米大統領選、トランプ氏の当選による株価への影響|海外金融業界の時事ニュースを解説
2024年11月5日、世界中が注目するアメリカ大統領選挙が行われ、共和党のドナルド・トランプ氏が勝利を収めました。当初の報道では史上稀に見る接戦で、結果が判明するまで少なくとも数日はかかると言われていました。しかし、蓋を開けてみれば、トランプ氏は主要な接戦州を含む312の選挙人票を獲得し、カマラ・ハリス氏に圧勝して再び大統領に選ばれました。 市場関係者の間では、このトランプ氏の大勝利によって、今後のアメリカの政策と経済指針が金融市場にさまざまな影響を与えると注目されています。今回は、このトランプ氏の大統領当選がどのように経済に影響を及ぼすか、どのセクターに及ぶか、そして今後の株価がどのように動いていくのか解説します。 Contents1 トランプ氏の経済政策1.1 減税政策1.2 規制緩和2 政策リスクと不安要素2.1 通商政策2.2 移民政策の強化2.3 政局の不安定化2.4 イーロン・マスク氏の影響3 トランプ再選と投資家たちの動き4 まとめ トランプ氏の経済政策 トランプ氏が大統領に当選したことによって、当選前に彼が掲げていた政策が実際に施行されることが見込まれます。その中でも、主に以下の方針が株価にポジティブな影響を与えると予想されています。 減税政策 トランプ氏は前任期中に法人税の引き下げを行い、これが企業利益の増加に繋がりました。今回も減税政策が行われ、企業のキャッシュフローが増えて、配当や株主還元が強化されることが期待されています。この減税政策は、特にS&P 500のような大手企業が恩恵を受ける可能性があり、株価が上昇すると見られています。また、個人減税の延長や追加の税制優遇策などが導入されれば、消費者の購買力が強化されて、消費関連株のパフォーマンスが改善する可能性もあります。 規制緩和 トランプ氏はエネルギー、金融、製造業など、特定セクターの規制緩和を進めることに意欲的です。規制緩和による収益改善が実現すれば、このセクターの企業の株価にプラスの影響があると予想されています。特にエネルギー業界は、石油や天然ガスへの投資や、掘削活動の拡大方針を表明しており、化石燃料関連の企業が恩恵を受けることになるでしょう。 政策リスクと不安要素 トランプ大統領が行う政策は、期待される一方で不安要素もあり、株価にネガティブな影響を与えかねないとも言われています。どのようなリスク要素があるのかを解説します。 通商政策 トランプ氏は「アメリカ第一主義」を掲げ、他国との貿易摩擦を激化させるとみられています。貿易摩擦が激化することでアメリカの企業のコスト負担が増加し、利益が減少すると懸念されています。特に、中国に対しては強硬な姿勢をとっており、トランプ氏が再び大統領になることで、対中関税が引き上げられて貿易戦争が再開される可能性が高くなります。 中国市場に依存する企業にとっては収益減のリスクであり、株価にネガティブな影響を及ぼすでしょう。前任期中も、中国市場への依存度が高いテクノロジー関連株が、かなり不安定な動きを見せていました。 移民政策の強化 トランプ氏は、移民に対して強硬な姿勢をとることで知られています。この移民に対する規制の強化が、一部の業界に悪影響を与えるのでは、と考えられています。特に、農業や飲食業、建設業など、移民が多く就労している業界では、労働力不足が深刻化し、人件費の上昇につながって収益が悪化する可能性があります。 政局の不安定化 トランプ政権は突発的な政策が多く、すぐに方針が変わることで知られています。これはマーケットにとっては不安要素でしかなく、前任期中もSNSでの過激な発言や突然の政策変更、予測不能な行動を繰り返し市場に混乱を招きました。トランプ氏の再選で株価の変動要素が高まって、一部の投資家は、リスクの回避に向かうかもしれません。 イーロン・マスク氏の影響 イーロン・マスク氏は選挙中、トランプ陣営に多額の献金をしています。トランプ氏は、選挙で勝てばマスク氏を政府効率化担当の役職に任命することを約束しており、先日その通りの声明を発表しました。トランプ氏によれば、マスク氏の効率化に向けた起業家的な取り組みが大規模な構造改革を促進し、無駄な業務が多いアメリカの政治体制全体に良い意味でのショックを与えるとしています。詳細はまだ明らかになっていませんが、マスク氏の過激な取り組みによって、市場が混乱する可能性があります。 トランプ再選と投資家たちの動き 2016年の大統領選挙でトランプ氏が当選した際は、トランプ政権の掲げる減税や財政出動などへの期待から、金利、株式、米ドルが急激に上昇しました。NYダウは45%、 S&P500は34%も上昇し、この米国株式市場の上昇に引っ張られる形で、日本をはじめとする世界の株式相場も上昇しました。この動きは「トランプ・ラリー」と呼ばれ、投資家たちの活発な取引が起こりました。しかし、株価は短期的に上昇したものの、長期的な視点で見ると過激な政策によるリスクの高まりや、国際関係が不安定化する可能性があります。 今回も選挙戦の最中から、トランプ氏が当選すれば、株高、ドル高のトランプラリーが始まる、といわれてきました。そして実際に、大統領選の開票が進んだ11月6日は、トランプ氏の優勢が報じられると共に、株高、ドル高が進みました。日経平均も上昇が加速して、最終的な株価は1,000円以上の上昇を見せています。同じくドルも上昇し、11月6日のドル円為替は151円台半ばから154円台半ばまで一気に円安が進みました。今回のトランプ・ラリーも一過性のものなのか、あるいは持続的なものなのかについては、慎重に見極めていく必要があるでしょう。 まとめ トランプ氏が大統領に就任したことで、株価への直接的な影響が高まる一方で、政策の不安定性もあり、投資家にとっては一長一短という側面があります。減税政策や規制緩和など、特定のセクターの企業には好影響が見込まれる一方で、貿易摩擦や移民政策の影響を受ける企業には悪影響であると考えられています。今後のアメリカ経済と株式市場がどのように進展するかは、引き続き注目していきたいポイントです。私たち一般投資家(普通の人)としては、どちらに振れても大丈夫な資金環境を作っておきたいですね。
2024年7月発行の新紙幣と歴史!旧紙幣との違いや人物の特徴を解説|海外金融業界の時事ニュースを解説
2024年7月3日に新札が発行されましたが、紙幣に印刷されている人物がわからないという人は多いでしょう。もともと、新札に載る人物は日本で偉業を成し遂げた人です。何気ない会話のネタにもしやすいため、この機会にどんな人物なのか、調べてみるとよいでしょう。 この記事では、2024年7月発行の新札に載る3人の人物の特徴を紹介します。旧紙幣と新紙幣の違いも解説するのでぜひ参考にしてください。 Contents1 旧紙幣と新紙幣の違いとは?1.1 偽造防止技術の追加1.2 デザインの変更2 新札に載っている人物は誰?2.1 新札に載る3人の人物2.2 載る人物を選ぶ基準3 新札発行に伴うユニバーサルデザインの向上について4 新札が浸透する前に新紙幣と歴史を知っておこう 旧紙幣と新紙幣の違いとは? 人物の紹介の前に、まずは旧紙幣と新紙幣で異なる2つの違いを解説します。 偽造防止技術の追加 新紙幣には、旧紙幣にはなかった8つの偽造防止技術が追加されています。新たに追加された技術は以下の通りです。 偽札の製造を防ぐために、さまざまな技術が導入されています。最新の技術を取り入れることで偽札を作りにくくすることが狙いです。 デザインの変更 旧紙幣から大きくデザインが変更されているため、それぞれの表裏デザインをチェックしてみましょう。紙幣ごとのデザインは以下の通りです。 1,000円 表:北里柴三郎 / 裏:富嶽三十六景 5,000円 表:津田梅子 / 裏:藤の花 10,000円 表:渋沢栄一 / 裏:東京駅(丸の内駅舎) 表の肖像だけでなく、裏のデザインも大きく変更されています。 新札に載っている人物は誰? 新札に載る3人を見ても、何をした人かわからないとお悩みの方も多いでしょう。ここでは、3人の特徴やお札の肖像となる基準を解説します。 新札に載る3人の人物 新札に載る人物は、北里柴三郎(1,000円)・津田梅子(5,000円)・渋沢栄一(10,000円)の3人です。それぞれの特徴を見ていきましょう。 北里柴三郎は、医学で偉業を成し遂げた人物です。東京医学校(東京大学医学部)在学中に予防医学を志し、内務省衛生局での実務を経て、ドイツに留学しています。留学中に破傷風菌の毒素に対する免疫抗体を発見、免疫抗体を応用した血清療法を確立し、世界的に有名な研究者となりました。 津田梅子は、日本における女性の地位向上に大きく貢献した人物です。アメリカで育った彼女は、日本帰国後に見た女性の地位に大きなショックを受けました。日本を発展させるために、日本女性の高等教育を実施することを決意した彼女は女子英学塾を開校。1900年に開校した塾は、現在も津田塾大学として残っています。 渋沢栄一は、近代日本経済の父と称される人物です。静岡藩に商法会所設立・富岡製糸場設立への貢献・日本郵船会社の設立・東京電力会社の設立など、今も残るさまざまな企業の設立に貢献しています。公共の利益を求めることと国民が幸せになることをモットーに尽力してきた彼は、日本経済を語るうえで欠かせない人物だといえます。 載る人物を選ぶ基準 新札に載る人物はどういった基準で選ばれているのか疑問に思う人も多いでしょう。新札の肖像となる人物は、以下の基準で選ばれています。 ぼんやりとした写りの写真だと偽造しやすくなることから、より精密な写真を入手できることが条件です。撮影技術が未熟な時代だと精密な写真は入手しにくいため、明治時代以降に存命した人物から選ばれます。 また、お札の肖像としてふさわしい品格を持ち、幅広い世代に名が知られていることも条件です。今回の新札に選ばれた3人は、全員が教科書に掲載されるほどの知名度を持つため、肖像としてふさわしいといえるでしょう。 医学・日本女性の地位向上・日本経済発展と、3人が尽力してきた方向性は異なります。しかし、3人が尽力してきた業績は今もなお受け継がれているため、全員が新札の肖像に最適な人物であるといえます。 新札発行に伴うユニバーサルデザインの向上について 新札発行に伴い、旧紙幣からユニバーサルデザインも変わりました。変更された部分は以下の通りです。 旧紙幣は両端下部に小さな識別マークがあるのみでしたが、新紙幣から識別マークが大きくなっています。1,000円札は右上と左下、5,000円札は上下中央、10,000円札は両端です。いずれも識別マークが大きくなっているため、目の不自由な人でもお札の種類をすぐに判別できます。 また、額面数字が印刷される位置も変更されています。旧紙幣の数字は左右上部に小さく印字されていましたが、新紙幣から左、または中央に大きく印字されています。お札の種類を間違えにくくなるでしょう。 ホログラムとすき入れの形・配置は偽造を防止するために入れられています。ホログラムはこれまでのお札にはない画期的な技術が使われているため、外国の方でもすぐに新札だとわかるでしょう。 新札が浸透する前に新紙幣と歴史を知っておこう 2004年に発行された旧紙幣から20年の時を経て、2024年7月に新紙幣が発行されました。お札のデザインが大きく変更されるだけでなく、偽造防止技術の追加やユニバーサルデザインの向上など、いくつもの点が変わっています。 新札が浸透する前に、肖像人物の歴史を知っておけば、話題に困ったときや何気ない会話のネタとして周りの人に情報を共有できるでしょう。
スイスへの移住は早めの計画が大事!日本人が取得できるビザを紹介
スイス移住を将来的に考えている人の中には、スイスに関する情報が少なく、移住にはどのような手続きが必要であるかわからずに困っている人もいると思います。移住の目的にはさまざまなものがありますが、仕事や留学をはじめ老後の移住先としてスイスを考えているなら早めの計画が大切です。特に、ビザの種類や取得条件を事前に把握し、計画的に準備を進めましょう。 スイスには多くの魅力がありますが、物価や国の制度も異なるため移住を実現するためには資金計画もしっかりと立てる必要があります。本記事では、日本人が取得できるビザの種類や、スイス移住のメリット・デメリットについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。 Contents1 スイス移住の際に必要なビザの種類1.1 就労ビザ1.1.1 許可L (L Permit)1.1.2 許可B (B Permit)1.1.3 許可G (G Permit)1.2 ゴールデン・ビザ(黄金ビザ)1.3 ヤングプロフェッショナル1.4 永住権(永住許可証)2 スイスに移住する5つのメリット2.1 ①治安が良い2.2 ②アルプスの自然がたくさんある2.3 ③周辺のヨーロッパの国へ気軽に旅行できる2.4 ④公立教育が無料2.5 ⑤平均給与が高い3 スイスに移住する5つのデメリット3.1 ①娯楽が少ない3.2 ②物価が高い3.3 ③日本食が手に入りづらい3.4 ④公用語が4種類と多い3.5 ⑤冬が長く日照時間が少ない4 スイス移住を成功させるためには資金管理とビザ取得を計画的にすすめよう スイス移住の際に必要なビザの種類 スイスに移住する際には、目的に応じたビザを選ぶ必要があります。日本人が取得できるビザは複数あり、取得のために必要な条件を理解しておくことが重要です。 日本人が取得可能なビザには、以下の4つがあります。 ・就労ビザ ・ゴールデン・ビザ(黄金ビザ) ・ヤングプロフェッショナル ・永住権(永住許可証) それぞれ詳しく説明します。 就労ビザ 駐在や転職などでスイスで働く際には、雇用契約の種類や滞在期間に応じて種類のことなる「就労ビザ」を取得する必要があります。日本人が取得できる主な就労ビザは以下の3種類です。 ・許可L ・許可B ・許可G 滞在期間や雇用形態に応じて適用されるビザが異なるため、条件を事前にしっかり確認しておきましょう。それぞれのビザについて、詳細を解説します。 許可L (L Permit) 許可Lはスイスに1年未満の短期滞在用のビザです。応募者は3〜12ヶ月間の有効な雇用契約が必要です。また、有効期間が満期になった場合も、引き続き雇用契約があれば更新できます。 許可B (B Permit) 許可Bはスイスに1年以上移住したい人向け(長期滞在用)のビザです。応募者は少なくとも12ヶ月の雇用契約が必要です。許可Lと同様に、ビザの有効期間が満期になっても、継続した雇用契約があれば更新できます。 許可G (G Permit)…
タイのクルマ産業の衰退と日本車メーカーの苦戦|海外金融業界の時事ニュースを解説
Contents1 はじめに2 バンコク国際モーターショーでの異変3 中国勢の大躍進4 なぜ日本メーカーが苦戦しているのか5 中国製品に対するイメージの変化6 おわりに はじめに タイは早くから日本の自動車メーカーが進出し、自動車産業で働く日本人駐在員も多い国です。また、タイに限らず東南アジアの多くの国は、これまで日本車が圧倒的なシェアを謳歌してきた市場でもあります。しかし、トレンドがガソリン車から電気自動車(EV)に移行している現在、中国メーカーが莫大なPR予算を投入し販売台数を伸ばしており、タイを中心とした東南アジア市場で状況が変わりつつあります。最近は日本車メーカーの存在感が薄まり、海外駐在員の帰任も増えています。今回は、タイ自動車産業の背景を解説します。 バンコク国際モーターショーでの異変 東南アジア最大の自動車生産国であるバンコクで、毎年春に開催される自動車の展示会がバンコク国際モーターショーです。トヨタやホンダ、日産など日本のメーカーをはじめ、さまざまな国の主要ブランドが参加する、東南アジアで最も大きな自動車イベントの1つとなっています。 タイのモーターショーの独自の魅力は、会場で新車の購入予約ができるということです。会場限定の低金利キャンペーンなどの特典が用意されているため、新車購入を目的に家族で訪れる人も多く、気に入ったクルマがあればその場で予約購入していくというのが通例です。そのため、バンコク国際モーターショーにおける新車受注台数は、タイの新車市場における人気のバロメーターとも言われています。そんな中、2023年のバンコク国際モーターショー会場における開催期間中の受注実績ランキングで異変が起きました。 1位は例年通りトヨタ、2位はホンダと日本のメーカーでしたが、その2社に続き、上海汽車(MG)が3位、長城汽車(GWM)が5位、BYDが9位と、中国の自動車メーカーがトップ10に3社もランクインしたのです。 コロナ禍前の2019年の同じランキングでは、中国メーカーは1社のみ、10位に入っていただけであることを考えると、コロナ禍を経てわずか4年で、中国車メーカーが急速に勢いを伸ばしている事がわかります。 中国勢の大躍進 タイは長らくトヨタ、日産やホンダ、三菱自動車など、日本の自動車メーカーが大きなシェアを獲得してきた市場です。タイ人にも、中国製品は信用できないが、日本製品は品質が良く憧れもあるといったように、日本ブランドに対する信頼が根付いており、街を走るクルマの9割以上が日本車だと言われています。 一部の富裕層にはハイブランドの欧州車が人気であるものの、自動車といえば日本のクルマというイメージが定着している国であると言えるでしょう。ところが、バンコク国際モーターショー会期中の新車受注台数ランキングに変化が起きているように、近年状況は激変しつつあります。 タイの街中でも中国車を見かける頻度が明らかに高くなり、日本車の牙城を崩しつつあるのが現状です。タイをはじめとする東南アジアの多くの国では、これまで日本の自動車が大きなシェアを獲得してきましたが、近年中国勢が莫大な予算を投入して販売数を伸ばしています。 中国のメーカーがこのままシェアを拡大していけば、東南アジア市場における日本車のシェア率は大きく下がる可能性もあります。日本の自動車メーカーは、これまでにない窮地に立たされているのです。 なぜ日本メーカーが苦戦しているのか なぜタイにおいて、日本車メーカーのシェア率が下がっているのでしょうか。これには、昨今のEVの台頭が大きく関係しています。タイの自動車市場は、トヨタが60年以上前に進出して以来、メーカーとの強固なサプライチェーンが構築されていました。ところが、このサプライチェーンはエンジン車主体の生産態勢であるため、電気自動車に乗り換える海外の買い手の動きにうまく対応できていないのが現状です。これは、日本の自動車メーカーがEVで大きく出遅れていることを表しています。 また、タイの自動車生産自体の落ち込みも原因の1つです。タイの自動車生産台数は、この1年で落ち込み続けており、業界の見通しでは2024年の自動車生産台数は昨年の190万台から170万台に下振れると予想されています。一方で、EVセクターは急成長しており、中国のBYDなどから多額の投資を呼び込んでいるものの、落ち込みをカバーできるほどではありません。この痛みは既に業界全体に広がりつつあり、各メーカーが減産や雇用削減に伴って、日本のメーカー向けに長年部品を供給している部品メーカーのでも工場の生産量の減少、人員縮小が始まっています。 拡大するEVとの競争の激化による輸出面の落ち込みと、国内自動車市場の停滞というダブルパンチがタイの自動車産業を圧迫しており、悪化した市場から簡単に抜け出せなくなっています。現在は、1990年代終盤のアジア通貨危機やコロナ禍の時期より悪いと見るべきでしょう。こうした状況の中で、自動車部品業界は政府に対して、外国メーカーのエンジン車とかハイブリッド車生産向けインセンティブを強化してほしいと要望しており、政府も対策に本腰を入れはじめています。 中国製品に対するイメージの変化 タイでは、日本製品は壊れにくく信用できるという考えが根強くありますが、若い世代はそこまで日本製にこだわりはなく、スマホも家電もクルマも中国製でいいと考える人も増えています。むしろ中国製はクールだというイメージが浸透しつつあります。こうしたタイ人の心境変化は、バンコク国際モーターショー会場にも表れています。2023年会場の中国車ブランドのブース面積は、4年前には想像もできなかったほど広いスペースが確保され、BYDやMGといったブランドが、最大の面積を持つトヨタに迫る規模の広いブースを展開していました。 そして、イベント中の中国ブランドのブースはコロナ前では考えられないほどの混雑ぶりでした。また、タイの市民にとって新車は大きな買い物であり、日本車よりも価格の安い中国車は魅力的に映ります。さらにタイではガソリン代も高いため、ガソリン車よりもエネルギーコストの安いEVを選ぶ人が多いこと、さらにEVは購入時の税金が安いということも相まって、中国車の購入を検討する人が増えているのです。 おわりに 昨今のEVの台頭によって、自動車市場のトレンドは変わりつつあり、タイにおける日本自動車メーカーの苦戦がはじまっています。タイでの自動車の売り上げは東南アジア市場全体に大きく影響を与えるともいわれています。また、近年の中国のブランディングによって、タイの人々の中国製品に対する気持ちの変化も起こり始めており、日本車の牙城が崩され始めていると見るべきでしょう。
タイで資産運用するには?駐在員・移住者向けに証券会社・定期預金・投資信託をFPが比較解説【2026年版】
タイに駐在・移住している日本人にとって、現地での資産運用は避けて通れないテーマです。日本のNISAやiDeCoは海外居住中に新規積立ができず、日本の証券口座も制限されるケースが多いため、「タイにいる間に何ができるのか」を把握しておく必要があります。本記事では、110 Financial SupportのFPが、タイで利用できる投資手段(証券会社・定期預金・投資信託・国債)を比較し、駐在員・移住者それぞれの状況に合った資産運用プランを解説します。 この記事でわかること Contents1 【タイ在住者向け】なぜ資産形成を始める必要があるのか?1.1 持っているお金の価値が下がるインフレ対策1.2 子供に資産を引き継ぐ相続対策として2 タイ駐在者におすすめの資産運用方法4選2.1 1. 投資信託2.1.1 一般投資信託2.1.2 税優遇付きの投資信託(SSF、RMF)2.2 2. 外国証券会社で個別株式・上場投資信託(ETF)2.3 3. 日本の証券会社でiDeCo(個人型確定拠出年金)2.4 4. 海外の貯蓄型保険商品に加入3 タイの主要証券会社ランキング|日本人が口座開設するには4 タイの銀行定期預金金利比較【2026年版】5 タイの投資にかかる税金|キャピタルゲイン・配当・利子6 タイで資産運用を行う3つのメリット6.1 メリット①資産形成を行う選択肢が豊富6.2 メリット②キャピタルゲインが原則非課税6.3 メリット③配当利回りが高い7 タイ在住者が避けた方がよい資産運用法2選7.1 1. ヘッジファンドやプライベートエクイティ7.2 2. タイ株式8 タイで資産形成を始めて大切な資産を守ろう! 【タイ在住者向け】なぜ資産形成を始める必要があるのか? まず、なぜ資産形成を行う必要があるのか、その理由について説明します。 持っているお金の価値が下がるインフレ対策 過去3年間の、タイの平均インフレ率は2.67%です。インフレが各国の経済に与える影響は大きく、インフレが進行すると時間の経過とともに物価が上昇し、現金や預金の実質的な価値が下がります。 そのため、利子がほとんどつかない銀行にただお金を預けているだけでは資産が目減りし、将来の生活費や、万が一の大きな支出を賄うことが難しくなるでしょう。 一方で、資産の一部を株式や投資信託などで運用すれば、インフレの影響を受けにくい環境で資産を少しずつ増やしていくことができます。もし運用によって資産が増えなかったとしても、その資産の価値を維持しつづけることができるのです。 子供に資産を引き継ぐ相続対策として 家族のために安心して生活ができるようにするため、また、資産を子どもに引き継ぐためにも、タイで資産運用を行うことは非常におすすめです。タイでは、相続に関する法律や税制が日本とは異なりますが、事前にこれらを把握したうえで資産運用を進めることができれば、将来的に資産の価値を最大限に引き出すことができます。 タイ駐在者におすすめの資産運用方法4選 タイでの駐在生活が長期に及んでいる人へ向けて、適切な資産運用の方法を紹介します。 おすすめの方法は以下の4つです 資産運用をこれから始める方や、何に投資をしていよいかわからない方はぜひ参考にしてみてください。 1. 投資信託 投資信託は、多くの投資家から集めた資金を一つの大きなファンドとして運用し、株式や債券、不動産など複数の資産に分散投資する金融商品です。株式や債券を自分で選んで投資する手間が省けるうえに、プロのファンドマネージャーが運用をしてくれるので初心者にも始めやすいのが特徴です。 また、投資信託はリスク分散がしやすく、少額から始められる点が資産運用に役立ちます。投資信託には一般的なものと、税優遇付きの投資信託があります。 一般投資信託 駐在としてタイに在住の方を含め、すべての人が投資できる投資信託です。株式や債券、コモディティ、不動産といった多様な資産クラスに投資することでリスクを分散しながら運用可能です。分散投資をおこなうことで、どれか1つの投資対象で損益がでた場合でもリスクは軽減されます。 また、一般投資信託は特定のテーマや地域に特化したものも多く、例えば世界の株式市場に連動するものや、特定の業界にフォーカスしたものなどがあげられます。 一般投資信託の中でも、タイ在住者が比較的検討しやすいのは、SET50連動型のインデックスファンドや、外国株式に投資するグローバルファンドなどです。SET50連動型ファンドはタイの主要50銘柄に分散投資するため、個別株よりもリスクを抑えることができます。グローバルファンドは、タイ国内の市場リスクを避けて、世界の成長を取り込むのに有効です。 税優遇付きの投資信託(SSF、RMF) 税優遇付きの投資信託には、タイ国内で利用できる「SSF(Super Savings…
【対談企画】あなたはどっち?海外の資産を残せるお父さん・残せないお父さん
海外には日本に比べて資産を形成する上で魅力的な商品や方法、税制などが多々あります。海外駐在や海外移住を機に海外で資産形成をしたり、日本の資産を海外に移転させたりする人も多いのではないでしょうか。一方で、せっかく海外で上手く資産を築けたとしても、場合によってはその資産を家族にきちんと残せなくなる可能性もあります。海外駐在をはじめ海外移住をする日本人が増えている昨今、あらためて海外での資産形成方法について考える必要がありそうです。 そこで、香港を中心に多くの日本人の資産づくりや管理のサポートをされているシニアコンサルタントの才田氏に「資産を残せるお父さん・資産を残せないお父さん」というテーマでインタビューを行いました。海外の資産を残せるお父さんになるための方法や、そのために準備しておくべきことなどについて教えていただきました。 INSURANCE 110 DIRECTOR/シニアコンサルタント才田 弘一郎 日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。 〜対談スタート〜 Contents1 資産を守るには海外と日本のどちらが有利?2 海外で資産を残すためには2.1 相続で有利な国を選ぶ2.2 残す資産を増やす2.3 税金面で有利な資産を選ぶ2.4 仮想通貨には相続リスクがある?3 結論・資産を残せるお父さんになるためには3.1 今から準備しておくこと3.2 資産を残せるお父さん・残せないお父さんの違い 資産を守るには海外と日本のどちらが有利? 高林:「最初に、(海外に移住された方が)資産を守るということからお聞きしたいです。日本に住んでいる場合と比較して、海外に移住すると資産を守るという点でどのようなメリットがあるのか教えていただきたいです。」 才田:「海外に移住した場合にどう資産を守るかという話ですが、まずは無理して海外にでる必要はないということをお伝えしたいです。というのも、日本は金融機関を含めて日本人が(日本語で)対応してくれますよね。私自身、海外に住んで14年になりますが、日本に帰るたびに対応の良さや充実したサービスなど、とても素晴らしいと感じています。日本はとても住みやすいですし、これらは資産を守ることにつながる要素だと思います。『資産を守る』というと税金とか為替を含めた経済的なリスクもあって海外移住……となりがちですが、税金や資産面だけ考えて海外に移住してもよいのか、資産のどういったことを守るのかということはしっかり考える必要があります。 そのうえで海外に出た場合についてお話しすると、まずは税制が日本とまったく違う国があります。例えば、香港では所得税率は16〜17%ですし、社会保険料も徴収されません。日本は、昔、5公5民といって収入を得ると半分は国(税金や社会保険料など)で半分は自分のものでした。今の日本は社会保険料、所得税、消費税など諸々を含めると6公4民もしくは7公3民と言えるような状態です。さらに、日本では三代相続すると資産がなくなるとも言われますが、大きな資産を次世代に渡す必要がある人たちにとっては相続税や贈与税もあります。ですので、大きな資産を残していくということであれば、相続税等が安い国に移動するのもひとつの方法でしょう。具体的な守り方は超資産家、ミドルアッパー層などといった資産の程度によっても変わりますが。 あと、日本にいると気づきにくいと思うのですが、日本は自分のお金を海外に移動させにくいですね。子供の留学資金や生活費など、海外送金をすることはあると思うのですが、日本は銀行窓口で海外送金する際に厳しく確認されますよね。香港やシンガポールではスマホのアプリで海外送金の設定が簡単にできます。まあ、捉え方によって良し悪しは変わりますが、自分の大切なお金をすぐに動かせるかどうかというのは、自分の資産を安全なところに移せるかどうかにも関係してきますね。」 海外で資産を残すためには 相続で有利な国を選ぶ 高林:「お話のなかで相続という言葉が出ましたが、資産を残すという意味では相続になりますよね。相続や資産保有において日本より有利な国というのはあるのでしょうか?」 才田:「相続は誰にも大切ですが、特に多くの資産を保有している方にとっては避けがたいポイントですね。まず、相続税や贈与税の有無で言うと、シンガポールやマレーシア、香港では相続税がかかりません。日本の方でも相続税の利点を重視してシンガポールに移住される方もいらっしゃるようです。アジアであればベトナムやタイもそうですね。 ただ、これらの国は不動産(土地)を現地の人以外が買えないといった問題もあったりします。だからといって、じゃあ海外居住者になるということで身体だけ移したなると、日本の当局からも相続税回避のためだけに移住したのではないかと疑いをかけられる可能性も高いです。最初にお話ししましたが、ただ税金のためだけに海外に移住しようと考えるのではなく、日本にいながらできること、海外のどこに資産の基盤を置くかなど全体的なバランスを考えながら、税金納める国や相続に有利な国、方法を選ぶべきだと思います。 でも、大切なことがありまして、本人だけが移住してもダメなんです。私もお客様の資産サポートをお受けするなかで遭遇することがあるのですが、資産のことを考えて海外に出たもののやはり日本が暮らしやすいといって帰国される方は多いんですね。その後、海外の銀行にそのまま預金を置いた状態で亡くなると、遺族がすごく大変なんです。これは香港の事例ですが弁護士費用に数百万円(数百万円が大きいかどうか?感じ方は人それぞれです)かかります。それで口座のお金(相続財産)を取り戻すのに2~3年ぐらいかかります。ですので、何の目的で移住するか、その目的を為し得るための資産運用やお金の置き場はどこがいいかというのをしっかり考えて移住されるのがいいですね。総合的に考えていくと、この国で、この相続の仕方がいいという結論が出てくると思いますが、単純に税金だけで選ぶと本末転倒になる可能性があります。」 残す資産を増やす 高林:「ありがとうございます。税金だけではなく、人それぞれのケースに合わせてどの国や方法を選ぶか相談されると良さそうですね。これもケースバイケースかもしれませんが、海外に住むとなればどのような資産を持つのが最適でしょうか?」 才田:「海外にどれだけ滞在するかによって変わります。例えば、永住される予定でしたらその地に根ざした投資の仕方が有効だと思います。例えば、アジアの発展途上にある国の不動産を購入しておくのもいいでしょうね。経済発展に従って不動産価値も上がりますし、最終的には自分で住むこともできますよね。 日本にいながら業者に勧められて買うというのは注意したほうがいいです。これもご相談をお受けすることがあるのですが、数十年前に日本でも海外不動産への投資ブームがあって投資された方もいらっしゃいます。当時、マレーシアのジョホールバルなんかは特に人気があったのですが、地価が上がりそうなエリアだと言われても実際にそこに住んでいないとどこに開発地区ができるかなんてわかりません。そのなかのどこが上がるかといった具体的なことは何もわからないですよね。 結局、投資をされて何とか上手く原資を取り戻せた方もいますが、購入費用に加えてずっと維持費がかかり、ずっと赤字のままという方もいらっしゃいます。それならまだいいですが、当時の販売業者がいなくなって、メンテナンスしてもらえないということもあるんです。不動産投資が悪いと言ってるわけではないのですが、きちんとメンテナンスもされて、最終的には自分で住めるという前提の元に購入されることが大事です。 成長が見込まれるのであれば、現地の株式市場で投資をするのもいいでしょうね。タイ・ベトナムなどは株式市場でも外国人が購入できる枠もあります。UAEでは仮想通貨関係の税金優遇があります。その国それぞれの資産運用に対する優遇制度を見ながら資産運用方法を選ぶのがいいでしょう。 大きな資産を次世代につなぎたい、相続税がたくさんかかる可能性があるという場合には、海外で貯蓄型保険を使うのがすごく有効ではないかと考えています。永住する予定だったけど帰国することになるってこともあるんですね。 先ほどもお話ししましたが、海外で資産を蓄えて日本に戻り、困ったことになったといってご家族から相談されることって多いんです。本人が認知症になったとか、死亡されたとかになると海外の銀行口座は凍結されてしまいますので。海外ではもう一人の名義人がアクセスできるジョイント口座を持つ方法もありますが、それにしても自分が元気なうちに資金を移動させていくことが大事です。不動産や仮想通貨にしても同じです。 その点、海外の貯蓄保険は保険とは名ばかりで、実は中身は資産運用なのですが、出口では受取人を指定して、10人でも20人でも資産を渡せます。他の資産に比べて、確実に渡したい人に資産を渡せるという点、その指定を生前のうちに計画的に実施できるという点で群を抜いていると思います。 そのうえで、さらに資産規模が大きいという方はスイスやシンガポールのプライベートバンクを利用されてはいかがでしょうか。お手伝いさせていただきます。誰に渡したい、どのように使いたいなど、信託や財団などの仕組みを使って資産を振り分けていくこともできます。」 税金面で有利な資産を選ぶ 高林:「今回のテーマが『資産を後世に残す』ということなのですが、税金面では有利な資産と不利な資産というのはありますか?」 才田:「そうですね。税金面で有利な資産というと保険でしょうね。海外の貯蓄型保険は資産を代々引き継がせることができますし、お金を引き出さなければ運用している限り現状の税制では税金はかからないです。例えば株式とかだと譲渡した時点で所得税がかかることが多いですから、次世代に渡すのには不利な気がします。 税金といっても所得税と相続税を考える必要がありますし、海外でということであれば、資産の種類よりも各国の税制によって検討するのがいいでしょうね。例えば株式・仮想通貨など資産は運用利益に対して税金(所得税)がかかりますので、非課税となる国を選ぶのがいいですよね。利益をそのまま再投資できますから投資効率が上がります。そのうえで、相続したとしても相続税への影響が少ない資産に変えておくといいでしょう。 繰り返しになりますが、貯蓄型保険は税金のことにしても、遺族に残すことにしてもとても優れています。自分自身が売買や管理できるうちは株式や投資信託などでもいいのですが、例えば株価が最高潮の時に相続が発生してその価格で財産評価されると税額も上がりますし、実際にその株を売却できるようになったときに価格が下がっていたら税金だけ多く取られたということになりかねません。 税金面での有利不利とは離れるのですが……。私がお客様の資産サポートをさせていただきながら、自分自身でも日々考えるのですが、運用の良し悪し以前に、こうやってきちんとサポートしてくれる人間、組織が近くにいるというのが一番有利な資産の残し方になるのではないかと思います。 先ほどお話ししたジョホールバルの不動産ではないですが、売りこむときには元気よく言い寄ってきていたのに3年ぐらい経つといなくなるケースもあります。そうなるのは一番不幸な資産運用だと思います。何かに投資する、何かを購入するときには、きちんとサポートしてくれる人がいる資産であることが税金面の有利不利よりも大切なのではないかと思います。」 仮想通貨には相続リスクがある? 高林:「仮想通貨はいかがでしょうか。海外で仮想通貨を保有していると相続時に何かリスクはありますか?」 才田:「仮想通貨については最近お問い合わせを受けることも増えてきていますね。仮想通貨については相続時のリスクというより、まず保有の仕方をケアしておく必要があります。 これは海外だからというのではなく日本でもそうですが、そもそも取引所に対するリスクヘッジをしておく必要があると考えています。自分ではアラート通知などの安全設定をしていても取引所が悪いことをしないとも限りませんし、ある日突然残高がゼロになっているということもあり得ます。最近では、取引所側のエラーで起こるハッキングへの保険やコールドウォレットといって取引所内の取引できないアカウントに入れるなど保全はされてきていますが、取引所を信用しきらずに複数に分けておくといいでしょう。 ウォレット内に保管して自分自身で保有する選択肢もあります。そうなると仮想通貨というデジタル資産が物理的な存在になり(個人保管になるため)保管責任が発生します。仮想通貨を保有したことがない方にはちょっと難しいかと思いますが、その資産を自分のものとするための秘密キーなど、もし突発的に良くないことが起こり、それを家族が知らない場合はほぼ取り戻せないと思っておいたほうがいいでしょう。 これは相続時のリスクといえますね。個人で管理するという場合は、家族にどう伝えるか、いつ渡すかをしっかり考えることが必要だと思います。 あと、海外でという話になると国ごとに仮想通貨へのルールが違うことに注意が必要です。ヨーロッパや米国のように規制が少ないところもありますが、香港のように資産保有規模により取引が制限されている国・地域があります。課税のルールも国によって違います。」 結論・資産を残せるお父さんになるためには 今から準備しておくこと…
日経平均株価暴落を引き起こしたキャリートレードと、そのメカニズム|海外金融業界の時事ニュースを解説
Contents1 はじめに2 キャリートレードとは3 円安の要因となっている円キャリートレード4 円キャリートレードの巻き戻しが引き起こした日経平均株価大暴落 5 日銀の方針転換6 円キャリートレードの巻き戻しが招いた市場の混乱7 おわりに はじめに 2024年に入ってから、金融市場では株価や円相場が大きく動いています。2024年8月には日経平均株価が史上最大の下げ幅を記録し、ドル円のレートは2024年7月11日の海外市場で1ドル161円台後半の歴史的な円安水準に達するなど、株価急落や円安などの不安定な値動きが続いています。その大きな要因の1つが、ヘッジファンドなどの投機筋が行うキャリートレードだと言われています。今回はこのキャリートレードの仕組みを紐解きつつ、なぜ相場に混乱をもたらしているのかを解説します。 キャリートレードとは キャリートレードとは、金利の低い国の通貨で資金調達をして、金利が高い国の資産に投資する取引のことをいいます。金利が低いほど資金を借り入れる時に支払う利息は少なくなるため、資金調達コストは安くなります。そして安く借りた資金を元に高い金利をくれる国の資産に投資していけば、より高い利益が見込めるのです。 2国間の金利差を利ザヤとして収益をあげる投資手法なので、金利差が大きいほどより高い運用成果と安定的な利益を手に入れることができます。このようなキャリートレードは、ヘッジファンドなど短期的な売買を手掛ける投機筋のほか、様々な金融機関やFX取引を行う個人投資家なども参加していると言われています。 円安の要因となっている円キャリートレード 円キャリートレードは、低金利である日本円を調達した後、それを外国為替市場で外貨に転換し、高金利の外貨建て資産で運用する取引です。キャリートレードで調達する通貨は日本円だけではありませんが、取引量が多く流動性が高いことから日本円が選ばれやすいようです。日本ではマイナス金利が解除された2024年の春まで、長らく日銀による大規模な金融緩和による低金利が続いてきました。 一方、米国など主要国の中央銀行は2022年以降、インフレを抑え込むべく利上げに舵を切っていたため、それを米国や新興国など高い金利の国の通貨に換えて投資するための資金作りの場として金利の低い日本が注目されていました。円キャリートレードでは購入した円を売って、高金利の国の通貨を買うので、当然円安を引き起こします。ここ数年、ほぼ一本調子で進んできた円安ドル高の背景には、この円キャリートレードの取引量の増加があると言われています。 円キャリートレードの巻き戻しが引き起こした日経平均株価大暴落 2024年8月5日の日経平均株価は、前週末比4,451円28銭(12.4%)安の31,458円42銭で取引を終えました。その下落幅は1987年10月20日の3,836円48銭を超え、過去最大の大暴落となりました。また、ドル円の相場は7月末の1ドル149円98銭から、8月5日には一時1ドル141円70銭まで、円高ドル安が大幅に進行しました。このように、あまりに急激な円高への動きが大幅な株安を引き起こしたと言われています。この背景には、米雇用統計の予想を下回る内容を受けた景気の先行き不安と同時に、円キャリートレードの巻き戻しによる急激な円高進行があります。円キャリートレードの巻き戻しとは、円を調達通貨としたキャリートレードをしていた投資家たちが取引を解消することです。円キャリートレードは、日本が諸外国に比べて低金利であるからこそ利益が出る取引です。日銀に利上げを進めようとする動きが見られたり、円高が進行して為替差損が出そうだという状況に変わってしまえば、投資家は損失を被らないように取引の解消に向かいます。そうすると、逆に高金利な外貨から円を買い戻す動きが加速し、円高へ傾くことになります。 日銀の方針転換 この急激な円高の大きな要因と言われているのが、7月会合後の植田日銀総裁の記者会見です。植田総裁は、経済と物価情勢に応じて引き続き政策金利を引き上げていくという方針を繰り返し強調したほか、利上げによって強いブレーキが景気にかかるとは考えていないことを明らかにしました。日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除し、7月末には追加利上げを決定しています。金利の水準はまだまだ低いものの、日銀が今後も利上げ方向に動くとなれば、海外との金利差の縮小が意識され、円キャリートレードのうまみは乏しくなってしまいます。 植田総裁のこの発言によって、これまで低金利で日本円を調達し、米ドルなどの高金利通貨で運用することで利益を上げてきたトレーダーたちは、今後日米金利差が縮小していくものと受け止め、日本がこれまでのような金利の無い世界から、金利ありきの世界へ急変するという恐れを抱いて、円キャリートレードの巻き戻しが起こった可能性があります。 円キャリートレードの巻き戻しが招いた市場の混乱 円キャリートレードは、日本円を調達して外貨建ての資産に投資することです。従って、投資家たちが円キャリートレードを解消するということは、海外資産を売却して日本円を買うことになります。例えば、円キャリートレードで米国債に投資している場合、その取引の解消に伴って米国債を売ることになるため、米国債の相場は下落します。 このように、円キャリートレードの巻き戻しが起これば、海外資産相場の下落、そして円高ドル安の方向に力がかかります。今回も海外株安と円高が急激に引き起こされたため、投資家たちは市場の混乱に反応して株式の売却に走り、つられて日経平均株価も暴落する現象が起こったと言われています。 もちろんその裏では、円キャリートレードでの損失を補填するためにリスク資産を手放して現金化する動きなど、さまざまな混乱が同時に生じていたと考えられます。 おわりに 円キャリートレードは、日本円の金利が低水準で維持され、外貨建て資産のリターンが良好と期待される時に活発になりやすい取引です。2024年3月以降、日銀の利上げペースは緩慢との観測が拡がる一方で、米国では金利の高止まりとともに株価は堅調、といった具合に円キャリートレードにとって絶好の環境が整っていました。 投機筋による歴史的な円キャリートレードのブームが起きていた中で、今回のような米国の景気先行き不安や、日銀の意欲的な利上げ観測を受けた円調達コスト上昇への懸念から、一気に投資家による円キャリートレードの解消が進み、海外株安、円急騰、日本株の大幅下落につながりました。 その後2024年10月現在、為替は再びジリジリと1ドル150円の水準まで円高に戻しています。こうした株価や為替の不安定な状況は当面続きそうです。私たち個人投資家は、こうした不安定な状況に振り回されないように、今後の日米の金利の動きに注目しつつ、慎重に投資をしていく必要があります。
シンガポールに在住・駐在者の方におすすめの投資や資産運用をご紹介
「シンガポールで資産運用を考え始めたものの、どこから手をつけて良いのかわからない…」そんなお金の悩みを抱えていませんか。特に在住や駐在中の方にとって、慣れない国での投資や資産運用は不安多く、お金が貯まらない方もいるのではないでしょうか。 税制の違い、運用会社の選び方、将来的なリスクなど、気になる点は多いでしょう。この記事では、シンガポールでの資産運用のメリットや具体的な方法についてわかりやすく解説します。 シンガポールは、世界有数の金融ハブであり、多様な投資商品が揃っており、日本に比べて税制面でも有利なため、資産形成に非常に適した環境です。あなたが求める資産形成の参考になれば幸いです。 Contents1 シンガポールでの資産運用の魅力とは?1.1 シンガポールがなぜ資産運用に適しているのか1.2 シンガポール在住・駐在者に特に有利な税制や法制度がある1.3 世界的な金融ハブとしてのシンガポール2 シンガポールでの資産運用をおすすめする3つの理由2.1 理由1:税制面の優遇措置があるから2.2 理由2:投資環境の安定性が高いから2.3 理由3:多様な投資商品で運用ができるから3 資産運用が必要な理由は主に老後資金の不安によるもの3.1 老後2000万円問題3.2 インフレによる資産の目減り対策4 シンガポール人の資産運用方法の例4.1 不動産投資4.2 金融商品5 資産運用を始めようかとお考えの方は110Financial Supportへ シンガポールでの資産運用の魅力とは? シンガポールが資産運用に適している理由は、その多様な投資オプションとグローバルな金融商品にアクセスできることにあります。シンガポールの投資家にとって、株式、債券、不動産、投資信託など幅広い商品に投資できる環境は、広く資産を分散できるため魅力的です。シンガポールがなぜ資産運用に向いているのかを解説します。 シンガポールがなぜ資産運用に適しているのか シンガポールが資産運用に適している理由の1つは、有利な税制です。キャピタルゲイン税や相続税が存在しないため、投資から得た利益を最大限に活用できます。また、シンガポールは経済的・政治的に非常に安定しており、投資環境としての信頼性が高いのも魅力です。 さらに、国際的な金融ハブとして、世界中の優良な資産運用会社や金融機関が集結しているため、多様な投資商品や戦略にアクセスできます。これにより、リスク分散や収益性の高い資産運用が可能となり、長期的な資産形成に最適な環境が整っているのです。 シンガポール在住・駐在者に特に有利な税制や法制度がある シンガポール在住・駐在者にとって、特に魅力的なのが税制面での優遇措置です。シンガポールでは、投資による利益に対してキャピタルゲイン税が課されないため、株式や不動産などで得た利益をそのまま享受できます。そのため日本と比較してお金が貯まらないことはないかと思います。実際の利用者の口コミでも、シンガポールでの税制が資産運用において大きなメリットだという声が多くあります。 また、相続税も2008年2月15日を以って廃止されており、資産の世代間移転もスムーズに行えます。さらに、シンガポールは国際的な金融ハブとして、外国人投資家に対しても公平な取り扱いが保証されています。法律面でも、強固な契約保護と透明な法制度により、安心して資産運用が可能です。この点に関しても、多くの在住者の口コミが、シンガポールの信頼性と安定性を高く評価しています。そのため在住・駐在者にとって安心で非常に有利な環境が整っています。 世界的な金融ハブとしてのシンガポール シンガポールは、世界的な金融ハブとして多くの投資家や企業から高い評価を受けています。金融規制が透明で厳格に運用されており、安定した経済基盤と政治環境が、長期的な資産運用を行う場所として最適です。 シンガポールには多国籍の金融機関や資産運用会社が集結しており、国際的な投資商品へのアクセスが容易です。加えて、アジア地域の中心に位置しているため、新興市場への投資にも有利です。このような環境のもと、シンガポールは安全かつ効率的な資産運用が可能な国として、世界中の投資家に支持されています。 シンガポールでの資産運用をおすすめする3つの理由 シンガポールは、資産運用を検討している方にとって非常に魅力的な場所です。その理由は、他の国にはないメリットが数多くあるためです。 シンガポールでの資産運用をおすすめする3つの具体的な理由は以下の3つです。 理由1:税制面の優遇措置があるから シンガポールでの資産運用が魅力的な理由の1つは、税金面での大きな優遇措置です。まず、キャピタルゲイン税がないため、株式や不動産の売却益に対して税金が課されません。これにより、投資から得た利益をそのまま再投資や配当として生活費などに回すことが可能です。 さらに、シンガポールでは相続税も廃止されているため、資産を次世代にスムーズに引き継ぐことができます。こうした税制の恩恵により、長期的な資産運用を行う上で、シンガポールは他国と比べても非常に有利な環境となっています。 理由2:投資環境の安定性が高いから シンガポールの投資環境が特に魅力的なのは、安定性の高さです。経済的・政治的に非常に安定しており、政府の堅実な財政運営と法制度が個人投資家にとっての安心感があります。 特に金融規制は透明性が高く、国際基準に基づいて厳格に運用されているため、不正やリスクの少ない市場環境が整っています。また、シンガポールの信用格付けは世界的に高評価を受けており、金融危機や経済の変動に対する耐性も強く、安定した環境で資産を運用したいと考える投資家にとって、外的要因にさらされにくく安定して資産運用が可能です。 理由3:多様な投資商品で運用ができるから シンガポールでの資産運用が魅力的な理由として、多様な投資商品へのアクセスが挙げられます。シンガポールはアジアの金融ハブとして、多くの国内外の金融機関や資産運用会社が存在しており、個人投資家は幅広い選択肢から自分に合った商品を選択できます。そのため、投資家はランキングで評価された信頼性の高い金融商品を選ぶことができます。 株式、債券、投資信託、不動産投資、さらには近隣諸国の新興市場やヘッジファンドへの投資など、多様なポートフォリオを組むことが可能です。また、これらの商品は、個々のリスク許容度や目標に合わせた運用ができるため、分散投資によるリスク管理も容易です。さらに、ヘッジファンドなどを活用することで、高いリターンを狙う戦略も取ることができます。多様な商品で資産運用することは、長期的かつ安定した資産形成が期待できます。シンガポールでの資産運用において、ランキング上位に位置する投資商品を選択することで、より効率的な資産形成が期待できます。 資産運用が必要な理由は主に老後資金の不安によるもの 多くの人が資産運用を始める理由の1つは、老後の生活資金に対する不安です。特に日本では「老後2000万円問題」が話題となり、年金だけでは十分な生活が難しいと感じる人が増えています。 さらに、インフレが進行する中で、現金を保有しているだけでは資産の価値が目減りしてしまうリスクもあります。それぞれについて詳しく解説します。 老後2000万円問題 「老後2000万円問題」とは、2019年に金融庁が発表した報告書をきっかけに広まった言葉で、年金だけでは老後の生活資金が不足する可能性があるという問題です。金融庁の報告書によれば、夫婦が65歳で退職し、30年間生きる場合、年金収入に加えて約2000万円の自己資金が必要とされています。 ただし、2019年からのインフレ、円安、景気不安など2024年現時点において、本当に2000万円で十分なのかどうかも疑問視されるレベルとなっているのも事実です。 多くの人が老後の生活に対する不安を抱くようになり、資産運用を通じて老後資金を蓄える必要があると考えています。国に頼りすぎず企業に頼りすぎず、自分自身で資産形成を行うことが、安心した老後生活を送るための鍵となるでしょう。 インフレによる資産の目減り対策 インフレとはお金の価値が目減りすることです。インフレが進行すると、物価が上昇する一方で、現金の価値が下がり、実質的な購買力が低下します。このため、資産を現金のまま保有していると、長期的に見て資産の価値が目減りしてしまうリスクが高まります。シンガポールの物価も年々上昇し、日本と比較しても高くなりました。 インフレ対策として、適切な資産運用が大切です。株式投資や不動産、インフレに強い債券など、インフレに対応できる投資商品に資産を分散させることで、資産の価値を守りながら増やすことが可能です。特にシンガポールのような安定した投資環境では、豊富な投資対象があるため、日本と比較してもインフレの影響を最小限に抑えながら効率的に資産運用を行うことができます。 シンガポール人の資産運用方法の例 シンガポール人は、その優れた投資環境を活用し、株式投資や不動産投資だけでなく、投資信託や保険を組み合わせた多様な戦略でリスク分散を図り、効率的な資産運用を行っています。…
マレーシアの治安は?注意すべき場所、被害に遭わないための対策を解説
マレーシアに移住予定がある、または移住したいと考えている人の中には、マレーシアの治安について気になっている人が多いかもしれません。これまで日本で暮らしてきた方にとって、海外での生活にはわからいことが多く不安がつきまとうものです。移住を決める前に、治安はどの程度なのか、起こりうる犯罪に対してどのような対策が有効なのかを事前に理解しておくことは重要です。 この記事では、マレーシアの治安について詳しく解説します。周辺国との治安の比較、2024年10月現在の危険区域も紹介するので、移住を考える方はぜひご覧ください。 Contents1 マレーシアは治安がいい?1.1 マレーシアと周辺国の治安1.2 スリやひったくりなどの軽犯罪に注意が必要2 マレーシアで注意すべき場所は?2.1 首都のある島は安全2.2 サバ州東側は注意が必要3 マレーシアでよく起こる犯罪とその対策方法3.1 スリ3.2 ひったくり3.3 ぼったくり3.4 詐欺4 マレーシアでのライフプラン相談は、110Financial Supportへ マレーシアは治安がいい? 自然が豊か、1年中常夏の気温であるなどの特徴を持つマレーシアに魅力を感じ、移住したいと考える方も多いでしょう。移住前に確認しておきたいのが移住先の国の治安です。国によっては社会情勢の影響で治安が悪いところもあるため、移住先を決める判断材料としても有効な情報になるでしょう。 ここでは、マレーシアの治安について解説します。 マレーシアと周辺国の治安 マレーシアは、東南アジアのなかでも比較的治安がいいとされているため、移住先としておすすめです。日本と同様に、軽犯罪が起こることはあるものの、周辺国と比較しても安全性が高く、暮らしやすいといえるでしょう。 マレーシア周辺にはラオスやベトナム、インドネシアなどの国があります。特に治安が悪いといわれているのはミャンマー・フィリピン・インドです。マレーシアに比べると犯罪発生率が高くなっているため、東南アジアを移住先として検討しているなら、マレーシアは安全性の高い国だといえます。 スリやひったくりなどの軽犯罪に注意が必要 マレーシアは治安のよい国とはいえども、スリやひったくりなどの軽犯罪に注意しなければなりません。また、外国籍の女性は夜の1人歩きを避けたほうがよいでしょう。外出しなければならないときは人通りの多い道を歩く・明るい場所を選ぶ・路地裏には入らないなどの対策が必要です。 マレーシアで注意すべき場所は? マレーシアは首都のクアラルンプールがある島と、サバやサラクワがある島の2つにわかれています。それぞれの島において危険な場所はあるのかを解説します。 首都のある島は安全 首都であるクアラルンプールのある島は比較的安全で、危険な犯罪に遭遇するリスクは比較的少ないでしょう。前述した軽犯罪にさえ気を付ければ、安全に暮らせます。首都には日本国大使館もあるため、何か問題が起こったときは、大使館に相談することもできます。 サバ州東側は注意が必要 マレーシアのもうひとつの島にあるサバ州東側に行く際は、充分に注意しましょう。サバ州東側の海域では、外国人の誘拐や海賊事件が発生しています。 これまでに武装集団による身代金目的の外国人誘拐、領有権を巡った武装集団による他国からの侵入、過激派組織によるテロ行為などが起きています。 危険な事件に巻き込まれる恐れがあることから、日本の外務省ではサバ州東側にレベル3の渡航中止勧告を出しているため、用事がない限りは近づかないようにしましょう。 マレーシアでよく起こる犯罪とその対策方法 治安のよいマレーシアにおいても、軽犯罪は日常的に起こる可能性があります。そのため、移住する際は何らかの対策をしておくことが大切です。対策をしておけば犯罪被害に遭うリスクを最小限に抑えられるので、移住前にチェックしておきましょう。 スリ 日本人は特にスリの被害に遭いやすいといわれているので、カバンの持ち方や貴重品の管理の仕方を見直しましょう。日本で荷物を入れる部分を背中にしていても、誰かに財布やスマホを盗まれることはさほどありません。 しかし、外国ではこっそりカバンを開けて貴重品を盗む犯罪が発生しているので、見えない部分に貴重品を入れておかないことが大切です。スリ対策としてできることは以下の通りです。 目に見えるところで貴重品を管理するほか、何らかの違和感をすぐに察知できるようにしておくことが重要です。イヤホンを付けていたり、スマホを見ながら歩くことは違和感に気付きにくくなるため、できる限り避けましょう。 ひったくり 街中を歩いていると、急にカバンを持っていかれるひったくりの事案も発生しています。こちらもスリ同様、日本ではあまり起こらない犯罪です。しかし、マレーシアではいくつもの被害が発生しているので、ひったくりにあわないよう、警戒する必要があります。 ひったくりへの対策は以下の通りです。 手持ちのカバンは奪いやすいため、できるだけ避けるようにしましょう。リュックやポシェットなど、腕や肩に通すタイプであれば、すぐに手元から奪えないため被害に遭いにくくなります。リュックの場合は、人ごみの中では背中ではなく前側に抱えるように持つと安心です。また、手持ちのカバンを使う場合は、車道側にカバンがこないように持ちます。 車道側にカバンを持ってくると、走行中の車から荷物をひったくられる恐れがあります。ポシェットだと体ごと引きずられる恐れがあるため、大変危険です。車道側にカバンをこさせない、たくさんの荷物を持ち歩かないなどの対策を実践しましょう。 ぼったくり マレーシアだけでなく、世界各国で起こるぼったくりは誰もが注意しなければなりません。どこかに行く際、タクシーを利用する方も多いでしょう。土地勘がないと目的地までの道のりがわからないので、知らぬ間に遠回りをされるかもしれません。 マレーシアでタクシーを使うときは、「Grab」という配車アプリがおすすめです。アプリを使えば実際に発生したタクシー料金以外には上乗せができないようになっているため、ぼったくりの被害を防げます。アプリの使用が不安な方は、電車やバスなどの交通機関を利用するのもよいでしょう。 詐欺 マレーシア移住後、現地の人と仲良くなることもあるかと思いますが、詐欺や賭博に巻き込まれる可能性もゼロではありません。現地の人と仲良くなればお互いの自宅を行き来したり、食事をしたりする機会も増えるかと思います。 仲を深めてから、突然賭博に誘われても決して応じてはなりません。なぜなら、マレーシアは賭博自体を禁止している国だからです。万が一、賭博に関わっていることが知られてしまうと通報され、逮捕される可能性もあります。賭博には参加せずとも、誘われただけでも同罪となるため注意が必要です。 詐欺や賭博への対策としては、知り合って間もない人に付いていかない・詐欺や賭博に誘われても断固拒否し、相手と距離をとることが大切です。日本でも同様ですが、気付かぬうちに犯罪に巻き込まれていた、ということがないよう、ある程度信頼関係を築くまでは、現地の人と警戒心を持って接するようにしましょう。 マレーシアでのライフプラン相談は、110Financial Supportへ マレーシアは東南アジアのなかでも比較的治安がいいため、安全に移住できる国だといえます。ただし、スリやぼったくりなどの軽犯罪は日々発生し、日本人が狙われることもあるため、ここで紹介した対策を参考に犯罪被害へのリスクを抑えましょう。 マレーシアで安心・安全な生活を目指すには、経済面で生活を安定させることも大切です。長期的に豊かに暮らしていくのなら、資産運用を検討するのもひとつの方法です。運用に必要な情報を得ながら想定されるリスクを避けて資産運用を行うことで、より安心・安全な暮らしを確立できます。 110Financial…
【対談企画】仮想通貨に投資をするべき?仮想通貨の知識を高め、目的に合わせて活用しよう
仮想通貨が世の中に登場して約15年が経ち、世界的に仮想通貨に投資をする人も増えてきています。なかでも日本で仮想通貨に投資をしている人は約500万人と推定されています。多くの場合は投機目的だと思われますが、曖昧な部分も多く、将来に向けた投資として活用して良いのか迷っている人もいるのではないでしょうか。 そこで、資産運用方法や投資商品に詳しいシニアコンサルタントの才田氏に仮想通貨の基本的な知識や仮想通貨を資産運用に活用するメリットや注意点などについてお話をお伺いしました。 INSURANCE 110 DIRECTOR/シニアコンサルタント才田 弘一郎 日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。 〜対談スタート〜 Contents1 そもそも仮想通貨とは?1.1 仮想通貨が注目された背景1.2 仮想通貨の使い道2 仮想通貨を保有したまま海外移住は可能?2.1 仮想通貨の税制は?3 仮想通貨は保有するべき?3.1 他の資産との違いは?4 日本非居住者が仮想通貨を保有する際の注意点5 仮想通貨の将来像は?5.1 税制面や規制面の方向性6 20~30代の人に向けた仮想通貨投資へのアドバイス6.1 リサーチすることを学ぶ7 人生のビジョンに合わせて投資をしよう そもそも仮想通貨とは? 高林:「資産運用や投資のニュースなどで仮想通貨が取り上げられるようになってだいぶ年月が経ちます。しかし、まだまだご存じない方も多いと思いますので、仮想通貨の基本的な知識を教えていただけますか?」 才田:「仮想通貨はデジタル資産の一種です。ブロックチェーン技術を基にしたバーチャル・アセットで、紙幣や硬貨といったリアルなお金の形はないですが、通貨的な役割をするものと言えばよいでしょうか。代表的なものにビットコインがあります。各国の中央銀行が発行・管理するものではないため怪しいイメージを持ってしまいがちですが、ブロックチェーンという改ざんされにくい技術を基に発行されており、取引の透明性や匿名性といった特徴があります。」 仮想通貨が注目された背景 高林:「ありがとうございます。仮想通貨が最初に注目され始めた時期とその背景について教えてください。」 才田:「私自身がビットコインの存在を知ったのは、2014年頃のある情報誌の仮想通貨特集記事を読んだときです。当時は1ビットコインの価値が100米ドル、日本円だと1万円少々だったと記憶しています。その時は興味深くは思いましたが購入には至りませんでした。 それから私もビットコインの歴史を含めて色々調べたのですが、リーマンショック後の中央集権的な通貨システムに対する不安感から、2009年1月3日に初めて公開されたとされています。公開後、最初に商取引されたのが2010年5月22日で、ネット上では5月22日を「ピザDay」としてピザでお祝いしているイメージがよくアップされます。というのも、この商取引は仮想通貨で初めてピザ2枚を買ったというものなんですね。ピザ2枚に10,000ビットコインが使われたようです。当時の価値で41米ドル、日本円では3700円程度でした。 初めての公開から15年ぐらいが経ちましたが、いまだと(10,000ビットコインは)日本円にして600億円くらいですから、それだけ世界中で注目、支持されるようになり、存在感が大きくなってきたことがわかります。」 仮想通貨の使い道 高林:「仮想通貨が誕生してから15年以上ということですが、現時点では実際に仮想通貨を使っているという話を身近で聞きません。実際のところ、仮想通貨はどのように利用されているのでしょうか。」 才田:「仮想通貨はデジタルとしての数字でしかなく、形が見えないのでわかりにくい面はあります。ただ、NFT(※)やDeFiのような新しい技術も仮想通貨をベースに進化しており、銀行送金などもこのようなデジタル技術を使うようになってきています。他にも、例えばゲームやウォーキングなど、何かしらの行動で仮想通貨を稼げるものもあります。 デジタル上で改ざんされない特徴がありますので、今後も銀行が介在しない新たな経済圏、新しい金融の取引としてさまざまな商取引でも使われるようになるのではないかと期待もしています。 」 (※)非代替性トークン(ひだいたいせいトークン、英: non-fungible token、略称: NFT) 高林:「ニュースなどでは仮想通貨でホテルの決済ができるようになったという情報を見聞きすることもあるのですが、世界的にこの傾向は広がるのでしょうか。」 才田:「オンライン決済できるサイトの中でも仮想通貨決済が可能なところがありますね。そうはいっても、やはりVisaやMasterCard®などカード決済の方がまだまだ多いのではないでしょうか。徐々に仮想通貨を持っている人が増えていけば、実際の商取引のなかで仮想通貨が使えるところは増えていくのではないかと思います。最近ではVISAやMasterCard®︎などが暗号資産企業、Web3企業と連携を深めるニュースも報道されるなど、既存金融との壁が薄くなっていることも感じます。」 仮想通貨を保有したまま海外移住は可能? 高林:「実際の買い物等で使えるようになるのはまだ先だとしても、価値の増大を期待して投機的に仮想通貨を購入する人もいると思います。海外移住や駐在が決まり、保有している仮想通貨を手放す必要があるのか、そのまま保有していていいのかという声も聞くのですが、どうするのが良いか教えていただけますか。」 才田:「仮想通貨自体は国に縛られないデジタル・アセットですが、国によって保有可否や保有可能な仮想通貨の種類といったルールが違います。そのため、まずは保有制限があるか、保有は可能でも仮想通貨の種類が限られているか、など移住先の国の規制を確認することが重要です。そのうえで、保有している仮想通貨を売却するかどうかという話になりますが、現時点では国外に出る際に売却しないといけないというルールがあるわけではありません。売却のタイミングはご自身で決めていただくことになります。 ただ、例えば日本の取引所で購入した仮想通貨を海外に出てから売却してよいか、移住先で決済に使ってよいかなどということは、各取引所のルールを確認することも必要です。一旦売却すると利益あるいは損失を確定することになり、利益が出たときには税金の問題が発生しますし、税金のルールも国によって異なることも気に留めておく必要があります。」 仮想通貨の税制は? 高林:「ありがとうございます。国によって税金の取り扱いが違うとのことですが、仮想通貨による利益に課税されない国はあるのでしょうか。」 才田:「ドバイは個人所得税がかからないため税金面だけを見ると多くの資産を持っている方にはいいでしょうね。香港やシンガポール、タイなどでも(仮想通貨を)売却決済したときの税金はほとんどかかりませんが、それぞれ保有できる人や保有できる種類、取引できる取引所などの規制があります。 いずれにしても課税関係だけで考えるのではなく、全体的な資産額やそこでの生活など、トータルなライフプラン、特に非居住者としての扱いを考えなければなりません。」 高林:「仮想通貨に関する税制は、日本ではどのようになっているか教えていただけますか。」 才田:「日本では、現時点では仮想通貨の売却益は雑所得として取り扱われています。株式のように譲渡所得(※)とはならず、他の所得の状況によっても税率が変わります。ですので、日本で利益確定して、他の所得とも合わせて課税所得額が大きくなると利益の半分近くを税金として納めなければならなくなる可能性もあります。仮想通貨は投資というより投機的な面が強いこともあって現時点では一般的な金融商品の税制とは扱いが異なりますが、業界団体の各方面から税制改正要望が上がってきているようです。」 (※)株式の売却益は譲渡所得となり申告分離課税ですが、雑所得は総合課税であり給与所得など他の所得と合算して課税されます。 仮想通貨は保有するべき? 高林:「投機的という点では、過去からの流れを見ると仮想通貨の価値がかなり上がっています。未来を考えると、まだ仮想通貨を持たれていない人はこれからでも購入して保有しておくのが良いのでしょうか。」 才田:「保有するかどうかはあくまでご自身で決めていただくことになりますが、持っておくのはいいと思います。現在の市場は不安定ですが、技術的な進化により長期的には成長が見込まれます。ただし、規制の変化や市場の不安定さはリスクとして捉えておく必要はあります。 …

