貯蓄型保険の種類について

貯蓄型保険の種類

目次

1.はじめに

2.貯蓄型保険の種類

3.まとめ

はじめに

「貯蓄型保険」と聞いてピンとくる人はまだ少ないように感じます。この記事では、海外駐在者にお勧めできる貯蓄型保険とはいったい何なのか、そして一口に貯蓄型保険とは言っても、どのような種類があるのかを紹介していきます!

貯蓄型保険とは

貯蓄型保険とは、万が一のための保障を確保しながら、貯蓄もできる保険のことを言います。

日本国内において、保険といえば被保険者に万が一のことがあった場合にのみ十分な保障を受け取ることができるというイメージがあります。実際に、死亡保険の被保険者が亡くなった場合には遺族が保険金を受け取ることができ、また、がん保険等の医療保険の被保険者が病気或いはけが等になった場合にはその分の保障を受け取ることができます。

しかし、貯蓄型保険においては、上記の保障機能に加えて将来に向けた貯蓄も行うことができるのです。

具体的には、(プランにもよりますが、)あらかじめ設定しておいた満期になったら満期返戻金を受け取ったり、途中で解約したときに解約返戻金を受け取ったりすることができます。

日本国内における返戻金は元本割れのリスクが比較的高く、注意が必要となります。しかし、利率の高い海外諸国での貯蓄型保険における満期時の返戻金は、支払った保険料の何倍にもなって返ってくることが多く、元本割れのリスクはとても少なくなっています。

 

種類

貯蓄型保険は、貯蓄目的、満期設定方法、保障内容等によって種類が分かれます。主な貯蓄型保険の種類を以下にて、ご紹介します。

       養老保険

       学資保険

       終身保険

       年金保険

(ア) 確定年金型

(イ) 変額運用型

(ウ) 元本確約型

(エ) 固定金利型

(オ) 終身年金型

(カ) 即時年金型

 

養老保険

老後に備えた貯蓄と、万が一の保障を兼ね備えた保険です。保険契約時に設定した満期に、満期返戻金として保険金を受け取ることができます。一般的に、収入がぐんと減る定年後に満期を設定する方が多く、こうすることで働き盛りの時に稼いだお金にかかる累進課税を低く抑えることができます。解約返礼率が高い期間が長く設定されており、途中解約しやすい貯蓄型保険となっています。

学資保険

将来的な子供の学費に備える貯蓄と、万が一の保障を兼ね備えた保険です。こちらも、養老保険と同様に、保険契約時に設定した満期に、満期返戻金として保険金を受け取ることができます。特に、子供の学費がかかると思われる時期に満期が設定されることが多く、この場合の返戻金は、入学祝い金、満期学資金といったりします。保険料払い込み者である親が亡くなった場合には、その時点で保険料の払い込みが免除され、満期が来れば契約時に設定した保険金を受け取ることができます。

終身保険

万が一に備えつつ、将来に向けた貯蓄をすることができる生命保険の一種です。他の保険と違う点は、契約期間の満期というものがなく、保険期間が一生涯であることです。もちろん途中で解約して解約返戻金を受け取ることができますが、契約後一定程度経過しないと、元本割れのリスクが高くなってしまいます。昨今日本国内において注目されている、保険料払い込み期間中の解約返戻金を低く抑えることで保険料自体を抑える低解約返戻金型終身保険も、この中に含まれます。

④年金保険

万が一の保障と老後に向けた貯蓄をすることができる生命保険です。保険金を年金形式で一定期間或いは一生涯受け取ることができます。払込期間中に被保険者が亡くなった場合は払い込み済みの保険料は、遺族に対して死亡給付金として支払われることになります。

  確定年金型

一定期間年金を受け取り、被保険者の死亡後も遺族に保険金が支払われます。確定年金型の保険は、利率が固定である分、リターンは少なくなりますが、一方で、手数料が低く、固定利率であるがゆえの安全性が保障された投資商品の一つといえます。

変額運用型

被保険者が払い込んだ保険料を、保険会社のファンドマネージャーが運用し、そのパフォーマンス次第で、保険金が変動します。変額運用型の保険は、株や債券、投資信託などの価格変動が大きな投資商品を用いて運用されるため、うまくいった場合のリターンが高くなる反面、運用が失敗に終わった場合には元本割れを起こすリスクをはらんでいます。

元本確約型

原則的にいつ解約しても返戻金として元本が保証される年金保険です。一定期間が経過するまで利率は固定され、その期間経過後には、再度一定期間分の利率が見直されます。概して、解約時期にかかわらず元本が保証されるので、大きなリターンは期待できないことが多くなっており、高いリターンを望んでいる場合にはあまりお勧めできない商品の一つです。

  固定金利型

払い込んだ保険料に対してかかる利率が固定の年金保険です。そのため、原則的に契約した時点で、国債等の流通利回りを加味した保険会社提示の積立利率に基づいた保険金額が決定されます。市場の変動に左右されることなく、元本割れを防ぎたいと考える安全志向が強い方にお勧めです。

終身年金型

保険金を年金形式で、一定年齢から一生涯受け取ることができます。こちらは年金保険の中でも少し特異で、生きている限り年金を受け取ることができ、被保険者が亡くなった場合は年金の受け取りも終了します。なので、長生きすればするほど、受け取る保険金が多くなります。逆に言えば、長生きしないと元本割れが起こりやすくなります。元本割れを防ぐには、一般的に平均寿命以上に長生きする必要があります。返礼率が低く、元本割れをするリスクも比較的高いことから、人気は低くなる傾向にあります。ただ、人生100年時代が謳われる現代において、再び注目され始めています。

カ即年金型

保険料の払い込みが終わった翌月から、年金形式で保険金を受け取ることができます。まとまった資金を眠らせているだけなら、多少の金利をつけつつ、定期的に保険金を受け取る方がよいと考える方にお勧めです。一方で、払い込んだ保険料を据え置く期間がほとんどないため、保険会社が保険料を運用する期間も短く、返礼率は低くなる傾向にあります。

まとめ

以上が、貯蓄型保険の主な種類となります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、保険会社によっては、各種類のメリットをうまく組み合わせたプラン内容もあるため、どのプランが自分の貯蓄目的に合致するかをよく考える必要があります。

 特に、貯蓄型保険は掛け捨て保険と比べても保険料が高く、ある程度の保険期間が経過しないと、解約返戻金が元本割れを起こす場合がほとんどです。選ぶ際は、十分すぎるくらいに考え抜いてもよいでしょう。

 

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