【2024】リタイアして海外移住!退職後に人気の移住国や諸手続きを解説!

定年後あるいはアーリーリタイアして海外移住したいと考える方が増えています。外務省の推計によると2022年10月1日時点の海外永住者は過去最高を更新し、およそ55万7,000人となりました。
この記事では海外移住を考えている方のために、移住先を選ぶポイントや移住の際に必要な手続きなどについて解説します。

※この記事で記載する生活費の情報は2018年時点のものです。世界情勢やインフレ等により最新の情報とは異なる可能性がある点、ご留意ください。

リタイア後の海外移住先を選ぶポイント

参考までに海外移住先(ロングステイ先)として人気の国・地域を上位10位まで見てみましょう。

順位 海外移住したい国や地域
1位 マレーシア
3位 タイ
3位 ハワイ
4位 フィリピン
5位 台湾
6位 オーストラリア
7位 インドネシア
8位 ベトナム
9位 シンガポール
10位 カナダ

マレーシアは14年連続で1位と定評があるほか、8位のベトナムは今回はじめて10位以内に入りました。トップ10のうち東南アジアの国々から6ヵ国がランクインしており、人気が見てとれます。
この結果をふまえて移住先を選ぶポイントを8つ紹介します。

1. 生活費の安さ

リタイア後は収入が減るケースが一般的ですから、できれば生活費は安く抑えたいものです。
外国人にとって生活費が高い国(都市)ランキング(2022年)を見ると、日本(東京)は10位。シンガポールは5位となりました。
一方でマレーシアでは1ヵ月の必要生活費が12万8,000円、ベトナムでは4万2,000円といった水準です。(2023年9月21日時点の為替で換算)

2. ビザの取りやすさ

海外に長期滞在するためにはビザが必要です。
長期滞在ビザ、退職者向けのビザなど、国によって発行しているビザの種類が異なるため、各国大使館のホームページなどから正しい情報を確認しましょう。

3. 現地の医療事情

移住を検討している先の医療事情は確認しておきましょう。海外では日本の健康保険のような制度がある国は少なく、代わりに公立病院に行けば安く治療を受けられるような国が多いです。ただし待ち時間が長い、日本語対応ができない、医療水準が心配などハードルが高いのが現実です。そこで私たち外国人は私立の病院やクリニックを選択するケースがほとんどです。そのような場合、自由診療となりかかる治療費も青天井となります。
日本語サービスや質の高い医療を受けようとなると相当の金額がかかることを知っておく必要があります。

4. 言葉(英語)の通じやすさ

旅行なら限られた英語でもなんとかコミュニケーションがとれるかもしれませんが、生活するとなると話は別です。相手の言っていることがわからない、自分の伝えたいことが伝えられないストレス状態が長く続くと心の病気にもつながりかねません。
とくに東南アジアでは都市部なら英語が通じるものの、郊外・地方では現地語がメインとなる国もみられます。

5. 気候の過ごしやすさ

やはり温暖な気候のほうが過ごしやすいでしょう。ただし1年を通じて温暖といわれる国でも、近年は日本同様に気温が上昇しています。
2023年4月はアジア一帯で過去最高の週間平均気温を更新し、タイでは最高気温45.8℃を記録しました。気になる国には試しに一度滞在してみることをおすすめします。

6. 日本からの距離

海外生活において有事のときの帰国しやすさは心強く感じるでしょう。
その点東南アジアの国々は日本から比較的近いため安心ではないでしょうか。もしくは日本への直行便がある国も帰国のハードルが下がります。

7. 治安のよさ

治安の状況も外せないポイントです。ただし日本の治安のよさは全世界8位とトップクラスです。7位以上はカタール・アラブ首長国連邦・台湾など。日本に次ぐ9位がシンガポールです。一国のなかでも地域によって治安レベルは変わりますが、基本的には日本ほど治安はよくないと考えたほうがよいでしょう。

8. 食事との相性

国・地域によってよく使われる食材や味つけが異なります。食は体をつくるもの。合わない食事が長く続けば体調を崩してしまうかもしれません。
日本食のお店や日本の食材を扱うスーパーがある街を選ぶとよいでしょう。ただし海外では日本の食材は輸入品となるため、日本で買うよりも割高であるケースが一般的です。

リタイア後におすすめしたい海外移住先3選

ここでは移住先・ロングステイ先としておすすめの国を3つピックアップしました。
人気ランキングのトップ10にも入っているマレーシア・タイ・ベトナムです。それぞれみていきましょう。

1. マレーシア 

マレーシアは常夏の国で、マレー系・中国系・インド系、先住民族が暮らす多民族国家です。そのため宗教もイスラム教や仏教、ヒンドゥー教、キリスト教が入り混じっています。
首都クアラルンプールは治安も比較的よく英語も通じるほか、駐在員など日本人も多く暮らしています。
1ヵ月の平均生活費は約12万8,000円。MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)という長期滞在ビザを発行しています。

2. タイ

微笑みの国と呼ばれるタイは国民の多くが仏教徒。日本人も親近感を抱きやすい国です。
物価水準もまずまずで、月の平均生活費はおよそ17万円です。年間の平均気温は約29℃。気候はもっとも涼しい乾期(11月〜2月)、暑期(3月〜5月)、雨期(6月〜10月)に分かれます。
アジアのなかでも政治が安定しており、日本人観光客や在留邦人が多い点も特徴です。
長期滞在者向けのビザも発行しています。

3. ベトナム

長期の滞在先として人気が急上昇しているベトナム。経済発展にともなって日本からのビジネス客や観光客が増えています。物価が非常に安く、1ヵ月の平均生活費は約4万2,000円です。長期滞在向けの施設が増えている商業地ホーチミンのほか、新興住宅エリアのフーミフン地区も駐在員が多く暮らしています。国土が南北に長いため地域によって気候が異なりますが、全体的には高温多雨で年間平均気温も22℃以上あります。
食事面はエスニック料理独特のクセが少なく、油っこくもないため、紹介する3国のなかではもっとも日本人になじみやすいといえるでしょう。

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リタイア後の海外移住で必要な手続き・準備

最後に、海外に移住する場合にしておくべき手続きと準備を解説します。
移住先の国の法律や制度などを考慮して判断していきましょう。

1. ビザ

外国に長期滞在する場合、一般的には観光ビザではなく目的別のビザを取得することになり、有効期限や取得要件は国によって異なります。
たとえばマレーシアのMM2Hでは150万リンギット(約4720万円)以上の資産証明、マレーシア国外で月4万リンギット(約126万円)以上の月収証明が必要で、ビザの有効期限は5年間です。
法改正によってビザの内容が変更されることもあるため、各国の在日大使館からの情報収集が確実です。

2. 保険

繰り返しになりますが、移住先・ロングステイ先の国の医療事情や医療保険制度をあらかじめ調べておきましょう。場合によっては日本で海外旅行傷害保険に加入していく、もしくは現地の民間の保険会社の医療保険などに加入することも検討された方がいいかと思います。日本とは違い質の高い医療を受けるには相当の対価を支払う必要があります。思わぬ出費で移住生活が狂ってしまわないよう備えられる部分は備えておきましょう。

3. マネープラン

東南アジアであれば日本とくらべて生活費は安くなるでしょう。
ただしいくら安いからと言って贅沢な暮らしばかりしていると思いの外お金がかかるものです。また治安のよい地域の快適な物件で暮らすにはそれなりの住居費もかかります。
日本に住民票を残すとなると健康保険料や住民税の支払い義務が発生します。
不動産などをお持ちの場合は固定資産税なども発生します。
それらの支払いのために日本の銀行にどれだけお金を残しておくのか、どの銀行・クレジットカードを使うのかといった日本側のマネープランも大事です。。海外のマネープランではいかに今ある資産を長生きさせるか、現地インフレに対応するためにはどのように備えるのがベストなのか考える必要があります。

4. 税金

税金(所得税)は住んでいる国や税金が発生した国によって納税義務の有無が決められます。また納税についての考え方は国によって異なります。
日本に住民票を残せば海外に滞在しているあいだも日本での納税義務が継続し、移住先・ロングステイ先の国でも収入(所得)があれば現地でも課税される可能性があります。日本と条約を結んでいる国であれば二重に支払った税金については還付されるため、税理士など専門家に相談してみましょう。

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まとめ

この記事では海外移住する際の移住先・ロングステイ先の選び方や準備について解説してきました。
一昔前は東南アジア圏では日本の年金さえあれば悠々自適な生活ができていましたが、現地のインフレや今の日本の状況を考えると年金+αの収入が必要になってくることは間違いないでしょう。
また移住先・ロングステイ先で何をしたいのかによっても生活コストは変わってきます。

  • ・毎週ゴルフがしたい
  • ・マリンスポーツがしたい
  • ・近隣諸国に旅行に行きたい

ただ家に引きこもっているなら日本でもいいでしょうが、せっかく移住するのであればやりたいことはたくさんあることでしょう。
理想の生活を送るためにはさまざまな準備が必要であり、とくに保険や生活費の管理などお金まわりに関してのプランニングをしておくことが重要です。

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記事監修:INSURANCE 110 DIRECTOR 才田 弘一郎
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