プロフェッショナルコラム

【2026】新NISA 2年目の落とし穴|『枠』復活・海外赴任時の注意点をFPが解説

新NISAが始まって2年目。2025年に投資をスタートした方にとって、2026年は「枠の仕組み」を正しく理解しているかどうかで運用成果に大きな差がつく年です。特に売却後の枠復活ルールや分配金再投資による枠消費など、知らないまま放置すると非課税メリットを十分に活かせないケースが少なくありません。 さらに、海外赴任や移住が決まった場合、NISA口座をどうするかは期限内に判断する必要があります。本記事では、新NISA2年目に押さえるべきルールから海外赴任者向けの具体的な手続きまで、FPの視点で詳しく解説します。 この記事でわかること 新NISA 2年目とは?2026年の投資枠はどうなる? 新NISAの制度設計では、年間投資枠は暦年(1月1日〜12月31日)単位で管理されます。2025年に投資をスタートした方にとって、2026年は文字どおり「2年目」にあたります。ここでは、年間投資枠の基本的な仕組みを改めて整理しておきましょう。 年間投資枠360万円は毎年リセットされる 新NISAの年間投資枠は毎年1月1日に全額リセットされます。2025年に360万円を使い切った場合でも、2026年1月1日には新たに360万円の枠が付与されます。 ただし、ここで混同しやすいのが年間投資枠と生涯非課税限度額の違いです。生涯非課税限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)で、こちらは年単位のリセットとは別に累計で管理されます。つまり、毎年360万円ずつ投資すると、5年目(2029年)で生涯非課税限度額に到達する計算です。 2年目の2026年時点では、1年目に投資した分と合わせて最大720万円の非課税運用が可能になります。まだ枠には余裕がありますが、先を見据えた計画的な枠の使い方が重要です。 つみたて投資枠と成長投資枠の基本 新NISAには2種類の投資枠があり、それぞれ対象商品や年間上限額が異なります。2年目に入る前に、改めて基本を確認しておきましょう。 項目 つみたて投資枠 成長投資枠 年間投資上限 120万円 240万円 生涯非課税限度額 1,800万円(共通枠) 1,200万円(内数) 対象商品 金融庁が指定した投資信託・ETF 上場株式・投資信託・ETF・REIT等 買付方法 積立買付のみ 一括・積立どちらも可 非課税期間 無期限 無期限 つみたて投資枠は長期・積立・分散に適した商品に限定されているため、投資初心者がコア資産を積み上げるのに適しています。一方、成長投資枠は個別株やREITなど幅広い商品に投資できるため、1年目の実績を踏まえてポートフォリオを拡充する際に活用できます。 2年目に知らないと損する3つのルール 1年目は「とりあえず始めた」という方も多いでしょう。しかし2年目以降は、制度の細かいルールを知っているかどうかで運用効率に明確な差が出ます。ここでは、特に見落とされやすい3つのポイントを解説します。 売却後の枠復活は「簿価ベース」― 含み益分は復活しない 新NISAでは、保有商品を売却すると翌年以降に非課税枠が復活します。ただし、復活するのは「取得価額(簿価)」ベースであり、売却時の時価ではありません。含み益が出ていた場合、その利益分の枠は復活しないのです。 具体例をシミュレーションで見てみましょう。 ケース 取得価額(簿価) 売却時の時価 復活する非課税枠 復活しない金額 含み益あり 100万円 130万円 100万円 30万円(含み益分) 含み損あり 100万円 80万円 100万円 なし 損益なし 100万円 100万円…

もっと見る >