資産運用

【対談企画】新紙幣が発行されてお金の価値がなくなる?資産管理で考えるべきこと

2024年7月3日に日本で3種の新紙幣が発行されました。一万円、五千円、千円紙幣は20年ぶりの改刷になります。新紙幣では「すかし」や「3Dホログラム」など、最新技術による偽装しにくい仕掛けやデザイン、肖像が話題になっています。  一方で、新紙幣発行に便乗した詐欺への懸念や、キャッシュレス化を推進しているなかで新紙幣の発行する政府の意図などネガティブな話題も巷で賑わっています。なかには個人の資産管理に関わる懸念事項もあるようです。  そこで、資産管理や資産運用に詳しいシニアコンサルタントの才田氏に新紙幣発行に関するインタビューを行いました。今回は新紙幣発行とキャッシュレス化の関係や経済全体、消費者への影響について才田氏のご意見をお伺いするとともに、便乗詐欺に遭わないための対策およびこれからの資産管理で大切なポイントについても教えていただきました。 〜対談スタート〜 新紙幣発行の背景 通常より2年早く発表 高林:「2024年7月に新紙幣が発行されましたが、その背景についてご存じのことを教えていただきたいです。」  才田:「新紙幣発行はいまから5年前の2019年に発表されています。なぜ今回話題になっているのか私も調べてみたのですが、通常は紙幣を替える3年前に公表されるというのが一般的であるようです。しかし今回は5年前に発表され、通常より2年長い準備期間がありました。  政府は新紙幣発行の目的として、(発表当時の)紙幣が使われている期間が長いということもあり、偽造防止などセキュリティ面での強化やユニバーサルデザインの向上を挙げています。実際、新紙幣には3Dホログラムやマイクロ文字など新技術が導入されており、技術革新によるセキュリティ向上を目的とされていることがわかります。」  高林:「3年前ではなく、5年前に発表されたというのは何か違う目的などがあったのでしょうか?」  才田:「あくまで当時の話題ですが、従前より準備期間が長いということで、デノミネーション(通貨単位変更)によりお金の価値を変えようとしている、紙幣を発行することで旧紙幣が使えなくなるなどといったことが懸念されていたと記憶しています。  (発表が5年前であった)本当の理由は表に出てくることはないと思いますが、従来と比べて時間差があることには、何らかの意味があるのではないかという気はしています。」 キャッシュレス化の促進 高林:「新紙幣発行に伴いキャッシュレス化が進むのではないかと言われています。どのように促進されていくと才田さんは思われますか?」  才田:「キャッシュレス化というと、『自分が何にお金を使ったか把握しやすく便利だ』などと(生活者にとっての利点が)よく言われますが、実はお金の発行コスト削減に寄与する、つまり発行者側にとってのメリットが大きいと思います。紙幣や硬貨の発行コストがいくらかかっているかというと、1万円札1枚に約20円、1円硬貨1枚に1.8円と言われています。ですので、キャッシュレス化が進むとこのコストが大幅に削減されます。」  高林:「キャッシュレス化は店舗(事業者)や消費者にとってのメリットもあると思いますが、新紙幣発行とキャッシュレス化の進展にはどのような関係がありますか?」  才田:「これは私の憶測的な部分もありますが……。まず、事業者側にすると、紙幣が新しく変わることで自動販売機や両替機、偽造紙幣を鑑別する機械など、さまざまなインフラを整備する必要が生じます。それにはコストが発生しますが、例えばコストを負担するにしてもインフラ整備対応のコストとキャッシュレスシステム導入のコストではどちらが経済的か、新紙幣発行を機に比較検討するようになります。その際、キャッシュレス決済を選ぶ事業者もいるのではないかと思います。つまり、新紙幣を発行することでキャッシュレス化が普及しやすい状況になっていくということでしょう。」  高林:「日本政府はキャッシュレス化を進めたいのでしょうか?それとも現金社会を維持したいのでしょうか?」  才田:「私は日本政府や日本銀行の者ではないので本意はわかりませんが、世界的な決済システムの状況やインバウンド(外国人消費者)が増えている日本の状況だけを見ると、可能な限りキャッシュレス社会に近づけたいという意図は感じます。対外国という視点でも日本だけがいまのまま現金社会であるというのは避けたいのではないかと思います。」  高林:「キャッシュレス化を推進させたいという前提があるなかで新紙幣を発行するのは、先ほどお話しされたような両替機の問題のように新紙幣が使えない状況にすることで必然的にキャッシュレス化を進めるという理解で大丈夫でしょうか?」  才田:「より身近な場面で、例えばゲームセンターはイメージしやすいかもしれません。ゲームセンターは機械に現金(硬貨)を入れて遊ぶので、両替機がたくさんあります。でもいまは、SUICAのようなICカードにチャージして遊ぶこともできるようになっています。新紙幣に変わって、大手企業なら両替機を全機入れ替えることもできるかもしれませんが、多くの場合、1~2台は新しいお金に対応させるとしても、あとはICカードにチャージしてもらうようにするのではないでしょうか。」 タンス預金の取り締まりも 隠れていたお金があぶり出される 高林:「新紙幣発行によってタンス預金があぶり出されるなどとニュースで言われています。これはどういう意味でしょうか?」  才田:「『あぶり出し』という言葉が適切かどうかはわかりませんが、そういう話はあり得ますね。  少し話が飛躍しますが、お金というのは預金口座等を通して動いている場合、使う側も監督する側も管理できるんですね。しかし、現金は管理しにくいんです。極端な話をすると、例えば、銀行が『1日いくらまでしか引き出しできません』というように規制した場合でも、現金はどこにでも置いておけますし、制限額以上に保管や使用も可能です。  オンライントラブルなどに備えて緊急予備資金的に現金を持っておきたいという人もいますが、問題になるのは国が管理できていないお金です。 先日、財務大臣がこれまでの紙幣もそのまま使えるということを述べられましたが、あえてこのような発言をするということは、その逆もあり得ると考えることもできます。旧紙幣が使えなくなる可能性があると告知されれば、多額の現金を持つ人々は新紙幣に交換せざるを得なくなり、手持ちの現金を銀行に持ち込もうとします。 緊急予備資金的な金額であれば問題ないと思いますが、例えば千万・億単位のお金の場合、その出所、すでに税金を払っているお金であるかどうかを確認できなければ銀行は受け付けてくれません。納税して初めて新紙幣に替えてもらえます。それによって税務当局が不透明な資産を把握しやすくなります。  このように、これまで国側が管理できていなかったお金を(使えなくなるかもしれないと所有者が考えて)表に出すようになることを『あぶり出し』という表現で言っています。」 現金の価値と安全性は? 新紙幣交換詐欺に注意が必要 高林:「新紙幣発行によって詐欺も増えているようです。才田さんは金融詐欺にもお詳しいと思うので、ご存じのことがあれば教えてください。」  才田:「新紙幣は偽装が難しい工夫が多々されていますから、そういう点では紙幣価値や安全性が向上します。しかし、新しく何かができるというような場合は常に注意が必要です。  というのも、新紙幣はもう発行されましたが、まだ見たことがない人が多いですよね。なので本物かどうかの見分けをつけられないんです。先ほど、タンス預金についてもお話ししましたが、『今までの紙幣は使えなくなるから新しい紙幣に交換してあげます。』などという新紙幣への交換詐欺のリスクがあります。 特に高齢者などは本当の情報かどうかの判断をしにくい方も多く、手持ちの現金を渡して交換してもらうことも考えられます。現時点では本物と偽物の見分けを付けられない人がほとんどですから、交換したお金を実際に使ったり、銀行に持って行ったりした時点ではじめて騙されたことがわかるんですね。  旧紙幣も引き続き使用できますし、被害に遭わないためには焦らず自然に手元に新紙幣が回ってくるのを待つのがいいでしょう。本来、新紙幣に交換するためにわざわざ出向いてくる人はいないことを認識しておくことも大切です。新紙幣が手元に欲しい方は、銀行等へ出向いて旧紙幣と交換してもらうなど、自らアクションを起こすことが必要です。」 新紙幣発行は経済や消費者にどう影響する? 経済への影響 高林:「新紙幣発行によって日本経済全体にどのような影響があるのか教えてください。」  才田:「新紙幣を発行することで市場での通貨の流通量が増えます。発行量は1万円札、5,000円札、1,000円札のそれぞれで異なっていますが、数千万枚〜数億枚発行されました。しかし、これまで流通していた旧紙幣を削除したわけではありません。これがどういうことかというと、流通量は確実に増えているということで、それだけお金の価値が薄まるということです。お金の価値が薄まれば、いま以上にインフレが進む可能性につながります。希少価値がなくなると、そのモノの価値が下がる。これは一般的な経済の法則として言えることですよね。」  高林:「円の価値が下がってインフレが進む。その先にはどのような影響がありますか?」  才田:「インフレは物の値段が高くなることですよね。会社員の賃上げといったニュースも流れていますが、すべての企業がそうではないと思います。結果的に多くの人が生活しにくい状況になる。不動産や車などの高価なモノは、努力は必要ですが、これまでは購入を目指せていました。しかし、買うことを目指すこともできなくなるかもしれない。外貨に対しても円の価値が薄まれば円安が進みます。そうなれば輸入が難しくなる懸念もあるなど、さまざまな影響が考えられます。  お金の量を増やした分だけ個人の懐に入るようになればいいですが、今の社会制度のなかではそれも難しいですよね。例えば、給料が増えてもその分社会保険料や税金が上がったりしますから。」 個人への影響 高林:「新紙幣発行は消費者にとってより厳しい状況になる可能性が高いということでしょうか?」  才田:「インフレの可能性もありますが、負荷はそれだけではないです。新紙幣への切り替えやキャッシュレス化の動きなど、いろんなことが複合的に動いていますから、個人もそれに対応していく必要があります。例えば、手持ち現金の確認や銀行での交換手続き、キャッシュレス化への対応が求められます。人によっては課税の増加も意識する必要があるかもしれません。」  高林:「新しいデザイン・技術の紙幣が発行されたって喜んでいる場合ではないということですね。」  才田:「お金は必要ですけど、お金がなくても大丈夫な生活圏を作ることや、日本以外の生活圏もイメージしておくといいかもしれませんね。その方法のひとつとして、例えば、海外に一歩踏み出してみたり、移住して働いてみたりというのもいいかもしれませんね。」 新紙幣発行により資産管理も変えるべき? 資産保護の方法 高林:「個人には悪い影響も考えられるとすれば、資産を守るためにどのような動きをしていくのがよいのでしょうか?」  才田:「資産を守るためには、日本円の預貯金だけでなく、外貨や投資信託など多様な資産に分散投資をすることが重要です。とくに、日本に居住されている人については、日本円だけに依存せず、通貨を分けることも考えられるといいと思います。ただ、ペイオフといって、日本の預金保険制度ではもしも銀行が破綻しても元本1,000万円までとその利息が保護されますが、保護されるのは日本円の預金のみです。外貨預金はペイオフの対象外なんです。  なので、できる人とできない人がいるとは思うのですが、外国に預金口座等を作り、そこで外貨資産を保有しておければ大きなアドバンテージになるのではないかと思います。ただこれも各人・各家庭の状況によって適する商品や方法が異なりますので、充分に検討する必要はあります。海外移住を検討されている方などはぜひご相談いただきたいですね。」  資産の増やし方…

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【対談企画】日本への不安だけで海外移住していいのか?海外で活躍する日本人が伝授

賃金が横ばいで国民の負担が重い、子供を持つのが難しいなどといった現状にある日本。SNSでは「日本は沈みゆく船」という声も上がってきています。  コロナ禍を契機にリモートで仕事をしやすくなったり、会社を辞めなくても海外移住が可能になってきていたりする昨今、日本の将来を不安視してか、日本脱出を図る動きが増えています。実際、海外永住者は過去20年以上にわたり増加しており、昨年は57万人を超えました。  しかし、海外移住へのハードルが下がってきているとはいえ、海外移住にはリスクもあり、憧れだけで実現させていいのかといった懸念もあります。  そこで今回は、ご自身も13年以上前から香港に移住され、香港で多くの日本人駐在者等の保険や資産管理のサポートをされているシニアコンサルタントの才田氏にインタビューを行いました。海外移住者が増えている理由や海外移住のメリット、デメリットについて才田氏のご意見をお伺いするとともに、これから海外移住をしようと考えている方に対して意識するべきことについても教えていただきました。 日本人の海外移住の現状 外務省の統計「海外在留邦人数調査統計(2023年10月)」によると、海外に永住される日本人は年々増加しており、2023年10月1日時点では約57万4,000人と過去最高を記録しました。2003年は約29万2,000人ですから、過去20年間で約2倍に増えていることになります。  永住者の増加はとくに女性に多い傾向で、2003年は永住者のうち女性は約59%だったのが2023年では約62%と女性の割合が高まっています。女性活躍推進法など、日本では女性が活躍しやすい社会づくりが整いつつあるとはいえ、賃金水準の伸び率は男女間で違いがあるのが実情です。子育てや教育への観点もあり、女性のほうが海外移住を目指す傾向があるのかもしれません。 海外移住の増加要因 それでも男女ともにコロナ禍を除いて毎年、海外永住者の数が上昇しているところをみると、日本の労働環境や社会状況の見直しが進まない限り、人材はますます海外に流出していくことも考えられます。  〜対談スタート〜 高林:「早速ですが、海外移住が増えているのはどうしてだと思われますか?」  才田:「まず、ひとつの大きな要因として、日本で生活しにくいとか、海外のほうが給料を多く稼げるといった理由が多いのではないかなと思います。たとえば、海外で高く評価されやすい日本食料理人や日本人ならではの才能、専門職では、日本よりも海外で働くほうが高収入を望めるのではないかということは私自身が海外にいて感じます。  また、一昔前に比べて会社への帰属意識というか、会社に一生を捧げると言う考えがなくなってきていること、オンラインでどこにいても仕事をしやすくなってきていることなども背景にある気がします。そこに海外への良いイメージや憧れが後押しとなり移住を考えるのではないでしょうか。  富裕層の方々に関しては税金面での理由で移住される方も多いように考えます。」 海外移住先を選ぶ基準 高林:「才田さんは海外の税金などについてもお詳しいと思いますが、富裕層の方々が税金のことを懸念して海外に移住する先としては、どういう国が多いですか?」  才田:  「一般的な話としてですが、どういうお金かによって移住先が変わると思います。  たとえば、YouTubeなどでのインフルエンサー、仮想通貨などのように突然大きな収入を得られたような方は、突発的に発生した所得でもほぼ税金がかからないシンガポールやドバイのような税制的に優遇されている国を選ぶ傾向があると思います。  一方、年金のように積み上がった資産をお持ちの方はスイスとか、歴史的にも安定したところに資産を置かれようとしているのではないかと思います。  あとは資産レベルに関係なく、マレーシアとかタイ、ベトナムなどは移住地として人気があると思います。いまインフレだとはいっても、日本人にとっては生活感というかコスト的にも良さそうだと思います。  やはり、国の制度や質が個々のニーズに合っているかどうかで移住先を決めることが多いのではないでしょうか。」  高林:「才田さんも香港に住まわれていますが、周りの方々から『この国が良かった』『この国がいい』といったお話しを聞かれることはありますか?」  才田:「香港に長く住んでいる日本人の方々にお聞きすると、2つのタイプに分かれていると感じます。1つはパートナーが外国人で移住される方々。もうひとつは日本人カップルだけれど2人とも香港が好きという方々です。  まず、パートナーが外国人という方ですが、香港はとても多様性に富んでいる部分、周りを気にせず自分の主張を受け入れてくれる文化を気に入って香港移住を選ばれている傾向があります。たとえば、フランス人と日本人が結婚してどちらの国に住むかとなったとしますよね。日本には日本の良さもありますが、やっぱり縛りが多い。かといって、フランスにはフランス特有の過ごしにくさがある。そのような時に、心のバランスの真ん中にあるのが香港だと言われる方が多いと感じています。  後者の日本人ご夫婦、あるいは日本人ご家族で香港に住まわれている方は、香港でビジネスをされていて長く住まわれる方が多いようです。  日本とのほどよい距離感もあると思います。福岡なら飛行機で3時間程度、東京なら4時間程度で行き来できますし、日本のものもほぼ入手できます。日本のようにはっきりした春夏秋冬ではないですが、香港には「四季」もあります。ですので、長く住むという点では香港はいいというのは私自身も住んでいて思います。同じアジアでもシンガポールをはじめ赤道に近いアジア諸国はずっと暑くて過ごしにくいという方も多いようです。  ただ、中国との政治的な関係もありますし、そういう点で香港を敬遠される方もいらっしゃるのは事実です。」  高林:「現地の物価も重視すべきポイントだと思うのですが、富裕層ではない、一般層の方々にとっては東南アジアとか日本よりも生活コストの面でメリットが出やすそうですね。ベトナム、タイ、フィリピンなど、人気が上がっているところというのはそういった理由なのかなと思いますね。ただ、総合的に選ぶポイントとしては、移動距離だったり、時差だったりするのでしょうか?」  才田:「選び方も多様だと思います。富裕層は税金がといったお話をしましたが、たとえばお子様がいらっしゃる方なら教育水準がまず視点に入ると思います。  『家族で』『相続対策のため』『税金対策のため』といっても、移住した先での生活や学校がありますので、子ども達が馴染めるかといった観点で移住先を選ばれる気がします。」 海外移住はするべき? 海外移住に不安はあって経験してみるのが良い 高林:「これから海外移住しようと考える方のなかには、当面、長くても1~3年程度先しか考えていない方もいると思います。海外に長く住まれている才田さんから、5年後、10年後などもう少し長い先を見据えての移住先の選び方や考慮すべき点などもあれば教えていただけますか?」  才田:「20代、30代などの若い方は、ワーキングホリデーなどで海外に出るチャンスがありますし、まず海外に出て、海外生活を体験してみるのがいいと思います。海外に出る理由には憧れや希望、現状が嫌というのが原動力になるなどいろいろだと思いますが、実際に出てみることで逆に日本の良さに気づけることもあります。  若いうちは資金のことや彼氏、彼女、家族などの問題もあると思いますが、もし海外に出てみたい悩まれているのであれば、出るという選択肢を採ってみるのもいいのではないでしょうか。もしダメでも若いうちの失敗は取り戻しやすいですし、戻る場所があります。」  海外移住のメリット・デメリット 高林:「年代によっても変わると思いますが、海外移住のメリット・デメリットを教えていただけますか?」  才田:「まず大きなメリットとしては、これまで日本で体験したことのないことを体験できることでしょうか。文化が違うなかで生活をすることによって、人間的な成長を促してくれるのではないかと思います。私自身も体感しています。  今はAIなどで言語などの不自由もだいぶなくなりましたが、生活していくうえでは現地の方々とのコミュニケーションが必要ですから、言葉のトレーニングにもなるでしょう。  それから、たとえば香港やシンガポールなど、いわゆる国際的な金融センターといわれている地域では日本では販売されていないような金融商品や資産運用にリーチできることもメリットでしょう。海外の銀行口座も海外に移住しているからこそ開設できますよね。そういう金融面においても日本国内ではできないことへの門が開かれています。」  高林:「デメリットは何かありますか?」  才田:「日本は社会保険料が高いなどといわれることもありますが、それでも健康保険証があれば少しお腹が痛いとか、風邪を引いたというときに病院に駆け込めますよね。海外では、国にもよりますが、もし病院に駆け込むと、盲腸でも日本円で150万円~200万円くらいかかったりします。ガンの治療とかだと、地方で家が一軒建つんじゃないかというくらい巨額な医療費がかかる場合もあります。  CTやMRIの検査にしてもそうです。日本だと医者の診断で検査が必要となれば数万円でできますが、海外では何十万円もかかることがあります。このように医療費用が高いということは考えておく必要があります。  あとは、はじめの期待値が高いとあとでガッカリすることがあります。たとえば店員のいい加減さが気になったり。日本で当たり前とされているクオリティを求めようとすると、生活しにくさを感じるかもしれません。  それから、海外に行って意外と友達ができなかったり、いろんな情報交換ができなかったりして寂しさを感じてしまうこともあると思います。ただこの点は、インターネットの発展によりずいぶんと変わってきましたね。」 海外移住の際にするべき対策 医療費への対策は必須 高林:「やはり、治安や医療の面は気にされることですよね。高齢の方はとくに。そういったことに対して移住前に日本でできる対策、移住先でできることなどはありますか?」  才田:「どれくらい高齢かにもよりますが、いざというときには日本で健康保険証を使って医療を受けようとしている方もいらっしゃると思います。  年金も充分に受給できる経済的な余裕のある方であれば、日本出国前に支払限度額を高くした海外旅行傷害保険などに加入してから移住されるのがいいと思います。  これは若い方の話ですが、勢いで海外に来られた方などから『ワーキングホリデーで海外に来たんですけど、こっちで病気になったときの保障が何もない』などと相談を時々受けることがあるんです。『1年間ぐらいの保障だったら10万円少々で加入できるのになんで入ってこなかったんですか』なんて話をすることもあります。海外で現地の医療に備えようとするとコストはかかりますが、先ほども言ったように実際に病気になってしまうと医療費が何十万円〜何百万円もかかることもありますから、年齢に限らず準備は必要です。  移住期間や、お子様連れかどうかなどによってリスクは変わりますが、本当に海外に行くと決めればその国の医療制度を調べて、不足があると思われるならその分の準備をしてから出国することが大事です。」 海外移住時のお金 海外では資産運用は自己責任…

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離婚の際の財産分与にかかる富裕層の節税対策|海外金融業界の時事ニュースを解説

近年、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏やマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏など、億万長者の離婚のニュースが続いています。 夫婦が離婚をする際は、婚姻期間中に夫婦で協力して築き上げたお互いの資産や財産を分け合う財産分与が行われますが、これには税金がかかることがあります。 特にこうした富裕層の財産分与の場合、分与の対象となる資産が多く、超高額になるのが一般的です。そのため、それにかかる税金も多額に上る可能性があり、少しでも多く手元に資産を残すため、効果的な節税対策を行うのが通常です。 彼ら大富豪はどのような節税を行なっているのでしょうか。この記事では、富裕層のみならず、一般的に離婚時の財産分与にかかる税金や節税方法などについて、詳しく解説します。 離婚時の財産分与にかかる税金とは? 実は、財産分与によって財産を受け取る側は、基本的に税金がかかりません。財産分与というのは、相手からの贈与として新しく取得した財産という扱いではなく、夫婦が共同生活をしていく中で協力しあって形成した共有財産であり、もともと自分のものであったものを分け合うだけであるという考え方に基づくためです。 ただし、例外的に課税対象になるケースもあります。例えば、婚姻中に2人の協力で築いた財産の額や、すべての事情を考慮して、極端に一方の取り分が多くなるような分与の仕方をすると、財産分与ではなく贈与とみなされて贈与税がかかる可能性があります。 婚姻期間が短いにもかかわらず、夫のほぼすべての財産を妻に分け与えるケースなどは、税金を逃れるために離婚したとみなされ、贈与税が課されるのです。 また、その他に土地や建物などの不動産、株式などの有価証券、高額な美術品、ゴルフ会員権などを譲り受ける場合は、支払う側に譲渡所得税が課せられることがあります。 これは、資産譲渡時の金額が、購入した際の金額よりも高額になっている場合に発生するもので、例えば不動産が購入時よりも値下がりしている場合には発生しません。譲渡所得税は財産をもらう側ではなく、支払う側に課せられるものなので、こうした財産を分ける際には注意が必要です。 さらに、不動産の場合は名義変更の際に支払う登録免許税、不動産を所有している者が支払う固定資産税や都市計画税も別途かかります。 財産分与の際の節税対策 富裕層は納税額が多額になるため、節税対策をしっかり行なっていますが、実は相続のタイミングで大きく揉める可能性があるのは、富裕層ではなく普通のご家庭なんです。ここでは財産を分与する側と分与される側、それぞれの立場でできる節税方法を見ていきましょう。 分与される側の節税方法 財産分与の際の節税において一番重要なのは、財産分与の相当額を超えない範囲で分与を受けるということです。つまり夫婦間で同意の上で決めた財産分与の割合であっても、どちらかに極端に多く分与していると判断されない範囲で受け取るということです。贈与税を発生させたくないのであれば、客観的にみて適度な割合で財産分与するよう心掛け、判断に迷うようであれば、まずは分与の相当性をしっかりと説明できるようにしておくことが大切です。 家や土地などの不動産、車などの動産に限らず、ある程度の相場額を把握しておきましょう。もう1つの節税方法としては、なるべく現金で財産分与を受けることです。 財産分与自体は原則として譲渡所得税の対象にはなりません。ただし、財産分与により取得した不動産を後に売却する場合には、売却益に対して譲渡所得税が課されます。また、現金以外の財産を分与されると、その財産に関連する固定資産税や都市計画税が発生する可能性があります。 不動産や有価証券を売却して現金化する場合、その売却益に対して譲渡所得税が課されますが、現金で財産分与を受けること自体が直接的な節税になるわけではありません。ですが、分与される側の立場においては、他の資産で受け取った場合の課税関係から外れるという意味では節税の言えるのかもしれません。 分与する側の節税方法 購入時よりも価値が上がった不動産を、財産分与で相手に譲渡する場合には、分与する側に譲渡所得税がかかることがあります。 この場合、「マイホームの特例」が使えるかもしれません。これは、一定の要件を満たしてマイホームなどの居住用財産を売却した際に、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できるという特例です。 夫婦間の贈与ではこの特例は使えませんが、離婚後の分与の場合は元配偶者に対する譲渡になるため、適用できる可能性があります。 その他、婚姻期間が20年を越える夫婦間で居住用不動産を財産分与した場合は、基礎控除110万円の他に最高2,000万円まで控除できる特例もあります。 こうした税制は複雑なので、間違いのないよう税理士などの専門家に確認しながら進めることをお勧めします。。 まとめ 離婚における財産分与は、お互いの大切な資産を守ったり、互いに今後の生活を維持していくために大事なことなので、慎重に行う必要があります。 富裕層の場合、節税対策によって、税金の総額に大きく影響しますので、念入りな税金対策を行なっています。私たちも、財産分与の際は、まず分与の対象となる財産の総額を正しく確定させることが必要です。 マンションや土地、一戸建てといった不動産は価格が大きく、分与総額に大きく影響しますので、夫婦で不動産を所有している場合は、まずその査定から進めると全体像の金額を把握しやすくなります。税金対策にはしっかりとした知識が必要になるため、税理士などの専門家に相談しながら慎重に行うことをおすすめします。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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歴史的な円安による海外機関投資家の動き|海外金融業界の時事ニュースを解説

2024年に入り、進み続ける円安・ドル高に終わりが見えません。2024年4月29日には、1990年4月以来となる1ドル160円の大台まで上昇し、歴史的な円安となりました。この急激な為替の動きによる悪影響を避けるため、政府・日銀は2度に渡って為替介入を実施しています。このドル売りによって若干円高に戻しましたが、その後、また引き続きジリジリと円安に動いています。 従来の輸出大国というイメージとは異なって、現在の日本は輸入に大きく依存する経済になっています。例えば、エネルギーは94%、食料は63%を輸入に頼っており、近頃では日本の各産業で急激に広がるデジタル分野においても、AIやEコマース、クラウドサービスなどを手掛けるのは海外企業です。 こうした海外の物品やサービスを購入するために、日本から海外に流出する資金が増大していることも円安の圧力となっています。こうした構造的な問題により、今後日本には貿易赤字が定着していく可能性があります。 最近物価が上がっているという感覚をお持ちの方も多いと思いますが、現在の日本は輸入依存度が高いため、為替が円安に動くと、物価上昇など国民生活に与える影響が大きくなる構造となっています。 訪日外国人観光客によるインバウンド消費が増えているというニュースをよく耳にしますが、実はこの規模は輸入の増加には到底及びません。この昨今の円安は、エネルギー価格の高騰や物価上昇など、私たちの家計にも大きな影を落としはじめていて、さらなる円安に対する不安の声が高まっています。このまま円安が続けば、いずれ日本経済に深刻な悪影響をもたらすでしょう。 日米の金利差が円安を引き起こしている この歴史的な円安の一番大きな要因は、日本と米国の金利差にあると言われています。高い金利の通貨で運用した方が低い金利で運用するより高い利益が見込めるため、元来お金というものは、金利が低い方から高い方に流れる性質を持っています。 FRBが利上げを続けている一方で、日銀の大規模金融緩和による低金利が続いているため、日本円で運用するよりも米国ドルで運用した方が高いリターンが見込め、円安に動いているという仕組みです。 日米の金融政策の違いによって引き起こされる金利差が、昨今の歴史的な円安の要因となっています。また、2024年から政府が開始した新NISAによって、海外市場に投資する個人の日本人が増えていることも、昨今の円安を後押ししているとも言われています。 円安が引き起こす日本経済の悪化 2月15日に発表された、23年10~12月期の実質GDPの内訳を見ると、円安によって輸出は10.7%伸びていますが、国内需要はマイナス0.2%でした。この内需の失速の要因は円安です。世界的にエネルギー価格は落ち着きを見せはじめていますが、日本では円安の影響で物価高が進んでおり、家計の財布の紐が締まって内需が落ち込んでいます。 政府・日銀が通貨防衛の姿勢を見せることで、海外機関投資家の円売りが減速して円安の流れが止められるはずですが、現状日銀の政策転換も積極的ではない状況となっています。 一方の米国の金利も、当社は24年中に5回の利下げを行うとの観測でしたが、想定以上に米国内の景気が強く、大幅な利下げをする必要性が薄れており、そのシナリオは6月以降にずれ込んでいます。こうした日米の金融政策の違いから、日米金利差は縮まらず、円安が続く状況となっています。 海外投資家の動き 日銀が大規模な金融緩和策を維持していることで、ドルを保有する海外投資家からみると、日本円の調達コストは安くなっています。 このことから、海外投資家による日本市場への資金流入が活発になっています。また、近年の世界的な流れを受けて、日本企業を取り巻く環境や企業文化が、株主を重視する方向に変化しています。 これを受けた海外投資家が、これまで安く放置されていた日本の企業の再評価を進めることで、優良な事業の買収機会にもつながっています。こうした海外投資家のマネー流入に支えられて、2024年日経平均株価は33年ぶりの高値をつけています。 一方で、海外投資家は、保有する日本株の円安に伴う為替損失リスクを回避する目的で、日本株買いと円売りを同時に行っているため、日本株高と円安が連動して起こっています。 さらに、機関投資家は円を調達して高利回りのドル資産を買うキャリートレードを増やしていることもあり、このような海外機関投資家の動きが、さらなる円安を加速させています。 まとめ こうした歯止めのかからない円安の状況の中、海外の機関投資家は円の下落によって著しく割安となった日本の資産を買い進めています。 しかしながら、日本にとってこの円安による海外資本の流入という状況は、日本の経済の高成長や内需拡大による好景気、金利上昇をもたらすチャンスでもあります。 日本としては、昨今の円安傾向によって起こっている海外投資家からの資金流入をうまく利用しながら国内経済を成長させるという、したたかさが求められています。 円安により日本の資産を買い進める令和の黒船…さすがの日本人も身に迫る違和感を直視する時が来ているのかもしれません。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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アジアの保険に関する最新トレンド|海外金融業界の時事ニュースを解説

アジアの経済は、中国やASEANを中心に成長著しく、保険市場についてもさらなる発展が見込まれています。多くの日系保険会社の進出も進んでおり、保険事業を通じてアジア各国・地域の経済発展に寄与するための活動を行なっています。 一方で、アジア地域は、地震や洪水といった自然災害も多く、経済的な損失の一部を、保険を通じてカバーしてこれに対処することが、非常に重要な要素です。今回は、アジアの生命保険。損害保険の市場やその動向について、考察していきます。 アジアの生命保険市場の現状と展望 アジア市場における生命・医療保険料の成長率は、その他地域を上回っており、約4分の3の人たちが生命保険に加入しているというデータがあります。日本では2022年の加入率は62%となっています。 一方、各国の保険の普及度を国際比較する場合は、GDPに対する保険料の比率が使われることが多く、スイス再保険が公表した2021年における各国の生命保険収入保険料のGDPに対する比率を見ると、中国・インドをはじめとするアジア新興国では、それぞれ2.1%、3.2%と低いという結果が出ています。 つまり、生命保険に加入している人は多いものの、保険料が低い商品に加入しているということを表しています。 まだまだ成長の余地のあるアジアにおける保険市場は、2030年まで成長し続けると想定されています。アジア太平洋地域の新興市場では、2019年から2025年にかけて生命保険料が年平均6~7%成長することが予測され、この地域における成長を牽引することが期待されています。また、先進国でも2〜3%の緩やかな成長が見込まれています。 アジアの保険市場の変化 近年の激しい世相の混乱や不確実性が高まる中で、今後のトレンドとして、保険業界の中心的な役割が、損失の補償からリスク回避への転換や、社会的ニーズに寄り添ったものに移り変わっていくとされています。 また、プッシュ型の営業から、優先課題を適切なタイミングで引き出して解決することで、顧客獲得につなげる方向性へと転換していくと思われます。 例えば、健康管理ツールのサブスクリプション購入などリスク対策サービスに加入した顧客を対象に、保険料の割引や無料健康診断の提供などリスクソリューションを提供するといった営業方法です。 保険会社は、この変化の兆しによる市場機会を掴むために、デジタル化をより一層促進させています。同時に、デジタル化ニーズの高まりにより、インシュアテック企業の市場参入も活発になっています。こうした変化に伴って、保険会社は一歩進んだ消費者の考え方や声に耳を傾けるべき時が来ていると言えるでしょう。 アジアの損害保険市場の現状と展望 一方で、損害保険の状況はどうなっているのでしょうか。2023年、アジア太平洋地域は複数の大地震に見舞われました。また、猛暑も予期せぬ危険な状況となり、アジア地域の一部では異常気温が長期化しています。 特に中国では7月に52.2℃まで気温が上昇し、暑さの新記録を樹立しています。4月と5月には、南アジアと東南アジアの多くの国が数週間にわたる熱波に見舞われ、特に中国とインドに影響を及ぼした干ばつにより、数十億ドルの損失が発生しました。 さらに、アジア太平洋地域では洪水が依然として脅威で、2023年の損害総額の64%以上を占めました。このようにアジア地域と自然災害への対処は、切っても切れない関係にあります。 一般的に、人口が多い地域は投資や潜在的な保険加入率の高さにより自然災害に対する備えが整っている一方で、こうした影響がでている地域の多くは、保険の普及率が非常に低いことも明らかとなっています。 こうした状況を背景に、自然災害による経済損失を保険でカバーできない事態をなくすための枠組みがアジアで動き出しています。保険に関する専門的知見をもつ国際組織がアジア各国に自然災害への保険ノウハウを浸透させ、経済的な損害の軽減につなげる狙いがあります。 中国インターネット保険の拡大 ここで、中国の状況を見てみましょう。中国では、健康意識の高まりからネット保険の需要が更に拡大しています。 従来のように、営業員が一方的に保険を販売するスタイルとは異なって、現在の保険商品と顧客の接点は、SNSや保険会社のアプリ、動画アプリなどが上位となっており、双方向性を重視した販売が広がっています。 SNSのプッシュ通知や保険コンサルなどのグループ機能など、日常的によく使用しているコンテンツから保険商品を理解し、それが加入につながっているのです。 また、自社のアプリ開発による顧客の取り込みや、ショート動画アプリでライブ配信を行って、リアルタイムで保険商品の紹介や質疑応答サービスを提供している保険会社も増えています。 中国保険業協会の統計によると、2013年から2022年の10年間で、オンライン上で販売されたネット保険の保険料収入は290億元から4,783億元へと急増し、保険市場全体の10%を占めるほどに成長しています。 また、社会のデジタル化や新型コロナウイルスをきっかけに、ネット保険を取り扱う保険会社も60社から129社まで増加しています。 このように、アジアでも最大の人口を持ち、ネットサービスが普及している中国では、保険業界もその姿を変えつつあります。このトレンドは、他のアジア地域にも普及していくものと思われます。 先進国においては、保険を購入する事で新規ビジネスへのチャレンジが生まれる。もしくは安心した取引につながると言われています。保険会社が審査・査定をするという事で、ある一定基準の信頼を得ているという根拠にもなり得ます。 世界におけるアジア一帯が占める割合も増えており、今後一層、保険への関心が高まっていくことが予想されます。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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【2024年5月】DMMビットコインの流出事件|海外金融業界の時事ニュースを解説

はじめに 国内の仮想通貨取引所DMMビットコインは2024年5月31日、約482億円相当のビットコインが不正に流出したと発表しました。その被害状況については調査中としており、今後の詳細な調査結果が待たれています。近年、仮想通貨取引所による流出事件が相次いでいますが、この状況にはどのような背景があるのでしょうか。 本記事では、この事案の詳細な流れから、仮想通貨取引所のリスクや今後についてを考察します。 DMMビットコインとは? DMMビットコインは、DMMグループが運営する日本国内有数の仮想通貨取引所の1つです。取扱い通貨はビットコインをはじめ、イーサリアム、リップルなど主要な仮想通貨が揃っており、初心者から上級者まで幅広い層のユーザーに支持されています。 また、仮想通貨の取引だけでなく、情報提供やマーケット分析ツールの提供など、多角的なサービス展開を通じて顧客サービスの品質向上にも力を入れており、シェアを急激に伸ばしています。 流出詳細と被害規模 DMMビットコインの社内システムに不正アクセスが検知されたことをきっかけに、大規模なハッキングで多額のビットコインの流出被害が発生しました。 システムに侵入したハッカーは複数のセキュリティを突破し、総額482億円のビットコインを不正に送金しました。盗まれたビットコインは、複数のウォレットに分散された後、ダークマーケットや匿名性の高い取引所に送金されており、追跡が困難な状況となっています。 DMMビットコインは、各国の法執行機関やセキュリティ企業と連携し、流出したビットコインの回収に努めていますが、現状目立った進展は見られていません。 仮想通貨市場へのインパクト 未曾有の被害規模ということもあり、この事件は仮想通貨市場全体にも大きな影響を及ぼしました。日本国内の仮想通貨取引所に対する信頼が揺らぎ、多くのユーザーが資産の引き出しを急いだ結果、ビットコインの市場価格が一時的に急落し、取引量も減少しました。 DMMビットコインは、グループをあげて顧客に対して被害額を全額補償する方針を示しており、迅速かつ適切な対応を行うことを約束しています。さらに、カスタマーサポートチームを強化し、被害に遭った顧客に対する精神的なサポートも提供しています。しかし、原因究明と信頼回復にはまだまだ時間がかかる見込みです。 なぜDMMビットコインが狙われたのか 仮想通貨取引所における流出事件は、過去にも何度も発生してきました。これまでの事案と同様、DMMビットコインがハッカーの標的となった理由には、いくつかの要因が考えられます。まず、DMMビットコインの急成長に伴う仮想通貨の保有量が増加する中で、セキュリティ対策の強化が追いつかなかった点が挙げられます。 多額の資産を管理する企業は、常にサイバー犯罪者の標的となりやすく、セキュリティを常に強化し続ける必要があります。しかし、それが追いつかずに後回しになってしまった可能性があります。また、内部管理体制の見直しや、セキュリティプロトコルの強化不足、内部関係者による不正行為対策など、セキュリティ体制にも改善の余地があった可能性も指摘されています。 取引所がセキュリティ対策を強化するためには、最新のセキュリティ技術の導入や、定期的なセキュリティ監査の実施が不可欠です。また、全従業員に対するセキュリティ教育を徹底し、内部犯行のリスクを最小限に抑えることも重要です。 今回の事件を受けて、DMMビットコインは社内のセキュリティチームと外部のサイバーセキュリティ専門家が協力し、セキュリティ対策の全面的な見直しを行い、再発防止に努めています。 仮想通貨市場の将来 482億円相当のビットコインが流出したDMMビットコインの不正流出事件は、仮想通貨取引所におけるセキュリティの脆弱性とその影響を浮き彫りにしました。この事件は、市場に大きな衝撃を与え、投資家の信頼を損なう結果となりましたが、仮想通貨市場の成長にはセキュリティリスクや不正行為のリスクも存在するため、取引所や投資家は十分な対策を講じる必要があることは言うまでもありません。 現在、日本の経済において、仮想通貨市場は重要な役割を果たしつつあり、投資対象としての魅力を増して企業や個人投資家の注目を集めつつあります。また、ブロックチェーンなどの新しいテクノロジーは、日本経済にとっての新たなビジネスチャンスを生み出す可能性もあります。 こうした背景から、日本における仮想通貨に関する法律制度も、近年急速に整備が進められています。金融庁は、仮想通貨取引所の登録制度を導入し、その運営に対する厳格な監視を行って、市場の透明性と安全性の向上を図っています。 まとめ 今後、仮想通貨市場は個人投資家、機関投資家の参入などにより、さらなる成長が期待されています。日本経済に新たな可能性をもたらしている一方で、適切なリスク管理が求められています。このDMMビットコインの流出事件を機に、改めてセキュリティ対策の徹底と市場の信頼回復が不可欠となりました。 ただ逆に今回の事件を教訓として、金融当局、仮想通貨取引所のセキュリティー対策だけに頼るのではなく、取引所に保管しない方法を自分で検討する事も視野に入れてみてはどうでしょうか? ハッカーは許せる存在ではありませんが、投資家がより賢く、より安全で信頼性の高い市場環境を構築してけるよう、皆でリスクレベルを上げて参りましょう! 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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香港で仮想通貨を始めるには?2026年最新の規制・税金・取引所をFPが徹底解説

香港は2024年にビットコイン・イーサリアムの現物ETFをアジアで初めて承認し、仮想通貨(暗号資産)のグローバルハブとしての地位を確立しつつあります。一方で、2026年に入りOTC取引やステーブルコインに対する規制が急速に整備されており、「自由に取引できる」というイメージだけで参入するのはリスクがあります。本記事では、香港在住のFPとして日本人投資家の資産運用をサポートしてきた110 Financial Supportが、2026年時点の最新規制・税制・取引方法を整理して解説しますのでぜひ参考にしてください。 この記事でわかること 香港における3つの仮想通貨(暗号資産)ホットニュース 2026年4月現在、香港における仮想通貨の3つのニュースが投資家の間で話題となっています。 3つのトピックを理解することで今後の仮想通貨が投資対象になり、一般の人々の認知度がさらに高まると、価格上昇が見込まれます。それぞれの話題について詳しくみていきましょう。 【1】香港の複数の発行体が暗号資産ETFが承認された チャイナ・アセット・マネジメント(China Asset Management)やボセラ・キャピタル(Bosera Capital)などの資産運用会社が「ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)とイーサリアム(ETH)ETFの上場が承認された。」とWeChat(微信)のようなソーシャルメディアプラットフォームに投稿しました。 このニュースを受けて、ビットコイン(BTC)の価格は66,500ドル、イーサリアム(ETH)は3240ドルまで上昇しました。※ニュース発表当時の価格 インパクトが大きい理由として、現在アメリカの証券取引所に上場されているビットコインETFのみ、仮想通貨ETFは取引されていないため、アジア時間では取引ができていません。しかし、承認されるとアジア時間でも取引が可能になるため、投資家が参加しやすい環境が生まれることになります。 世界中で投資家が参加しやすい環境ができると、取引が活発になり資産価値が増加する傾向です。そのため、アジアで初のETFが承認されると仮想通貨には追い風となると予想されます。 参照:CoinDeskJapan『香港でビットコインETFとイーサリアムETFが承認されたと発行体が投稿──ビットコインとイーサリアムは上昇』 【2】香港でのビットコインスポットETF承認は「一大事」になる可能性がある 4月10日にロイターは「香港の規制当局は早ければ、来週にもビットコインのスポット上場信託(ETF)を承認するだろう」と報じたことにより、承認後の資金流入によって、ビットコイン(BTC)は史上最高値を更新しています。 香港に拠点を置くヘッジファンドやファミリーオフィスだけでなく、中国本土の投資家もアクセス可能になるため、多くの投資家が参加します。そのため、株や不動産、金に投資している中国の投資家やヘッジファンドはビットコインETFも投資対象として投資を始めます。その結果、資金が流入し流動性が高まり、資産価値が高まると予想されています。 元安・ドル高傾向が懸念材料になっていたり、金や不動産以外の投資対象を探している中国の投資家は多いため、ビットコイン(BTC)ETFの期待が膨らんでいます。シンガポールを拠点とする分析会社10xリサーチ(10x Research)の創設者マーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は、2013年に見られたビットコインの強気相場のように、中国の個人投資家の熱狂を後押しする可能性があると述べていることからも、ビットコインスポットETF承認は大きな価格変動の要因となる可能性があるでしょう。 参照:CoinDeskJapan『香港でのビットコインスポットETF承認は「一大事」になる可能性:アナリスト』 【3】香港は仮想通貨でアジアの取引ハブを目指している 香港がビットコインやイーサリアムのスポットETFを承認すれば、アジアで初めての都市として、ビットコインETFやイーサリアムETFの金融商品を扱えるようになります。承認の結果次第では、日本、シンガポール、韓国など他のアジアの国々における規制当局の判断にも大きな影響を与える可能性があります。 香港がアジア全域での仮想通貨取引と投資の未来を形作る重要な事例となりうるのです。香港の動きは、アジア地域における金融イノベーションと市場の成熟を促すことに寄与するでしょう。 2026年最新|香港の仮想通貨規制の全体像 香港の仮想通貨規制は、証券先物委員会(SFC)と香港金融管理局(HKMA)の2つの機関が管轄しています。 SFCは仮想資産取引プラットフォーム(VATP)のライセンス制度を運用しており、2024年6月以降、ライセンスを持たない取引所は香港居住者へのサービス提供が禁止されています。2026年現在、HashKey ExchangeやOSL Exchangeなどがライセンスを取得済みです。 HKMAは銀行セクターにおける仮想資産の取り扱いに関するガイドラインを発出しており、銀行が仮想資産関連企業にサービスを提供する際のリスク管理基準を定めています。 規制の主なポイントを整理すると以下の通りです。 規制領域 管轄機関 概要 仮想資産取引所(VATP) SFC ライセンス制。無許可営業は違法 OTC取引(店頭取引) SFC/税関 2024年に新規制導入。登録制への移行 ステーブルコイン発行 HKMA 発行者ライセンス制度を2024年末に導入 カストディ(保管) SFC ライセンス取得業者のみが顧客資産を保管可能 銀行の関与 HKMA 仮想資産関連企業への銀行サービス提供ガイドライン 国際情報交換(CARF) IRD OECDのCARF枠組みに基づく自動情報交換。2026年以降段階的導入 FPの視点から補足すると、CARFの導入は香港の仮想通貨が「非課税だから何でもできる」という認識を変える可能性があります。日本の税務当局は海外の仮想通貨取引情報を把握しやすくなるため、日本の居住者が香港で取引する場合は日本での確定申告が必須です。…

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仮想通貨利益ランキングベトナムが世界3位、日本14位|海外金融業界の時事ニュースを解説

仮想通貨とは 近年、世界中でビットコインに代表される仮想通貨が広まっています。改めて、この仮想通貨というのはどういうものなのでしょうか。仮想通貨を定義すると、「インターネットを通じて不特定多数の間で商品等の対価として使用できる通貨」ということになります。現在ビットコインをはじめとした様々な種類の仮想通貨が存在し、その取引量は年々増加傾向にあります。 では、この仮想通貨のメリットはどのようなところにあるのでしょうか。これは、仮想通貨がブロックチェーンという公開取引台帳システム技術に基づいた安くて早いシンプルな国際送金サービスを提供してくれるところにあります。 従来の銀行による国際送金サービスは、各国政府の監視監督の下、銀行側が間違いや不正がないかチェックしながら行うため、送金プロセスにコストや時間が掛かります。仮想通貨であれば、こうした手続きが不要であり、この国際送金に適した利便性に価値があるのです。 それに加えて、「マイニング」という新たに一定期間の取引をブロックチェーンの公開台帳に繋げる際に必要となる暗号計算値を最初に見つけ出して報告した者に、報酬としてその仮想通貨を追加供給する形で与えるというシステムによって、世界中の人々が多額の報酬を狙って暗号計算に参加しています。 こうした話題性もあり、更に多くの人々が仮想通貨を持つようになりました。今ではビットコインなどのメジャーな仮想通貨は、その市場価格も大きく変動するようになり、売買差益の機会を狙った投機も盛んになり、価格変動の大きな金融商品となっています。 仮想通貨取引の仕組み 仮想通貨は、その名の通りインターネット上のバーチャルなお金で実体はなく、その売買もインターネット上で行われます。仮想通貨を購入するためには、実際のお店に行くわけではなく、仮想通貨の取引所と呼ばれるウェブサイトで売買します。 現在、仮想通貨の取引所は世界中にたくさん存在し、ビットコインを含めたどの仮想通貨も取引所ごとに値段が少しずつ異なります。仮想通貨自体はインターネット上のお金ですが、株式投資と同じく、価格が安いときに日本円で購入し、価格が高いときに日本円に換金することで、日本円で利益が出せるという仕組みです。 たくさんの通貨の価格が日々変動しているので、どの銘柄をどのタイミングで購入すれば価値が上がるのかをきちんとモニタリングしてリサーチしていけば、取引で利益を出すことができるかもしれません。 仮想通貨投資利益に関する情報 ブロックチェーン分析企業であるChainalysis社は、2024年3月14日に、2020年〜2023年の仮想通貨投資利益の推移、2023年月別の仮想通貨投資利益、2023年の国別仮想通貨投資利益額ランキングなど、仮想通貨投資によって得られた利益に関する複数のデータをまとめたレポートを公開しています。世界の仮想通貨投資に関する様々な情報が掲載されているので、ここで見ていきましょう。 2020年〜2023年の世界の仮想通貨投資利益 ここ数年間に、世界全体で仮想通貨投資家が得た利益を見てみると、2020年は313億ドル、2021年は1,597億ドル、2022年は損失を出して-1,271億ドル、2023年は376億ドルと推定されています。2023年は-1,271億ドルを記録した2022年と比べると大幅に回復していることがわかります。 2023年月別の仮想通貨投資利益 世界全体の仮想通貨投資家は2023年に合計376億ドルの利益を得たと推定されます。その2023年の仮想通貨投資利益を月別に見てみると、8月と9月は2ヶ月連続でそれぞれ15億ドル、14億ドルの損失でしたが、それを除いては年間を通して利益が発生していました。8月と9月の損失後は利益額が大幅に増え、11月には74億ドル、12月 には85億ドルと、特に大きな利益が記録されています。 2023年の仮想通貨投資利益国別ランキング 2023年の仮想通貨投資利益を国別ランキングで比較すると、例年のように米国が93.6億ドルと圧倒的な差で1位に君臨しています。続く2位は13.9億ドルで英国、実は続く3位は11.8億ドルでなんとベトナムです。日本の利益額は8億ドルで、ランキング14位という結果でした。アジア地域では、多くの仮想通貨投資家が利益を上げており、ベトナム、中国、インドネシア、インド、韓国といった国が10億ドル以上の利益を上げて、トップ10入りしています。 仮想通貨(暗号資産)市場は怪しい…というイメージも、徐々に浄化されて本当に必要とされる暗号化・デジタル化ソリューションが生き残っていくのでしょうね。 まとめ Chainalysis社のレポートによると、「2023年の前向きな傾向は2024年にも引き継がれており、ビットコインETF承認や機関投資家の参入増加を受けて主要な暗号資産が過去最高値を更新している」と述べています。「この傾向が続けば、2021年のような価格上昇が見られる可能性がある」と語っており、今後も仮想通貨取引の普及が続くことがうかがえます。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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歴史的な円安、一体いつまで続くのか|海外金融業界の時事ニュース解説

歴史的な円安が続いている 2024年に入り、円安・ドル高が止まりません。4月29日には1990年4月以来となる1ドル160円の大台に上昇し、歴史的な円安となりました。 この円安が急ピッチで進み、物価上昇など国民生活に与える影響が大きくなることを避けるため、政府・日銀は2回に渡って為替介入を実施したとみられています。 このドル売りによって若干円高の方向に戻しましたが、その後また引き続きジリジリと円安に動いています。 この円安は、エネルギー価格の高騰や物価上昇など、私たちの家計にも大きな影を落としはじめていて、さらなる円安に対する不安の声が高まっています。この歴史的な円安の背景にはどのような要因があるのでしょうか。 日米金利差が円安ドライバーとなっている 昨今の急速な円安について、一番大きな要因は日本と米国の金利差にあると言われています。日米の金利差というのは、金融政策の動向に敏感な2年債の利回りや長期金利の指標となる10年債の利回りなどの差を指します。 お金というのは、高い金利の通貨で運用した方が低い金利で運用するより高い利益が見込めるため、元来金利が低い方から高い方に流れる性質を持っています。 米連邦準備理事会(FRB)が利上げを続けている一方、日銀は大規模な金融緩和を続けているため、米国の方が日本よりも金利が高く、日米の金利差が拡大して円安・ドル高に動いているという仕組みです。2年債の金利差を見てみるとFRBが利上げに動く前の2022年1月には1%未満でしたが、現在では4.5%程度まで広がっています。 当然日本円で運用するよりも米国ドルで運用した方が高いリターンが見込めるため、円を売ってドルを買う圧力が強くなっています。 このように日米の金融政策の違いによって引き起こされる金利差が昨今の歴史的な円安の要因であり、この状況が解消されない限り、円安が進んでいくと考えられています。 日本の国力低下も一因 日米の金利差に加え、最近では日本の国力の低下が円安の原因であるという声も大きくなっています。日本の人口減少や財政問題などを鑑みると、成長している他の国に投資するほうが稼げるとみる風潮が大きく、日本の将来に対する不安感は否めません。 特に経済においてはバブル崩壊以降、「失われた30年」と言われるように、景気の低迷が続く日本の経済力は、成長を続ける米国と比較して非常に弱いと言わざるを得ません。 日本がデフレを脱却できず、長期に渡って日銀が金融緩和を続けざるを得ない状況の中、「国力の低下」という論調が出てきているのです。 このまま円安が進めば、人材の海外流出をはじめ、さらなる国力の低下につながる可能性があると考えられています。 日本が低成長、低金利から脱却するためには、規制緩和などの構造改革や、DXや AIなど新分野への投資、人材への投資の強化などの成長戦略を推し進め、日本経済の成長力を高めて魅力的な市場にしていく以外にありません。 海外から日本への投資が増えて金融緩和からの脱却が進めば、円が少しずつ買われていく時が来ると思われます。やはり通貨は国力であり、全体的に日本の国力が落ちていると言えるのでしょう。 実はまさかの新NISAが影響? 新しい少額投資非課税制度(新NISA)は、日本の経済や投資環境に多大な影響を与える可能性があります。その中でも特に注目されるのが、日本の慢性的な円安状態に与える影響です。 新NISAの導入により、日本国内の個人投資家が非課税で投資できる枠が拡大されます。これにより、個人投資家の株式市場や投資信託への参加が促進されると期待されています。資産運用に対する関心が高まることで、国内の金融市場の活性化が図られるでしょう。 一方で、新NISAの普及は慢性的な円安状態に直接的または間接的な影響を及ぼす可能性があります。もし、個人投資家が国内市場への投資を増やしていれば、日本円の需要が高まる可能性があり円高要因の一つとなるでしょう。 ただ2024年1月からスタートした現実として、個人投資家は新NISAを利用して海外資産への投資を積極的に行っているため、結果その資金は海外に流出することになり円安が進行しているのでは?との可能性も否定できません。特に、円安が続く中で外国資産の魅力が増すと、ますます多くの投資家が海外市場に目を向けることになるでしょう。 総じて、新NISAは日本国内の投資環境を改善し、個人投資家の資産形成を支援する重要な施策です。しかし、円安状態に対する影響は複雑で、他の経済要因と相まってその効果は限定的であるとも言えます。もし仮に新NISAが影響しているとすれば、早い者勝ちの椅子取りゲームの様に日本人が日本円を売り続け、何もしていない人にとっては悲惨な状況になりそうですね。もちろん長期的な視点と多面的な分析が必要です。 個人でできる円安への対策方法は? ①外貨預金 現在の日本では、銀行にお金を置いていてもほとんど金利が付きませんが、外貨は日本円よりも金利が高いため、円預金よりも利子が大きく増やせる可能性がある上、円高のときに外貨預金を始めておけば、円安の局面で為替差益が期待できます。ただし、為替変動の影響によって元本割れする恐れもありますので、リスクを理解しながら余裕資金の範囲で行うことが肝要です。 ②外国株への投資 外国企業の株式に投資を行います。外国株は日本円から外貨に両替して運用されるため、外貨預金と同じように円安対策にもなります。日本よりも成長している国の企業への投資は、大きなキャピタルゲインが期待できるだけでなく、海外では配当金に力を入れている企業も多いため、インカムゲインも期待できます。 ③FXで外貨運用をおこなう FX取引を活用した外貨運用も円安対策になります。米ドル円の通貨ペアを選んで、円買いからスタートすれば、円安局面で為替差益が生まれます。FXはリスクが大きいイメージがあると思いますので、レバレッジを抑えて堅実な運用を心掛けましょう。 ④国内製品を利用する 国内製品を利用することも家計の負担を軽減する方法の1つです。国内製品は、国内の原料を使用して国内製造されているものであれば、為替変動の影響を受けにくい傾向にあるからです。例えば、朝食をパンからご飯に変えてみるなど、身近なところから国内製品の利用を増やすことで、為替による物価上昇の影響を抑えて家計を安定させます。 まとめ 円安は、輸出企業の売上増加や外国からの訪日客などインバウンド需要などが期待できる一方で、輸入企業のコスト増加や輸入製品の物価上昇などのデメリットもあります。 また個人レベルでは、円建て資産のみを保有していても、現在の日本の低金利では資産を増やすことが出来ないということになりますので、取ることのできる対策はしておくべきでしょう。 しかし、歴史的な円安が取り沙汰されている中で、大切なことは円安・円高のどちらに傾いても、リスクを抑えられる対策を立てておくことです。為替変動のリスクを考えながら、円建て資産と外貨建て資産をバランスよく保有することを心掛けましょう。 海外資産運用は、110(ワンテン)グループへ 「110 Financial Support」では、海外在住者や海外移住を検討されている方の資産運用をサポートをしています。海外での資産運用では、資金シミュレーションはもちろん、税務知識の専門性や海外現地の情勢、物価上昇や想定外の出費など、多岐にわたる要因を考慮することが必要です。 といったお困りごとがあれば、日本人サポート実績20年以上の「110 Financial Support」までご相談ください。海外在住者や海外移住N-2年前のご準備段階の方も、あなたの資産運用状況を踏まえ、最適な資産運用プランづくり・適正化のサポートをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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【対談企画】金融業界のプロが伝授する、投資詐欺の被害に遭わないためにできる対策とは?

近年、FacebookやInstagramの広告で、ホリエモンや前澤氏といった実業家・著名人の画像や動画を使用した詐欺広告や、SBI証券や松井証券などのロゴを無断利用して証券会社を装う偽広告が急増しています。これによる被害も増加の一途をたどっています。 ニュースではよく耳にするこれらの投資詐欺ですが、いつ自分の身に降りかかるかわかりません。自分は詐欺だと感じていなくても、催眠術のように知らず知らずのうちに多額のお金を投じてしまい、もしかしたら人生を狂わせてしまうきっかけとなるかもしれません。 今回は、近年社会問題となっているこのような詐欺に対して、日本および海外の金融業界で20年以上お客様の資産運用をサポートしているシニアコンサルタントの才田氏に、投資詐欺の被害を避ける具体的な方法についてインタビューを行いました。 巧妙な投資詐欺に関する事案 最近話題の投資詐欺に関するニュース 昨今は円安の影響や新NISA制度の開始に伴い、保有している円資産をうまく活用して資産を増やしたいと考える人の心理につけ込み、巧妙な手口でお金を騙し取る事案が増えています。 警視庁の発表によれば、2023年に警察が把握したSNS型の投資詐欺は全国で2,000件以上あり、そのうち1億円以上の被害が26件、被害総額は約278億円に達しています。インターネットの発達により、このような被害はこの1年だけで10倍以上に急増しているといったデータもあります。 とあるニュースで、関東地方の40代夫婦は、Facebook広告を見て投資相談会に参加し、信頼できる「先生」と思い込まされ、1億円をだまし取られる詐欺に遭ったと被害を訴えました。SNS広告の審査チェックが不十分であることから、META社などプラットフォーマー(広告媒体)側の責任も追求されていますが、こうした事例が我々の身近にも潜んでおり、まずは自分が被害に遭わないための対策を講じることが重要です。 投資詐欺の最近の傾向 詐欺の手口はますます巧妙化しており、被害に遭わないためには「うまい話」を疑い、公式サイトで確認するなどの対策が不可欠です。しかし、金融リテラシーやウェブに明るくない人にとって、自らの手で防衛するのが難しい場面もあるかと思います。今回はこうした状況にメスを入れるべく、お金を取り扱うプロに、近年の投資詐欺の傾向と対策について話を伺いました。 〜対談スタート〜 高林:「才田さん、本日はよろしくお願いいたします。最近はなぜ投資詐欺の被害が増えているのでしょうか。」 才田:「よろしくお願いいたします。まず、人がなぜこのような詐欺被害に出会ってしまうのかというお話ですが、人間はどうしても特別なもの、魅力的なもの、限定的なものに弱い性質があり、これは1,000年前から今もずっと変わっていません。 そのため、『今だけ』『ここだけ』『あなただけ』といった限定的な提案を近しい間柄の人からされた場合に、騙されてしまうケースが発生するのですが、ここは注意が必要です。 特にここ20年に関してはスマホの普及が進み、詐欺の敷居も低くなっているのに加えて、詐欺に引っかかる・踏み込む人のハードルも低くなっているのが、近年の状況だと見ています。」 高林:「詐欺提案でよく使われる疑わしい言葉遣いやフレーズがあれば、教えてください。」 才田:  「『リスクゼロ』や『確実な利益』などの保証を含む表現は非常に疑わしいですよね。また、『今すぐ行動しないと損』といった緊急性を促すフレーズも注意が必要です。 やはり、緊急性を求める提案の場合、瞬間的に反応しないことが大切です。よくある『この画面を消したら二度と表示されません。』といったような表示がスマホで出たりしますが、そうしたものは何回でも出てきますし、仮に本当に良い話だったとしても『なくなったら自分には縁がなかった』という割り切る考えが必要だと思います。」 高林:「特に最近ニュースで話題となっている有名人を使った詐欺広告含め、近年の投資詐欺の傾向を教えてください。」 才田:「広告宣伝等に出ている人が有名人だったり知人など近しい人・身近な人からの紹介の場合ほど、より一層注意をしなければいけないと感じています。 最近の事例としては、クラウドファンディングや仮想通貨関連の詐欺も増えています。たとえばインターネット媒体経由の動画でとある有名人が『こちらは私が発行に関わっているコインです。』などとうたう場面などもあったりします。有名人であるがゆえに『彼がやっているのであれば間違いないよね。』と思わせて、多額の投資を促すケースです。」 これはいわゆるICO(Initial Coin Offering)といって暗号資産(仮想通貨) の新規発行によって資金調達する方法ですが、これは昔から存在するような俗に言う『未公開株詐欺』と同じ類のものです。 『うちは今から上場しますが、上場してしまうと買えなくなるので、今のうちに買っておきましょう』という謳い文句で、投資を促します。その形が仮想通貨に変わった形となります。」 高林:「先ほど話に出たクラウドファンディングも、近年登場したものだと思いますが、クラウドファンディングに関連する投資詐欺についても何かご存知でしょうか。」 才田:「そうですね、クラウドファンディングの場合、お金を集めた一方で『ビジネスが成立しませんでした。』といった形で終わり、結果的にお金だけ失うといった事案も存在します。 クラウドファンディングはどちらかと言うと『期待値』や支援したいという気持ち、人間の良心に漬け込んだようなお金集めの一種だと思います。 たとえば金融機関から資金調達をしようとすると『貴方のビジネスプランだとお金貸せません』とか『金利がこのくらい高くないと貸し出しできません』といった理由で断れるケースもありますが、クラウドファンディングの場合は『この人を応援したい』『そういったものができたら嬉しい』など、期待値でお金を集めることができています。 もちろん、クラウドファンディングを適切に活用している方がいらっしゃるのも事実ですが、これらの仕組みを悪用してお金を騙す人もいることも知っておくと良いと思います。」 投資詐欺の見分け方について 投資詐欺を識別する際の危険な兆候 高林:「投資詐欺を識別する際に注意すべきサイン、危険な兆候はありますか?」 才田:  「まず、不自然に高いリターンを約束する提案には特に注意が必要です。例えば、フィリピンのどこかの銀行に預けると月利8%の高いリターンが得られるなどの高いリターンは、やはり現実的ではありませんよね。 高林:「月利8%というと、たとえば100万円を預けたら、毎月8万円が入ってくるってことですよね。」 才田:「そうなりますね。よくよく計算したらお分かりかと思いますが、そのようなものは残念ながら存在しません。カンボジアやフィリピンの銀行であれば、もしかしたら年利8%くらい出してくれるところはギリギリあるかもしれませんが。」 才田:「月利8%=年間96%の配当を我々に与えてくれるということは、その銀行は年間96%以上儲けられる投資をどこかにしていないといけないことになりますが、そんな投資場所がどこになるのか、ということをまずは疑う必要がありますよね。 とはいえ、仮想通貨で言えば、そうした『一撃必殺』のような大当たりが存在しているのも事実なので、全く0とは言い切れないのが難しいところです。ですが、仮想通貨で上手く稼げているような人たちは、ただ他人の言うことを鵜呑みにしたわけではなく、様々なことをかなり研究をした上で投資で成功されているのだと思います。 ですので、第三者の言いなりになってお金を払うことは気をつけるべきと、自戒をこめて忠告しておきます。」 信頼できる投資案件と詐欺案件の見分け方 高林:「仮にリターンの金額が現実的だった場合に、その投資案件が信頼できるものか、詐欺案件かを見分ける方法があれば、教えていただけますか?」 才田:「まず、そのオイシイ話がどういうところから来たのか、というのは最初に注意しなければいけない点ですね。そのような儲け話は意外に身近なところから来ていたりします。 有名なYouTuberが言っていたり、少し古い間柄のご友人など、断りにくいような関係性の方の元から来ていたりします。友人知人からの『今だけ』『ここだけ』『あなただけ』という謳い文句にはやはり注意が必要ですね。」 高林:「近しい間柄だからこそ、疑わずにして鵜呑みにしてしまうことがあるいうことですね。」 才田:「大学時代のお友達からとか、先輩後輩などの断りにくい関係性だったとかはなおさらですね。 例えば、最初だけ試しに10万円ほどお金をつぎ込んだ結果、その翌月に本当に8%返ってきたたため信じてしまい、そのあとさらに何倍ものお金をつぎ込んだら、その後音沙汰なくなってしまった、というような話はよくある例です。」 高林:「本当に言われた通りにお金が返ってきたら、より一層信じてしまいますもんね。」 才田:「他にも知人からの紹介における被害という意味だと、連鎖型マーケティング、マルチレベルマーケティングというものも存在しますが、このような場合にもビジネスモデルが果たして成立しているのかということも疑う必要があります。 運営側からすると、その情報を広げてくれることは広告宣伝費ですといった話が出ることもあるんですが、たとえば1年間で金額が倍にするような仕組みの場合、運営側はさらに3倍、4倍にする運用でないと儲からないわけです。 それなのに、さらにその中間紹介者にお金を渡すということは必ずどこかに限界値があることなので、そこは冷静になって判断する必要があります。」 高林:「ありがとうございます。他にも、信頼できる投資案件かどうかを見分ける方法はあったりしますか?」 才田:「怪しいと思った時、冷静な人はまず調べると思います。…

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