タイ在住の日本人向けのお金の話

タイ在住の日本人向けのお金の話

円安の今、バンコク在住者が資産運用するなら?

現在約130万人の日本人が海外に住んでいますが、ここタイにも多くのに日本人が暮らしています。都市別の日本人の人口で見るとロサンゼルスに次いで多いのがバンコクです。

多くの日本人がいろいろな状況でここタイに住んでいますが、生活する上で切っても切りきれないのが「お金」の話です。

2022年から円安傾向にはありましたが、ついに2024年4月末には34年ぶりに一時1ドル160円をつけるなど歴史的な円安に苦しめられているのが日本の現状となっています。

https://insurance110.media/basic-foreign-currency/

逆に海外に住んでいる私たちにとっては一時帰国した時にその安さを実感することでしょう。ここ数年で外貨資産の重要性を感じ、外貨で運用する人が本当に増えました。

そのようななか日本国内では岸田政権によって「貯蓄から投資へ」と掲げ資産運用立国を目指すとさまざまな取り組みがなされています。

第一弾として今年1月から始まったのが「新NISA」です。

現在YouTubeなどのネット情報を見ても話題は新NISAでどう運用するかなどが多く配信されています。今まで投資をしたことがない人も始めてみるなど日本国内でも非常に関心の高いものになっていますね。

NISA・iDeCoについて

結論から申し上げるとNISA・iDeCoは日本居住者のための制度であって、私たち海外在住の日本人には全くもってメリットがないでしょう。

・NISAに関して

状況によっては口座を維持することは可能ですが、追加での投資はできないものになっています。(金融機関のルールによっても異なりますのでご利用の金融機関をご確認ください)

https://insurance110.media/tsumitate-nisa-overseas/

・iDeCoに関して

日本の年金を支払っていれば海外在住者での加入することはできますが、最大のメリットである所得控除を受けることができません。https://insurance110.media/ideco_overseasmigration_rakuten/

上記のように海外居住者にとってiDeCo・NISAはいずれも使えないものになっています。

では海外に住んでいる日本人は資産運用を諦めないといけないのかといえば実はそうではありません。

むしろ海外居住のほうが日本居住よりも資産運用にとっては有利なのではないかとさえ考えても大袈裟ではないかもしれません。

さて、海外在住者の資産運用と一口に言っても、どのような状況で海外に住んでいるのかにもよってその方法も異なってきます。

資産運用に大事なのは現在の自分の環境、将来の展望、資産状況、投資経験など様々な要素でその方に何が合うかが変わります。

今回は例として3つのパターンで見ていきましょう。

日本の企業に雇用されている駐在員Aさん

タイ現地の企業に雇用されている現地採用者Bさん

タイ人の旦那さんを持つCさん

駐在員Aさんの資産運用の場合

海外駐在員の平均在任期間は3〜5年と言われています。

特に海外駐在中はお金が貯まりやすい期間です。

この数年をどう活用するかによって老後の豊かさは桁違いに差が出てくるでしょう。

また、多くの駐在員にとっては外貨での資産を作るチャンスです。日本円でしか稼いでいない日本の会社員では今のような円安の状況だと海外投資をしたくともなかなか手が出しづらいでしょうが、外貨を稼いでいる駐在員はその点が有利です。

また、これは会社の規定にもよりますが、駐在期間中は給与割合を可能な限り外貨での受け取り割合を増やすように変えることをお勧めします。日本円は日本に帰ってから貯めれば良いのです。

駐在員の資産運用方法

・海外の貯蓄型保険

・海外の証券口座での運用

・企業型確定拠出年金

タイ現地の企業に雇用されている現地採用Bさんの場合

Bさんは日本での働き方に疑問を感じて現在はタイで現地採用として働いています。日本の年金はもらえるかどうかわからないからという理由で払ってはいないようです。

もちろん国には頼らずに自分で運用するというのも一つの方法ですのでどちらがいい悪いという話ではありません。ただし、備えておかないと将来大変なことになってしまいますので若いうちから少しでも積み立てておくべきです。

また、今はタイで働いていますが将来的にはキャリアアップのために他国に移り住むことも十分ありえるとのことです。

そうなると駐在員と同じくタイ国内での運用というのはあまり向かないでしょう。

世界中どこの国に行っても続けることが可能な方法を選択するのが良いです。

現地採用の資産運用

・海外の貯蓄型保険

・海外の証券口座での運用

タイ人の旦那さんを持つCさん

Cさんはタイ人の旦那さんと結婚していてお子様もタイの学校に通っています。将来的にもタイに住み続ける可能性が大とのことです。

日本の年金は任意で払っているがあまり期待はしていないとのことです。

タイに永住するのであればタイバーツでの資産形成も検討した方がいいでしょう。

永住者の資産運用

・タイや海外の保険

・SSFやRMF

・タイの不動産

このようにどの環境でタイに住まれているのかによって運用方法は変わってきます。

大きく分けるといずれはタイを離れるのか、それとも生涯住み続けるのか。

それによって資産運用の方法を選ぶべきです。

いずれにしましても大事なのは一つの通貨や一つの手法に偏らないことです。

将来日本に帰るとしても円資産だけではなく、一部は外貨で持っておくべきです。

もちろんタイに永住する方もバーツだけではなく、米ドルなどの外貨に分散しておくことが良いでしょう。

資産運用といっても様々な方法がありますが、その方法、そのプランが自分にあっているかどうかというのはなかなか自分では判断が難しいものです。

いくら増えたとしてもそれが受け取れないとなれば意味がないものですので自分に合った方法で運用していくことが大切です。

近藤コラム
近藤 貴之 / KONDO Takayuki

所属:Insurance110 香港

近藤 貴之

KONDO Takayuki

海外在住15年の国際ファイナンシャルプランナー。

44歳、4人の子ども(大学生2人、小学生1人、幼稚園児1人)の親として、また国際結婚経験者として、多様な家族構成における資産管理の実践知を持つ。

物流業界での海外駐在経験中に「国境を越えた資産形成」の可能性に魅了され、帰任を機に「興味を仕事に」の信念で海外FPへと転身。以来12年、在外邦人専門の資産設計を手がける。

専門分野

  • 国際終活プランニング
  • クロスボーダー資産管理
  • 資産移転サポート
  • 子どもの国際教育資金設計

深く知れば知るほど海外に住むメリットの大きさに気づかされました。その反面で日本語で得ることができる情報が少なく、それを知らずに帰国する人が多いのが現状です。日本と海外のいいとこ取りができる資産設計—それが私の使命です。

近藤 貴之

一度の離婚と国際結婚、4人の子どもの教育、そして現在は自身の終活も視野に入れる豊かな人生経験から、多様なライフステージに寄り添うアドバイスが強み。

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