【2024】脱日本!海外移住・永住を決断する日本人が増加|海外金融業界の時事ニュースを解説

はじめに

2024年に入り、為替が1ドル=160円にまで低下し、日本経済では歴史的な円安が続いています。政府・日銀が数回に渡って為替介入を行ない、なんとかこの円安の流れを止めようとしていますが、一時的な効果に過ぎず、引き続きジリジリと円安圧力が高まっている状況です。日本は食料やエネルギーを外国からの輸入に依存しているので、円安による物価の上昇は私たちの生活に暗い影を落としています。また、厚生労働省が公表した5月の毎月勤労統計によると、実質賃金は前年比1.4%の減少で、前年比マイナスは26カ月連続となりました。賃金の上昇はあったものの、物価の上昇によって相殺され、国民の生活はどんどん苦しくなっています。こうした明るい状況が見えない経済状況を背景に、日本人の視線もおのずと海外に向き、海外進出志向が盛り上がっている現状があります。

海外転出する日本人が増加している

実際にデータを見ても、日本から転出して海外に生活拠点を移した永住者の数は増加しています。コロナ禍で渡航が制限されていた時期を除き、ここ20年に渡って増え続けているのが現状で、日本の経済状況や将来に関する長期的な不安が取り除かれない限り、人材はますます海外に流出していくでしょう。2023年のデータによると、日本を脱出した日本人の向かう先として、1位はアメリカ、2位は中国、3位はオーストラリアとなっています。

日本人の海外移住者が増えている背景

コロナ禍を経てここ数年、特に海外移住者数が増えています。海外で働いて貯蓄を増やした人に関する報道も多く、潜在的に移住を希望している人を含めると、かなりの数に登ると言われています。この理由はどのようなところにあるのでしょうか。

・日本の経済的な衰退

一番の原因は、冒頭でも述べたように日本の経済的な状況が理由でしょう。1991年頃には主要7カ国と大差がなかった日本の平均賃金ですが、賃金上昇を続ける諸外国と比較して、日本の賃金はこの30年間ほぼ横ばいです。日本人の給与が上がらない状況でも問題なく生活し続けてこられたのは、世界各国と比較して物価の上昇も極めて低かったからです。しかし、新型コロナウイルス発生をきっかけとして、金融緩和が進んだことによって世界的にインフレ傾向になり、さらにウクライナ戦争なども受けてその傾向は加速しています。日本も例に漏れず物価上昇が続き、さらに歴史的な円安の影響を受けてインフレが私たちの生活を脅かしています。給与が上がらないまま物価上昇だけが続く状況に、日本人が将来に不安を感じているのは当然とも言えるでしょう。減税の終了、復興税など新たな税金、消費税や社会保険料の増加により給与が増えても可処分所得、つまり手取りが非常に少なくなっているため、大企業を除く中小企業は特に厳しい環境にあると言えます。誰が日本の船長なのか?乗る船を変えることで同じ仕事をしても、海外であれば数倍の収入になるということで、海外に職場を求めて移住する人が急増しています。

・IT技術の発達

コロナ禍をきっかけとして、リモートワークが日本でも一気に普及しました。これにより、より良い住環境を求めて地方に移住する人も増え、インターネットにアクセスできる環境にあれば、場所を問わず生活することが当たり前になっています。それは日本国内にとどまらず、海外であっても同様です。どんな国の企業でも、優秀な人材を求めており、ITの進化も相まって越境テレワークも可能になっています。こうしたテクノロジーの発達によって、ノマドワーカーとして国境の壁はさらに低くなっていくでしょう。日本で生まれたから日本で生活したり、働いたりするのが当たり前、というこれまでの常識は、もはや通用しなくなっていくかもしれません。

・日本に明るい未来が見えない

日本財団が発表した調査によると、「日本の将来が良くなる」と考えている若い世代は、わずか約14%しかいないそうです。中国で同様の質問をした結果が約96%であったことを見ると、日本の若者がいかに未来に悲観的なのかがわかります。日本は少子高齢化や社会保障負担など、人口減少や医療、年金など社会保障制度の持続性に対する懸念を抱えており、このまま日本に住み続けることをリスクと捉える若者も多いようです。こうした社会システムが揺らぎ始めた中で、将来に希望を持てない若者が増えるのは必然で、海外移住を希望する人はこれからも増加していくと予想されます。とは言え、最終的に日本で老後をすごす事が前提として一時的に海外移住する人も多いと思いますので、海外での貴重な経験をポジティブな体験として日本に戻った際には変える力となって欲しいものです。これまで脱日本といえば、ワーキングホリデーを利用した短期移住がセオリーでしたが、このような社会経済情勢を鑑みれば、それに限らず、ある程度社会人経験を積んだ年齢層の人たちも、日本以外で働く選択肢を考えたとしても不思議ではありません。

まとめ

より高い賃金や、より良い労働環境を求めて、日本を見限って海外に移住する若手や現役世代が増えていると共に、老後を気候が温暖で治安がいい海外でのんびり暮らしたいと考えるシニア層も存在します。今年GDPが世界4位に転落する見通しの日本経済は、海外との賃金格差、労働環境格差が大きく改善する展望はなかなか見えてきません。将来に明るい兆しが見えない日本を脱出して海外移住する動きは、今後ますます加速していくでしょう。それでも明るい日本、明るい世界にしていくために出来ることから行動していきましょう。

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