スイスへの移住は早めの計画が大事!日本人が取得できるビザを紹介
スイス移住を将来的に考えている人の中には、スイスに関する情報が少なく、移住にはどのような手続きが必要であるかわからずに困っている人もいると思います。移住の目的にはさまざまなものがありますが、仕事や留学をはじめ老後の移住先としてスイスを考えているなら早めの計画が大切です。特に、ビザの種類や取得条件を事前に把握し、計画的に準備を進めましょう。
スイスには多くの魅力がありますが、物価や国の制度も異なるため移住を実現するためには資金計画もしっかりと立てる必要があります。本記事では、日本人が取得できるビザの種類や、スイス移住のメリット・デメリットについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
Contents
スイス移住の際に必要なビザの種類
スイスに移住する際には、目的に応じたビザを選ぶ必要があります。日本人が取得できるビザは複数あり、取得のために必要な条件を理解しておくことが重要です。
日本人が取得可能なビザには、以下の4つがあります。
・就労ビザ
・ゴールデン・ビザ(黄金ビザ)
・ヤングプロフェッショナル
・永住権(永住許可証)
それぞれ詳しく説明します。
就労ビザ
駐在や転職などでスイスで働く際には、雇用契約の種類や滞在期間に応じて種類のことなる「就労ビザ」を取得する必要があります。日本人が取得できる主な就労ビザは以下の3種類です。
・許可L
・許可B
・許可G
滞在期間や雇用形態に応じて適用されるビザが異なるため、条件を事前にしっかり確認しておきましょう。それぞれのビザについて、詳細を解説します。
許可L (L Permit)
許可Lはスイスに1年未満の短期滞在用のビザです。応募者は3〜12ヶ月間の有効な雇用契約が必要です。また、有効期間が満期になった場合も、引き続き雇用契約があれば更新できます。
許可B (B Permit)
許可Bはスイスに1年以上移住したい人向け(長期滞在用)のビザです。応募者は少なくとも12ヶ月の雇用契約が必要です。許可Lと同様に、ビザの有効期間が満期になっても、継続した雇用契約があれば更新できます。
許可G (G Permit)
許可Gはスイス周辺のドイツやフランス、イタリアに住む人が国境を超えてスイス国内で働くためのビザです。許可Gを取得している場合、最低週に1度、居住している国に戻る必要があります。
ゴールデン・ビザ(黄金ビザ)
ゴールデン・ビザ(黄金ビザ)は、スイスへの移住を希望する富裕層向けの特別なビザです。主に高額な納税やスイス国民に雇用機会を提供する新会社を設立することによって取得できます。
ゴールデンビザ取得に必要な納税額は25万スイスフラン(約4,300万円)から100万ユーロ(約1億7,000万円)です。納税額は地方自治体と税理士との交渉によって異なります。日本人の場合、5年間の滞在許可が与えられ、スイス国内で自由に生活する権利が与えられます。
ゴールデン・ビザを取得すれば、スイス国内で自由に生活でき、公共サービスや高度な医療サービスを受けられます。このビザは富裕層にとって魅力的な選択肢ですが、申請するためにはスイス政府や専門家との連携が必要です。
*1スイスフラン173円(2024年10月15日現在)
ヤングプロフェッショナル
ヤングプロフェッショナルはスイスと日本の間で締結された協定に基づいて発行される、若いプロフェッショナル向けの特別なビザです。これは、主に18歳から35歳までの若年層がスイスで仕事をしながら、専門スキルや国際的な経験を積むことを目的としています。このビザを利用することで、スイス国内で最大18か月間の就労が可能となり、特にキャリアの初期段階で国際的な視点を広げたい人に向いています。
このビザを取得するためには、スイスの雇用者と、個人契約によって雇用されることが条件です。高等教育の学位に相当する職業上の技術、または知識を持っていれば申請が可能です。ワーキングホリデーよりも申請の上限となる年齢が高いことも魅力です。
永住権(永住許可証)
スイスの「永住権(永住許可証)」は、スイス国内に長期間滞在し、就労や居住を自由に行うための権利を与えるビザです。継続して10年以上合法的に滞在した外国人に対して発行されます。
永住許可証を取得すると、スイス国内での滞在期間の制限がなくなり、自由に転職や居住地の変更ができるほか、スイスの高度な社会保障制度や医療サービスを利用できます。
しかし、1年以上以上継続してスイスから離れると失効してしまうことや、3年ごとの更新が必要といった条件が課されているため、長年永住権を持ち続けるのは至難の業とも言えます。
スイスに移住する5つのメリット
スイス移住には、多くの魅力があります。自然の美しさや高い生活水準だけでなく、さまざまなメリットがあなたのスイスでの生活を豊かにするでしょう。
- 治安が良い
- アルプスの自然がたくさんある
- 周辺のヨーロッパの国へ気軽に旅行できる
- 効率教育が無料
- 平均給与が高い
スイス移住の5つの主要なメリットを説明します。
①治安が良い
スイスは、世界的にも治安の良い国の1つです。日本人移住者にとって治安の良さは大きな安心感を与えてくれます。都市部でも犯罪発生率は低く、特に暴力犯罪やテロの脅威が少ないのが特徴です。
街中の警備や公共機関の整備も整っており、兵役制度もあることから国中で治安体制が充実しており、住民や観光客が安全に過ごせる環境が整えられています。さらに、スイスは中立国としての立場を長年維持しており、政治的安定も他の国に比べて高いことから、移住先として長年人気があります。
②アルプスの自然がたくさんある
スイスといえば、アルプスの雄大な自然が象徴的です。スイスに移住すると、四季折々の美しい風景に囲まれた生活を楽しめます。冬はスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが盛んで、世界中から観光客が集まります。
夏には、ハイキングやキャンプ、サイクリングなどのアウトドア活動を楽しめるため、家族連れやアクティブなライフスタイルを求める人々にとって理想的な環境です。また、自然保護区や湖も豊富で、都会の喧騒から離れてリフレッシュできるスポットも数多く存在します。
日本の夏に比べ、日中の平均最高気温が28度程度と低く、夏の北海道や高原のリゾートと似た気候で快適に過ごせます。
③周辺のヨーロッパの国へ気軽に旅行できる
スイスはヨーロッパの中心に位置しており、周辺の国々へ気軽に旅行できる立地も魅力です。フランス、イタリア、ドイツ、オーストリアと国境を接しており、車や電車を使えば数時間で周辺の国々へ旅行できます。
また、スイスの交通インフラは非常に発達しており、ヨーロッパ各国への鉄道や飛行機のアクセスも便利です。週末や休暇には、パリやミラノ、ミュンヘンなど、主要都市への小旅行が楽しめます。
スイスは、加盟国であれば自由な移動を可能にするジェンゲン条約の加盟国であり、協定国間の移動であれば入国審査の手続きが簡素化されています。移住者にとってはヨーロッパの多様な文化や観光地を手軽に体験できる絶好の機会です。
④公立教育が無料
スイスでは、公立の教育が無料で提供されているため、移住者にとっては大きなメリットとなります。義務教育は4歳から15歳(幼稚園から中学校)までの11年間と定められており、この間は学校へ無料で通学できます。
州ごとに異なる言語(ドイツ語、フランス語、イタリア語)が使用されているため、子どもたちは自然と多言語環境に適応していきます。スイスの公立学校は教育水準が高く、特に科学や数学、技術分野での教育が評価されています。
さらに、教育制度は職業訓練(デュアルシステム)を重視しており、高校卒業後の進路選択において実践的なスキルを学べる機会が豊富です。
日本よりも充実した教育保証制度があるため子供の教育に対して心配が少なく、公立学校の無償化と高い教育の質は、スイスでの子育てにおいて大きな利点となるでしょう。
⑤平均給与が高い
スイスは、世界的に見ても平均給与が非常に高い国として知られています。多くのグローバル企業や金融機関が拠点を置くスイスでは、高い生活水準に見合った賃金が支払われており、特に専門職や管理職の給与は他国と比べてもトップクラスです。
また、スイスの給与水準の高さは、医療や教育、金融といった幅広い産業にわたっており、移住者にとっても経済的な魅力となります。高い給与に加え、スイスの安定した経済基盤と労働環境も、移住を考える人々にとって大きなメリットとなるでしょう。
スイスに移住する5つのデメリット
スイスは多くの魅力を持つ国ですが、移住を考える際にはデメリットについても理解しておくことが大切です。
- 自然は多いが、アミューズメントのような娯楽が少ない
- 物価が高い
- 日本食が手に入りづらい
- 公用語が4種類と多い
- 冬が長く日照時間が少ない
スイス移住におけるデメリットを理解せずに生活を始めると、ストレスを感じやすくなる可能性があります。5つのデメリットについて説明します。
①娯楽が少ない
スイスは自然環境が豊かで、アウトドアアクティビティに恵まれた国ですが、都市部での娯楽やエンターテイメントは他の欧米諸国に比べると少ないと感じることがあるかもしれません。
特に、大規模なコンサートやスポーツイベント、劇場公演などは頻度が少なく、都市ごとの規模も小さい傾向があります。ナイトライフやカジュアルな娯楽を求める人にとって、選択肢が限られていると感じることがあるでしょう。また、ショッピングや飲食店の選択肢も限られている場合が多く、特に地方ではよりその傾向が強まります。
スキーやスノーボード、マウンテンバイクなど、アクティビティは充実しているため、エンターテインメントなどが少なくても問題ないという人にとっては、それほどデメリットにはならないかもしれません。
②物価が高い
スイスは世界でも物価が高い国の1つとして知られています。特に、住宅費や食品、外食費は他国と比較して非常に高く、日常生活において大きな負担となることがあります。例えば、家賃は都市部では特に高騰しており、質の良い住居を探すのが難しくなっている傾向です。
また、食品や飲料の価格も高く、外食を頻繁にすることは経済的に厳しい場合があります。さらに、公共交通機関や医療費も他国に比べて高額であるため、移住を検討している人はしっかりとした資金計画が必要です。
スイスの高い生活水準を享受するためには、これらの物価に見合った収入を確保することが重要になります。
③日本食が手に入りづらい
スイスでは、日本食を手に入れることが難しく、特に地方に住む場合はその傾向が顕著です。主要都市ではアジア系スーパーや日本食レストランがあるものの、商品の種類が限られており、特に日本では有名な調味料、食材は日本と比べて高額になることがあります。
また、スイスは海に面していない内陸国であるため、魚料理を食べる機会は日本より少なくなるでしょう。和食を頻繁に楽しむことができないという点は、日本からの移住者にとってストレスになるかもしれません。
④公用語が4種類と多い
スイスでは、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つの公用語が使われており、地域によって異なる言語が日常生活で使われています。そのため、マルチリンガルや外国語でのコミュニケーションに慣れていない場合はストレスがかかります。
しかし、スイスは国際的なビジネス環境でもあり、英語を話せる人が多いのも特徴です。特に都市部や観光地、ビジネスシーンでは、英語が共通言語として広く通じるため、英語を理解できる人にとっては言語の壁はある程度緩和されます。それでも、日常生活では現地の言語を少しでも理解しておくことが役立つでしょう。
⑤冬が長く日照時間が少ない
スイスの冬は長く、特にアルプス地方や高地では寒さが厳しい時期が続きます。冬季は11月から3月頃までが寒冷期で、地域によっては積雪も多く、夏のアウトドア活動や積雪量によっては移動が制限されることもあります。
また、冬の間は北海道よりも北に位置することから日照時間が非常に短くなり、特に12月から1月にかけては曇りや雨、雪の日が多くなるため、気分が沈みやすいと感じる人もいるでしょう。
日照不足は、季節性うつ病(SAD)を引き起こすことがあり、特に日光を浴びる時間が少ないと感じる日本人移住者にとっては、適応が難しい場合があります。そのため、冬の活動を楽しむ工夫や、屋内での快適な過ごし方を工夫する必要があります。
スイス移住を成功させるためには資金管理とビザ取得を計画的にすすめよう
スイス移住を成功させるためにはビザの取得準備や移住費用の準備が大切です。特に、スイスは日本と比較すると物価も高めです。そのため、移住前には十分な資金を用意、もしくは既に資産があり資産防衛とお子様の進学・教育イメージを十分にしておくことをおすすめします。
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