香港で仮想通貨を始めるには?2026年最新の規制・税金・取引所をFPが徹底解説

香港は2024年にビットコイン・イーサリアムの現物ETFをアジアで初めて承認し、仮想通貨(暗号資産)のグローバルハブとしての地位を確立しつつあります。一方で、2026年に入りOTC取引やステーブルコインに対する規制が急速に整備されており、「自由に取引できる」というイメージだけで参入するのはリスクがあります。本記事では、香港在住のFPとして日本人投資家の資産運用をサポートしてきた110 Financial Supportが、2026年時点の最新規制・税制・取引方法を整理して解説しますのでぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • ・香港の仮想通貨規制の全体像(SFC・HKMA・CARF)
  • ・利得税0%の仕組みと2026年以降の変化の可能性
  • ・香港で仮想通貨を安全に始めるための具体的なステップ

香港における3つの仮想通貨(暗号資産)ホットニュース

2026年4月現在、香港における仮想通貨の3つのニュースが投資家の間で話題となっています。

  • ・香港の複数の発行体が暗号資産ETFが承認された
  • ・香港でのビットコインスポットETF承認は「一大事」になる可能性がある
  • ・香港は仮想通貨でアジアの取引ハブを目指している

3つのトピックを理解することで今後の仮想通貨が投資対象になり、一般の人々の認知度がさらに高まると、価格上昇が見込まれます。それぞれの話題について詳しくみていきましょう。

【1】香港の複数の発行体が暗号資産ETFが承認された

チャイナ・アセット・マネジメント(China Asset Management)やボセラ・キャピタル(Bosera Capital)などの資産運用会社が「ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)とイーサリアム(ETH)ETFの上場が承認された。」とWeChat(微信)のようなソーシャルメディアプラットフォームに投稿しました。

このニュースを受けて、ビットコイン(BTC)の価格は66,500ドル、イーサリアム(ETH)は3240ドルまで上昇しました。※ニュース発表当時の価格

インパクトが大きい理由として、現在アメリカの証券取引所に上場されているビットコインETFのみ、仮想通貨ETFは取引されていないため、アジア時間では取引ができていません。しかし、承認されるとアジア時間でも取引が可能になるため、投資家が参加しやすい環境が生まれることになります。

世界中で投資家が参加しやすい環境ができると、取引が活発になり資産価値が増加する傾向です。そのため、アジアで初のETFが承認されると仮想通貨には追い風となると予想されます。

参照:CoinDeskJapan『香港でビットコインETFとイーサリアムETFが承認されたと発行体が投稿──ビットコインとイーサリアムは上昇

【2】香港でのビットコインスポットETF承認は「一大事」になる可能性がある

4月10日にロイターは「香港の規制当局は早ければ、来週にもビットコインのスポット上場信託(ETF)を承認するだろう」と報じたことにより、承認後の資金流入によって、ビットコイン(BTC)は史上最高値を更新しています。

香港に拠点を置くヘッジファンドやファミリーオフィスだけでなく、中国本土の投資家もアクセス可能になるため、多くの投資家が参加します。そのため、株や不動産、金に投資している中国の投資家やヘッジファンドはビットコインETFも投資対象として投資を始めます。その結果、資金が流入し流動性が高まり、資産価値が高まると予想されています。

元安・ドル高傾向が懸念材料になっていたり、金や不動産以外の投資対象を探している中国の投資家は多いため、ビットコイン(BTC)ETFの期待が膨らんでいます。シンガポールを拠点とする分析会社10xリサーチ(10x Research)の創設者マーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は、2013年に見られたビットコインの強気相場のように、中国の個人投資家の熱狂を後押しする可能性があると述べていることからも、ビットコインスポットETF承認は大きな価格変動の要因となる可能性があるでしょう。

参照:CoinDeskJapan『香港でのビットコインスポットETF承認は「一大事」になる可能性:アナリスト

【3】香港は仮想通貨でアジアの取引ハブを目指している

香港がビットコインやイーサリアムのスポットETFを承認すれば、アジアで初めての都市として、ビットコインETFやイーサリアムETFの金融商品を扱えるようになります。承認の結果次第では、日本、シンガポール、韓国など他のアジアの国々における規制当局の判断にも大きな影響を与える可能性があります。

香港がアジア全域での仮想通貨取引と投資の未来を形作る重要な事例となりうるのです。香港の動きは、アジア地域における金融イノベーションと市場の成熟を促すことに寄与するでしょう。

2026年最新|香港の仮想通貨規制の全体像

香港の仮想通貨規制は、証券先物委員会(SFC)と香港金融管理局(HKMA)の2つの機関が管轄しています。

SFCは仮想資産取引プラットフォーム(VATP)のライセンス制度を運用しており、2024年6月以降、ライセンスを持たない取引所は香港居住者へのサービス提供が禁止されています。2026年現在、HashKey ExchangeやOSL Exchangeなどがライセンスを取得済みです。

HKMAは銀行セクターにおける仮想資産の取り扱いに関するガイドラインを発出しており、銀行が仮想資産関連企業にサービスを提供する際のリスク管理基準を定めています。

規制の主なポイントを整理すると以下の通りです。

規制領域管轄機関概要
仮想資産取引所(VATP)SFCライセンス制。無許可営業は違法
OTC取引(店頭取引)SFC/税関2024年に新規制導入。登録制への移行
ステーブルコイン発行HKMA発行者ライセンス制度を2024年末に導入
カストディ(保管)SFCライセンス取得業者のみが顧客資産を保管可能
銀行の関与HKMA仮想資産関連企業への銀行サービス提供ガイドライン
国際情報交換(CARF)IRDOECDのCARF枠組みに基づく自動情報交換。2026年以降段階的導入

FPの視点から補足すると、CARFの導入は香港の仮想通貨が「非課税だから何でもできる」という認識を変える可能性があります。日本の税務当局は海外の仮想通貨取引情報を把握しやすくなるため、日本の居住者が香港で取引する場合は日本での確定申告が必須です。

香港で仮想通貨を始める方法

香港で仮想通貨取引を始めるプロセスは、SFC(証券先物委員会)によるライセンス制度の導入により、安全性は高まる一方、利用できる取引所が限定されています。香港居住者が安全に仮想通貨取引を始めるための具体的な3ステップを解説します。

Step 1: 仮想通貨取引の税務上の位置付けを理解する

海外在住者が仮想通貨投資を始める際、節税目的で始める方も多いでしょう。香港では個人の仮想通貨取引の利益は原則非課税です。しかし、トレーディング目的で頻繁な売買を行っていると税務局に「事業」と判断された場合、利得税の課税対象となるリスクがあることを覚えておきましょう。

この「資本性」があるかどうかの判断基準(保有期間や取引頻度など)は非常に難しく、最終的な判断は税務局に委ねられます。個人で自己判断せず、必ず専門家へ相談することを強く推奨します。税制の詳細については、後述の「香港で仮想通貨を扱うリスク(規制・税制)」セクションを参照してください。

Step 2: SFC認可済みの取引所を選定する

香港居住者が仮想通貨取引を行う場合、SFC(証券先物委員会)から正式なVATP(仮想資産取引プラットフォーム)ライセンスを取得している取引所を利用する必要があります。2026年現在、香港政府に正式に認可されている主な取引所は以下の2社です。

【香港SFC】List of licensed virtual asset trading platforms

  • HashKey Exchange
  • OSL Digital Securities Limited

保有資産USD1M(約1.6億円)未満の一般投資家は、現在ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のみの取引に制限されています。これ以上のプロフェッショナルインベスター(専門投資家)の基準を満たす場合は、複数のアルトコインの売買も可能となります。

Step 3: 口座開設と入出金手続き

口座開設時には、香港居住者であることを証明するための書類(IDカード、住所証明など)が必要です。

また、入出金に利用できる法定通貨は、USD(米ドル)とHKD(香港ドル)に限定されています。ご希望のアルトコインを取引したい場合は、取引所の取り扱い通貨を事前に確認しましょう。

香港で仮想通貨を扱うリスク(規制・税制)

香港では個人の仮想通貨取引による利益(キャピタルゲイン)に対して利得税(Profits Tax)が課されません。これは香港が「源泉地主義課税」を採用しているためで、事業として行われていない個人の投資利益は課税対象外です。つまり、香港居住者が個人として仮想通貨を売買して得た利益は、原則として税率0%です。

ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 仮想通貨取引を「事業」として行っていると判断された場合、利得税(法人16.5%、個人15%)が課される
  • 日本の居住者(非永住者を含む)が香港で得た仮想通貨利益は、日本の雑所得として最大55%の税率で課税される
  • CARFの導入により、香港の取引所は日本を含む参加国の税務当局に口座情報を自動報告する仕組みが構築されつつある

香港で仮想通貨を扱う規制や税制によるリスクを紹介します。仮想通貨の取引を行う際は、必ずこれらの基本的な規制や税制について理解しておくことが大切です。不明点の問い合わせや、より詳しい情報を得たい場合には専門家に相談することをおすすめします。

香港における仮想通貨の取引は基本非課税

香港では、仮想通貨の取引に関して、投資目的で長期保有している場合には基本的に非課税です。しかし、取引を頻繁に行い、利益を目的として売買している場合には課税の対象となることがあります。

仮想通貨が投資かトレーディングかの区別は、保有期間や取引頻度など複数の要因に基づいて判断されますが、最終的な判断は税務局に委ねられています。そのため、香港で仮想通貨取引から利益を得た場合には、税務に関する専門家のアドバイスをしてもらうと安心です。

香港における仮想通貨の取引規制

香港では個人投資家が仮想通貨取引をすることは認められています。しかし、ライセンス制を導入するなどを行い投資家保護を徹底しています。また、ライセンスの要件を満たしていないと証券先物委員会 (SFC)が判断した取引所は、2024年5月31日までに事業停止するため、要件を満たしていない取引所を利用している人は、他の取引所に移管するなどが必要です。

香港でリスクを抑えながら資産運用するなら安定的な貯蓄型保険もおすすめ

仮想通貨取引はさまざまなリスクがあります。規制や税制面だけでなく、価格変動が非常に激しいリスクがあるという側面も持っています。リスクを回避し、安定した資産運用を行いたい方は貯蓄型保険がおすすめです。

おすすめと書いていますが「お金」という存在を、どの場面で、どの様にライフプランに合わせて活かしていくのか、最適解を探すゲームの様なものだと考えてください。

世の中で、新しい投資先としてビットコインなどが生まれたわけですが、まだまだ実際に生活で使う場面は少なく、各国の法規制もバラバラです。

香港滞在中に保有した仮想通貨は、日本帰国前に売却しておくことで、日本での課税にかからない様に対策し、既存金融商品に変更することで運用リターンを抑制しつつ、安定運用、老後向けにお金の寿命を延ばす運用に変更することは投資戦略として大事な点です。

その中で、安定した利回りを実現し、老後に備えた資産運用が可能な海外でも人気のある香港貯蓄型生命保険は最適解に近い投資であると考えています。高い運用リターンを実現し、米ドルの資産を作り、日本帰国や、他国への異動した場合の税務リスクも抑えて資産形成ができます。※仮に万一があった場合も「受取人」を設定することで確実に資産を継承できるのも安心材料です。

香港でのステーブルコイン規制と今後の展望

HKMAは2024年末にステーブルコイン発行者に対するライセンス制度を導入しました。香港ドルや米ドルに連動するステーブルコインを香港で発行するには、HKMAからの認可が必要です。この動きは、香港が仮想通貨市場の「信頼性」を高めることでグローバルな資金を呼び込む戦略の一環です。

投資家にとっての実務的な影響として、ライセンスを取得した発行者のステーブルコインは、銀行口座での受け入れや法定通貨との交換がスムーズになることが期待されます。

香港で仮想通貨取引を行う際はリスクを考慮しましょう

香港での仮想通貨取引は潜在的な利益をもたらす可能性がありますが、リスクも伴います。取引の性質によって税金が課されるかどうかが異なるため、取引を行う際には慎重になることが大切です。特に、頻繁な取引を行う場合、税務局による課税の対象と見なされることがあります。

不確実性を避け、ライフプランに沿った最適な資産運用の戦略を立てるためには、専門家への相談が不可欠です。資産運用に関してご不明点があれば、110Financial Supportまでお問い合わせください。専門知識を持つコンサルタントが、個々のライフプラン状況に合わせたアドバイスを提供させて頂きます。

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  • ・駐在国で、どのように資産運用すべきか、方法がわからない
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記事監修:INSURANCE 110 DIRECTOR 才田 弘一郎
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