日本に資産を置いたら絶対ダメ!!~なぜ、いま海外に資産を置く人が多いのか?~
現在の日本は資産を置いておくと、増えるどころか資産価値がどんどん目減りしやすい状況にあります。
なぜ、現在の日本がそのような状況にあるのか、詳しくご説明します。
意外と知らない日本の現状
~なぜ海外に資産を置く人が多いのか?~
日経平均株価の推移
画像は、日経平均株価の推移です。
1954年(昭和29年)から日本経済は高度成長期に突入しました。
それからさらに1986年からバブル景気と呼ばれる好景気に突入し、1989年12月29日に史上最高額となる38,957円を記録しました。
しかし1991年にバブルが崩壊し、半年で1万円以上の下落してしまいます。
その後、平成13年のITバブル崩壊や平成20年のリーマン・ブラザーズの破綻なども影響し、なかなか上昇することが出来ない状況にあります。
当時の政府は規制緩和などのテコ入れを図りましたが、あまり良い結果につながることはありませんでした。
それ以降現在に至るまで平均株価が上昇しているとは言えず、横ばいのレンジ状態が続いています。
株価上昇を期待されていた東京オリンピックも、新型コロナウイルス蔓延の影響で延期となりました。
現在のコロナ禍の影響がたとえ収まったとしても、中小企業を含めた経済的な復興にはまだまだ時間がかかると予想されます。
日本国内で株価上昇を期待できるだけの材料が少ないのが現状です。
その結果、日本国内だけではなかなか金融商品として資産を増やしにくい現状であり、そのため海外に資産を移動する人が増えてきました。
日本が抱える2020年問題
現在の日本は、3.4人に1人が65歳以上という超高齢化社会にあります。
さらに労働人口の減少問題が重なって人口分布に歪みが生じているのが現状となります。
2020年頃から、団塊の世代と呼ばれる層が後期高齢者に突入してしまいます。
さらにその下の団塊ジュニア世代と呼ばれる世代が50代となり、高齢者の人口増加が進むことが予想されます。
同時に、急激な労働人口低下も進行しています。
2018年時点での日本の0歳から14歳までの人口割合は、1,542万人と日本全体の12.2%しかありません。
15歳から64歳までの割合が7,545万人で59.7%なのと比べると、極端な少子化状態にあると判断できます。
このような人口分布のゆがみによって引き起こされる問題のことを、2020年問題と呼びます。
例えば人口の多い団塊ジュニア世代が、賃金の高い管理職や重要なポストなどにつくことにより、人件費の高騰につながり企業の業績の悪化が予想されます。
さらに、親の介護問題に目を背けることができない状況が予想されます。
後期高齢者になった団塊の世代の介護が必要になる状況で、企業の人件費削減の影響を受ければ、雇用が不安定になるリスクが増大するでしょう。
少子化により、不動産の空き家の増加が予想されています。
現状として2020年問題があるなかで、将来への不安は絶えません。
このような現状において日本国内に資産を置いておきますと、資産運用の崩壊を引き起こす恐れがあります。
現在はそのような時代にありますので、ご自身の資産の将来についてしっかりと考えていく必要があります。
長引く低金利時代
預金を銀行に預けておけば安全、という時代はもう終わりました。
現在、日本では黒田総裁の主導のもと低金利政策が実施されています。
金利を下げることにより、低迷している経済成長を促すことができるとされているためです。
平成10年から平成30年までの20年間、とある銀行で預金した場合での受け取れる利子の総額は¥2,027となり、年利で0.035%増となります。
たしかに、元本は保証されています。
しかし、年利0.035%の状態で、物価上昇や増税がそれ以上の状態になると資産は実質的に目減りしていることになります。
つまり、日本国内で預金していても資産は増えない、というのが当たり前の時代になっています。
日本国内でも、以前は高金利の時代もありました。
昭和55年(1980年)当時は、郵便局で定期預金を利用した場合には、10年で12%弱の金利がついていた時代もありました。
例として10年間で10万円を預金しておくと、利息との合計が22万弱になります。
社会人が将来のために定期預金を利用して、資産を数十年置いておくということが常識とされていた時代です。
資産を日本国内に置いておくだけで、勝手に増えていく時代でした。
しかし、それも長くは続かずバブルが崩壊してしまいます。
前述のとおり金利は暴落し、さらに増税が追い打ちをかけています。
黙って金融資産を国内に置いておくだけでは、価値が目減りしてしまいます。
現在は、お金を増やしていく環境としては難しい時代となっています。
しっかりと、ご自身の大事な資産の置き場所を見据える必要があるのではないでしょうか。
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