRコード決済が流通しています。ちなみに200万人もの人が応募したようです。 そもそもデジタル通貨って何?大丈夫なの?   『〇〇Pay』などでキャッシュレス決済も少しずつ身近になってきていますが、今回、日本銀行が検証に乗り出す『デジタル通貨』は『現金に替わる決済手段として中央銀行が発行する電子的な通貨』という枠組みになります。民間企業が運営する〇〇ポイント、〇〇コインより信用できそうですね。とはいえ『現金主義』の日本社会では導入に時間がかかるかもしれません。もしくは『強制的な』方法で一気にデジタル化していく可能性もありますね。  2021年より、マイナンバーと銀行口座との紐付けが厳格化し、デジタル日本円の検証が始まり、2024年には紙幣変更と、お金にまつわるデジタル化、FinTechによる実資産との融合が加速度的に進んでいますので、ここ数年は目を離せない時代になりそうです。2021年以降各国が協調してデジタル通貨が出てくると予想します。 ◆香港で購入する人民元建て運用商品  世の中のニュースを見ると、ついつい目を反らしてしまいたくなるような、報道合戦が続いていますが、世の中は着々と動いています。名目GDPで見る世界大国1位はもちろんアメリカ。2位は中国。3位は日本。ということで、今現在でも様々な投資チャンスは米ドル建てが世の中の大多数を締めています。ただ今後数十年という単位で眺めた時に、好きとか嫌いとかに関わらず、運用の成果、資産保全を考える場合、第2位の通貨『人民元』をうまく保有しておくのは長期目線でありだとアドバイスしています。もちろん香港にあるオフショア人民元です。世界でも外国人が人民元建てを海外で購入できるのは香港だけだと思います。私自身も米ドル建て、世界株式(含むSP500)、一部仮想通貨などを保有していますが、人民元建てプランも数本保有しています。全然強制は致しませんが、いつの世も世界がネガティブに煽っているところにチャンスがあるのではないでしょうか?

IT時代の資産防衛→ ハッキングで失った資産◯億円

分かっていてもついついハマる金融詐欺。まずはその『手口』を振り返り!  皆んな知っています。『美味しい話には裏があるっ…』と。それでも大きな詐欺から小さな詐欺まで、本当に様々な手法が世の中には存在しています。 もしかしたらあなたも何らかのご経験があると思います。無ければその調子でお気をつけ下さい。  注意のポイントは以下の三拍子『ここだけ』『いまだけ』『あなただけ』の話には十分注意してくださいね。  私どもも長くお金に関するビジネスを運営している関係上、これまでも様々な『優良そうな投資案件』が目の前を通り過ぎていきました。 儲かる話を横目に『乗り損ねたかな?』と感じたことも一度や二度ではありません。ただその方たちは今では業界から姿が消えていきました。 アメリカ不動産、英国不動産、フィリピン不動産、オーストラリアリゾート、 カナダ不動産、美術品投資、そして最近では暗号資産(旧 仮想通貨)での詐欺案件が激増していますね。 それでも少しは落ち着いて来た感じがしますが、2016年〜2019年までICO(新通貨上場)みたいな話がすごかったですね。そうでなくてもインターネットが発達してからというもの、その見えない世界での詐欺というか、トラブルが激増しています。 セキュリティソフト入れてるから大丈夫!というレベルではありませんので、本当に気をつけて頂きたい。 インターネット上で起こる詐欺、トラブルについてご存知ですか?  金融機関や何らかの会員ページなど、ID・パスワードを盗む『フィッシング詐欺』、ついついクリックしたら課金・請求が届く『アダルトサイト詐欺・ワンクリック詐欺』、FacebookやTwitterなどのアカウントを乗っ取る『アカウント乗っ取り』更には、本物そっくりの偽サイト、偽セキュリティソフトまで。 もはや何でもありですが、アドレス確認、不用意な広告クリックには注意ですね! 厄年に入った1年目に、私に起こった人生を変えるほどのお金の悲劇。 忘れもしない2016年8月まさか私自身がハッキングの被害で8億円相当(最大値です 汗)の仮想通貨を盗まれるとは、、、  今ではスッカリ仕事に専念する日々が続いております。 当時イギリスの取引所を開設して将来の世界に必要になると感じた仮想通貨を地道に(ドルコスト平均法)で購入していたのですが。と、ある時いつもの様に、パスワードを入力し、今では当たり前の2段階認証を実施。 自分のアカウントを見ると、残高が『ゼロ』『えっ??』と一度ログアウトして、再ログインしても時すでに遅し。既に換金済み。 当時の取引所にかなりの抗議をしましたが『ダメ』あになってその取引所からの盗難事故が外国人の中でも拡がっており、取引所もグルだったのではと考えています。いや〜一攫千金ならず。コツコツ仕事します 笑 ◆他人の失敗話は蜜の味…涙  今回の件は「本当かなぁ〜?」と思われる方も多いと思いますが、ハッキングが嘘で、私の資産が手元に帰ってくれば何もお話していなかったと思います。。涙。  ただその経験は『強烈に!』私の心に残っているので、暗号資産についても通常の資産についてもセキュリティーの意識はかなり向上していると感じています。更にセミナーやコンサルティングなどでは、より具体的に実名を挙げながらの話もお伝えしているのですが、、、皆さん喜んで頂いています。 お金に関する失敗って、なかなか表面化しないので、身近に聞けるのは楽しいようです。 皆さんの失敗が無くなれば本望です(^o^)

コロナ対策=全てデジタル変革に向かう世界?

各国コロナ肺炎対策で必死な中、株価が維持・上昇している会社を知っていますか?  株価は変わらず低調を極めており2020年の先行きはどうなるのか?と不安な言葉を耳にする事もあります。そんな中で当然と言えば当然なのですが、評価されている会社というのも世界にはあります。  『薬品企業』『オンライン企業』などです。薬品企業はウイルス対策やワクチンなど今回のパンデミック関連銘柄ですが、オンライン企業はどうでしょうか? 突然の出勤制限から『リモートワーク』へとこれまでにない急激なライフスタイルの変化です。 現代版『黒船』でしょうか?ご存知の方も多い『Zoom』『Skype』などのWebコミュニケーションをITで提供している会社です。※要チェックです。  今回のコロナ肺炎をきっかけに大企業から、中小零細企業また個人間のやり取りに至るまで、一気に存在感を増してきました。 農業や土木建築業などは『無縁』と思われる方もいらっしゃるでしょうが、社内・顧客との連絡は既にオンライン化され、最近ではトラクターなどの重機や、ドローンによる現場確認など、いつでも人に置き換わる環境は整ってきているように感じます。  今回の世界規模の感染症を起点として、接触しにくい環境という考え方が出てくるやもしれません。筆者自身はアナログ派なのですが、変化を受け入れる気持ちが大事なのでは無いかと日々過ごしているところです。