失敗しない!オーストラリア不動産の売却手続きと知っておくべき税務知識
オーストラリアに不動産を所有しているものの、売却手続きや税務が複雑で不安を感じている方は少なくありません。売却にかかるコストや現地での手続きを十分に理解していないと、思わぬ損失や税金トラブルに巻き込まれるリスクもあります。 この記事では、日本居住者が特に注意すべきポイントや具体的な流れを丁寧に解説し、安心かつスムーズに不動産売却を進めるための知識をお伝えします。 日本人が知っておくべきオーストラリアの不動産売却にかかるコスト オーストラリアの不動産売却では、日本とは異なる税制や費用がかかります。特にキャピタルゲイン税や固定資産税、仲介手数料、エージェント費用など、見落としがちなコストを事前に把握しておくことが重要です。ここでは、各コストの詳細と相場について解説します。 売却時に必要な税金|キャピタルゲイン税と固定資産税 オーストラリアで不動産を売却する際は、「キャピタルゲイン税」と「固定資産税」の2つに注意が必要です。キャピタルゲイン税とは、不動産売却によって生じた利益(売却価格から購入価格や諸経費を差し引いた額)に対して課される税金です。 たとえば、3,000万円で購入した物件を3,500万円で売却した場合、その差額の500万円が課税対象となります。特に日本居住者(オーストラリア非居住者)には、オーストラリア居住者よりも高い税率が適用されることがあり、注意が必要です。 一方、固定資産税は州政府によって年に一度課税される税金ですが、売却時には所有期間に応じて日割りで精算されます。たとえば年間2,400オーストラリアドル(約225,000円)の固定資産税を支払っており、6月末に所有権が移転した場合、半年分の1,200ドルを負担することになります。 ※1オーストラリアドル=93.5円(2025年3月現在) 印紙税(Stamp Duty)と諸経費の目安 オーストラリアで不動産を売却する際には、「印紙税(Stamp Duty)」をはじめとする各種費用の存在も忘れてはいけません。印紙税とは、不動産取引に伴う契約書や各種書類に課される税金で、州や地域によって税率や課税方法が異なります。そのため、自分の不動産がある州の制度を確認することが重要です。 たとえば、シドニーのあるニューサウスウェールズ州では不動産の売買に最大5.5%の印紙税が必要です。メルボルンのあるビクトリア州では最大6.5%かかる場合もあります。 住宅用不動産を購入する際、外国人は追加の印紙税が課されることもあるため、こちらも要確認です。 また、印紙税以外にも登記費用、弁護士や行政書士への手数料、物件の調査費用などが発生します。とくに弁護士や行政書士への依頼料は1,500~3,000オーストラリアドル(約14万~28万円)程度が一般的であり、諸費用を含めると予想以上に大きな出費となるケースもあります。 オーストラリアで所有している不動産売却の流れ オーストラリアで不動産を売却するには、準備から契約、決済後の手続きまでいくつかの段階を踏みます。日本とは異なる制度や慣習があるため、事前に流れを理解しておきましょう。 売却前の準備と現地エージェント選びから価格設定~契約締結まで まず必要なのは、信頼できる現地エージェントの選定と物件の査定です。過去の販売実績や顧客レビューなどをチェックしてエージェントを比較検討し、査定を依頼します。 たとえばシドニーでアパートを売却する場合、複数の実績豊富なエージェントに査定を依頼し、マーケット価格を基に売却価格を決定します。その後、広告を出して購入希望者を募り、申し込みがあれば条件交渉を経て契約書に署名します。 契約にあたっては価格だけでなく、決済日や税金負担の分担などの条件を事前にしっかり確認することが大切です。 決済完了後に必要な手続きと日本への送金方法 不動産の決済が完了した後も、不動産登記の名義変更や書類確認といった手続きが必要です。これらは現地エージェントや弁護士のサポートを受けて進めましょう。 売却益を日本へ送金する場合、現地銀行口座から国際送金を行いますが、送金手数料や為替変動リスクへの対応も必要です。最近ではWiseなどの低コストな送金手段も選択肢に入ります。大きな金額が動くため、手数料の影響も無視できません。 為替リスクを避けるためには、為替予約を利用したり、数回に分けて送金するなどの対策を講じるとよいでしょう。 オーストラリアで不動産を売却する際の注意点 オーストラリアの不動産売却では、日本とは異なる制度や税務上の落とし穴が存在します。以下では特に注意すべき点を紹介します。 外国投資審査委員会(FIRB)の承認要件と手続き 不動産の売却において、外国人の購入者が物件を取得する場合、外国投資審査委員会(FIRB)の承認が必要です。日本居住者が不動産を売却する際、買主が外国人であれば、買主側がFIRBの承認を取得しなければなりません。売主が申請する必要はありません。 申請手数料は物件価格によって異なり、たとえば100万オーストラリアドルの物件では14,700ドル(約140万円弱)かかります。承認には通常、数週間から数か月かかるため、早めの対応が必要です。 印紙税(Stamp Duty)とGSTの適用範囲とその影響 GST(消費税)は、新築住宅や商業物件、土地の開発案件などの売却に対して課税されます。中古住宅の売却には通常は課税されません。 一方、印紙税は主に買主が負担するもので、売主が支払うケースはほとんどありません。ただし、契約条件や州によって例外があるため、内容をよく確認する必要があります。 売却時の税務戦略:損失の繰越しと税務損失の取り扱い 不動産売却によって損失(キャピタルロス)が生じた場合、その損失を翌年度以降のキャピタルゲイン課税と相殺することで節税につながります。この制度を活用するには、正確な申告が必要です。 日本居住者の場合、同じ年内の譲渡所得との通算は可能ですが、他の所得区分との損益通算や翌年以降への繰越は原則としてできません。 このような税務戦略を適切に進めるためには、現地の税理士や専門家と連携して申告を行う必要があります。 オーストラリア不動産売却の複雑な税務・手続きでお悩みなら「110Financial Support」へ オーストラリアでの不動産売却は、税務や手続きが複雑で、日本から個人で対応するには見落としのリスクが高くなります。税務申告のミスや書類不備は、思わぬ損失につながる可能性もあります。 こうしたトラブルを避けるためには、現地の事情に詳しい専門家のサポートを受けるのが確実です。 不動産を含めた海外資産運用は、将来に向けた資産形成の有効な手段ですが、正しい情報と戦略がなければリスクも伴います。110Financial Supportでは、皆様のライフスタイルや目標に応じた資産運用と専門家連携をサポートしています。 疑問点やご不明な点がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。私たちの専門知識を活かし、最適な資産戦略をご提案いたします。
日本と海外で金融所得課税を比較するとどうなる?課税対象金額や海外移住リスクを解説!
日本と海外の金融所得課税を比較すると、その違いが気になる人は多いでしょう。海外の金融所得課税の仕組みを理解しておけば、日本と海外のどちらで働くべきかを判断する際の指標となります。 この記事では、日本と海外の金融所得課税の違いや、海外移住に伴うリスクについて紹介します。高額な資産を保有し、金融所得課税の引き上げに関する情報を収集している人は、本記事を参考にしてください。 金融所得課税とは? 金融所得課税とは、株式や預金などの金融商品から得た利益に対して課される税制度です。この制度は、これまで異なる税率で課税されていた金融所得を一体化し、総合的に課税する仕組みです。目的は、金融所得に対する課税の公平性を高め、投資環境を整備することにあります。 具体的には、利子、配当、譲渡損益などを合算し、一定の税率で課税されます。これにより、投資家にとってより透明性の高い税制となることが期待されています。 主な特徴として、異なる金融商品間での損益通算の拡大や、投資家の税負担の簡素化が挙げられます。この改正は、日本の金融市場の活性化と個人投資の促進を目的としています。 金融所得課税の税率を高めるを高める背景 日本では、2025年1月から年間3.3億円以上の所得がある人を対象に、金融所得課税の税率を引き上げることが決定しています。この措置の目的は、安定した財源の確保と所得格差の是正です。 少子高齢化が進展する中、社会保障費は増大する一方で、現役世代の減少により税収は減少傾向にあります。このような状況下で、社会保障制度を維持するためには安定した財源を確保し、税制の見直しが不可欠です。 また、格差是正も重要な背景の一つです。近年、金融所得を通じて多額の富を築く富裕層と、労働所得が主な収入源となる層との間で経済格差が拡大しています。金融所得課税の税率引き上げによって富裕層への課税が強化され、格差是正が期待されています。 これらの背景から、金融所得課税の税率引き上げに関する議論が活発化しています。 超富裕層ミニマム税とは?金融所得課税を導入する目的 超富裕層ミニマム税とは、税負担の公平性を確保するために、高い水準の所得に対する負担を適正化する措置です。年間所得が3.3億円以上の納税者に対して、所得税の実効税率が22.5%を下回る場合、その差額分を追加で支払う必要があります。 金融所得課税ではいくら稼ぐと課税対象になるの? 金融所得課税の課税対象となるのは、以下の条件を満たす人です。 合計所得は、特定口座(配当・株式売却益)と合計所得金額(事業・給与・雑所得)などが含まれています。ただし、NIISAやエンジェル税制は合計所得には含まれません。2025年1月に導入される超富裕層ミニマム税は上記の人が課税対象となっていますが、将来課税対象となる金額が徐々に引き下げられる可能性があります。 金融所得課税の増税による影響 金融所得課税を増税すると、どのような影響があるのでしょうか。金融所得課税の増税による影響として、以下の2つの見出しで解説します。 日本の金融所得課税の増税による影響を把握しておけば、今後どのように対策すればよいかが明確になります。それぞれの見出しを参考にし、金融所得課税を増税すべきか判断してください。 金融所得課税の強化によって有能な人材による海外移住リスク 日本は金融所得課税を強化する方向に動いていますが、それだと有能な人材による海外移住リスクは高いです。例え、海外に移住したとしてもアメリカやイギリスなどG20に加入している国であれば、日本の金融所得課税を支払わなければなりません。 多くの国で課税逃れによって、税負担をしていない富裕層に対する不満の声が強まっているからです。しかし、シンガポールやドバイなどは税金がない国に移住すれば、金融所得課税を支払う必要はありません。 富裕層が税金がない国へ移住してしまうと、日本に住んでいる高所得者が少なくなってしまいます。金融所得課税の強化は、有能な人材による海外移住リスクを高める恐れがあります。 日本と海外の金融所得課税の比較 ここでは、年間所得3.3億円未満の所得だった場合の日本・アメリカ(ニューヨーク市)・イギリス・ドイツ・フランスの税率を以下の表で比較します。 項目 日本 アメリカ(ニューヨーク市) イギリス ドイツ フランス 利子課税 20.3% (所得税:15%+個人住民税:5%+復興特別所得税:所得税の2.1%) 17.1~51.8% (連邦税:10〜37%+地方税:7.1%~14.8%) 0, 20, 40, 45% 26.4% (所得税:25%+連帯付加税:税額の5.5%) 12.8%または0~45% 配当課税 7.1%~34.8% (連邦税:0,15,20+地方税:7.1%~14.8%) 8.8, 33.8 ,39.4% 株式譲渡益課税 10,20% 参照:財務省|主要国における給与所得課税と金融所得課税の概要 アメリカ(ニューヨーク市)とイギリス、フランスの低い税率が適用されれば、日本より安い税金の支払いで済みます。 しかし、確実に日本より安く金融所得課税が課税される国は、今回紹介した国の中にはありませんでした。なお、年間所得が3.3億円以上の場合は、所得金額によっては他国より高額になる可能性があるため注意が必要です。 金融所得課税についてしっかり理解しよう…
ニュージーランド移住の魅力を紹介!現地での仕事やビザ、生活費について解説
「いつか自然豊かな国でに移住ししたい!」そんな夢を抱えていませんか?ニュージーランドは、その理想を叶えるのにぴったりの場所です。世界屈指の治安の良さを誇り、穏やかなライフスタイルや多文化が共存するニュージーランドは、海外移住を考えている日本人に人気があります。日本人の在住者も多いため、移住後も頼れるコミュニティがあるのは心強いポイントです。 この記事では、ニュージーランド移住の魅力をはじめ、移住にかかる費用やビザ申請についても解説します。海外移住に不安を抱える方でも、具体的な治安や費用などの情報を収集し、事前準備を行えば一歩を踏み出す自信につながるはず。あなたの新しい人生を始められるよう詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 ニュージーランドに移住する日本人が多い理由は安心して暮らせるから ニュージーランドは、移住先として日本人にとても人気のある国です。その最大の理由は、安心して暮らせる環境が整っているからです。世界平和度指数で常に上位にランクインする治安の良さに加え、多文化が共存する社会でありながら、日本人コミュニティも充実しています。まずはニュージーランドの魅力について紹介します。 世界平和度指数が4位と治安がよく安全な国 ニュージーランドは、世界でもトップクラスの治安の良さを誇る国です。経済平和研究所(IEP)が発表している「世界平和度指数(Global Peace Index)」で、ニュージーランドは毎年トップクラスにランクインしており、2023年の調査では世界4位となっています。 他の国と比較してもニュージーランドは犯罪率が低く、警察の信頼性や政治的安定性などが高いことから、海外生活が不安という方でも安心して暮らせる環境が整っています。 地元住民も移民が多い傾向にあるため、移住してきた外国人に対してもフレンドリーで、多種多様な文化が共存する社会が築かれています。 ニュージーランドでは都市部の治安も、他国に比べて安全性が高いとされています。治安の良さは移住後の新生活をスタートする際の心の負担を軽減してくれます。 約2万人の日本人在住者がいて安心感がある ニュージーランドには、2023年10月時点で約2万人の日本人が暮らしています。特にオークランドやウェリントン、クライストチャーチなどの主要都市には、日本人コミュニティが形成されており、情報交換や生活に関する相談ができる場が多く存在します。 また、日本食レストランやアジア食材店、日本語で対応できる医療機関なども充実しているため、生活面での不安も軽減できます。 海外経験が豊富な方はあまり心配する必要がないかもしれませんが、経験が少ない方にとっては、日本食が食べられることや手に入りやすい環境が整っていること、いざという時に頼れる日本人がいることが、安心感を得るためにとても重要な要素になります。 暮らしやすい生活環境 ニュージーランドの移住生活での魅力は、医療体制にもあります。ニュージーランドでは、ホームドクター制度が主流です。あらかじめ自分のかかりつけ医者(GP)を登録しておき、体調が悪い場合は、まずGPに相談します。そこで診察を受けてから症状に合わせてスペシャリスト(専門医)や病院を紹介してもらうという仕組みです。 この登録GP制度は、ニュージーランドで2年以上就労している人、または永住権や市民権を持っている人であれば誰でも利用でき、診察料には国の補助があります。また、永住権を取得して2年以上経過した人や市民権を持っている人は、公立病院の診察を無料で受けられるため、体調が悪くなった際も安心です。 教育費についても、永住権を取得している人の子どもであれば、セカンダリースクール(日本の高等学校に相当)までの公立学校の授業料は無料です。教科書や制服、その他の課外活動費については別途必要になります。 ニュージーランド移住にかかる費用 ニュージーランドへの移住を考える際、具体的な費用を把握しておくことは非常に重要です。移住にはビザの申請費用をはじめ、渡航費や引っ越しにかかる初期費用、さらに現地での生活費が必要です。ビザ申請費用やニュージーランドでの生活費について解説します。 ビザ申請費用 ニュージーランドへ移住するためには、主に以下のビザを取得する必要があります。 これら3つのビザはどのような条件を満たすと取得できるのかを説明します。 ・ワークビザ(AEWV) ニュージーランドで働くことを目的とする場合、ワークビザの取得が必要です。ワークビザにはいくつかの種類があり、最も一般的なのは「雇用主にスポンサーされるビザ(Accredited Employer Work Visa(AEWV))」です。 申請費用は種類によって異なりますが、AEWVにカテゴライズされるワークビザは2024年10月から1,540ニュージーランドドル(※日本円で約14万円程度)が必要です。また、申請時には、雇用契約書や健康診断結果、無犯罪証明書などの提出が求められます。 ワークビザを取得することでニュージーランドでの労働が認められますが、申請手続きには時間がかかるため、早めに準備することが大切です。専門家やサポート機関を利用することで、手続きがスムーズに進むでしょう。 ・スキルドマイグラントビザ(技術ビザ) スキルドマイグラントビザ(Skilled Migrant Visa)は、ニュージーランドの経済に貢献できるスキルや職歴を持つ人が永住権を取得するためのビザです。このビザは、スキルや職業、資格がニュージーランド政府のリストに該当している場合に申請可能です。 申請費用は6,450ニュージーランドドル(日本円で約57万円※)で、さらに健康診断や英語能力試験(IELTS、TOEFLなど)の費用が別途かかります。また、これまでの学歴とニュージーランドでの職歴がポイントとして換算され、申請には最低でも6ポイントを獲得する必要があります。 ・投資家ビザ 投資家ビザ(Investor Visa)は、ニュージーランドでの投資を通じて経済に貢献することを目的としたビザで、高額の資産を持つ方に適したビザです。Active Investor Plus Visa(投資家プラスビザ)が2022年9月から制度が開始されています。 投資家プラスビザは投資内容によって必要な投資額が変わります。3年間で500万〜1,500万ニュージーランドドル(約4.5億〜13.5億円)の投資が必要で、4年目は投資を維持する必要があります。 投資期間は3年間と長いため、柔軟性のある投資が可能です。また、ニュージーランドに大きな利益をもたらすものに投資をした場合は、通常よりも低い金額でビザを申請できます。 投資家プラスビザの申請費用は27,470ニュージーランドドル(約240万円)です。申請した投資家プラスビザの内定承認が得られたら、6ヶ月以内に投資額全額をニュージーランドに送金しなければなりません。次に、18ヶ月以内に必要額の半分を、36ヶ月以内に全額を投資するという段階を踏む必要があります。投資期間は48ヶ月で、最初の投資日を開始日として計算します。 4年間の投資期間が終了したら、永住権(Permanent Resident Visa)を申請することが可能です。永住権獲得も視野に入れて投資家プラスビザを申請する際は、移民弁護士やニュージーランド貿易企業局などの専門家に相談するのが一般的です。 月々の生活に必要な費用の目安 ニュージーランドでの生活費は地域や生活スタイルによって異なりますが、都市部で暮らす場合、単身者の生活費は月々約1,200〜1,800ニュージーランドドル(約11万〜16.5万円)必要です。扶養家族がいる場合は、家族構成にもよりますが約2,500~4,000ニュージーランドドルが必要とされています。 参考として、生活費は交通費が5,000円〜1万円程度、通信費は2,000円〜、外食をする場合、ランチは約$10、ディナーは約$15、コーヒー1杯約$4などです。物価は日本よりも少し割高ですが、その分給料も高いのが特徴です。 ※2024年12月時点のレート(ニュージーランドドル88.65円)で換算 ニュージーランドのビザ申請方法と注意点 ニュージーランドのビザの申請方法はビザの種類によって簡単にできるものから、申請までに複雑な書類や準備が必要で、専門家の力を必要とするものまでさまざまです。ここでは、ビザの申請手続きの流れを紹介します。自分がどのビザに当てはまるのかわからない、申請必要な書類がわからないと言う人は、まずは専門家に相談するのもおすすめです。 申請手続きの流れ…
タックスヘイブンの種類と国一覧!適用のメリット・デメリットも解説
タックスヘイブンの恩恵を受けられる国への移住を検討しているけれど、どこの国が良いかわからない、とお悩みではありませんか。タックスヘイブンが適用される国は複数あり、国によって種類が異なります。それぞれの国の特徴を知ることで、最大限の恩恵を受けられる移住先を見つけられるでしょう。 この記事では、タックスヘイブンを適用する国と、種類について解説します。適用することでのメリット・デメリットも紹介するので、恩恵を受けながら資産運用をしたい方はぜひ参考にしてください。 3つのタックスヘイブンの種類 タックスヘイブンとは、課税が少ない、または免除されていることをいいます。国によって適用する種類が異なるので、まずは種類別の特徴を把握することがおすすめです。ここでは、3つのタックスヘイブンの種類について解説します。 タックスパラダイス タックスパラダイスとは、税金がすべて免除される国のことです。税金の支払い義務がない国は、他国と租税条約を締結していません。租税条約とは、二重課税や脱税を防止するために、他国との二国間で締結するものです。日本は140以上の国や地域と租税条約を締結し、経済的な交流を促進しています。 タックスシェルター タックスシェルターとは、国外源泉所得に優遇措置を適用する国や地域のことです。日本以外の国や地域で得た利益を、国外源泉所得といいます。適用する国への移住後、ほかの国や地域で得た所得には優遇措置が適用されるため、納税額を抑えられるでしょう。 タックスリゾート タックスリゾートとは、特定の企業や事業活動に税制上の優遇措置を適用している国や地域です。国や地域によって、優遇する企業や事業活動は異なります。スイスでは金融業や海運業、アイルランドでは、企業が特許や知的財産によって得る利益に対し、通常の税率の半分が適用されるなど、さまざまな優遇措置が設けられています。 タックスヘイブンを適用する国と特徴 タックスヘイブンはさまざまな国で適用されており、国別に内容が異なります。ここでは、モナコ・シンガポール・香港のタックスヘイブンの内容を解説しましょう。 モナコ モナコは所得税の支払い義務がない国です。個人居住者は所得税を支払わずに済むため、ビジネスを通じて得た利益をそのまま受け取れるというメリットがあります。 タックスヘイブンが適用されるのはモナコの国籍を持つ人だけではありません。誰にでも適用されることから、モナコにはフランス国籍やイタリア国籍など、さまざまな国の人が住んでいます。 シンガポール シンガポールは、法人税率が低いだけでなく、キャピタルゲインが課税対象外などのタックスヘイブンを適用している国です。法人税率は17%となっており、日本よりも5.2%も低くなっています。また、シンガポールから認定を受ける企業には軽減税率も適用されるため、ビジネスを行う国として最適だといえるでしょう。 キャピタルゲインが課税対象外であることも、シンガポールの魅力です。キャピタルゲインとは、株式や不動産を購入後、値上がりした際に売却することで得られる差額の利益です。得た利益をそのまま受け取れるので、投資家にとっても大きなメリットがあると言えます。 香港 香港は、法人税率が低いことに加え、キャピタルゲインと付加価値税が免除される国です。法人税率は16.5%、キャピタルゲインは非課税、商品・サービス購入時に課せられる付加価値税もありません。また、国外資産の運用に関する税金が無税であるため、税制度が非常に明確で分かりやすい国でもあります。 香港は中国にあることから、世界各国を相手にしたビジネスの場に適しています。香港は中国の玄関口とも呼ばれているので、多国籍企業が集まりやすい地域でもあります。 タックスヘイブンのメリットとデメリット タックスヘイブンの適用によって、税に関する恩恵を受けられます。納税額を抑えたい方にとってメリットが大きい一方で、注意しておきたいデメリットもあるため把握しておきましょう。 メリット タックスヘイブンを適用することで得られるメリットは以下の通りです。 タックスヘイブンが適用されている国や地域では、法人や個人に課せられる税額が安い、またはゼロなどのメリットを得られます。国や地域を拠点にビジネスを展開する必要もないので、多くの人が恩恵を受けられるでしょう。 タックスヘイブンを適用する国では、企業代表の氏名や住所を公開する必要がない点も魅力の一つです。秘匿性が高いため、企業や社員の情報が漏れるリスクを抑えられます。法人税や所得税など、さまざまな税金の節約を実現できるでしょう。 デメリット タックスヘイブンを適用する国のデメリットは以下の通りです。 タックスヘイブンは違法ではないものの、グレーゾーンの措置であることを覚えておきましょう。日本では納税から逃れることを防止するために、タックスヘイブン対策税制を施行しています。 タックスヘイブンを悪用するケースの一例を挙げてみましょう。日本でビジネスを展開しながら、タックスヘイブンのある国に実働していない子会社やペーパーカンパニーを設立し、そちらに所得を移転します。 タックスヘイブンが適用されている国にある会社に収益が入れば、優遇措置が適用されて安い税金、または非課税で利益をそのまま受け取れます。 タックスヘイブン対策税制が適用されると、国外の会社に入る収益は日本の本社の収益と合算され、全額にかかる法人税や所得税を支払わなければなりません。このような規制は、日本だけでなく、世界各国で整備が進められています。 秘匿性が高く、透明性の低いタックスヘイブンを活用したビジネスは取引先の企業や個人からの信用も低くなる恐れがあります。タックスヘイブンを利用した租税回避はグレーゾーンの行為なので、メリットと見比べたうえで、利用有無を検討しましょう。 国別の特徴を把握してタックスヘイブンの最大限の恩恵を受けよう タックスヘイブンは複数の国で適用されており、国別に内容が異なります。所得税が非課税の国もあれば、法人税率が低い国もあるため、企業のグローバル化を見据えてホールディングス機能をこれらの国に移行するケースがあります。また、個人としても、自身の希望に合った税制や特徴を持つ国を選び、資産運用や資産構築を行うことができます。そのため、目的を明確にし、慎重に選択することが重要です。 法人設立や、ビジネス移住、ビザなどについてのご相談もお待ちしております。最適な国を見つければ、恩恵を受けながら資産の最適化ができる事でしょう。 また海外で資産運用をする方は、移住先の国に適した運用方法を把握することも大切です。国によって異なる資産運用方法がわからないとお困りの方は、110Financial Supportにご相談ください。 110Financial Supportでは、お客様の状況や希望をヒアリングしたうえで、最適な資産形成・運用方法を提案しております。効率よく資産を貯めていきたい、安全に資産運用がしたいと考える方は、ぜひお問い合わせください。
ビットコインの換金方法を徹底解説!仮想通貨を現金化する流れと注意点をご紹介
ビットコインの価格が上昇していることもあり、「今のうちに現金化したい!」と考えている方も多いのではないでしょうか。 しかし、実際に換金しようとすると「どの方法が一番お得なのか知りたい」「手数料はどれくらいかかるのか気になる」「税金はどうなるのか計算方法がわからない」といった疑問が出てくるはずです。 ビットコインを換金する方法には、国内取引所を利用する、ビットコインATMを使う、個人間取引(P2P取引)を行う、仮想通貨(暗号資産)対応のデビットカードを活用するなど、さまざまな選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。 本記事では、初心者でも安心してビットコインを換金できるよう、具体的な換金手順や注意点を詳しく解説します。税金や詐欺リスクについても触れ、安心して取引できるよう説明していますので、参考にしてください。 ビットコインを換金する方法は主に4つ ビットコインを換金する方法は、主に以下の4つです。 まず、ご自身が保有しているビットコインが 「どこに保管されているのか」 を確認します。国内取引所にあるのか、ウォレットにあるのかなどによって、最適な換金方法が異なります。 また、それぞれの換金方法によってメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。 1. 国内の仮想通貨取引所を利用する(最も一般的な方法) ビットコインを換金する方法として最も一般的なのが、国内の仮想通貨取引所を利用する方法です。bitFlyer、Coincheck、Bitbank、SBIVCなどの取引所を使えば、安全にビットコインを日本円へ換金できます。 国内取引所によるビットコインの換金手順 まずは取引所にログインし、ビットコインなどの仮想通貨を売却し、日本円に換金するという流れが一般的です。その後、売却した日本円をお持ちの銀行口座に振込み手続きを行うと、数分〜数日後に着金されます。 国内取引所で換金するメリット 国内の仮想通貨取引所は金融庁登録済みの取引所のため安心して取引ができます。また、手続きが簡単で初心者でもスムーズに換金できます。 ビットコインなどの主要な通貨をメインに取り扱っているため、取引も多く安定したレートで売却可能です。 国内取引所で換金するデメリット 換金や出金を行う際には手数料が発生します。特に、販売所を利用する場合は取引所に比べて手数料が高めに設定されているため、複数回換金を行うとコストがかさんでしまいます。 国内取引所は最も利用しやすく、安全性も高いため初心者におすすめの換金方法です。手数料や出金のタイミングを考慮しながら、自分にとって最適な方法を選びましょう。 2. ビットコインATMで現金化する ビットコインATMを利用すると、取引所を介さずに直接ビットコインの現金化ができます。海外では多くのビットコインATMが設置されていますが、日本では設置数が非常に少なく、一部の大都市などに限られています。 保有しているビットコインが取引所などにある場合、保有するウォレットに移してからビットコインATMを使って現金化します。 ビットコインATMの設置場所(日本) 現在、日本国内では主に以下の場所でビットコインATMが設置されています。 ビットコインATMの設置場所は変更される可能性があるため、事前に確認が必要です。また、ビットコイン以外の仮想通貨を保有している人は、保有している通貨が対応しているか、事前に調べておきましょう。 ビットコインATMを使った換金手順 ビットコインATMで現金化するには、まずATMの画面で「ビットコインを売却」を選択します。次に売却金額を入力し、対応する最低・最高額を確認しましょう。 ATMにQRコードが表示されるので、スマホのウォレットアプリでスキャンし、指定されたアドレスにビットコインを送金します。数分後、ATMから現金が出金され、換金完了となります。 ビットコインATMを利用するメリット ビットコインATMは、日本なら日本円、アメリカであればアメリカドルといった、現地法定通貨に交換できます。引き出し手順を把握しておけば、旅行先などで現金がない場合、いざという時に引き出せるので安心です。 ビットコインATMを利用するデメリット ビットコインATMは手数料が高めに設定されていることが多く、ATMの機種によって手数料が異なります。予想以上の手数料がかかってしまうことも多いため、利用する際は手数料を確認してから引き出すようにしましょう。 また、ビットコインATMを利用する場合には事前にウォレットを保有していなければなりません。 事前にウォレットを管理する必要があるため、初心者の方には少し扱いが難しく、外国語(特に英語)が苦手な方や、インターネット上でのさまざまな設定が苦手な方には優しくないというデメリットもあります。 3. 大口取引(OTC取引)個人間取引(P2P取引)で売却する OTC(Over the counter)とは機関投資家、法人、大口向けの取引で、P2P(ピア・ツー・ピア)取引とは、取引所を介さずに個人同士で直接ビットコインを売買する方法です。 OTC、P2P取引を提供するプラットフォームを利用すれば、自分の希望する価格でビットコインを売却できます。今回は個人間取引P2Pについて解説します。 P2P取引の仕組み P2P取引を利用するには、まず Binance P2PやBybit P2Pなどの対応プラットフォームに登録します。次に、売却したいビットコインの数量と価格を設定し、購入希望者を待ちます。 購入者が現れたら、銀行振込や電子マネーで支払いを受け取り、入金を確認後ビットコインを送金すれば取引完了です。安全な取引のため、信頼できる相手を選ぶことが重要です。 P2P取引のメリット P2P取引は取引所を介さずに個人間で直接売買できるため、手数料を抑えられるのが大きなメリットです。また、自分で希望する価格を設定が可能で、市場の状況によっては有利なレートで売却できる可能性があります。 さらに、銀行振込や電子マネーなど、さまざまな決済方法を選択できるため、普段利用している電子マネーなどの自分に適した取引方法を柔軟に選べることもメリットです。 P2P取引のデメリット P2P取引は「できるだけ手数料を抑えたい人」に向いていますが、デメリットとして他の換金方法と比較すると詐欺に合うリスクが高いです。例えば、購入者が支払いをせずに逃げる、といったトラブルケースが報告されています。そのため、信頼できる取引相手を慎重に選ぶ必要があります。 また、ビットコインは価格変動が大きいため、希望する価格で売れないこともあります。売却するタイミングを見極めることも大切です。…
【2025】ポルトガル移住完全まとめ!メリット・デメリット、手続きまでを徹底解説
ポルトガルはヨーロッパの中でも比較的物価が安く、生活にかかるコストを抑えながらも豊かな暮らしが実現できます。 この記事では、ポルトガルへ移住するメリットやデメリット、手続きについて解説します。ポルトガルへの移住を検討している人は、ぜひ参考にしてください。 ポルトガル移住の魅力 ポルトガルは、スペインのイベリア半島に位置しているヨーロッパ最先端の国です。ポルトガルは他のヨーロッパの国と比べると比較的物価が安かったり、温暖な気候であったりとさまざまな魅力があります。 ポルトガル移住のメリット ポルトガルへ移住すると、以下の5つのメリットが得られます。 それぞれのメリットを参考にし、本当にポルトガルへ移住すべきか判断してください。 (1) 物価の安さ:生活費を抑えて豊かな暮らし ポルトガルは、周辺のヨーロッパ諸国と比較すると物価が安いというメリットがあります。例えば、スーパーマーケットの食料品や外食にかかるお金が日本の6割〜8割程度です。 また、家賃は都市部であれば日本の8割、地方は6割ほどです。 (2) 温暖な気候:過ごしやすい環境 ポルトガルは、温暖な気候でも有名です。地中海性気候に属しており、年間を通して雪が降ることはほとんどありません。夏は25度、冬は10度と過ごしやすい気温で降水量と湿度も低いため、一年中過ごしやすい環境です。 (3) 豊かな自然と文化:歴史的建造物や美しいビーチ ポルトガルは、豊かな自然と文化がある国です。例えば、世界遺産ではジェロニモス修道院やコインブラ大学などさまざまな世界遺産があります。美しいビーチもあり、充実した毎日を過ごせます。 (4) EU加盟国の利点:ヨーロッパ各国へのアクセス ポルトガルはEU加盟国であり、ヨーロッパ各国へのアクセスがしやすいこともメリットです。ポルトガルへ移住すればヨーロッパ各国への旅行も気軽にできるでしょう。 (5) 親日家が多い:外国人にも優しい国民性 ポルトガル人は、日本に最初に上陸したヨーロッパ人とも言われています。親日家が多い傾向にあり、日本人が過ごしやすい環境です。また、ポルトガル人のほとんどが外国人にも優しい国民性であるため、トラブルなどに巻き込まれにくいでしょう。 ポルトガル移住のデメリット ポルトガルに移住した場合、メリットだけではなくデメリットもあります。 想定されるデメリットは以下です。 それぞれのデメリットを加味しつつ、ポルトガルへ移住すべきか決断しましょう。 (1) 言語の壁:ポルトガル語の習得が必要 ポルトガルへ移住し、現地の人と円滑にコミュニケーションを取るためには、ポルトガル語の習得が必要です。病院では英語が通じる可能性はありますが、日本語対応が可能な機関はほとんどありません。 そのため、ポルトガルへの移住を考えている場合は、日常会話程度はポルトガル語を習得しておいたほうが無難と言えるでしょう。 (2) 官僚主義:手続きの煩雑さ ポルトガルで医療や重要書類を取得する際は手続きが煩雑なため、長い待ち時間が発生しやすいです。例えば、本来は不必要なフォームへの記入や書類を作成するために何度も呼び出される手間が発生する場合があります。 (3) 医療システム:日本の医療水準との違い ポルトガルは、日本と比較して医療水準が低い傾向にあります。実際に治療を受けるまでにかなりの時間を要し、さらに、高額な費用がかかる場合も多いです。 (4) 就労環境:給与水準の低さ 物価の安さからも想定できる通り、ポルトガルは日本よりも給与水準が低いのが現状です。 就労環境が整っていないところも多く、2024年9月時点でのポルトガルの給与水準は月額820ユーロで、日本円換算すると約13万円程度です。そのため、ポルトガルで運営している企業などにつとめる場合、日本に住んでいた時と比較して生活が苦しくなる可能性があります。 可能であれば、ポルトガルに支社がある企業など日本円のレートでお給料をもらえる仕事を探してから移住を検討するのも一つの方法です。 ポルトガル移住の種類と必要なビザ ポルトガル移住に必要なビザの種類は、以下の4つです。 ポルトガル移住にどのようなビザが必要かを確認し、移住する場合はビザを取得する準備をしましょう。 (1) ゴールデンビザ:投資による永住権取得 ゴールデンビザとは、ポルトガルに投資をする外国人に発行されるビザです。ゴールデンビザを取得するためには以下の4つへ投資する必要があります。 不動産投資 ポルトガルでは、50万ユーロの不動産投資をすればゴールデンビザを取得できます。ただ、不動産投資への人気が高く価格高騰がしやすいため注意が必要です。 ファンド投資 ファンド投資とは、投資家から集めた資金を債券や株式などに投資して運用する方法です。ファンド投資への資本移転をすれば、ポルトガルへの居住申請の許可が降りる可能性があります。 企業投資 企業投資とは、今後成長が見込まれる企業に対して投資をする事業です。企業投資も、不動産投資とファンド投資同様にゴールデンビザを取得するうえで必要な投資方法です。 資本移転…
家族で海外移住!人気の国ランキングTOP5と、移住で失敗しないためのポイント
「家族で海外移住を考えているけれど、どの国が良いのかわからない?」「子どもの教育や仕事、生活環境は大丈夫?」そんな悩みを抱えているのではないでしょうか?。 海外移住は、家族にとって大きな決断です。生活費の違い、治安、教育制度、ビザの取得のしやすさなど、考慮すべきポイントはたくさんあります。 保有資産によっては生活する国、教育を受けさせる国、お金をおく国、運用をする国、税金を払う国などを事前に十分検討し、慎重に計画を立てないと、理想とは異なる現実に直面することもあり、充実した移住生活を送ることが難しくなってしまう可能性があります。 本記事では、家族での移住に人気のある国TOP5をランキング形式で紹介し、それぞれの国の特徴を詳しく解説します。また、移住のメリット・デメリット、スムーズに移住するための準備や手続きの流れも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 日本人が家族で移住している国ランキングTOP5! 家族で海外移住を検討する際、実際に日本人が多く住んでいる国を調べると参考になることが多いでしょう。日本人が多い=住みやすい環境である可能性は高く、さらに日本人コミュニティが形成されている地域なら、移住後の生活に関することも助けてもらえるかもしれません。 また、治安レベルやビザの取得のしやすさのほか、お子様がいる場合は教育環境なども重要なポイントです。 外務省が発表している『海外在留邦人数調査統計』(2024年10月1日発表)のデータに基づいた在留邦人の多い順です。それぞれの国の特徴や日本人が取得できるビザの種類、移住するメリットなども含めて解説するので、移住先を選ぶ際の参考にしてください。 1位:アメリカ アメリカは経済・文化・教育の面で世界をリードする国であり、日本人にとっても人気の移住先です。多様な人種や価値観が共存するニューヨークやロサンゼルスなどの大都市には、多くの日系企業が進出しており、駐在員の数も多いです。 そのため、日本食レストランや日系スーパーが充実しており、海外にいながら日本の食文化に簡単に触れることができます。さらに、教育水準が高く、世界トップクラスの大学や研究機関が多い点も大きな魅力の一つです。 日本人がアメリカに移住する際は一例として以下のようなビザを取得できます。 アメリカはビジネスチャンスが豊富で、起業家や専門職にとって魅力的な市場です。特にシリコンバレーやニューヨークでは、日本にはないスケールのビジネス環境が広がっています。 また、学校に通うお子様がいる場合、アメリカの自由度の高い教育システムに加え、さまざまな人種と交流できる環境は大きなメリットとなります。 さらに、居住するエリアによっては広大な国土を感じられるアウトドアや観光を楽しめる点も魅力です。 2位:オーストラリア オーストラリアは欧米諸国の中でも治安が良く、生活環境が整っていることから、日本人にとって住みやすい国の1つです。特にシドニーやメルボルンには日本人コミュニティが多く、日本食レストランや日本語対応の医療機関も充実しています。 温暖な気候と美しい自然も魅力で、都市部での便利な生活と豊かな自然の両方を楽しめる環境が整っています。また、教育・医療の水準が高く、家族での移住にも適した国です。 オーストラリアで取得できるビザの一例として、以下のようなものがあります。 オーストラリアに移住する大きなメリットの一つに、社会福祉制度が充実していることがあります。 永住権を取得すると医療費の補助や児童手当を受けられるため、長期体に安心して暮らせます。また、移民を積極的に受け入れてきた背景から、多文化共生が進んでおり、日本人でも馴染みやすい環境です。 さらに、教育水準が高く、英語を学ぶ環境としても優れています。ワークライフバランスが重視されている国でもあり、残業の少ない職場が多いのも魅力の1つです。 3位:中国 中国は日本と地理的に近く、多くの日本企業が進出しているため、日本人にとって馴染みやすい移住先の1つです。特に北京、上海、深セン、広州などの大都市には日本人コミュニティがあり、日本人向けの病院や学校、日本食レストランも豊富にあります。 また、日本の製品や文化が浸透しているため、生活面での適応がしやすいことも特徴です。一方で、都市部の生活費は高騰しており、日本と同等かそれ以上になることもあります。 中国への移住には、目的に応じたビザが必要です。 中国人口は13億人を超え、さまざまな企業があるためビジネスチャンスも豊富にあります。特に日系企業での就職や日本語教育関連の仕事を見つけやすいことは魅力のひとつです。 また、日本との距離が近いため、定期的に帰国がしやすい点もメリットです。生活面では、日本の食文化が根付いており、日本食の食材も手に入りやすいため、食事の面で苦労することは少ないでしょう。 4位:カナダ カナダは移民を積極的に受け入れており、多様な文化が共存する国です。治安が良く、教育や医療制度が整っているため、家族での移住に適しています。特にバンクーバーやトロントには日本人が多く住み、日本食レストランや日系スーパーも充実しているため、日本人にとって暮らしやすい環境です。 カナダには、移住を希望する日本人向けのビザが複数あります。 カナダは社会福祉が充実しており、永住権を取得すると医療費の補助を受けられます。また、公立の教育機関の質が高く、子どもにとって良い学習環境が整っています。さらに、移民が多いため、多文化を受け入れる姿勢が強く、日本人でも馴染みやすい社会です。 仕事面では、ITや医療、教育分野の人材が求められており、特に英語とフランス語を話せる人にはチャンスがあります。自然豊かな環境でのびのびとした生活を送れることも、カナダ移住の大きな魅力です。 5位:タイ タイは日本人の旅行先としても人気がある国で、温暖な気候と物価の安さが魅力です。特にバンコクやチェンマイ、パタヤには多くの日本人が住んでおり、日本食レストランや日系スーパー、日本語対応している病院などもあり、生活インフラも整っています。親日的な国民性もあり、日本人が暮らしやすい環境が整っています。 タイには、日本人が取得できるビザがいくつかあります。 タイは生活コストが日本と比べて安く、特にリタイア後の移住先として人気があります。家賃や食費、医療費が抑えられるため、コストを抑えながら快適な生活を送ることができます。 また、温暖な気候とリゾート地の多さから、リラックスしたライフスタイルを楽しめるのも魅力の1つです。さらに、日本企業が多く進出しており、日系企業での就職のチャンスもあります。 家族で海外移住する上で失敗しないために知っておくべきこと 海外移住は、新しい環境での生活を楽しめる一方で、想定外の課題に直面することもあります。移住先によって生活費や教育環境、医療制度が大きく異なるため、家族全員にとって最適な国を選ぶことが重要です。 ここでは、海外移住のメリットとデメリットについて解説します。移住計画を立てる際の参考にしてください。 海外移住のメリット 移住先によっては、日本よりも生活費が安く済むことがあります。特に東南アジアや南米の国々では、家賃や食費、交通費が日本と比べて大幅に低いため、同じ収入でもより豊かな生活を送ることが可能です。しかし、近年は物価高騰により日本で暮らす場合のコストとあまり変わらない場合もあるため、生活にかかる費用をできるだけ調べておくとよいでしょう。 また、お子様がいる場合、国や地域によっては国際バカロレア(IB)認定校や英語教育に特化した学校を選び、グローバルな教育を受けることもできます。カナダやオーストラリアなどでは、移民向けのサポートが充実しており、カナダ人以外の子どもたちが適応しやすい環境が整っています。 海外移住をすると、税制の違いを活用できることも大きなメリットです。日本よりも税負担が軽い国があり、特に法人税や所得税が低い国に移住することで、節税のメリットを享受できます。 シンガポールやドバイのような国では、一定の条件を満たせば税率が非常に低くなるため、資産を守りながら生活することもできるのです。 海外移住のデメリット 海外移住には多くの魅力がありますが、同時にデメリットを理解しておくことが重要です。 例えば、文化の違いによるストレスで一時的に体調を崩してしまう人も一定数います。移住先の国によっては、日本とは異なる価値観や生活習慣があり、最初は戸惑うことが多いでしょう。 時間にルーズな国やサービスの質が日本と大きく異なる国もあるため、日本の常識が通じない場面に直面することがあるかもしれません。特に仕事での人間関係や、お子様の学校生活では、文化の違いが大きな影響を与えることもあります。 また、事前準備として移住先の言語を習得する際、言語の壁に悩まされ、ネイティブの話すスピードやアクセントに慣れるまで時間がかかることもあります。英語圏以外の国では、現地の言語を学ぶ必要があり、日常生活や行政手続きで苦労することも少なくありません。 言葉の問題だけでなく、慣れない環境での生活がストレスになり、現地の生活リズムや人間関係、食文化に適応するまでに時間がかかるため、精神的な負担を感じることもあります。 文化の違い、言語の壁、移住後の適応については事前に考えられるケースを想定し、自分に合った対策を考えるほか、移住先の文化については理解を深め、自分自身が適応できるかをしっかりと検討しましょう。 家族全員で移住成功するための準備と手続きの流れ 海外移住を成功させるには、事前準備や移住後の手続きをしっかりと行うことが重要です。移住前にすべきことと、移住後に必要な手続きについて解説します。…
【対談企画】110メディアのYouTube海外移住チャンネル開設目的や意義を徹底質問【後編】
110(ワンテン)グループのシニアコンサルタント、才田氏とともに、海外での資産運用や移住についてお話を伺うこのコーナー。 後編となる本記事では、同社のYouTubeの海外移住チャンネルを通して視聴者にお伝えしたい資産運用の話や移住を検討している若者へのアドバイス、チャンネル視聴者へのメッセージなどについてお話しいただきました。 〜対談スタート〜 資産運用と海外生活 高林:「資産運用のお話もお聞きしたいのですが、海外に住むことでできる資産運用について、知識や情報を具体的な例を含めて教えていただけますか。」 才田:「まず資産運用に関して日本と海外が大きく違うなと思うのは、日本は海外の人でも土地が買えるってことですね。海外ではほとんどの場合において、価格が高くて買えないといったこととは別に、外国人が土地を買うことはできません。購入できるのはあくまで部屋(建物)です。まあ、香港ではマンションも高くてなかなか買いにくいですが。 投資という枠では、不動産、銀行がすすめる投資信託、FXや株、最近ではトランプ大統領がらみで話題になった仮想通貨、ゴールドなどいろいろありますが、皆さん何らかの投資をしています。ここで大切なのは、何の目的で資産運用を行うか、そもそも何のためにお金を増やすという行為をしないといけないのかをしっかり考えていく必要があると思っています。 この対談の前半で、政治や自分の国に関心を持つことが長い目で見たときの投資になるというお話をしましたが、だからといって、例えば『トランプ大統領が動くから為替が動く』なんて思って売ったり買ったりするのは資産運用というより、ギャンブル(投機)の枠に入るのではないかと思います。 不動産やゴールド、ビットコインもそうですが、今の通貨世界が下落したときでも価値をいかに保全する資産かという目線で投資をするのがいいと思います。あと、インフレというお金の価値下落に対応できるのが株式とか投資信託になるかと思います。日本人にも比較的馴染みのある貯蓄型保険や運用型の保険も海外にはありますし、そういう点では海外での資産運用はいろいろ手広くできます。 ただ、国が変わればルールが変わるということは肝に銘じておいていただきたいですね。私は、香港を中心に資産運用というか、お金を固めていますので、リターンに対しての税金がかからないこともあって、いろいろ積極的に投資をしているのですが、仮に、いま私が香港で運用しているものを持って日本に帰るとどうなるかというと、日本の税金のルールに従う義務があるんですね。ですので、例えば何らかの金融商品で1,000万円くらい儲かりますといっても20%少々の税金を取られたりするんですよね。 20%くらいなら仕方ないから、納税しても良いかとも思いますが、実は投資をする為の資金は、そもそも所得税を支払った後のお金ですので、そこから更に取られるのも…とも考えてしまいますが。 現状一番ヤバいのが、ビットコインを代表とする仮想通貨です。仮にビットコインを持ったまま亡くなったりすると、保有金額にもよりますが、家族は相続税を準備するために売却して税金を払ってとなって、相続税55%+所得税45%+住民税10%=110%くらい税金を取られるということになるんですよね。「えっ!」ですよね。 そういった特殊な税金事情のある日本のルールに従うことになるんです。これがタイならタイの税金ルールがありますし、ベトナムならベトナムのルールがあります(※2025年の税制改正にて改善される見込みではありますが現時点では不明)。ですので、資産運用のやり方はたくさんありますが、まずは怪しいものに手を出さないこと、その国の投資に関する税金を気にすることの2つの点に注意が必要です。 だまされたり、詐欺に遭ったりすると1ドル(1円)も帰ってこなくなりますので、『絶対に儲かる』、『来年には倍になる』といった話には乗らないことが大切です。それから、安定した投資ができている場合でも、投資のリターンにかかる税金や、不動産など保有することでかかる税金についても注意することが必要です。どの国でも(税金がかかる場合)納税の義務があり、その義務を無視すると消費者金融よりも高率の追徴課税を徴収されることになります。 税金に関する最大の基準になるのは、将来的に日本に帰るのか、そのまま永住するのか、だと思います。もし日本に帰ることも考えるのなら、日本に帰っても税金が極力かからないような形に資産をリバランスをすることが大事になってきます。 資産運用の方法はたくさんありますのでぜひご相談いただきたいですね。私共は一人ひとりのライフプランをベースにして、どんな資産運用の仕方があって、ゴールはどのように持って行くのがベターですというようなアドバイスをさせていただきますので、そこはご相談いただければと思っています。 投機にあたるような方法を選びたいという方はご自身で調べて行っていただきたいですが、『いいよ、いいよと言われるようなものほど注意していただきたい。』ということはアドバイスとしてお伝えさせていただきます。」 日本は社会保険が素晴らしい 高林:「ありがとうございます。医療制度を含めて社会保険について日本、海外それぞれの違いがあれば教えてください。」 才田:「先ほどは『社会保険料が上がり続けるのは悪だ!』というような発言をしてしまいましたが、逆の目線では「日本のように社会保険として医療、障害や年金を見てくれている国というのは、他にはほぼないのではないかと思います。先ほど日本の良し悪しとして社会保険料が高いという話もしましたが、実は海外では制度そのものがない国が多くて、本当に要介護状態というか、働けない状態のときにはきちんと保障されるというのはものすごく手厚いセーフティネットを敷いてくれていると思います。 香港では病気になると国が提供する国立病院か、高いお金を払ってでもすぐに診てもらえる民間病院のどちらかを選ばなければなりません。国立病院は国が運営していますのでIDを持っていれば誰でも利用できますし、医療費もすごく安いです。しかし、例えば単純な風邪のような場合、病院に行って待合室でじっと待ち、治る頃にやっと『才田さん、どうぞ』って呼ばれるんです。 何が言いたいかというと、脳血管疾患だとか心臓が止まりそうとか、重度の患者が最優先になり、大したことがないケガや病気の場合は優先順位が後になってしまうんです。 そこで、待たされたくないという方は自分で高いお金を払って民間病院に行くようになります。医療費は高くなりますが、そのために民間の医療保険に加入してカバーしてもらうことになります。そういった意味では制度自体はありますが、日本とは提供方法が違いますね。 台湾は日本と似たような制度ですね。日本よりうまく制度運営しているかもしれません。それ以外の海外の国々は基本的に自分で医療保険に加入するのがマストですね。そう考えると日本は社会保険料が高いですが、すごく恵まれていますよね。最近では外国人の医療ただ乗りみたいな問題も起こっているようですが、その点は皆がきちんと意見を言えるようになるといいですね。」 高林:「それも実際に日本を出てみないと、どれだけ日本の制度が手厚いかということにもなかなか気づけないのでしょうね。」 才田:「身体に悪いところがあって、治したいというのは最大の欲求ですよね。それに対してお金がないからできないという選択はしたくないですよね。そういう点では、日本の医療は気遣いのある医療を受けさせてもらえるので安心ですね。」 日本の若者に海外へ出るのを進める理由 高林:「以前の対談でもお話しいただいたと思うのですが、才田さんが、若い方々にどんどん海外に出て欲しいと思われる理由を教えてください。」 才田:「日本は生活や観光、学校などもそうですが、いろんなインフラはパーフェクトに整っていて、一旦、結婚などで身を固めると海外に出る選択肢がほぼ消えてしまいますよね。 もちろん全世代の方に海外を見ていただきたいですが、若ければ身軽に動けますので、身軽に動けるうちに世界と日本との違いを見て知るのがいいと思います。就職戦線で頑張って自分のキャリアを確立したから動きにくいという方もいると思います。そうは言っても最近では会社に交渉して費用を出してもらったり、留学を支援する制度を設けている会社もあると思います。自分でワーホリなどで行くだけでなく、大企業のやり方とか、(海外に行くための)方法はいくつかあります。 最近はよく円安という言葉をあちこちで聞くと思いますが、日本にいる人が円安と聞いても『へー』という感じで終わると思うんですね。しかしこれが海外に出た日本の方だと『日本円にすると70万円、100万円も稼いでるのか!』なんて色んなものの金額の違いを自分の手の中ではっきり感じ取れるんです。 これって、一歩外に出て実際に体験することが、どれだけ自分のDNAに経験値としてしみ込むかということだと思います。その体験はできるだけ早い方がいい。若いうちに外に出て早く知るということは、失敗しても後のリカバリができるということにもなりますし、20代のうちはワーホリなども使ってどんどん海外に出て欲しいですし、中高生や大学生なら交換留学をしたり、校内の英文大会に参加するとかでもいいと思います。 とにかく、色んな方法を使って海外に触れてみることで体験としての認知ができますので、若くてパワーもあるうちに実現させていただきたいです。」 高林:「それは私もすごく同意します。一方で、海外に出ることに不安を感じる人たちもいると思います。私自身もそうでしたが、人生をかけたチャレンジというか、海外移住が身近にないからこそハードルが高いと思う人がいると思っています。それも海外に出た後に気づくのですが、例えばヨーロッパの人たちは週末に他国に行ってきたなんてことがよくあるようですね。陸路でつながっていることもあるのでしょうが、日本は島国なので事情が違う部分もありますが、海外への壁を高く感じてしまって不安になる人が多いと思います。そんな方々に向けてメッセージがあればお願いします。」 まずはパスポートを取ろう 才田:「まずは役所に行ってパスポートを取ってください。それがまず第一歩ですね。その後は旅行会社に行ってください。初めてでフリーで行くのが難しいのであれば、日本から一番近くて親日家が多い台湾や韓国への旅行を予約してみてください。それがスタートだと思っていただければいいと思います。そのあと少し距離を伸ばして香港やシンガポール、ベトナム、タイなどに行く。パスポートのページをスタンプで全部埋めるゲームをする感じで取り組めば良いのではないかと思います。 もちろん、旅行と生活は違います。でも、ここには何度も来てしまうという国・場所が必ずできるのではないかと思います。 そこで現地にいる友達や日本人などと話していると『来ればいいじゃん』なんて話になるかもしれません。もしかすると、すでに自分の友達が出てるかもしれませんし。日本の人材紹介会社に海外勤務希望を出してみるのもアリだと思います。 命からがら、すべての財産を持って逃げて出るというわけではありませんし、今は選択肢もたくさんあります。まずは海外との接点があるところに顔を出してみることです。今どきは1時間いくらといって、ZOOMやスカイプで英会話もできますし、様々な教育アプリを使って英語の練習もできますよね。海外旅行をしながら試しに住んでみるといいと思います。 日本にいるときのように『ぼーっと』暮らせる感覚とは違うということはお伝えしておきたいですし、私自身も家族に心のリスクレベルを上げるようにと常に言っています。不安がないですよなんてことは言いません。でも、パスポートを持ってしまったらもったいないから行こうってなりますよね。自分一人で行こうとするとなかなか行かないので、友達を誘ってみるといいと思います。そこで、日本円ってこんなに安い(弱い)んだ〜、日本円いくら持っててもあんまり買えないんだ〜なんてことにも気づくと思います。」 キャリア面での不安はどうする? 高林:「ありがとうございます。海外に行ったことがない方はまず旅行からということですね。ただ、移住ということで二の足を踏んでしまう方が多いのは現地での生活が想像できないということもあると思います。若い方だとキャリアや結婚なんかもあると思いますし、どういう未来があるか見えないので悩む方も多いのではないかと思います。キャリア的なことでお話いただけることがあればお願いしたいです。」 才田:「キャリアって、自分で作りたいというのもありますが、貴方のキャリアを欲しいという会社もあります。ですので、先ほども少しお話ししましたが人材会社に登録してみてオファーを待つのも一つの方法だと思います。 キャリアをどうしても、という方はある程度大手の会社に勤められている方だと思いますので、上手く会社の制度を使うのがいいと思います。優秀な人材であるほど会社も手放したくないと思いますし。場合によっては会社の中でのキャリアアップにつながるかもしれません。自分が置かれている状況に応じて、会社の制度を使ったり、海外に進出している会社にアップグレードして海外駐在に挑戦したり、方法はいろいろあります。 会社に頼るよりも自分自身の力で出る、ビッグになるなんて方は思い切って出るといいと思います。ただ、単身でいきなり出るのは難しいこともありますから、事前に弊社のブログを読んでいただくといいと思います。 いきなりローカル採用というのは難しい、無理だと思います。言語能力が違うなかで、現地の人と同じか、それ以上の仕事をやるのは難しいですので、日系企業の門を叩いて現地採用してもらって生活感や仕事感覚を身につけながら次のステップを考えてみるのもいいのではないでしょうか。 あとは、FIREというか投資家としての移住もあると思います。ただ、今の円の価値だと1億円なんてあっという間になくなりますので、どれぐらいのお金を持って計画的に使っていくかをしっかり考えたうえで外に出られることが大事ですね。」 海外移住の正しい情報を得るためのアドバイス 高林:「このチャンネルや記事をご覧いただいている方は海外に興味がある方が多いと思うのですが、海外移住のための正しい情報を得るために才田さん自身が大切にされていることや、アドバイスがあれば教えてください。」 才田:「私がまだ日本にいて、香港に出ると決めたときに、日本で事業をされている中国人の社長さんに話したことがあるんです。いいですねと応援していただいたんですが、そのとき言われたのが『詐欺というか才田さんをカモにする人は実は外国人ではなく、現地にいる日本人ですから気をつけてください。』ということなんです。それを聞いてはじめは私もわからなかったのですが、今になって思うのは、言語が違う人に詐欺のこと言われても『理解できないから無理です。』って普通は断ると思うんです。 しかし、現地に長く住んでいる日本人のなかには『私も長くやっています。』とか『来たばかりでわからないでしょうけど。』とかといって近づいてくる人がいます。もちろん、現地でずっと事業をされている方などリスペクトはしますし、お付き合いもさせていただいてます。信用するかどうか、見極めるのが難しい場合もあるかもしれません。すり寄って来られると私の場合は離れます。 例えば駐在の方がたくさん入っているサークルですとか、自分の足できちんと立ってビジネスをされている方とのお付き合いはいいと思っています。 信用してはいけないというのではなく、いきなりすべての人を鵜呑みにして信用するというよりは、きちんと会って見極めることが大事だと思います。もしその人が変な人であれば、その周辺でも変だという話があります。 ただ、噂話というのは面倒な部分もありますので、SNSなり弊社のブログなり、きちんと立場がある人の話として見たり、相談してみたりするのがいいと思います。あと、一番大切なのは人に頼りすぎないということですね。 私たちもできる限りのことはサポートしたいと考えていますが、やっぱり自分でしっかり見るということが大事です。怪しい書類を渡されたら、とりあえずはそうですねといっておいて、調べる時間を取ることが大切ですね。…
【対談企画】110メディアのYouTube海外移住チャンネル開設目的や意義を徹底質問【前編】
香港を中心に日本人の資産管理や移住に関するサポートをしている110(ワンテン)グループが、YouTubeの海外移住チャンネルを開設しました。今回は、110(ワンテン)グループでシニアコンサルタントの才田氏に海外移住チャンネルを開設したきっかけや目的、視聴者に伝えたいことなどについてお話を伺いました。香港をはじめ海外移住を検討されている方はぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 海外移住チャンネルを開設したきっかけ 高林:「まず初めに、海外移住チャンネルの内容や始めることになったきっかけを教えてください。」 才田:「『海外移住チャンネル』という名前から、海外にどんどん移住して日本から逃げろという話を期待されている方もいらっしゃるようなのですが、実は全然違います。『生まれ故郷である日本を良くするために、一旦海外に出て客観的な目線をもってみませんか。』ということをお伝えしたいチャンネルです。 私自身、15年前ぐらいに香港を中心に海外に出ました。それまでは東京や福岡など、日本で仕事をしていたのですが、井の中の蛙というか自分の国がどんな環境におかれているか知る由もありませんでした。知る由がないというのは、もしそのまま日本にいたら海外移住チャンネルすらも思いついていなかったと思います。 日本の外に出て、客観的に日本を眺めることで、『もう少し、ここをこうすれば日本はもっと良くなるのに。』『日本はここがこんなに良いのに。』などとあらためて自分の国の素晴らしさというか、世界に打って出れるところがどういうところなのかを知っていただく。そのきっかけとして、(移住期間は)長くても短くても構わないですが、海外移住をしてみてはどうかということで、海外移住チャンネルを開設してみました。」 高林:「このチャンネルでは具体的にどのような内容を発信されているのでしょうか。」 才田:「現状としては、海外移住の前提として必要な情報の土台作りをしています。ただ、実際に海外で生活することは(日本人にとって)決して楽なことではないので、海外に出ると決めた人が安全に、楽しく、その国に馴染むこと、そしてそこから日本のことを考えられるようになることの2つの軸を今後発信することを考えています。 ですので、まずは海外の治安情報ですとか、生活感の情報ですね。あと、私たちの元々のバックグラウンドが金融ですので、お金という観点での情報をどんどん出していきたいなと思っています。」 高林:「ありがとうございます。チャンネルの動画を拝見していると、住んでいないとわからないようなリアルな海外の情報や生活感が出てきていると思います。このチャンネルはどのような方に向けて届けたいのか、メッセージなども含めて教えてください。」 才田:「本来はマーケティング的に『こういう方がターゲットです』と言いたいところですが、そういうわけでもないんです。というのも、日本のパスポートは、2024年のパスポート世界ランキングでシンガポールに次いで2位なんです。これは、ビザを申請せずに行ける国が多いという観点でのランキングなのですが、それにも関わらず、日本のパスポート取得率って17~18%なんですよね。 新婚旅行で海外に1回行った、老後に海外旅行したなどという方もいらっしゃると思いますが、世界2位というパスポートの強さを持ちながら、日本人の8割強の人々は海外から日本を見るということもできていないんですね。ですので、このチャンネルを通して日本人は海外に行くチャンスを持っているということにまず気づいていただきたいです。そういう意味では、パスポートを持っている方はもちろん、パスポートをまだ持たれていない方も対象にしています。 あとは、私も海外に住んで10数年になりますが、海外移住の先輩方はたくさんいらっしゃいます。その方達との話でも出てくるのですが、約2割の方は移住先で骨を埋めてもいいと仰います。しかし、残りの8割の方は最終的には日本に帰るという選択をされています。海外で骨を埋めるつもりで海外に出たけれども日本に帰られるということは、先程お話ししたような私の最終目的である『海外から客観的に日本を見る』という人がどんどん増えると思っています。ですので、少しでも海外に興味があるという方は一度でもぜひご覧いただきたいです。 あと、メッセージということですが、私共は海外に住まれている日本人の方々のライフプランや資産運用のサポートを仕事としてさせていただいています。皆さん、資産をどう増やすか、どう守るか、どう引き継ぐかと大きく3点が気になるかと思いますが、私自身この仕事をしながらずっと思っていることをメッセージとしてお伝えしたいと思います。 日本国内にいると気づきにくいのですが、2014年からの約10年間で日本円がすごく弱くなりました。どれだけ弱くなったかというと、毎年約4%ずつ弱くなっている計算です。それに加え、収入はそのままなのに社会保険や税金などいわゆる「社会保障費全体」がすごい勢いで増加し、可処分所得でいうと3%ずつくらい手取りが下がっている現実。つまりこの約10年間は毎年7%以上の運用をしていない限り、資産価値を維持すら出来ていないことになります。これら客観的視点を易しくお伝えできればと思います。 だからどうするといった結論は今ここでお伝えできることではないですが、海外に出て、海外で生活をし、海外から自分の国を見ること、自分の国(政治)のことに関心を持つことが、例えば、消費税を減らしたり、社会保険料(税)をもっと有効に使うよう改善され、もしかしたら毎年7%も国に取られることが無くなるかもしれません。 つまり毎年7%運用していることと同じとなり、長期に渡って日本国民として成果を勝ち取る事ができるのではないかと思っています。そういった話をたくさん出していきたいと思っています。」 海外移住の魅力と意義 海外では他人を気にしない!? 高林:「円安の影響やインターネットの発達などもあって、ワーホリや老後移住などかつてに比べると海外移住へのハードルが下がったというか、海外移住に興味を持たれる方が増えてきたと思います。才田さんご自身は海外に住むことの魅力や意義について、どのように感じていますか。」 才田:「海外に住んでいて、お金以外のことで私が一番感じるのは、『意外と他人は自分のことを見ていない』ということですね。逆に私も他人のことを見ていません。日本は人の目をものすごく気にしますよね。単に私がそうなだけかもしれませんが、日本に帰ったときに電車なんかに乗ると、途端に人の視線が気になります。 海外に出るとそんなことが全然ないので、そこがまず海外生活をしていて楽だと感じる点ですね。最初は少し寂しく感じるかもしれませんが、自分が思っている以上に他人は自分のことを見ていないんです。奇抜な格好をしていても誰もケチを付けることもないですね。そういうメンタルの面でも面白いと感じていただきたいです。」 海外ではお金が社会で流れている 高林:「そうですね。空気を読むという日本の昔からの教育が影響しているのかもしれませんが、私自身もよく感じることがあります。実際に海外に住まれて感じることは他にも何かあるでしょうか。」 才田:「どうしても金融関連のことが中心になってしまいますが。日本では源泉徴収や年末調整など会社が全部やってくれるため、自分自身が税金についてあまり考えることがないですよね。給料から引かれる社会保険料(税)、他各種税金が多い、少ないということは考えても、どういったところに税金が使われるのかということまではないと思います。 駐在で海外に来られるにしても企業が全部やってくれますので、基本的に税金のことに触れることがないと思います。ただ、海外で起業する場合はもちろん、現地採用で働いたりする場合には会社員でも自分自身で確定申告をすることになります。まずはそこが大きく違いますね。あと、私は香港ですでにパーマネントビザ(永住権)を取得していますが、とにかく税金がシンプルです。これは香港が金融立国・世界の金融センターであることも理由だと思いますが、金融・投資・運用で得た利益には課税がないですし、お金がきちんと流れている感覚を受けています。 納税を気にすると支出が抑えられてしまいますが、香港ではそれを気にしなくていい。もちろんインフレで物価が上がっているといったことはありますが、『儲けたら税金が・・・。』なんて気にすることはありません。それも香港に住んでいて楽な点ですね。移住生活が長くなるほど、香港は『なんて投資に適した国なんだ。』と感じています。最近ではドバイやタイなど仮想通貨の税金がかからないという国もありますが、昔からそういう体制を整えている香港を改めて良い国・ルールだなと感じています。」 高林:「先ほどインフレのお話も出ましたが、物価上昇にもコストプッシュ型とデマンドプル型がありますよね。私自身も海外に住んで、東南アジアでは経済が延びているというか、国が成長するとはこういう感じなのかということを実感しやすいと思います。そういう面でも海外に出た方と出ていない方では物価の上がり方というか国が成長する実感のようなものの感じ方が変わってくるのかなと思いました。そのあたりで才田さんの所感があればお伺いしたいです。」 才田:「どこで投資をするのがいいかという話になったときに、根本的な投資判断として国の勢いを見る場合、その国の人口ピラミッドを見るんですね。例えば、1950年代の日本の人口分布がそういう形でしたが、60~70歳が少なく、若者が多い綺麗なピラミッド型をしている国は成長すると言われています。とはいえ人が多いだけではダメで、教育や近代的な体制が整っていたり、海外からの投資が加速していたりする中で健全なインフレが起こっていることが大事です。 そのような形になっているのが今のアジア諸国だと思っていて、近場だとベトナムやフィリピンでしょうか。日本から出たことのない方は『アジア?』と思うかもしれませんが、現地の発展ぶりをぜひご覧いただきたいです。若者が夢を持って、成り上がろうとする意識が強い国であればあるほど発展可能性が高いと思っています。そこで株式投資をするとか、ビジネスをしたいとなると別の課題はありますが、まずは自分の足で歩いてみて、この国は若い人が多いとか、元気だと感じられればいいですね。 日本の今の人口ピラミッドはどうかというと、頭でっかちですよね。上の部分が大きくて下に行くほど細くなっている、逆ピラミッドになりつつある国で今後経済が伸びるかと言われると難しいと言わざるを得ないです。世界最先端の少子高齢化のトップランナーが日本と言われていて、海外では日本を見ながら少子高齢化にどう対処するかという研究もされているなんて話も聞くほどです。先ほど香港では水のようにお金が回っていると言いましたが、日本では誰かがお金を堰き止めて若い子がお金を持っていない、そういう状況で経済発展というのは難しいと思います。」 海外から見た日本の良いところ 高林:「人口ピラミッドのお話などはわかりやすいですね。日本との違いを含めて海外の良いところをお話ししていただきましたが、逆に、海外に住んでいると日本の良いところが見えるという話も聞きます。才田さんが改めて気づいた日本の良さなどがあれば教えてください。」 才田:「先ほど、周りに気を遣うということを悪いイメージで話したかもしれませんが、そうではないんですよね。人は勝手なもので、お互い干渉しない方がいいと思いながら(時と場合によっては)『自分のことを気遣ってくれない。。』と喜んだりするんですよね。 例えば、今の為替の相場観でいうと、日本のレストランで1,000円程度なのにここまでこんなサービスをしてくれるのかとか、こんなにもの準備をしてくれていたのかなどということもあります。(日本では)おもてなしや気遣いが上の世代から若い世代へとしっかり引き継がれていると感じますし、気遣いされて心地良いです。心の文化面で日本はすごく良い国だと思います。 あと、外から見て日本がどうとか、海外投資をしようとか語っていますが、日本には47都道府県あり、私自身もまだ踏み込んだことがないところがあります。日本の心のインフラや日本独自の観光インフラの深さなんかは外に出ることで良く感じます。 不満があるとしたら、せっかくそんな素晴らしい産業があるのに、外に宣伝するのが下手だということですね。韓国人とか欧米人とか、外国の方が勝手に日本を宣伝して、自分達の国(日本)で商売しているというのはもったいないなと思います。」 高林:「日本は観光で外国人からの人気が高くて、逆に住民の方が困っているという話も聞いたりするほどですが、それだけ良いものを持っていながらPRが下手だと言われますね。」 才田:「PRと、海外の人がこれだけ出入りすることのコントロールですね。例えば香港とかシンガポールとかは小さい国ですが、イミグレーションのコントロールがすごいんです。海外の人に関しても、きちんとルールはルールとして『差別ではなく区別』として入国管理をしています。今の(日本の)入国管理がダメということではないのですが、これだけ多くの人が海外から入ってくることへの全体の体制や心の準備ができていない。これは今後、日本が海外の人としっかり付き合いながら発展させていくということのベースになるような気がします。既存の何かを否定するのではなく、改善点がより浮き彫りになったと捉えることが、インバウンドを進めるなかでの課題になると思います。」 ―後編に続く―
【対談企画】台湾に移住する人必見!台湾の基本情報から生活、お金の面での情報まで徹底質問【後編】
いつも香港のお話を教えていただいている110グループの才田氏との対談の場に、今回は台湾で国際金融アドバイザーとして活躍されている宮本氏をお招きし、台湾移住に関する様々な情報を教えていただいています。 後編となる本記事では、香港移住の中でも、お金事情をメインに、台湾でのおすすめ資産運用や銀行口座開設、日常生活での決済手段などに関する情報をお届けします。台湾移住の準備に向けてぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 台湾移住するなら資産運用は必須 資産の自己防衛が大事 高林:「台湾でも公的年金だけでは老後生活を送るのは難しいというお話をいただきましたが、資産の自己防衛としてやはり自分たちで運用をしたり、蓄えたりしていくことが大切だなとあらためて思いました。台湾に移住される方や移住を検討される方に向けて、台湾での資産運用としておすすめの方法や注意点などがあればぜひ教えていただきたいです。」 宮本:「資産運用と年金はつながる部分があります。先ほど年金のお話をした際、お話ししませんでしたが日本の厚生年金は実はものすごく素晴らしい制度なんです。世間では年収の壁とかいろいろ言って、まるで悪者のように言われることもありますが、厚生年金は本当に良い制度だと思います。何が良いかというと、ひとつは保険料が天引きされる点ですね。天引きを嫌がる人も多いですが、人間は弱い生き物ですので、実は(自分でしようと思っても)ほとんどの人は貯められません。天引きしてもらえるからこそできるものであって、それを国の制度としてやってくれるのは素晴らしいことだと思っています。それと運用の規模が個人とは違いますよね。素人ではできない巨額のお金を運用してくれています。そして、何よりすごいことですが、会社が保険料を半分払ってくれているんですよね。ですので、多くの人が思っている以上に厚生年金としてお金が貯まっているんですよね。この素晴らしさを国が国民にアピールしていないのは、私としてはすごく残念に思っていて、もっと伝えるべきだと思っています。 そのうえで、厚生年金に加入していた人が台湾とか、海外に移住することでどうなるかというと、この貴重な厚生年金がなくなってしまうんですよね。それって大きな資産を失うのと同じことなんです。だからこそ、海外に出る人は自分で何かをやらないといけないんです。国が強制的にやってくれなくなりますから。このことをまず意識として持ち、自分でやると決めていただきたいです。では海外で何ができるかというと、法律によるルールやしがらみによって日本ではできなかった海外の金融商品や運用制度などを利用できるようになります。日本にいながら海外の投資ができる商品もありますが、海外で直接やることによってコスト削減ができます。日本は手数料や中間コストが高いものがたくさんありますので、同じことをやっても結果が違ってきます。それが海外で資産運用をするメリットのひとつですね。 台湾でやるとすれば、まず簡単にできるものとして外貨預金があります。日本にも米ドル建て預金など外貨預金がありますが、台湾は日本より手数料が安いですし、優遇制度も多々あります。金利も台湾のほうが高めですね。ただ、金利は4~5%で良いとしても物価上昇率がそれ以上に高いので、実際にはそれだけで良いかといえばそうではない部分もあります。」 才田:「日本の厚生年金制度が良くできているというのは、私も思います。ただ、海外に出るとそれを続けられる人と続けられない人がいて、さらに台湾では最低でも入らないといけないものがあるようですが、香港では何もありません。会社と個人で毎月支払う年金的なものはありますが、インフレ率の高い香港で将来65歳から30年間そのお金だけで生きていけるかといったら絶対無理ですね。家賃すら支払えない状況になるのではないかと思います。そういった点では台湾でも香港でも、現役で元気なうちに何かお金に動いてもらうものを自分が利用するというのが大切だと思います。社会全体で守るというのが厚生年金の仕掛けですが、海外ではその仕掛けを利用するのは難しいので、海外に一歩を踏み出す場合にはそのことを大きなテーマとして持っておくことが大切ではないかと思っています。 日本人移住者におすすめ資産運用法 高林:「宮本さんに再びお聞きしたいのですが、110グループが取り扱っている貯蓄型保険を含め、台湾でできる資産運用の種類や方法をお伺いしたいです。」 宮本:「台湾では株式投資をしている人が多いです。若い人からお年寄りまで株が大好きで、電車のなかでも皆さんスマートフォンで株式のチャートを見ながらニコニコしたり、渋い顔をしたりしている人たちをよく見ます。ただ、台湾で言葉がわからない日本人がそれをやるかというと難しいと思います。株式投資をやるなら日本で、日本語でやるといいと思います。敢えて台湾で、日本人がやりやすいものということで言うと、例えば銀行が紹介してくれる物として、優遇金利の付いた短期の定期預金があります。簡単ですし、日本人移住者にもやりやすいと思います。あとは貯蓄型保険ですね。貯蓄型保険にも大きく3つありまして、「現地通貨(台湾元)建ての保険商品」と「外貨建ての保険商品」、外貨建てでは米ドル建てが一番多いです。米ドル建ては台湾元建てよりも金利も高いですし、2年ぐらいで元本越えして、それ以降は増えていきますので日本の方にもやりやすいと思います。あとひとつは「投資信託」のようなものですね。日本のNISAやiDeCoに似たようなものが台湾にもありますので、利用しやすいと思います。」 高林:「以前、才田さんとの対談のなかで、最後にお金をどこで使うかという出口のお話をしていただいたのですが、台湾では出口によって資産運用のやり方が変わってくるのでしょうか。」 宮本:「その方が貯めたり増やしたりしたお金をどこで使うかを考えておくことは必要ですが、まず台湾に移住すると台湾の銀行で口座を作りますよね。その口座で貯めたお金を日本でセブンイレブンやローソンなんかにあるATMでお金を引き出せるんです。ですので、お金を取り出すという意味ではとくに問題はないと思います。日本に戻ってしまうということになれば台湾にあるお金を日本に戻す必要があります。日本から海外へ海外送金するのは面倒だったりできなかったりすることもあるのですが、台湾から日本への海外送金は簡単にできますので、それも問題ないと思います。」 才田:「私もこれまで何度か『できれば海外に出てみるのが良い』というようなお話をさせていただいたことがありますが、それでも最終的には日本に戻るという方も一定数いらっしゃるんですね。そういう点では、先ほど不動産のお話も出ましたが、日本に持って帰れない資産ではなく、日本に持って帰りやすい、移動させやすい資産をいくつか持っておくのが良いと思います。自分が貯めたお金を自分で使いたいというのはもちろんですが、やっぱり一緒に生活をしている家族、自分が大切にしている人に資金が確実に渡るようにしておくのがいいかなという気がしています。」 台湾の銀行口座開設 高林:「台湾に移住されてまず銀行口座の開設をするというお話でしたが、銀行の選び方や開設時の注意点などはありますか。」 宮本:「香港だと非居住者であっても口座開設できるようですが、台湾で口座開設するためには、まず居住者でなければできません。それが前提になりますが、口座開設は比較的簡単にできます。ただ、居住証明は必要です。通常は皆、居住証というものを持っていますが、居住証を提出する必要があります。外国人はパスポートも求められますね。手続きも簡単で、当日中に口座開設もでき、キャッシュカードも受け取れます。日本の感覚とあまり変わりません。 どの銀行が良いかですが、台湾は銀行の数も多いのですが、日本でいう都市銀行というか、一般的に看板をよく見かける銀行だと利便性もいいし安心だと思います。会社にお勤めの場合は、振込手数料などの都合もあって一般的には会社が銀行名を指定してきますので、指定された銀行で作ることになると思います。」 才田:「宮本さんが仰ったように、香港では非居住者でも口座を作れる可能性があります。利便性の面でも最近はアプリでいろんなことができるようになっています。日本の口座があればいいという考え方もありますが、日本の銀行だと海外送金がすごく面倒ですし、逆に海外のお金を日本に持ち込むといったことも考えると、台湾から2時間ぐらいで来られる香港にも口座を開設しておくというような発想に広げていただくのもいいですね。そうすればどこの銀行口座であってもおおむね維持したまま移動もできますし、将来の選択肢も広げられるのかなと思います。せっかく海外に出られるのであればいろいろな可能性を見ていくのがいいのではないかという気がします。」 台湾の決済手段 高林:「この対談を通して、これから2国間の活用などといった上級編の話も展開していけるかもしれませんね。あと、決済手段についてもお伺いしたいのですが、キャッシュレスとか現金決済とか、台湾はどのような感じでしょうか。」 宮本:「生活のなかでの決済手段はキャッシュレス、とくにタッチ決済が進んできています。タッチ決済は日本のSuicaのようなカード決済とLineペイのようなスマホ決済、あともうひとつありますが、大きくはこの3種で、日本のようにたくさんの○○ペイがあるわけではありません。中国大陸ではもうほとんど現金を使わないと聞いていますが、台湾ではそんなことはありません。現金も使えますし、ピッ、ピッとキャッシュレス決済も皆さんやっていますね。もちろん、クレジットカードも使えます。」 子連れで移住の場合に必須の台湾の教育事情 台湾でどのタイプの学校に入れるか 高林:「駐在の方など、お子様連れで移住される方もいると思いますが、お子様の幼稚園や学校は皆さん、どのような選択をされているのか気になる方も多いと思います。お子様連れで台湾に来られる場合の教育事情などを教えていただきたいです。」 宮本:「大きく分けると3つあります。駐在の方はほとんどの場合、日本人学校に入れられています。台湾では現在、小学校と中学校があり、台北には1校あります。台中と高雄にもあります。 もうひとつはインターナショナルスクールですね。台湾には結構数も多くありまして、アメリカ系、ヨーロッパ系が多く、そういうところにお子様を入れている日本人の方もいらっしゃいます。インターナショナルスクールに入れる方は、どちらかというと駐在員よりこちらで事業をやられている方が多いですが。あと、どう表現すればいいのかわからないのですが、学校でありながら勉強だけではなく、人生教育のようなことも教える学校もあって、そういうところに入れている日本の方もいらっしゃいました。 あとは、現地、台湾の公立学校にお子様を入れる方も私の周りには結構いらっしゃいます。それが、現地採用や事業をされている方ではなく、駐在で来られているのに台湾の公立学校に入れているという方にも何人かお会いしています。」 高林:「駐在で来られて現地の学校に入れられるというのは、何か狙いや意図のようなものがあるのでしょうか。」 宮本:「私も理由をお聞きしたいのですが、せっかく台湾に来たし、国際色を養えていいのではないか、ということでした。お子さんは小学1年で入学して4ヵ月ぐらいでペラペラになっているそうで、家庭でも中国語を使い出したなんて言われていました。ただ、駐在で行く親にとっては大変ですよね。中国語がペラペラというわけではないですけど、PTAとか学校とのやりとりとかたくさんありますよね。それは全部中国語なので、一番親が大変ですよね。」 才田:「私もよく耳にしますが、(駐在員の)旦那さんは仕事で必要なので中国語や英語を話せる人が多いですが、幼稚園を選んだり、学校やPTAとのやりとりをしたりというのはお母さんが動くわけですよね。奥さんは学校の対応が大変と言いますが、旦那さんは奥さんの対応が大変とかって聞きますね。まあ、どこかでそれぞれパワーは要りますね。子どもにチャレンジングなことをしてもらおうと思えば思うほど、親もしっかりチャレンジできる器量は要るなとお話をお聞きして感じました。それでも、文化の違いの体験は今しかできないことかもしれませんし、せっかくですので親の頑張り様次第かなとも思いながらお聞きしていました。」 宮本:「あと、結果的に奥さんのほうが言語レベルは上がっていくという話も聞きますね。会社の通訳が付きませんからね。」 才田:「ママ友との交流のなかで使う単語をキャッチしていきますからね。」 子どもの言語教育は 高林:「言語のところでお聞きしたいのですが、英語や中国語を学ばせたいとか将来のポテンシャルを加味して選ばれる方もいるのではないかと思うのですが、台湾にお住まいの日本人の皆さんはどのように考えられているかご存じでしょうか。あと、日常生活の言語についてもお伺いしたいです。」 宮本:「せっかく中国語圏に来たから中国語を学ばせたいという方もいらっしゃいますし、国際色豊かになってもらいたくて英語系のアメリカンスクールやヨーロッパ系のインターナショナルスクールとかに入れる方もいらっしゃいます。比率としてどちらが多いかはかわかりませんが、せっかく海外に来たので海外の学校に入れたいという親御さんは多いですね。 日常生活の言語は、台湾では当然中国語です。ただ、中国語でも台湾語というのもあるんです。こちらでは台湾語を使っている年配の方がたくさんいらっしゃいます。私と同年代の方でも、とくに南の方に行くと台湾語を使う方がいます。私もよくハイキングや山登りに行くのですが、挨拶をすると台湾語で喋られたりします。台湾語はわからないので中国語でお願いしますって言いますが。ですので、世代によりますが、日常では中国語と台湾語を両方使う感じですね。日常生活のなかで英語を使うことはないです。では、旅行者や移住者などはどうするかというと、日本よりは英語を使える方は圧倒的に多いので安心かと思います。」 高林:「日本語ができる方も多いのでしょうか。」 宮本:「日本統治時代が1945年までの50年間ありましたので、80代以上の方は結構流暢に日本語を話す方が多いです。台湾の老人ホームのようなところに行くと、普通に日本語を話されている老人の方々もいらっしゃいます。ただ、時代の経過とともに流暢な日本語を話される方は減ってきていますが、第二外国語で日本語を選択したり、日本が好きで片言の日本語を話す方はたくさんいます。こちらが日本人だとわかれば日本語で話しかけてくる人が多いです。あとは、日本人がよく行く様なお店には日本語を話せるスタッフがたくさんいますので、言葉の心配をする必要はほぼないと思います。」 才田:「アニメの影響も大きいですよね。日本に留学したこともないのにアニメで覚えたと言って、アニメキャラ的な日本語を話す人もいますね。」 宮本:「かなり大きいですね。」 高林:「私の知り合いにもアニメで日本語を覚えたという方はいますね。」 海外移住希望者にひと言 高林:「最後にお二人に締めの言葉をお願いします。」 才田:「まずは私から。私が宮本さんと一緒に台湾での立ち上げの仕事をしていたときに、香港と大きく違うなと思ったのが人を雇う時のことですね。例えば、香港では人を雇おうとすると必ず交通費を要求されますが、台湾は昼食代なんですよね。台湾にはそれぐらい食の深さがあり、食べることを大切にしていますよね。韓国同様、台湾は日本から一番近い海外の国ですが、こんなに日本に近いところに、こんなに日本のことを好きに思っている国があるということに気づいていただけると思います。資産運用云々の話もありますが、まずは一歩海外に出てみて、そのなかで感じること、できることをひとつずつ順番に学んでいければいいということを今回の対談のなかで知っていただけたと思います。まずは今回の情報を旅行などで楽しむためにも活用していただければいいかなと思っています。またどこかでお会いできればいいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。」 宮本:「冒頭の気候のお話のなかでひとつお伝えし忘れたのですが、台湾には杉がないので花粉症の方にはすごく喜ばれます。飛行機で降り立った瞬間に全然違うそうです。私は花粉症がないので感じないのですが、花粉症の方は皆さん、台湾は天国だって仰います。 先ほど、才田さんが海外に出て日本の良さがわかると言われましたが、まさしくそのとおりだと思います。とくに今、日本のニュースを見ると年金の話題がよく出ますが、それを見ると『日本人はわがままな国民』なんて感じます。税金などは政治家にもっと頑張ってもらって無駄のないように効率的に使ってもらわないといけませんが、年金に関しては別です。年金はパイが決まっていますし、ある程度の運用も決まっています。たくさんもらいたいけど払うのは嫌という人もいますが、それはないですよね。もともとパイが決まっているのでたくさんもらいたければたくさん払う必要もある、払いたくなければたくさんもらえません。海外にいるとそういったこともわがまま的に感じます。台湾に移住すると、ある意味、良い面、悪い面の両方がありますが、そのわがままから解き放たれますよね。上手に自分でやれば海外でお金を増やすことはできると思います。そういったところに目をつけていっていただきたいです。」 高林:「海外移住に関する対談をさせていただくと、あらためて日本の良さを意識できるなと私も感じます。宮本さん、才田さん、本日はどうもありがとうございました。」