海外在住・赴任者に贈る!駐在期間の積立NISAの取り扱いと海外資産運用のメリットとは

駐在員として海外で働くことが決まった場合、積立(つみたて)NISAの取り扱いはどのようになるのでしょうか。

この記事では

・積立(つみたて)NISAについて
・海外居住中の積立(つみたて)NISA口座の取り扱いについて
・駐在員のメリットを海外投資に活かすためには

など、海外在住者の積立NISA活用法と資産運用ポイントを解説します。

積立(つみたて)NISAとは

まずはつみたてNISAのおさらいをしましょう。

つみたてNISAとは金融庁が制定した、定期的に一定の金額を積み立てていくような投資に適用される非課税制度です。

NISAの投資限度額や優遇期間の短さなどが変更されており、上手く改良された年金のモデルではないでしょうか。これまでご紹介してきたNISAやiDeCo、つみたてNISAは長期で積み立てる投資だと解釈してください。

つみたてNISAの特徴は最大20年、最大800万円まで積み立てができます。払い出しはいつでもできますが、売却時には非課税枠が消滅してしまうので注意してください。

NISAと同じように、1人1口座のみ開設可能です。ある程度まとまったお金を短期間で運用したい場合はNISA、小額を長期にわたって運用したい場合はつみたてNISAを選択すると良いでしょう。

運用する商品は投資信託やETFに限られます。個別株のような株式投資はできません。

つみたてNISAの詳細は以下の通りです。

積み立て可能期間 2018年~2037年
払い出し いつでも可能
非課税運用期間 最長20年間
提出時の税制優遇 なし
受取時の税制優遇 なし
運用商品の変更 売却時に非課税枠消滅
投資限度額 年40万円(最大800万円)

海外駐在中のつみたてNISAの口座の取り決め・取り扱いについて

駐在員として海外で働いている間は『積み立て』そのものはできません。

ただし、5年以内の海外転出なら継続してつみたてNISAが利用できるようになりました。つまり、口座の維持は可能ですが毎月のお金の積み上げはできません。(2019年4月~)

注意点としては、5年を経過する年の12月31日までに帰国届を出して手続きをしないと、口座が廃止されます。

海外駐在中のメリットを活かした資産運用をするためには

日本にいる間はつみたてNISAのような優れた制度を使うと、資産形成に役立ちます。しかし、海外に出てしまうと積み立てができなくなってしまうので、お金に働いてもらうことができません。

また、もし仮に海外に生活拠点を移すことになった場合は、海外の年金商品にも目を向けてみてはいかがでしょうか?海外居住中は海外保険や海外積み立てが選択できるので、駐在員としてのメリットを活かせます。

日本と海外(一例として香港)の商品特性や税メリットなどをまとめた図が以下になります。

    商品特性 税メリット 払い出し制限 運用リターン
日本 iDeCo 選択次第 △(60歳) △~〇(選択次第)
日本 NISA 選択次第 △~〇(運用次第)
香港 海外保険 債券60%株その他40% ◎(選択次第)
香港 海外積み立て 選択次第 △~〇(運用次第)

では具体的に海外資産運用はどのようなメリットがあるのか、年齢別にシミュレーションしました。海外の保険に加入した場合の資金の推移をご覧ください。

・35歳で$50,000を30年間寝かせた場合、$149,270になりました。およそ$100,000増えたことになります。

・45歳で$50,000を20年間寝かせた場合、$99,317になりました。およそ$50,000増えたことになります。

・55歳で$50,000を10年間寝かせた場合、$67,000になりました。およそ$17,000増えたことになります。

「55歳から資産運用をはじめるのは遅いのかな」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれからは人生100年時代といわれています。資産運用を始める年齢に遅いことはありません。

資産運用をはじめる最初の一歩が大事なので、勇気をもってチャレンジされることをおすすめします。

老後資金をつくる場合も同じです。

35歳から$100,000を65歳まで30年間寝かせたとします。分割受け取りを選んだ場合、年間$15,000を65歳から100歳まで受け取り可能です。

例えば65歳から75歳までの10年間、年間$15,000もらったらどうでしょうか。10年間で$150,000受け取ることになるので、積み立てをはじめた元手の$100,000から1.5倍増えたことになります。

長生きな日本人にとって安心なプランといえます。

また、このような運用戦略は海外にしかないので、海外に住まれている間に検討してみてはいかがでしょうか?

今回は分かりやすくするために、一括払いプランのみをご紹介していますが、積立プラン他、無理のない支払い方法もご選択可能です。

海外居住中は効率よくお金を殖やせるチャンス

つみたてNISAやNISA、iDeCoにはそれぞれ特徴があります。積立NISAは株式投資の選択はできません。しかし、ドルコスト平均法を活かした長期積み立てができるので、資産の変動リスクを抑えながら運用ができます。

海外投資として外貨運用のほかに、海外の保険商品や海外積み立てなども検討していただけると、あなたの資産形成に役立つでしょう。海外生活を送っている間は、ぜひ海外に居住しているメリットを活かしてみてください。

もし海外保険商品の選び方など、ご不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

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記事監修:INSURANCE 110 DIRECTOR 才田 弘一郎
日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。
香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。
日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。