40代の資産運用で失敗する人の共通点5つ|投資の失敗原因と資産形成の正しい始め方【2026年版】

監修者情報
110Financial Support認定FP/シニア資産コンサルタント
才田 弘一郎(さいた・こういちろう/Koichiro Saita)
日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。
香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。
「40代から資産運用を始めたいが、何から手をつければいいかわからない」「投資で失敗するのが怖い」。40代は収入が安定する一方、住宅ローンや教育費で支出もピークを迎えるため、「お金を増やしたいが減らしたくない」という矛盾した感情を抱えがちです。
金融広報中央委員会の調査によると、40代2人以上世帯の約26%が金融資産ゼロ、保有世帯でも中央値は520万円にとどまります(出典: J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査」2024年)。40代では、資産運用はまだ多くの人が本格的に始めていない段階です。だからこそ、先に「失敗する人の共通点」を知っておくことが最大の防御になります。
この記事では、110 Financial Supportが2,000名以上の海外在住者をサポートしてきた経験から、40代の資産運用で失敗する5つのパターンと、40代の投資初心者でも堅実に資産形成を始められる具体策を解説します。
この記事でわかること
- 40代の投資で失敗する人に共通する5つの原因と、それぞれの回避策
- 40代の資産形成を堅実に始めるための「3軸分散」の考え方
- 海外駐在員・海外移住者が特に注意すべき「出口戦略」と投資リスクの管理方法
Contents
40代の資産運用の現実|「始めていない」が最大の失敗原因

40代は住宅ローン、子どもの教育費、親の介護と、人生で最も支出が重なる時期です。総務省「家計調査」によると、40〜49歳世帯の貯蓄現在高は平均1,314万円であるのに対し、負債現在高は1,445万円で、差し引きマイナス131万円の負債超過です(2023年調査時点。2024年版は全世帯平均で貯蓄1,984万円に増加)(出典: 総務省 家計調査)。
| 世帯タイプ | 平均値 | 中央値 | 金融資産ゼロの割合 |
|---|---|---|---|
| 2人以上世帯 | 1,293万円 | 520万円 | 約26% |
| 単身世帯 | 1,342万円 | 355万円 | 約32% |
出典: J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査」2024年
アドバイザーナビの調査では、40代が資産運用を始めた理由の76.5%が「老後資金を貯めるため」で、保有資産に占める運用資産の割合は「20%未満」が33.7%と最多です(出典: アドバイザーナビ「40代の資産運用に関するアンケート調査」)。つまり、40代の多くは「始めなければ」と思いつつ、まだ本格的に動けていない状態です。
ここから老後資金として2,000万円を準備するには、「何もしない」ことが最大のリスクです。しかし「焦って始める」のも同じくらい危険です。以下の5パターンに心当たりがないか、確認してみてください。
失敗パターン1|40代の投資初心者がSNS情報で「なんとなく」始めてしまう
40代の投資で最も多い失敗例は、「同僚が貯蓄型保険に入ったらしい」「YouTubeでインデックス投資が最強と聞いた」といった断片的な情報だけで投資先を決めてしまうケースです。
動機は正しくても、問題は「何に投資するか」の判断をSNSや知人の体験談に委ねてしまうこと。自分のリスク許容度やライフプランに合わない商品を選んだ結果、想定外の損失を出してしまうケースが後を絶ちません。
回避策:40代で投資を始める前に、「いつまでに」「いくら必要か」を数字で明確にする。目標金額が決まれば、必要なリターンとリスク許容度が逆算でき、商品選択の方向性は自然と絞り込まれます。40代でお金を増やすための第一歩は、商品選びではなくゴール設定です。
失敗パターン2|40代の株式投資で一つの資産に集中してしまう
「円安が続いているからドル建てに全額移す」「40代で株式投資を始めて、話題の銘柄にまとまった貯金をつぎ込む」。40代は投資に回せるまとまった資金を持つことが多いため、集中投資の誘惑が特に強くなります。
しかし、2022年のFTX破綻や2025年の米国テック株調整で、集中投資のリスクを痛感した40代は少なくありません。運用資産に占める単一商品の比率が50%を超えている場合、それは「投資」ではなく「賭け」に近い状態です。
回避策:資産クラス(株式・債券・保険・不動産・現金)、通貨(円・ドル・現地通貨)、地域(日本・アジア・欧米)の3軸で分散する。40代であれば、株式60%・債券30%・現金10%を目安に、リスク許容度に応じて調整するのが堅実な資産運用の始め方です。
失敗パターン3|「出口戦略」を考えずに投資を始める
海外駐在員・海外移住者に特に多い資産運用の失敗原因です。香港やシンガポールで資産運用を始めたものの、帰国時に解約が必要になったり、日本の税制で想定外の課税を受けたりするケースが後を絶ちません。
基本的に銀行や証券、保険会社はその国の居住者向けにサービスを行っています。つまり、帰国後に運用を継続できない商品が多いのです。
| ケース | 起こりうる問題 |
|---|---|
| 香港の保険商品に加入 → 日本に帰国 | 帰国後の保険料支払い方法が限定される。解約すると元本割れの可能性 |
| 現地銀行の定期預金 → 他国に転勤 | 出金規制が厳しく、解約に現地渡航が必要な場合がある |
| 海外証券口座で投資信託を保有 → 帰国 | CRS(共通報告基準)により日本の税務署に口座情報が自動報告される |
出典: 110 Financial Support「海外駐在・海外赴任者におすすめの資産運用」
回避策:40代で投資商品を選ぶ前に「3年後、5年後に自分はどの国にいるか」を想定する。不確実であれば、帰国後も保有を継続できる商品を優先する。110 Financial Supportでは、将来の居住国変更を前提とした「出口戦略」込みの資産設計を標準で行っています。
失敗パターン4|手数料の影響を軽視して資産運用に失敗する
「年率3%の運用益が出ている」と安心していたら、信託報酬と販売手数料を差し引いた実質リターンは1%未満だった。40代の資産運用の失敗例として、最も気づきにくいのがこのパターンです。
信託報酬が年率1.5%の商品と年率0.1%の商品では、20年間の運用で以下の差が生まれます。
| 条件 | 信託報酬 年0.1% | 信託報酬 年1.5% | 差額 |
|---|---|---|---|
| 初期投資500万円 / 年利5% / 20年複利 | 約1,287万円 | 約985万円 | 約302万円 |
※初期投資500万円/年利5%/20年複利で試算。税金・為替変動は考慮していません
回避策:商品を選ぶ前に「総コスト」を確認する。販売手数料(購入時)、信託報酬(保有中毎年)、解約手数料(売却時)の3つを合算し、期待リターンから差し引いた「実質リターン」で比較する。特に40代の投資初心者は、手数料の低いインデックスファンドから始めるのが堅実です。回避策:回避策: 商品を選ぶ前に「総コスト」を確認する。販売手数料(購入時)、信託報酬(保有中毎年)、解約手数料(売却時)の3つを合算し、期待リターンから差し引いた「実質リターン」で比較する。特に40代の投資初心者は、手数料の低いインデックスファンドから始めるのが堅実です。
失敗パターン5|市場の暴落でパニック売りする — 40代の投資リスクの落とし穴
2020年のコロナショック、2022年の米国金利急上昇、2025年の地政学リスクによる調整。40代は投資歴が比較的浅いにもかかわらず、まとまった資金を運用しているため、下落局面での心理的ダメージが大きくなります。
「マイナス20%になったから損切りしよう」。この判断が正しいケースは稀です。S&P500は、長期的には過去の大きな下落局面から回復してきました。
| 暴落イベント | 最大下落率 | 回復までの期間 |
|---|---|---|
| リーマンショック(2008年) | −56% | 約4年 |
| コロナショック(2020年) | −34% | 約6ヶ月 |
| 米金利上昇局面(2022年) | −25% | 約2年 |
出典: 三井住友DSアセットマネジメント / S&P Dow Jones Indices
回避策:40代で投資を始める前に「いくらまでの下落なら耐えられるか」を決めておく。ルールなく感情で売買する状態が最大の投資リスクです。定額積立(ドルコスト平均法)を採用すれば、下落局面はむしろ「安く買えるチャンス」として機能します。
40代の資産形成を成功させるための3つの追加ポイント

1. iDeCo・NISAの制約を正しく理解して投資を見直す
海外在住(非居住者)の間は、iDeCo最大のメリットである「所得控除」が受けられません。NISAも非居住者は新規買付ができません(2019年税制改正で最長5年間の継続保有は可能に)。
ただし、2026年12月からiDeCoの掛金上限が引き上げられ、加入対象年齢も70歳未満に拡大される予定です(出典: 厚生労働省「iDeCo制度改正」)。40代の投資見直しにおいて、帰国後のiDeCo活用は重要な選択肢です。
2. 国際相続のリスクを事前に回避する
海外で金融商品や不動産を購入した後に契約者が万が一亡くなった場合、相続人が海外にある資産を相続するにはプロベート(裁判所による遺産検認手続き)が必要になるケースがあります。特に英米法圏(香港・シンガポール・米国・英国)では、プロベートの手続きに1〜3年、費用は最低50万円程度、複雑なケースでは200万円超になることもあります(出典: 絹川恭久弁護士「香港の相続手続(プロベート)の概要」)。
資産の大小に関わらず、海外で資産運用を始める際、最終的な居住地のルールによって、運用資金や手続きの時間をムダにすることが無いように、生前にジョイントアカウントや受益者指定を活用することで、プロベートを回避できる場合もあるため、事前に仕組みを理解しておきましょう。
3. 為替リスクを「機会」に変える
40代の海外駐在員は、給与を現地通貨で受け取りながら、将来は円建てで老後資金を使う可能性があります。この「通貨のギャップ」はリスクであると同時に、意図的に管理すれば分散投資の効果を高めるチャンスでもあります。
例えば、給与の一部を円建てで積み立てつつ、余剰資金をドル建ての貯蓄型保険に配分すれば、円高・円安のどちらに振れても資産全体への影響を緩和できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 40代の投資初心者が資産運用を始めるには何からすべきですか?
まずは「いつまでに、いくら必要か」というゴールを数字で設定してください。その上で、手数料の低いインデックスファンドによる毎月の積立投資が、40代の投資初心者にとって最も堅実な始め方です。iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を活用すれば、同じリターンでも手取りが増えます。
Q2. 40代でお金を増やすために最もリスクが低い方法は?
元本保証を求めるなら個人向け国債や定期預金ですが、インフレ負けするリスクがあります。「堅実にお金を増やす」なら、株式60%・債券30%・現金10%のバランス型ポートフォリオで長期積立が堅実です。海外在住者であれば、海外保険会社の巨大なポートフォリオで世界へ分散投資している貯蓄型保険も選択肢に入ります。
Q3. 40代の株式投資で気をつけるべきことは?
最大の注意点は「集中投資をしないこと」です。特定の個別株に資産の大半を投じると、一社の業績悪化で資産が大きく毀損します。40代の株式投資では、個別株よりもインデックスファンド(S&P500、全世界株式等)で分散し、投資リスクを抑えるのが鉄則です。
Q4. 海外駐在中にiDeCoやNISAは使えますか?
海外在住(非居住者)の間は、iDeCoの所得控除メリットを受けられず、NISAの新規買付もできません。ただし、NISAは最長5年間の継続保有が可能(2019年税制改正)で、iDeCoは2026年12月から制度改正が予定されています。帰国後の活用を見据えて、海外在住中は別の運用手段を検討するのが現実的です。
Q5. 40代で資産運用を見直すべきタイミングはいつですか?
大きなライフイベント(転職・海外赴任・子どもの進学・親の介護開始)が発生したときが見直しの最適なタイミングです。また、年1回は保有商品のリターンと手数料を棚卸しし、当初のゴールとズレていないか確認してください。40代の投資見直しでは、「増やす」だけでなく「守る(出口戦略)」の視点も重要です。
Q6. 40代で金融機関で勤務をしているのですが海外運用は可能でしょうか?
大手会計事務所や、証券会社、銀行などの金融機関で勤務されている方も多いと思います。社内ルールで『投資に対してはインサイダー取引になる危険性があるから要注意、もしくは取引規制』と規定されている企業も多く、海外生活者でありながら、運用の機会を逃していたと感じる方もいらっしゃいます。
そのような特殊な環境で勤務されている方にも、適した運用方法が見つかる場合があります。40代含め、年代関わらず「金融機関勤務で海外での運用は無理かも」とお考えの方は視点を変えてみるのも重要です。
まとめ|40代の投資は「失敗パターンを避ける」ことが最善の資産形成戦略

40代の資産運用で失敗する人には共通点があります。SNS情報で始める、一つの資産に集中する、出口戦略を考えない、手数料を見ない、暴落でパニック売りする。いずれも「準備不足のまま始める」ことが根本原因です。
特に海外駐在員・海外移住者は、居住国の変更、iDeCo/NISAの制約、国際相続リスクなど、日本国内の投資家にはない論点を抱えています。40代の投資見直しを検討している方は、まず「出口戦略」を設計することから始めてください。
110 Financial Supportでは、海外在住の日本人2,000名以上の資産設計をサポートしてきた実績をもとに、帰国後の出口まで見据えた資産形成プランをご提案しています。40代の投資初心者でも、正しい手順で始めれば十分間に合います。
※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。投資の最終判断はご自身の責任において行ってください。税務に関する詳細は、税理士等の専門家にご相談ください。
グローバルな保障設計と資産運用は、110(ワンテン)グループへ

「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産形成を協力にサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。
- 駐在国で、どのように資産運用を始めれば良いかわからない
- 駐在から現地転職や現地起業に変わった場合の保障や資産運用を相談したい
- 海外での資産運用事情や、老後資金の準備について詳しく知りたい
- 現在加入している金融商品が自分に合っているか診断してほしい
といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。
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