【対談企画】110メディアのYouTube海外移住チャンネル開設目的や意義を徹底質問【後編】
110(ワンテン)グループのシニアコンサルタント、才田氏とともに、海外での資産運用や移住についてお話を伺うこのコーナー。 後編となる本記事では、同社のYouTubeの海外移住チャンネルを通して視聴者にお伝えしたい資産運用の話や移住を検討している若者へのアドバイス、チャンネル視聴者へのメッセージなどについてお話しいただきました。 〜対談スタート〜 資産運用と海外生活 高林:「資産運用のお話もお聞きしたいのですが、海外に住むことでできる資産運用について、知識や情報を具体的な例を含めて教えていただけますか。」 才田:「まず資産運用に関して日本と海外が大きく違うなと思うのは、日本は海外の人でも土地が買えるってことですね。海外ではほとんどの場合において、価格が高くて買えないといったこととは別に、外国人が土地を買うことはできません。購入できるのはあくまで部屋(建物)です。まあ、香港ではマンションも高くてなかなか買いにくいですが。 投資という枠では、不動産、銀行がすすめる投資信託、FXや株、最近ではトランプ大統領がらみで話題になった仮想通貨、ゴールドなどいろいろありますが、皆さん何らかの投資をしています。ここで大切なのは、何の目的で資産運用を行うか、そもそも何のためにお金を増やすという行為をしないといけないのかをしっかり考えていく必要があると思っています。 この対談の前半で、政治や自分の国に関心を持つことが長い目で見たときの投資になるというお話をしましたが、だからといって、例えば『トランプ大統領が動くから為替が動く』なんて思って売ったり買ったりするのは資産運用というより、ギャンブル(投機)の枠に入るのではないかと思います。 不動産やゴールド、ビットコインもそうですが、今の通貨世界が下落したときでも価値をいかに保全する資産かという目線で投資をするのがいいと思います。あと、インフレというお金の価値下落に対応できるのが株式とか投資信託になるかと思います。日本人にも比較的馴染みのある貯蓄型保険や運用型の保険も海外にはありますし、そういう点では海外での資産運用はいろいろ手広くできます。 ただ、国が変わればルールが変わるということは肝に銘じておいていただきたいですね。私は、香港を中心に資産運用というか、お金を固めていますので、リターンに対しての税金がかからないこともあって、いろいろ積極的に投資をしているのですが、仮に、いま私が香港で運用しているものを持って日本に帰るとどうなるかというと、日本の税金のルールに従う義務があるんですね。ですので、例えば何らかの金融商品で1,000万円くらい儲かりますといっても20%少々の税金を取られたりするんですよね。 20%くらいなら仕方ないから、納税しても良いかとも思いますが、実は投資をする為の資金は、そもそも所得税を支払った後のお金ですので、そこから更に取られるのも…とも考えてしまいますが。 現状一番ヤバいのが、ビットコインを代表とする仮想通貨です。仮にビットコインを持ったまま亡くなったりすると、保有金額にもよりますが、家族は相続税を準備するために売却して税金を払ってとなって、相続税55%+所得税45%+住民税10%=110%くらい税金を取られるということになるんですよね。「えっ!」ですよね。 そういった特殊な税金事情のある日本のルールに従うことになるんです。これがタイならタイの税金ルールがありますし、ベトナムならベトナムのルールがあります(※2025年の税制改正にて改善される見込みではありますが現時点では不明)。ですので、資産運用のやり方はたくさんありますが、まずは怪しいものに手を出さないこと、その国の投資に関する税金を気にすることの2つの点に注意が必要です。 だまされたり、詐欺に遭ったりすると1ドル(1円)も帰ってこなくなりますので、『絶対に儲かる』、『来年には倍になる』といった話には乗らないことが大切です。それから、安定した投資ができている場合でも、投資のリターンにかかる税金や、不動産など保有することでかかる税金についても注意することが必要です。どの国でも(税金がかかる場合)納税の義務があり、その義務を無視すると消費者金融よりも高率の追徴課税を徴収されることになります。 税金に関する最大の基準になるのは、将来的に日本に帰るのか、そのまま永住するのか、だと思います。もし日本に帰ることも考えるのなら、日本に帰っても税金が極力かからないような形に資産をリバランスをすることが大事になってきます。 資産運用の方法はたくさんありますのでぜひご相談いただきたいですね。私共は一人ひとりのライフプランをベースにして、どんな資産運用の仕方があって、ゴールはどのように持って行くのがベターですというようなアドバイスをさせていただきますので、そこはご相談いただければと思っています。 投機にあたるような方法を選びたいという方はご自身で調べて行っていただきたいですが、『いいよ、いいよと言われるようなものほど注意していただきたい。』ということはアドバイスとしてお伝えさせていただきます。」 日本は社会保険が素晴らしい 高林:「ありがとうございます。医療制度を含めて社会保険について日本、海外それぞれの違いがあれば教えてください。」 才田:「先ほどは『社会保険料が上がり続けるのは悪だ!』というような発言をしてしまいましたが、逆の目線では「日本のように社会保険として医療、障害や年金を見てくれている国というのは、他にはほぼないのではないかと思います。先ほど日本の良し悪しとして社会保険料が高いという話もしましたが、実は海外では制度そのものがない国が多くて、本当に要介護状態というか、働けない状態のときにはきちんと保障されるというのはものすごく手厚いセーフティネットを敷いてくれていると思います。 香港では病気になると国が提供する国立病院か、高いお金を払ってでもすぐに診てもらえる民間病院のどちらかを選ばなければなりません。国立病院は国が運営していますのでIDを持っていれば誰でも利用できますし、医療費もすごく安いです。しかし、例えば単純な風邪のような場合、病院に行って待合室でじっと待ち、治る頃にやっと『才田さん、どうぞ』って呼ばれるんです。 何が言いたいかというと、脳血管疾患だとか心臓が止まりそうとか、重度の患者が最優先になり、大したことがないケガや病気の場合は優先順位が後になってしまうんです。 そこで、待たされたくないという方は自分で高いお金を払って民間病院に行くようになります。医療費は高くなりますが、そのために民間の医療保険に加入してカバーしてもらうことになります。そういった意味では制度自体はありますが、日本とは提供方法が違いますね。 台湾は日本と似たような制度ですね。日本よりうまく制度運営しているかもしれません。それ以外の海外の国々は基本的に自分で医療保険に加入するのがマストですね。そう考えると日本は社会保険料が高いですが、すごく恵まれていますよね。最近では外国人の医療ただ乗りみたいな問題も起こっているようですが、その点は皆がきちんと意見を言えるようになるといいですね。」 高林:「それも実際に日本を出てみないと、どれだけ日本の制度が手厚いかということにもなかなか気づけないのでしょうね。」 才田:「身体に悪いところがあって、治したいというのは最大の欲求ですよね。それに対してお金がないからできないという選択はしたくないですよね。そういう点では、日本の医療は気遣いのある医療を受けさせてもらえるので安心ですね。」 日本の若者に海外へ出るのを進める理由 高林:「以前の対談でもお話しいただいたと思うのですが、才田さんが、若い方々にどんどん海外に出て欲しいと思われる理由を教えてください。」 才田:「日本は生活や観光、学校などもそうですが、いろんなインフラはパーフェクトに整っていて、一旦、結婚などで身を固めると海外に出る選択肢がほぼ消えてしまいますよね。 もちろん全世代の方に海外を見ていただきたいですが、若ければ身軽に動けますので、身軽に動けるうちに世界と日本との違いを見て知るのがいいと思います。就職戦線で頑張って自分のキャリアを確立したから動きにくいという方もいると思います。そうは言っても最近では会社に交渉して費用を出してもらったり、留学を支援する制度を設けている会社もあると思います。自分でワーホリなどで行くだけでなく、大企業のやり方とか、(海外に行くための)方法はいくつかあります。 最近はよく円安という言葉をあちこちで聞くと思いますが、日本にいる人が円安と聞いても『へー』という感じで終わると思うんですね。しかしこれが海外に出た日本の方だと『日本円にすると70万円、100万円も稼いでるのか!』なんて色んなものの金額の違いを自分の手の中ではっきり感じ取れるんです。 これって、一歩外に出て実際に体験することが、どれだけ自分のDNAに経験値としてしみ込むかということだと思います。その体験はできるだけ早い方がいい。若いうちに外に出て早く知るということは、失敗しても後のリカバリができるということにもなりますし、20代のうちはワーホリなども使ってどんどん海外に出て欲しいですし、中高生や大学生なら交換留学をしたり、校内の英文大会に参加するとかでもいいと思います。 とにかく、色んな方法を使って海外に触れてみることで体験としての認知ができますので、若くてパワーもあるうちに実現させていただきたいです。」 高林:「それは私もすごく同意します。一方で、海外に出ることに不安を感じる人たちもいると思います。私自身もそうでしたが、人生をかけたチャレンジというか、海外移住が身近にないからこそハードルが高いと思う人がいると思っています。それも海外に出た後に気づくのですが、例えばヨーロッパの人たちは週末に他国に行ってきたなんてことがよくあるようですね。陸路でつながっていることもあるのでしょうが、日本は島国なので事情が違う部分もありますが、海外への壁を高く感じてしまって不安になる人が多いと思います。そんな方々に向けてメッセージがあればお願いします。」 まずはパスポートを取ろう 才田:「まずは役所に行ってパスポートを取ってください。それがまず第一歩ですね。その後は旅行会社に行ってください。初めてでフリーで行くのが難しいのであれば、日本から一番近くて親日家が多い台湾や韓国への旅行を予約してみてください。それがスタートだと思っていただければいいと思います。そのあと少し距離を伸ばして香港やシンガポール、ベトナム、タイなどに行く。パスポートのページをスタンプで全部埋めるゲームをする感じで取り組めば良いのではないかと思います。 もちろん、旅行と生活は違います。でも、ここには何度も来てしまうという国・場所が必ずできるのではないかと思います。 そこで現地にいる友達や日本人などと話していると『来ればいいじゃん』なんて話になるかもしれません。もしかすると、すでに自分の友達が出てるかもしれませんし。日本の人材紹介会社に海外勤務希望を出してみるのもアリだと思います。 命からがら、すべての財産を持って逃げて出るというわけではありませんし、今は選択肢もたくさんあります。まずは海外との接点があるところに顔を出してみることです。今どきは1時間いくらといって、ZOOMやスカイプで英会話もできますし、様々な教育アプリを使って英語の練習もできますよね。海外旅行をしながら試しに住んでみるといいと思います。 日本にいるときのように『ぼーっと』暮らせる感覚とは違うということはお伝えしておきたいですし、私自身も家族に心のリスクレベルを上げるようにと常に言っています。不安がないですよなんてことは言いません。でも、パスポートを持ってしまったらもったいないから行こうってなりますよね。自分一人で行こうとするとなかなか行かないので、友達を誘ってみるといいと思います。そこで、日本円ってこんなに安い(弱い)んだ〜、日本円いくら持っててもあんまり買えないんだ〜なんてことにも気づくと思います。」 キャリア面での不安はどうする? 高林:「ありがとうございます。海外に行ったことがない方はまず旅行からということですね。ただ、移住ということで二の足を踏んでしまう方が多いのは現地での生活が想像できないということもあると思います。若い方だとキャリアや結婚なんかもあると思いますし、どういう未来があるか見えないので悩む方も多いのではないかと思います。キャリア的なことでお話いただけることがあればお願いしたいです。」 才田:「キャリアって、自分で作りたいというのもありますが、貴方のキャリアを欲しいという会社もあります。ですので、先ほども少しお話ししましたが人材会社に登録してみてオファーを待つのも一つの方法だと思います。 キャリアをどうしても、という方はある程度大手の会社に勤められている方だと思いますので、上手く会社の制度を使うのがいいと思います。優秀な人材であるほど会社も手放したくないと思いますし。場合によっては会社の中でのキャリアアップにつながるかもしれません。自分が置かれている状況に応じて、会社の制度を使ったり、海外に進出している会社にアップグレードして海外駐在に挑戦したり、方法はいろいろあります。 会社に頼るよりも自分自身の力で出る、ビッグになるなんて方は思い切って出るといいと思います。ただ、単身でいきなり出るのは難しいこともありますから、事前に弊社のブログを読んでいただくといいと思います。 いきなりローカル採用というのは難しい、無理だと思います。言語能力が違うなかで、現地の人と同じか、それ以上の仕事をやるのは難しいですので、日系企業の門を叩いて現地採用してもらって生活感や仕事感覚を身につけながら次のステップを考えてみるのもいいのではないでしょうか。 あとは、FIREというか投資家としての移住もあると思います。ただ、今の円の価値だと1億円なんてあっという間になくなりますので、どれぐらいのお金を持って計画的に使っていくかをしっかり考えたうえで外に出られることが大事ですね。」 海外移住の正しい情報を得るためのアドバイス 高林:「このチャンネルや記事をご覧いただいている方は海外に興味がある方が多いと思うのですが、海外移住のための正しい情報を得るために才田さん自身が大切にされていることや、アドバイスがあれば教えてください。」 才田:「私がまだ日本にいて、香港に出ると決めたときに、日本で事業をされている中国人の社長さんに話したことがあるんです。いいですねと応援していただいたんですが、そのとき言われたのが『詐欺というか才田さんをカモにする人は実は外国人ではなく、現地にいる日本人ですから気をつけてください。』ということなんです。それを聞いてはじめは私もわからなかったのですが、今になって思うのは、言語が違う人に詐欺のこと言われても『理解できないから無理です。』って普通は断ると思うんです。 しかし、現地に長く住んでいる日本人のなかには『私も長くやっています。』とか『来たばかりでわからないでしょうけど。』とかといって近づいてくる人がいます。もちろん、現地でずっと事業をされている方などリスペクトはしますし、お付き合いもさせていただいてます。信用するかどうか、見極めるのが難しい場合もあるかもしれません。すり寄って来られると私の場合は離れます。 例えば駐在の方がたくさん入っているサークルですとか、自分の足できちんと立ってビジネスをされている方とのお付き合いはいいと思っています。 信用してはいけないというのではなく、いきなりすべての人を鵜呑みにして信用するというよりは、きちんと会って見極めることが大事だと思います。もしその人が変な人であれば、その周辺でも変だという話があります。 ただ、噂話というのは面倒な部分もありますので、SNSなり弊社のブログなり、きちんと立場がある人の話として見たり、相談してみたりするのがいいと思います。あと、一番大切なのは人に頼りすぎないということですね。 私たちもできる限りのことはサポートしたいと考えていますが、やっぱり自分でしっかり見るということが大事です。怪しい書類を渡されたら、とりあえずはそうですねといっておいて、調べる時間を取ることが大切ですね。…
【対談企画】110メディアのYouTube海外移住チャンネル開設目的や意義を徹底質問【前編】
香港を中心に日本人の資産管理や移住に関するサポートをしている110(ワンテン)グループが、YouTubeの海外移住チャンネルを開設しました。今回は、110(ワンテン)グループでシニアコンサルタントの才田氏に海外移住チャンネルを開設したきっかけや目的、視聴者に伝えたいことなどについてお話を伺いました。香港をはじめ海外移住を検討されている方はぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 海外移住チャンネルを開設したきっかけ 高林:「まず初めに、海外移住チャンネルの内容や始めることになったきっかけを教えてください。」 才田:「『海外移住チャンネル』という名前から、海外にどんどん移住して日本から逃げろという話を期待されている方もいらっしゃるようなのですが、実は全然違います。『生まれ故郷である日本を良くするために、一旦海外に出て客観的な目線をもってみませんか。』ということをお伝えしたいチャンネルです。 私自身、15年前ぐらいに香港を中心に海外に出ました。それまでは東京や福岡など、日本で仕事をしていたのですが、井の中の蛙というか自分の国がどんな環境におかれているか知る由もありませんでした。知る由がないというのは、もしそのまま日本にいたら海外移住チャンネルすらも思いついていなかったと思います。 日本の外に出て、客観的に日本を眺めることで、『もう少し、ここをこうすれば日本はもっと良くなるのに。』『日本はここがこんなに良いのに。』などとあらためて自分の国の素晴らしさというか、世界に打って出れるところがどういうところなのかを知っていただく。そのきっかけとして、(移住期間は)長くても短くても構わないですが、海外移住をしてみてはどうかということで、海外移住チャンネルを開設してみました。」 高林:「このチャンネルでは具体的にどのような内容を発信されているのでしょうか。」 才田:「現状としては、海外移住の前提として必要な情報の土台作りをしています。ただ、実際に海外で生活することは(日本人にとって)決して楽なことではないので、海外に出ると決めた人が安全に、楽しく、その国に馴染むこと、そしてそこから日本のことを考えられるようになることの2つの軸を今後発信することを考えています。 ですので、まずは海外の治安情報ですとか、生活感の情報ですね。あと、私たちの元々のバックグラウンドが金融ですので、お金という観点での情報をどんどん出していきたいなと思っています。」 高林:「ありがとうございます。チャンネルの動画を拝見していると、住んでいないとわからないようなリアルな海外の情報や生活感が出てきていると思います。このチャンネルはどのような方に向けて届けたいのか、メッセージなども含めて教えてください。」 才田:「本来はマーケティング的に『こういう方がターゲットです』と言いたいところですが、そういうわけでもないんです。というのも、日本のパスポートは、2024年のパスポート世界ランキングでシンガポールに次いで2位なんです。これは、ビザを申請せずに行ける国が多いという観点でのランキングなのですが、それにも関わらず、日本のパスポート取得率って17~18%なんですよね。 新婚旅行で海外に1回行った、老後に海外旅行したなどという方もいらっしゃると思いますが、世界2位というパスポートの強さを持ちながら、日本人の8割強の人々は海外から日本を見るということもできていないんですね。ですので、このチャンネルを通して日本人は海外に行くチャンスを持っているということにまず気づいていただきたいです。そういう意味では、パスポートを持っている方はもちろん、パスポートをまだ持たれていない方も対象にしています。 あとは、私も海外に住んで10数年になりますが、海外移住の先輩方はたくさんいらっしゃいます。その方達との話でも出てくるのですが、約2割の方は移住先で骨を埋めてもいいと仰います。しかし、残りの8割の方は最終的には日本に帰るという選択をされています。海外で骨を埋めるつもりで海外に出たけれども日本に帰られるということは、先程お話ししたような私の最終目的である『海外から客観的に日本を見る』という人がどんどん増えると思っています。ですので、少しでも海外に興味があるという方は一度でもぜひご覧いただきたいです。 あと、メッセージということですが、私共は海外に住まれている日本人の方々のライフプランや資産運用のサポートを仕事としてさせていただいています。皆さん、資産をどう増やすか、どう守るか、どう引き継ぐかと大きく3点が気になるかと思いますが、私自身この仕事をしながらずっと思っていることをメッセージとしてお伝えしたいと思います。 日本国内にいると気づきにくいのですが、2014年からの約10年間で日本円がすごく弱くなりました。どれだけ弱くなったかというと、毎年約4%ずつ弱くなっている計算です。それに加え、収入はそのままなのに社会保険や税金などいわゆる「社会保障費全体」がすごい勢いで増加し、可処分所得でいうと3%ずつくらい手取りが下がっている現実。つまりこの約10年間は毎年7%以上の運用をしていない限り、資産価値を維持すら出来ていないことになります。これら客観的視点を易しくお伝えできればと思います。 だからどうするといった結論は今ここでお伝えできることではないですが、海外に出て、海外で生活をし、海外から自分の国を見ること、自分の国(政治)のことに関心を持つことが、例えば、消費税を減らしたり、社会保険料(税)をもっと有効に使うよう改善され、もしかしたら毎年7%も国に取られることが無くなるかもしれません。 つまり毎年7%運用していることと同じとなり、長期に渡って日本国民として成果を勝ち取る事ができるのではないかと思っています。そういった話をたくさん出していきたいと思っています。」 海外移住の魅力と意義 海外では他人を気にしない!? 高林:「円安の影響やインターネットの発達などもあって、ワーホリや老後移住などかつてに比べると海外移住へのハードルが下がったというか、海外移住に興味を持たれる方が増えてきたと思います。才田さんご自身は海外に住むことの魅力や意義について、どのように感じていますか。」 才田:「海外に住んでいて、お金以外のことで私が一番感じるのは、『意外と他人は自分のことを見ていない』ということですね。逆に私も他人のことを見ていません。日本は人の目をものすごく気にしますよね。単に私がそうなだけかもしれませんが、日本に帰ったときに電車なんかに乗ると、途端に人の視線が気になります。 海外に出るとそんなことが全然ないので、そこがまず海外生活をしていて楽だと感じる点ですね。最初は少し寂しく感じるかもしれませんが、自分が思っている以上に他人は自分のことを見ていないんです。奇抜な格好をしていても誰もケチを付けることもないですね。そういうメンタルの面でも面白いと感じていただきたいです。」 海外ではお金が社会で流れている 高林:「そうですね。空気を読むという日本の昔からの教育が影響しているのかもしれませんが、私自身もよく感じることがあります。実際に海外に住まれて感じることは他にも何かあるでしょうか。」 才田:「どうしても金融関連のことが中心になってしまいますが。日本では源泉徴収や年末調整など会社が全部やってくれるため、自分自身が税金についてあまり考えることがないですよね。給料から引かれる社会保険料(税)、他各種税金が多い、少ないということは考えても、どういったところに税金が使われるのかということまではないと思います。 駐在で海外に来られるにしても企業が全部やってくれますので、基本的に税金のことに触れることがないと思います。ただ、海外で起業する場合はもちろん、現地採用で働いたりする場合には会社員でも自分自身で確定申告をすることになります。まずはそこが大きく違いますね。あと、私は香港ですでにパーマネントビザ(永住権)を取得していますが、とにかく税金がシンプルです。これは香港が金融立国・世界の金融センターであることも理由だと思いますが、金融・投資・運用で得た利益には課税がないですし、お金がきちんと流れている感覚を受けています。 納税を気にすると支出が抑えられてしまいますが、香港ではそれを気にしなくていい。もちろんインフレで物価が上がっているといったことはありますが、『儲けたら税金が・・・。』なんて気にすることはありません。それも香港に住んでいて楽な点ですね。移住生活が長くなるほど、香港は『なんて投資に適した国なんだ。』と感じています。最近ではドバイやタイなど仮想通貨の税金がかからないという国もありますが、昔からそういう体制を整えている香港を改めて良い国・ルールだなと感じています。」 高林:「先ほどインフレのお話も出ましたが、物価上昇にもコストプッシュ型とデマンドプル型がありますよね。私自身も海外に住んで、東南アジアでは経済が延びているというか、国が成長するとはこういう感じなのかということを実感しやすいと思います。そういう面でも海外に出た方と出ていない方では物価の上がり方というか国が成長する実感のようなものの感じ方が変わってくるのかなと思いました。そのあたりで才田さんの所感があればお伺いしたいです。」 才田:「どこで投資をするのがいいかという話になったときに、根本的な投資判断として国の勢いを見る場合、その国の人口ピラミッドを見るんですね。例えば、1950年代の日本の人口分布がそういう形でしたが、60~70歳が少なく、若者が多い綺麗なピラミッド型をしている国は成長すると言われています。とはいえ人が多いだけではダメで、教育や近代的な体制が整っていたり、海外からの投資が加速していたりする中で健全なインフレが起こっていることが大事です。 そのような形になっているのが今のアジア諸国だと思っていて、近場だとベトナムやフィリピンでしょうか。日本から出たことのない方は『アジア?』と思うかもしれませんが、現地の発展ぶりをぜひご覧いただきたいです。若者が夢を持って、成り上がろうとする意識が強い国であればあるほど発展可能性が高いと思っています。そこで株式投資をするとか、ビジネスをしたいとなると別の課題はありますが、まずは自分の足で歩いてみて、この国は若い人が多いとか、元気だと感じられればいいですね。 日本の今の人口ピラミッドはどうかというと、頭でっかちですよね。上の部分が大きくて下に行くほど細くなっている、逆ピラミッドになりつつある国で今後経済が伸びるかと言われると難しいと言わざるを得ないです。世界最先端の少子高齢化のトップランナーが日本と言われていて、海外では日本を見ながら少子高齢化にどう対処するかという研究もされているなんて話も聞くほどです。先ほど香港では水のようにお金が回っていると言いましたが、日本では誰かがお金を堰き止めて若い子がお金を持っていない、そういう状況で経済発展というのは難しいと思います。」 海外から見た日本の良いところ 高林:「人口ピラミッドのお話などはわかりやすいですね。日本との違いを含めて海外の良いところをお話ししていただきましたが、逆に、海外に住んでいると日本の良いところが見えるという話も聞きます。才田さんが改めて気づいた日本の良さなどがあれば教えてください。」 才田:「先ほど、周りに気を遣うということを悪いイメージで話したかもしれませんが、そうではないんですよね。人は勝手なもので、お互い干渉しない方がいいと思いながら(時と場合によっては)『自分のことを気遣ってくれない。。』と喜んだりするんですよね。 例えば、今の為替の相場観でいうと、日本のレストランで1,000円程度なのにここまでこんなサービスをしてくれるのかとか、こんなにもの準備をしてくれていたのかなどということもあります。(日本では)おもてなしや気遣いが上の世代から若い世代へとしっかり引き継がれていると感じますし、気遣いされて心地良いです。心の文化面で日本はすごく良い国だと思います。 あと、外から見て日本がどうとか、海外投資をしようとか語っていますが、日本には47都道府県あり、私自身もまだ踏み込んだことがないところがあります。日本の心のインフラや日本独自の観光インフラの深さなんかは外に出ることで良く感じます。 不満があるとしたら、せっかくそんな素晴らしい産業があるのに、外に宣伝するのが下手だということですね。韓国人とか欧米人とか、外国の方が勝手に日本を宣伝して、自分達の国(日本)で商売しているというのはもったいないなと思います。」 高林:「日本は観光で外国人からの人気が高くて、逆に住民の方が困っているという話も聞いたりするほどですが、それだけ良いものを持っていながらPRが下手だと言われますね。」 才田:「PRと、海外の人がこれだけ出入りすることのコントロールですね。例えば香港とかシンガポールとかは小さい国ですが、イミグレーションのコントロールがすごいんです。海外の人に関しても、きちんとルールはルールとして『差別ではなく区別』として入国管理をしています。今の(日本の)入国管理がダメということではないのですが、これだけ多くの人が海外から入ってくることへの全体の体制や心の準備ができていない。これは今後、日本が海外の人としっかり付き合いながら発展させていくということのベースになるような気がします。既存の何かを否定するのではなく、改善点がより浮き彫りになったと捉えることが、インバウンドを進めるなかでの課題になると思います。」 ―後編に続く―
【対談企画】台湾に移住する人必見!台湾の基本情報から生活、お金の面での情報まで徹底質問【後編】
いつも香港のお話を教えていただいている110グループの才田氏との対談の場に、今回は台湾で国際金融アドバイザーとして活躍されている宮本氏をお招きし、台湾移住に関する様々な情報を教えていただいています。 後編となる本記事では、香港移住の中でも、お金事情をメインに、台湾でのおすすめ資産運用や銀行口座開設、日常生活での決済手段などに関する情報をお届けします。台湾移住の準備に向けてぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 台湾移住するなら資産運用は必須 資産の自己防衛が大事 高林:「台湾でも公的年金だけでは老後生活を送るのは難しいというお話をいただきましたが、資産の自己防衛としてやはり自分たちで運用をしたり、蓄えたりしていくことが大切だなとあらためて思いました。台湾に移住される方や移住を検討される方に向けて、台湾での資産運用としておすすめの方法や注意点などがあればぜひ教えていただきたいです。」 宮本:「資産運用と年金はつながる部分があります。先ほど年金のお話をした際、お話ししませんでしたが日本の厚生年金は実はものすごく素晴らしい制度なんです。世間では年収の壁とかいろいろ言って、まるで悪者のように言われることもありますが、厚生年金は本当に良い制度だと思います。何が良いかというと、ひとつは保険料が天引きされる点ですね。天引きを嫌がる人も多いですが、人間は弱い生き物ですので、実は(自分でしようと思っても)ほとんどの人は貯められません。天引きしてもらえるからこそできるものであって、それを国の制度としてやってくれるのは素晴らしいことだと思っています。それと運用の規模が個人とは違いますよね。素人ではできない巨額のお金を運用してくれています。そして、何よりすごいことですが、会社が保険料を半分払ってくれているんですよね。ですので、多くの人が思っている以上に厚生年金としてお金が貯まっているんですよね。この素晴らしさを国が国民にアピールしていないのは、私としてはすごく残念に思っていて、もっと伝えるべきだと思っています。 そのうえで、厚生年金に加入していた人が台湾とか、海外に移住することでどうなるかというと、この貴重な厚生年金がなくなってしまうんですよね。それって大きな資産を失うのと同じことなんです。だからこそ、海外に出る人は自分で何かをやらないといけないんです。国が強制的にやってくれなくなりますから。このことをまず意識として持ち、自分でやると決めていただきたいです。では海外で何ができるかというと、法律によるルールやしがらみによって日本ではできなかった海外の金融商品や運用制度などを利用できるようになります。日本にいながら海外の投資ができる商品もありますが、海外で直接やることによってコスト削減ができます。日本は手数料や中間コストが高いものがたくさんありますので、同じことをやっても結果が違ってきます。それが海外で資産運用をするメリットのひとつですね。 台湾でやるとすれば、まず簡単にできるものとして外貨預金があります。日本にも米ドル建て預金など外貨預金がありますが、台湾は日本より手数料が安いですし、優遇制度も多々あります。金利も台湾のほうが高めですね。ただ、金利は4~5%で良いとしても物価上昇率がそれ以上に高いので、実際にはそれだけで良いかといえばそうではない部分もあります。」 才田:「日本の厚生年金制度が良くできているというのは、私も思います。ただ、海外に出るとそれを続けられる人と続けられない人がいて、さらに台湾では最低でも入らないといけないものがあるようですが、香港では何もありません。会社と個人で毎月支払う年金的なものはありますが、インフレ率の高い香港で将来65歳から30年間そのお金だけで生きていけるかといったら絶対無理ですね。家賃すら支払えない状況になるのではないかと思います。そういった点では台湾でも香港でも、現役で元気なうちに何かお金に動いてもらうものを自分が利用するというのが大切だと思います。社会全体で守るというのが厚生年金の仕掛けですが、海外ではその仕掛けを利用するのは難しいので、海外に一歩を踏み出す場合にはそのことを大きなテーマとして持っておくことが大切ではないかと思っています。 日本人移住者におすすめ資産運用法 高林:「宮本さんに再びお聞きしたいのですが、110グループが取り扱っている貯蓄型保険を含め、台湾でできる資産運用の種類や方法をお伺いしたいです。」 宮本:「台湾では株式投資をしている人が多いです。若い人からお年寄りまで株が大好きで、電車のなかでも皆さんスマートフォンで株式のチャートを見ながらニコニコしたり、渋い顔をしたりしている人たちをよく見ます。ただ、台湾で言葉がわからない日本人がそれをやるかというと難しいと思います。株式投資をやるなら日本で、日本語でやるといいと思います。敢えて台湾で、日本人がやりやすいものということで言うと、例えば銀行が紹介してくれる物として、優遇金利の付いた短期の定期預金があります。簡単ですし、日本人移住者にもやりやすいと思います。あとは貯蓄型保険ですね。貯蓄型保険にも大きく3つありまして、「現地通貨(台湾元)建ての保険商品」と「外貨建ての保険商品」、外貨建てでは米ドル建てが一番多いです。米ドル建ては台湾元建てよりも金利も高いですし、2年ぐらいで元本越えして、それ以降は増えていきますので日本の方にもやりやすいと思います。あとひとつは「投資信託」のようなものですね。日本のNISAやiDeCoに似たようなものが台湾にもありますので、利用しやすいと思います。」 高林:「以前、才田さんとの対談のなかで、最後にお金をどこで使うかという出口のお話をしていただいたのですが、台湾では出口によって資産運用のやり方が変わってくるのでしょうか。」 宮本:「その方が貯めたり増やしたりしたお金をどこで使うかを考えておくことは必要ですが、まず台湾に移住すると台湾の銀行で口座を作りますよね。その口座で貯めたお金を日本でセブンイレブンやローソンなんかにあるATMでお金を引き出せるんです。ですので、お金を取り出すという意味ではとくに問題はないと思います。日本に戻ってしまうということになれば台湾にあるお金を日本に戻す必要があります。日本から海外へ海外送金するのは面倒だったりできなかったりすることもあるのですが、台湾から日本への海外送金は簡単にできますので、それも問題ないと思います。」 才田:「私もこれまで何度か『できれば海外に出てみるのが良い』というようなお話をさせていただいたことがありますが、それでも最終的には日本に戻るという方も一定数いらっしゃるんですね。そういう点では、先ほど不動産のお話も出ましたが、日本に持って帰れない資産ではなく、日本に持って帰りやすい、移動させやすい資産をいくつか持っておくのが良いと思います。自分が貯めたお金を自分で使いたいというのはもちろんですが、やっぱり一緒に生活をしている家族、自分が大切にしている人に資金が確実に渡るようにしておくのがいいかなという気がしています。」 台湾の銀行口座開設 高林:「台湾に移住されてまず銀行口座の開設をするというお話でしたが、銀行の選び方や開設時の注意点などはありますか。」 宮本:「香港だと非居住者であっても口座開設できるようですが、台湾で口座開設するためには、まず居住者でなければできません。それが前提になりますが、口座開設は比較的簡単にできます。ただ、居住証明は必要です。通常は皆、居住証というものを持っていますが、居住証を提出する必要があります。外国人はパスポートも求められますね。手続きも簡単で、当日中に口座開設もでき、キャッシュカードも受け取れます。日本の感覚とあまり変わりません。 どの銀行が良いかですが、台湾は銀行の数も多いのですが、日本でいう都市銀行というか、一般的に看板をよく見かける銀行だと利便性もいいし安心だと思います。会社にお勤めの場合は、振込手数料などの都合もあって一般的には会社が銀行名を指定してきますので、指定された銀行で作ることになると思います。」 才田:「宮本さんが仰ったように、香港では非居住者でも口座を作れる可能性があります。利便性の面でも最近はアプリでいろんなことができるようになっています。日本の口座があればいいという考え方もありますが、日本の銀行だと海外送金がすごく面倒ですし、逆に海外のお金を日本に持ち込むといったことも考えると、台湾から2時間ぐらいで来られる香港にも口座を開設しておくというような発想に広げていただくのもいいですね。そうすればどこの銀行口座であってもおおむね維持したまま移動もできますし、将来の選択肢も広げられるのかなと思います。せっかく海外に出られるのであればいろいろな可能性を見ていくのがいいのではないかという気がします。」 台湾の決済手段 高林:「この対談を通して、これから2国間の活用などといった上級編の話も展開していけるかもしれませんね。あと、決済手段についてもお伺いしたいのですが、キャッシュレスとか現金決済とか、台湾はどのような感じでしょうか。」 宮本:「生活のなかでの決済手段はキャッシュレス、とくにタッチ決済が進んできています。タッチ決済は日本のSuicaのようなカード決済とLineペイのようなスマホ決済、あともうひとつありますが、大きくはこの3種で、日本のようにたくさんの○○ペイがあるわけではありません。中国大陸ではもうほとんど現金を使わないと聞いていますが、台湾ではそんなことはありません。現金も使えますし、ピッ、ピッとキャッシュレス決済も皆さんやっていますね。もちろん、クレジットカードも使えます。」 子連れで移住の場合に必須の台湾の教育事情 台湾でどのタイプの学校に入れるか 高林:「駐在の方など、お子様連れで移住される方もいると思いますが、お子様の幼稚園や学校は皆さん、どのような選択をされているのか気になる方も多いと思います。お子様連れで台湾に来られる場合の教育事情などを教えていただきたいです。」 宮本:「大きく分けると3つあります。駐在の方はほとんどの場合、日本人学校に入れられています。台湾では現在、小学校と中学校があり、台北には1校あります。台中と高雄にもあります。 もうひとつはインターナショナルスクールですね。台湾には結構数も多くありまして、アメリカ系、ヨーロッパ系が多く、そういうところにお子様を入れている日本人の方もいらっしゃいます。インターナショナルスクールに入れる方は、どちらかというと駐在員よりこちらで事業をやられている方が多いですが。あと、どう表現すればいいのかわからないのですが、学校でありながら勉強だけではなく、人生教育のようなことも教える学校もあって、そういうところに入れている日本の方もいらっしゃいました。 あとは、現地、台湾の公立学校にお子様を入れる方も私の周りには結構いらっしゃいます。それが、現地採用や事業をされている方ではなく、駐在で来られているのに台湾の公立学校に入れているという方にも何人かお会いしています。」 高林:「駐在で来られて現地の学校に入れられるというのは、何か狙いや意図のようなものがあるのでしょうか。」 宮本:「私も理由をお聞きしたいのですが、せっかく台湾に来たし、国際色を養えていいのではないか、ということでした。お子さんは小学1年で入学して4ヵ月ぐらいでペラペラになっているそうで、家庭でも中国語を使い出したなんて言われていました。ただ、駐在で行く親にとっては大変ですよね。中国語がペラペラというわけではないですけど、PTAとか学校とのやりとりとかたくさんありますよね。それは全部中国語なので、一番親が大変ですよね。」 才田:「私もよく耳にしますが、(駐在員の)旦那さんは仕事で必要なので中国語や英語を話せる人が多いですが、幼稚園を選んだり、学校やPTAとのやりとりをしたりというのはお母さんが動くわけですよね。奥さんは学校の対応が大変と言いますが、旦那さんは奥さんの対応が大変とかって聞きますね。まあ、どこかでそれぞれパワーは要りますね。子どもにチャレンジングなことをしてもらおうと思えば思うほど、親もしっかりチャレンジできる器量は要るなとお話をお聞きして感じました。それでも、文化の違いの体験は今しかできないことかもしれませんし、せっかくですので親の頑張り様次第かなとも思いながらお聞きしていました。」 宮本:「あと、結果的に奥さんのほうが言語レベルは上がっていくという話も聞きますね。会社の通訳が付きませんからね。」 才田:「ママ友との交流のなかで使う単語をキャッチしていきますからね。」 子どもの言語教育は 高林:「言語のところでお聞きしたいのですが、英語や中国語を学ばせたいとか将来のポテンシャルを加味して選ばれる方もいるのではないかと思うのですが、台湾にお住まいの日本人の皆さんはどのように考えられているかご存じでしょうか。あと、日常生活の言語についてもお伺いしたいです。」 宮本:「せっかく中国語圏に来たから中国語を学ばせたいという方もいらっしゃいますし、国際色豊かになってもらいたくて英語系のアメリカンスクールやヨーロッパ系のインターナショナルスクールとかに入れる方もいらっしゃいます。比率としてどちらが多いかはかわかりませんが、せっかく海外に来たので海外の学校に入れたいという親御さんは多いですね。 日常生活の言語は、台湾では当然中国語です。ただ、中国語でも台湾語というのもあるんです。こちらでは台湾語を使っている年配の方がたくさんいらっしゃいます。私と同年代の方でも、とくに南の方に行くと台湾語を使う方がいます。私もよくハイキングや山登りに行くのですが、挨拶をすると台湾語で喋られたりします。台湾語はわからないので中国語でお願いしますって言いますが。ですので、世代によりますが、日常では中国語と台湾語を両方使う感じですね。日常生活のなかで英語を使うことはないです。では、旅行者や移住者などはどうするかというと、日本よりは英語を使える方は圧倒的に多いので安心かと思います。」 高林:「日本語ができる方も多いのでしょうか。」 宮本:「日本統治時代が1945年までの50年間ありましたので、80代以上の方は結構流暢に日本語を話す方が多いです。台湾の老人ホームのようなところに行くと、普通に日本語を話されている老人の方々もいらっしゃいます。ただ、時代の経過とともに流暢な日本語を話される方は減ってきていますが、第二外国語で日本語を選択したり、日本が好きで片言の日本語を話す方はたくさんいます。こちらが日本人だとわかれば日本語で話しかけてくる人が多いです。あとは、日本人がよく行く様なお店には日本語を話せるスタッフがたくさんいますので、言葉の心配をする必要はほぼないと思います。」 才田:「アニメの影響も大きいですよね。日本に留学したこともないのにアニメで覚えたと言って、アニメキャラ的な日本語を話す人もいますね。」 宮本:「かなり大きいですね。」 高林:「私の知り合いにもアニメで日本語を覚えたという方はいますね。」 海外移住希望者にひと言 高林:「最後にお二人に締めの言葉をお願いします。」 才田:「まずは私から。私が宮本さんと一緒に台湾での立ち上げの仕事をしていたときに、香港と大きく違うなと思ったのが人を雇う時のことですね。例えば、香港では人を雇おうとすると必ず交通費を要求されますが、台湾は昼食代なんですよね。台湾にはそれぐらい食の深さがあり、食べることを大切にしていますよね。韓国同様、台湾は日本から一番近い海外の国ですが、こんなに日本に近いところに、こんなに日本のことを好きに思っている国があるということに気づいていただけると思います。資産運用云々の話もありますが、まずは一歩海外に出てみて、そのなかで感じること、できることをひとつずつ順番に学んでいければいいということを今回の対談のなかで知っていただけたと思います。まずは今回の情報を旅行などで楽しむためにも活用していただければいいかなと思っています。またどこかでお会いできればいいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。」 宮本:「冒頭の気候のお話のなかでひとつお伝えし忘れたのですが、台湾には杉がないので花粉症の方にはすごく喜ばれます。飛行機で降り立った瞬間に全然違うそうです。私は花粉症がないので感じないのですが、花粉症の方は皆さん、台湾は天国だって仰います。 先ほど、才田さんが海外に出て日本の良さがわかると言われましたが、まさしくそのとおりだと思います。とくに今、日本のニュースを見ると年金の話題がよく出ますが、それを見ると『日本人はわがままな国民』なんて感じます。税金などは政治家にもっと頑張ってもらって無駄のないように効率的に使ってもらわないといけませんが、年金に関しては別です。年金はパイが決まっていますし、ある程度の運用も決まっています。たくさんもらいたいけど払うのは嫌という人もいますが、それはないですよね。もともとパイが決まっているのでたくさんもらいたければたくさん払う必要もある、払いたくなければたくさんもらえません。海外にいるとそういったこともわがまま的に感じます。台湾に移住すると、ある意味、良い面、悪い面の両方がありますが、そのわがままから解き放たれますよね。上手に自分でやれば海外でお金を増やすことはできると思います。そういったところに目をつけていっていただきたいです。」 高林:「海外移住に関する対談をさせていただくと、あらためて日本の良さを意識できるなと私も感じます。宮本さん、才田さん、本日はどうもありがとうございました。」
【対談企画】台湾に移住する人必見!台湾の基本情報から生活、お金の面での情報まで徹底質問【前編】
アジア圏と一口に言っても国が違えば気候風土や文化、習慣および意識の仕方などが違います。日本から見れば同じように見えても、実際に現地で仕事や生活をするとなれば、事前に各国の違いをつかんでおくことが大切です。 そこで今回は、いつも香港のお話を教えていただいている才田氏との対談の場に、110グループ台湾で国際金融アドバイザーをされている宮本氏をお招きし、台湾移住に有益な情報を教えていただきました。宮本氏は自ら台湾に拠点を移され、8年以上にわたって駐在員はじめ日本人移住者をメインに台湾での資産管理や資産保全に関するサポートをされています。台湾の基本情報から台湾での社会保障や医療事情、銀行口座開設や資産管理、教育まで、台湾移住を検討するために役立つさまざまな情報をお話いただきましたので台湾移住の準備をされている方はぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 台湾の基本情報 地理的にも人情的にも日本に近い国 高林:「宮本さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、台湾に移住したい方、検討されている方に向けて、台湾の位置や気候、過ごしやすい時期など基本的な情報を教えていただけますか。」 宮本:「まず台湾の位置関係ですが、まさに『アジアのど真ん中』に位置しています。南にはフィリピン、北には中国、西に香港、シンガポールなど、そして東に日本があります。東京からだと飛行機で大体3時間くらいですね。大阪からだと2時間半、九州から2時間くらい、沖縄からは1時間程度で、とても日本と近いです。場合によっては日帰り旅行もできるのでは、というほどです。 台湾の人口は2,300万人少々なのですが、年間900万人くらいの人が海外旅行をしていて、そのうち大半が日本に行っていると聞きます。台湾の人は日本人のことが大好きなんです。地理的にも感情的にも日本と台湾は近い関係にあり、日本にも行きやすいし、日本からも来やすいです。ただ、コロナ以降は日本から台湾に来る人の数は回復していないようでして、日本からも台湾に人を招き寄せたいということで、私もボランティアで『台北と東北を結ぶ』といったプロジェクトに参画させていただいています。 気候に関しては、南の島をイメージされがちなのですが、案外四季もあります。例えば、12月~2月は少し寒い日がありますし、コートやダウンを着て街を歩いている人も多いです。12月末で気温14度ぐらいですので、まあこれは『冬を楽しんでいる』という感じかもしれません。現地の人は冬と表現していますが私の感覚では気温的には秋といったほうが近いです。ただ、日本の四季と違うのは、台湾は基本的に1年間を通して暑いです。ですので、暖房器具とか、家自体も断熱性能があまりよくないので冬場は室内に冷たい空気が入り込んで結構寒く、寒さに耐え凌ぎながら日々暮らしているという感じです。極寒ではないですが。 実は台湾には3,000メートル級の山が約270~280座あるんです。日本は公式データではたしか21座だったと思いますから10倍以上ですね。それでいて国土が日本の10分の1ですから、狭い敷地に高い山がぎゅっと詰まった感じで、標高が高いところと低いところで気候が全然違います。亜熱帯気候からから寒帯までバラエティに富んでいます。それによって植生や生き物も多種多様です。蝶を例に挙げると、たしか400種くらいと聞いています。面積に比例して考えるとブラジルレベルだそうです。台湾では固有種だけでも40~50種くらいいると言われています。イギリスではたしか蝶々自体が70種(日本は250種)ぐらいしかいないそうです。もちろん他の生物もそんな感じでたくさんいて、住んでいいてもすごく面白い気候帯ですね。」 才田:「香港と共通していると思って聞いていましたが、暖房器具に弱いですよね。寒くなってくると、寒さを凌ぐ手段がヒーターを買うか、家の中でダウンを着るしかないんですけど、暖かそうにみえる台湾もそうなんですね。」 宮本:「そうですね。まさしくそんな感じです。」 高林:「春夏秋冬でみると気温的にはどのような感じでしょうか。」 宮本:「暑いときは35~36度ですね。日本だと暑いときに40度ぐらいになる時もありますが、そのようなことはあまりなくて、暑い期間がすごく長いという感じです。寒いときでは、気温が一桁台になることはなく、10~11度で寒いと思う感じです。2月になると気温が一桁台になることがありますし、台北市の近くには1,000メートルくらいの山があるんですが、そういうところでは数年に1回くらい、ほんの少しですが雪が降ることがあります。台湾は面積も九州と同じくらいですが、南北感の距離も九州のように縦長で300キロメートルくらいの距離がありますので、南北での気温差は結構あります。一番南には高雄という大きな都市があるのですが、そこはすごく暑いようです。高雄から台北に来た人は皆さん『涼しい』と言います。」 才田:「香港のスタッフが言っていましたが、『日本はオーブンレンジの中にいるようなジリジリした暑さで、台湾や香港は湿気があるので蒸し器の中にいる暑さ』のようです。気候面でも台湾と香港はつながっている感じですね。」 宮本:「そうですね。私自身は日本に戻ると24時間以内に皮膚がパキパキになります。夏でもですが、冬はとくに24時間持たないです。唇も頬も、手の指先も。以前はあかぎれになったことがなかったのですが、台湾に7年も8年もいると身体が慣れてしまうのでしょうね。最近は本当にあかぎれがひどいので、冬場に日本に戻るときにはドキドキします。」 才田:「本当に乾燥がすごいですよね。パキパキ感が。何か塗っておかないと、そのまま(皮膚が)外れてしまうような感じですよね。」 宮本:「本当に怖いですね。」 高林:「そうなんですね。前回の対談で、才田さんに香港の『緩やかな四季』についてお聞きしましたが、台湾もそれに近いのかなと思いました。」 台湾の食文化 高林:「生活する上では食事も大切です。台湾の食文化について教えていただけますか。」 宮本:「台湾といえば皆さん、中華料理を思い浮かべると思いますが、日本人が一般的に思い浮かべる辛くて、塩分が強くて脂っこい中華料理とはずいぶん違うと思います。台湾の料理はむしろその真逆で、基本的に非常に薄味というか、塩分がほぼありません。わりと甘めな味付けなので日本人の口に合うと思いますが、塩分が少ないという部分では日本人には物足りないと思います。その辺りの(台湾の)ラーメン屋にふらっと入ってラーメンを食べると、日本人の方々は失敗じゃないかと言うぐらい塩分が無いです。でも、看板に『日本人向けの味』などと書いていたり、日本人向けの味と台湾人向けの味を選べたりするところもあります。私は血圧が高めだったのですが、台湾に来て塩分が少ない生活をしているので肉体的には良いのかなと思います。でも、脂分は日本に比べて何倍も多く感じます。スーパーマーケットに行っても油の一斗缶サイズのものを売っていますし、それだけ油の消費量が多いのでしょうね。 中華料理といってもすごく幅が広くて、同じ中国大陸(以下中国)でも地方で食べる物が違いますよね。香港でもそうですよね。でも、台湾は歴史的に大きく2度中国から人口が集まっているんですが、中国のいろんなところから人が来ているので、人種のるつぼというか、いろんな文化が入り乱れています。ですので、台湾の人が日常的に食べるわけではないですが、日本でよく食べるような中華料理も食べることもできます。 あと、台湾はそんなに大きな国ではないですが、北と南で結構違いがあります。南に行けば行くほど甘味になる傾向があります。台北のほうは、日本の東京に相当しますが、いろんな味が楽しめます。 それと、香港もそうかもしれませんが、台湾の人は日本ほど自炊はしないですね。朝食も大抵外で食べますし、お昼は弁当持参で来る人も多いですが、夜も外食文化があって、食事をするところは日本以上にあります。ただ、魚に関しては意外に、とくに台北は少ないんです。台湾は四方を海に囲まれているので私も台湾に来たときは魚介をたくさん食べられると思っていたのですが、意外に少なく、スーパーマーケットに行ってもほとんどないですね。淡水魚が売られていることもあるのですが、あまりおいしくはありません。 市場とかに行けばありますが、それでも少ないですね。というのは、最初にお話ししたように台湾は周りを色んな国で囲まれているので実は漁場がすごく狭いんですね。漁獲量がすごく限られているんです。その点、日本は太平洋、日本海、東シナ海等々、東西南北に漁場があって、世界有数の漁場に恵まれた国だというのは台湾に来てから感じました。このあいだ台湾で回らない鮨屋に行ったのですが、1人当たり日本円換算で5~6万円くらいかかりました。おそらくですが、日本だと、銀座で4万円、築地で2~3万円、福岡だと1万5,000円というレベルの鮨屋ですよ。」 高林:「ありがとうございます。お魚の話は興味深いですね。台湾の代表的な料理や日本料理店なんかはどのようなものが食べられるんでしょうか。」 宮本:「台湾料理の有名どころとしては牛肉麺ですね。『ニュウロウミェン』といいますが、牛肉が入ったラーメンで、台湾への観光客は一番よく食べる料理だと思います。あと、『魯肉飯(ルーローハン)』といって甘辛味の豚肉の粗挽きをご飯の上にのせた料理ですが、これも庶民の味としてよく食べます。水餃子もですね。中国では焼餃子はあまりないのですが、台湾は日本の統治時代が50年あったからかどうかはわかりませんが、台湾では焼餃子も結構あります。日本食に関しては、多分、海外では世界一と言えるほど、種類も豊富で選択に苦労することはないです。日本のチェーン店もほぼ台湾で展開していると思います。代表的なところでは牛丼チェーン店3種、店舗数も多いですね。回転寿司チェーン店やサイゼリアなどもたくさんあります。ただ、基本的に値段は高めですね、でも、そのなかでウナギは安いと思います。ウナギは味のレベルも高く、価格も安いです。これは漁場が近いし、ウナギの養殖にも成功していて安く手に入るようです。」 台湾の治安 高林:「台湾に行ったことがない方にも台湾での食事についてよくイメージできるかと思います。ありがとうございます。あと、海外にあまり行ったことがない方は治安面も不安があると思うのですが、現在の台湾の治安状況はいかがでしょうか。」 宮本:「治安はすごくいいですね。私も色んな国に行っていますが、多分、台湾は(そのなかでも)一番安全な国だと思っています。私が8年近く住んでいるなかで身の危険を感じたことは一度もないです。日本人のほとんどは、台湾、香港、中国は一緒だと思っているようなのですが、全く違います。道徳、言葉、考え方、習慣、生活様式、アイデンティティなど、全く異なります。ですので治安面でも違いますね。私自身、中国に住んでいたこともありますが、中国では危険を感じたり、怖いと思ったりしたこともありましたし、人口比で考えると比較できないかもしれませんが昨年も凶悪事件が9件ぐらいありましたよね。とはいっても、どんな安全な国でも行ってはいけない場所というのは必ずあり、台湾にもあります。行かない方がいいといわれている場所に敢えて行くことがなければ問題はないと思います。スリや盗難なども注意しておく必要はありますが、あまり聞くことがなく、日本と同じような感覚だと思います。 ただ、治安とは違う危険があって、交通状況は良くないですね。急に自動車の運行量が増えたということや、駐車場の数が少ないこと、バイクがものすごく多いことなんかがあって、路上の事故や危険が多いです。私も歩いていて足の爪先をバイクに轢かれたことがあります。まあ、爪先だったのでたいして痛くはなかったですが、ぶつかりそうになってヒヤッとすることは何度もあります。」 街の綺麗さも日本並み 高林:「ありがとうございます。日本だと歩行者優先ですが、その点は違うのですね。街の景観や雰囲気はいかがでしょうか。」 宮本:「街の雰囲気は日本に似ていると思います。私自身は台湾も綺麗だとおもうのですが、台湾人が日本に行くと皆さん日本は綺麗だと言いますね。綺麗の感覚が台湾人と日本人で異なるのかもしれませんが、台湾には街にゴミ箱もきちんとあって、ゴミ箱に物を捨てるという習慣もあり、綺麗好きです。街並みも綺麗だと思います。都会は車やバイクが多いですが。でも、街中には高層マンションや百貨店などもありますし、あまり日本の都市部と変わらないのではないでしょうか。コンビニもたくさんありますよ。」 高林:「日本のブランドのお店も多いので安心感もあるなというのは、私の記憶にもあります。」 宮本:「他の国に行った時の感覚は、同じアジアのなかでも例えば中国とかフィリピンにいった時の感覚と比べると、台湾は日本にいる感覚に近いですね。」 台湾移住前に知っておくべき諸情報 台湾移住のビザは? 高林:「ビザについてお聞きしたいのですが、観光旅行でビザの要否や移住者はどういうビザで来られているかご存じでしょうか。」 宮本:「私はビザの専門ではないので詳しいお話はできませんが、駐在で来られる方は皆さん就労ビザを取得して来られていますね。ご家族は皆さん帯同ビザで来られています。最近は留学で来られる方も増えていますが、その場合は学生ビザですね。主にはこの3種ではないでしょうか。現地採用でこちらに来られたり、起業されたりしている方も就労ビザを取られています。観光旅行であれば3ヵ月以内の滞在であればとくにビザを意識して来られる方はいないと思います。 ビザの取りやすさで言うと、他の国とあまり変わらないのではないでしょうか。ただ、こちらで起業しようという場合はビザの枠もありますし、現地人を採用するなど取得条件を満たす必要もあります。」 高林:「ちなみに、今は台湾に住まれている日本人はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。」 宮本:「正確な数は把握していませんが、在留登録をされている方は2万4,000人くらいだったと思います。2万6,000人くらいいたのが減って、そのあと少し増えた感じです。」 高林:「コロナの後はどのような感じですか。」 宮本:「コロナの後、減ったのですが、今は少し増えてきているというのは最近聞きました。登録していない人もいますし、短期・中期で来られている方も多いので、トータルとしては3万人くらい日本人が住まれていると聞きます。」 高林:「一般的には就労ビザ、帯同ビザというところですね。」 宮本:「そうですね。」 台湾ではどこに住むか? 高林:「台湾に住むとなればどこに住むのが良いのか、家賃も含めて教えていただきたいです。」 宮本:「私は台北に住んでいるので、南の方とか他の都市の事情には詳しくないですが、私の肌感覚としては地域によって家賃の幅が大きいことは感じます。本当に場所によって家賃が違いますので比べるのは難しいですが。」 高林:「日本人駐在員の方達はどのような地域に、どのような価格帯で住まわれているのでしょうか。」 宮本:「駐在の方達は会社の近くや都市中心部の良い地域に住まわれていますね。台北には台北駅を中心に衛星的にいくつか良い地域があって、便利な地域に住んでいる方が多いです。そういう地域では家賃は日本円で20万~30万円でしょうか。家族帯同で来られている方々は日本人学校の周りに住んでいる方がほとんどです。そういうところでは、部屋数も3部屋ぐらいの物件で家賃30万円前後ですね。 まあ、これは家賃を会社が出してくれるから住めるのでしょうが、私のように駐在ではなく単身でやっている者は、中心部から少し離れた場所で、家賃が9万数千円という感じです。少し離れた場所とはいえ、ドア to…
香港国際空港の概要や乗り継ぎ方法、アクセス方法を解説!移住の心配ごとは事前にご確認を
香港国際空港を初めて利用する場合、空港にある施設や乗り継ぎ方法を把握しておくことがおすすめです。香港国際空港がどのような空港かを事前に把握しておけば、空港をスムーズに利用できます。 この記事では、香港国際空港の概要や乗り継ぎ方法、アクセス方法を紹介します。香港国際空港を利用する予定がある人は、参考にしてください。 香港国際空港の概要 香港国際空港とは、1998年にランタオ島で開業した国際空港です。韓国の仁川国際空港やタイのスワンナプーム国際空港、マレーシアのクアラルンプール国際空港と並ぶアジアで有名なハブ空港として認知されています。 また、2016年に香港国際空港は「The World’s Top Airport」で世界第5位の空港として評価されたことがあります。多くのレストランやラウンジ、買いものスポットなどがあるため、フライト前後の待ち時間が長い場合でも退屈することなく過ごせます。 ラウンジ 香港国際空港には、フライト前後の時間を快適に過ごせるラウンジが用意されています。香港国際空港には、5種類のラウンジがあります。 参照:香港国際空港|Passenger Guide 上記は、その航空会社に搭乗する人しか使用できませんが、「プラザプレミアムラウンジ」は誰でも利用可能です。プラザプレミアムラウンジでは、食事エリアやシャワー、Wi-Fiなどが用意されているため、搭乗時間まで快適に過ごせます。 カフェ・レストラン 香港国際空港には、さまざまなジャンルのカフェ・レストランが用意されています。例えば、ターミナル1にはミシュラン一つ星を獲得したことがある香港料理のお店やイギリス発祥のサンドウィッチのお店などがあります。 またターミナル2には、寿司屋やラーメン屋、ハンバーガー専門店などさまざまです。香港国際空港には数多くのカフェ・レストランが用意されているため、長時間の待ち時間が発生した場合でもゆっくりと過ごせます。 便利な設備 香港国際空港には、以下の便利な施設が揃っています。 香港国際空港には、高級品からお土産品までさまざまな店舗がそろっているため、搭乗時間まで買い物をして楽しめます。出国手続き後にはキッズスペースが用意されており、子どもが遊べるスペースもあります。 また、無料のシャワールームが用意されているため、スッキリした状態で飛行機に搭乗できます。なお、香港国際空港内では喫煙所以外でタバコを吸う行為は禁止です。喫煙所内で必ずタバコを吸ってください。 香港での乗り継ぎ方法について 香港国際空港での乗り継ぎ方法は、最終目的地までの搭乗券を所持しているかによって異なります。最終目的地までの搭乗券を所持している場合は、以下の手順で乗り継げます。 また、最終目的地までの搭乗券を所持していない場合は、以下の手順で乗り継ぎましょう。 香港国際空港から香港市内までのアクセス方法 香港国際空港から香港市内までのアクセス方法には、以下の3つがあります。 予約やスケジュールなどが決まっている場合は時間に遅れないよう、スムーズな移動を心がけましょう。 エアポートエクスプレス(電車) エアポートエクスプレス(電車)では、香港市内まで22〜24分で片道でHK$105〜115(2024年12月現在:2,074〜2,228円)で行けます。10〜12分間隔で運航しているため、スムーズに香港市内までの移動できます。 バス バスでは、香港市内まで45〜80分で片道でHK$40(790円)で行けます。エアポートエクスプレスより時間がかかりますが半額以下の値段で行けるため、費用を抑えたい人におすすめの方法です。 また香港島や新界、九龍まで乗り換えなしで行けるため、乗り換える手間を面倒に感じている人はバスを利用しましょう。 タクシー タクシーでは、香港市内まで30〜50分で片道でHK$265〜370(5,236〜7,311円)で行けます。香港のタクシーは、以下の車体の色によって行ける目的地が異なっています。 タクシーの色 目的地 赤色 香港市内の主要なスポット 緑色 新界エリア 青色 ランタオ島エリア なお、タクシーを利用した場合は有料道路代を客側が支払わなければなりません。また良くあるトラブルとして香港では一般的なのですが、トランクに荷物を入れる場合は別途料金が必要です。ほかのアクセス方法と比較して料金が高額なため、おすすめできません。 香港での移住手続きが心配な場合は110Financial Supportへ 香港国際空港では多くのラウンジやカフェ・レストランがあるため、搭乗までの待ち時間が長くても、飽きずに過ごせる点が魅力です。旅行やトランジットでの利用以外でも、香港に住んでいる、または移住をした場合は気分転換やリフレッシュに、ショッピングモールのような使い方もできるかもしれません。 もし、香港に住んでいる、または移住を検討している場合は文化的な違いにも対応する必要があります。110Financial Supportでは、移住を踏まえたアドバイスから資産運用まで、幅広いサポートを提供しています。複雑な手続きやご不安がある方は、110Financial Supportの専門スタッフが一緒に最適な解決策を見つけますので、どうぞお気軽にご相談ください。
【対談企画|後編】香港生活に必要なお金と資産管理の方法とは?家賃相場から税金・社会保険・年金まで
香港で多くの日本人の資産管理や移住に関するサポートをされているシニアコンサルタントの才田氏に海外移住される方々に有益な情報を教えていただいているこのコーナー。 後編となる本記事では、香港移住の中でも、お金事情をメインに、香港の平均的な家賃相場や社会保険の仕組み、銀行口座開設から資産管理に関する情報をお届けします。香港移住の準備に向けてぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 香港ではどこに住むか 香港は家賃が高い 高林:「香港へ移住される方々はどのようなところに住まれているのでしょうか。」 才田:「どういうレベルの住宅に住みたいかにもよりますね。香港では家賃は場所と面積で大体決まりますが、とにかく高いです。山手になればなるほど家賃が上がります。日本の駐在の方が一般的に住まれているのは香港ドルで5万ドルくらい、日本円では100万円ぐらいのところでしょうか。責任者として役職の高い方であれば150万~200万円くらいのもっと高いところに住まれている方もいるようです。だからといってすごくキレイなところというわけではないようですが。 駐在ではなく、単身で、現地採用で来られる方は選べる範囲がすごく限られますが、それでも日本円換算で安くて15万~20万円くらいになると思います。香港に移住してくるという方は、こちらでしっかり稼ぐという目的や資産があって来られる方が多いと思いますが、ご自身が住みやすかったり、お子様を学校に送りやすかったりと、目的に応じて住居選びをされるといいと思います。あと、日本のようにインフラの整備はあまりされていませんので、例えば水回りのトラブルなどはよく聞きます。住宅に関しては日本のように満足度が高い住居を選ぶのは難しいと思いますので、その点は心得られていた方がいいですね。」 高林:「ありがとうございます。ホテル代なども高いですか。」 才田:「駐在でホテル暮らしをされている方もいらっしゃいます。ホテルのサービスを受けられるメリットはありますが安くはないですね。ただ、先程から高い、高いと言っていますが、これは為替の関係もあります。今は円が安すぎるため日本円換算でお話しするとどうしても高くなってしまうということもあります。それでもやっぱり家賃やホテル代はコロナ以降ずっと上昇傾向にあるようです。」 香港移住時のお金事情 香港での銀行口座の開設 高林:「海外に住むことになると銀行口座も必要ですが、香港ではどのように銀行口座を開設されるのが一般的ですか。」 才田:「香港での外貨(収入)を受け取るための給与口座が要りますね。個人のお金を動かせる現地の口座が必ず必要になりますが、香港ではインターナショナルバンクといわれる銀行が多々あります。イギリス系だとHSBCやスタンダードチャーターズ、中国系だとバンクオブチャイナ、アメリカ系のシティバンク、シンガポール系のDBSあたりでしょうか。各国の巨大バンクといわれる銀行が香港に支店を出していますので、どの銀行を選んでもいいと思いますし、まずは香港にずっと根付いているHSBCやハンセン銀行の口座を開設されるのもいいと思います。HSBCはどの国に行っても使えることを前提としている銀行に口座を開設しておくと、将来的にも口座を維持するために楽なのではないかと考えています。マルチカレンシー口座といって12種類ぐらいの通貨を保有できるのも便利だと思います。 大手銀行の子会社としてオンライン専業銀行なども続々と設立され、最近では銀行なのに仮想通貨を購入できるZA Bankなどもあり、まだまだ世界の金融センターとしては先端を走っているといえます。 とはいえ、最近日本から転勤して来られた方で、書類不十分だったり、銀行とのコミュニケーションがうまく取れなかったりして口座が開設できないということもありました。ですので、銀行から求められる書類をきちんと準備して来ることが大切です。 こちらで香港IDを取る前に銀行口座を開設されるのであれば、まだ香港での各種証明書がなかったりしますので、まず日本居住者というステイタスで開設することになるかもしれません。香港での各種証明書はまだ取得できてなくても(給与など)お金を受け取る必要があることもありますので、状況を考えながら開設し、その後、本人確認情報含めいろいろアップデートするという方法もあるかと思います。(日本とは違い)銀行の窓口に行ってすぐに口座開設できるというものではありませんので、準備はしっかりしてから来るようにご注意いただきたいです。」 高林:「話が少しズレるかもしれませんが、以前香港の銀行口座を開設して外貨を活用する、というお話をしていただいたかと思うので2点お聞きしたいです。1つ目は香港では現地に住んでいなくても口座開設ができるかどうか。もう1つは香港で口座を開設し帰国が決まったあと、日本帰国後も香港にそのまま口座を維持しておけるのか、教えていただきたいです。」 才田:「まず、1つ目の香港に住んでいなくても香港で口座を開設できるかというご質問ですが、基本的には開設できます。ただ、住所証明を出せる国に住んでいるという条件はあります。居住地の住所証明がなければ書類の送り先もないということですし、どこの国の課税になるかも明確になりませんよね。ですので、自分の居住地をはっきりさせて、その証明も出せるのであれば開設できると思っていただいていいと思います。 2つ目のご質問については、例えば先ほどお話ししたHSBCはワールドワイドに展開している銀行ですので、日本はもちろんイギリスやアメリカに行かれても口座を維持しておくことは可能だと思います。 ただし、2年とか一定期間口座内の資金移動やログインなど何もなければ口座凍結となり、その後数年経つと一旦お金が香港政府に預けられてしまいます。凍結解除するためには手続きの手間や時間、費用がかかりますので、住所変更はもちろん口座を維持するための管理や手続きはきちんとすることが大切です。最近では、居住国が変わった際には居住国の電話番号登録や納税番号、日本でいうマイナンバーのような番号を登録するよう求められますので、これらへの対応はきちんとすることが必要です。」 高林:「口座凍結されてしまった方はどうすればいいのでしょうか。」 才田:「どこでどのように凍結したかによっても変わりますが、日本にいて凍結した場合はまず自分で電話をしてみることですね。本人であれば解決できる可能性はあります。そのうえで凍結解除に必要な書類を教えてもらって郵送することで解決できる場合もあります。ただ、電話だと英語か広東語で話す必要があり、上手く通じない可能性もありますので、その場合には旅行などのついでに現地の窓口に行くのが一番簡単な方法だと思います。もし現地に行くのが難しいようでしたら、あくまで翻訳・通訳代行という形になりますが、弊社のグループ会社が銀行とのやりとりや手続き方法のアドバイスはさせていただいています。必要でしたら弊社が提供している『お困りごとサポート(OSSJ)』をご用命いただければと思います。」 香港での税金手続き 高林:「ありがとうございます。海外にいらっしゃる日本人の中にはフリーランスの方や会社にお勤めの方、日本と香港の両方で所得がある方などいろんなケースがあると思いますが、香港居住の日本人の方々は一般的にどのような税金手続きをされているでしょうか。」 才田:「駐在の方か、現地採用の方か、こちらで事業をされている方かなどによって大きく変わりますね。駐在の方はご自身で税金関係の手続きなどをされることはほぼないようよう思います。最近新しく来られる駐在の方はわかりませんが、通常であれば税金などの問題がないように香港での納税関係はすべて会社が行うところがほとんどだと思いますので、日本の天引きのようにされているのではないでしょうか。 ただ、そもそも香港では日本のような源泉徴収というシステムがなく、みんな毎年確定申告をします。ですので、香港での現地採用という形で雇用されている方はご自身で確定申告をされます。確定申告は4月から翌年3月までの1年分の所得を5月、6月ぐらいに申告し、納税の必要があれば1月ぐらいに納税通知書がくるというサイクルです。日本とは違い、会社員でも確定申告が必要ですのでその点は注意が必要です。紙面で申告する方法が一般的なのですが、最近ではeTAXを使って、オンラインで短時間・スムーズに税務申告をする方がスマートですので、現地採用として勤務されている方は、すぐにでも申請した方がいいですね!」 香港の社会保険・年金事情 高林:「社会保険や年金についてもお聞きしたいです。」 才田:「香港では日本のような健康保険制度はありません。その代わり、政府が運営する病院が各エリアにたくさんあり、必要な時に診てもらえる環境は整っています。いわゆる現物支給的な感じでしょうか。日本円で1,000円~2,000円で済むくらい医療費も非常に安いです。 ただ、みんなが利用するので、例えばお腹が痛くて病院に行っても待っている間に治ったということもあるぐらい待たされてしまいます。ですので、海外から香港に移住されている方の多くは民間のクリニックを利用するようになりますが、民間のクリニックには上記のような公的制度がないため個人で医療保険を準備する必要があります。民間の医療保険はプランによって手術や入院だけだったり、オプションで通院でも給付されたりといろいろありますので、必要性や保険料に応じて選択されるといいですね。 病気にならず保険を利用しなければ掛け捨てになりますが、医療機関にかかる必要が生じた場合は民間のクリニックは医療費が非常に高いので、預貯金を保険という形に変えて備えておくのがいいと思います。例えば、中耳炎で10万円、尿管結石で140万円、盲腸で200万円…などなど、円換算するとより高額に感じますね。」 高林:「公的病院と民間クリニックの違いは料金だけで、何かほかにも違いがあるのでしょうか。」 才田:「そうですね。医療技術的なものは全然変わらないと思います。ですので、民間の保険にお金をかけるかどうかの違いはすぐに診てもらえるかどうかです。(医療機関側は)患者の緊急度によって早く診るか、待たせるのかの選別をしています。 公的機関を使って待たされるのは緊急度が低いという考え方もできますが、それでも民間の医療機関はお金をたくさん払う分、早く診てもらえますのでどちらがいいかはご自身で選ぶ必要があります。 日本人は(一定割合の自己負担のみでどこでも順番に診てもらえる)健康保険システムに慣れていることもあり、例えば子供が病気で泣いてるのに数時間あるいは翌日まで待てず、とにかくすぐ診てもらえるところに連れて行くという方が多いのではないでしょうか。香港に住む場合には、日本で健康保険料を払うくらいの費用負担と考えて、香港の民間医療保険に支払うのが心の安心は買えるだろうと思います。」 高林:「本来なら病気にならないことが一番だと思うのですが、海外に移住する前に予防接種を受けたり、現地でも最低年に1回は健康診断を受けたりしたほうがいいでしょうか。」 才田:「駐在であれば、出国前に会社が肝炎系の予防接種を推奨したりすることはあると思います。これらの予防接種を受けて来られる方が多いように感じます。香港には定期健診や定期的な予防接種のルールというのがありませんので、来られた後もあくまで日本の会社の福利厚生のなかで受診される方はいると思います。 基本的に駐在の場合は、健康管理を含めた労務管理は日本の基準に従いますので、香港にいる場合でも1年に1回は健康診断を受けるという日本のルールのもと、日本と100%同じ内容とはいきませんが、弊社でも日本語のわかる機関での健康診断のアレンジメントをさせていただいています。」 高林:「民間の医療保険への加入がおすすめとのことですが、選び方についてアドバイスをいただきたいです。」 才田:「医療保険の保険料は安くはないですし、使わなければ掛け捨てになってしまいます。医療保険を準備することは大切ですが、日本(の健康保険)と同じように通院しても保障を得られるほうがいいのか、手術などの大きな部分に保険をかけるのかに分けて、効果的な医療費への備えをすることを検討されるのがいいと思います。 例えば、先ほども事例として出ましたが、尿管結石で日帰りで超音波手術を受ける場合、日本円で140万円ぐらいかかるそうです。そうなると、旅行か何かのためにせっかく貯めていたお金を使うことになってしまい、人生のライフプランが数年分逆戻りすることになる可能性もありますよね。 ちょこちょこ通院するからその分も保障してほしいというのであればフルカバーというタイプを選ばれるといいと思いますが、貯金で払うより保険料のほうが高くなる可能性もあります。 どちらを重視するかは個人の環境や状況にもよりますが、治療費を払うための医療貧乏にならないようにということだけは心がけていただきたいです。ただ、保険加入するためにはさまざまな加入条件もありますので、保険を検討される際にはまずご相談いただくのが一番かなと思います。」 高林:「医療保険に加入したいという方はどこに相談すれば良いのでしょうか。」 才田:「今回のテーマのように香港に移住ということであれば、ぜひ弊社110(ワンテン)にご相談いただきたいですね。グループ内にメディカル担当として香港の医療保険事情に詳しい者もおりますし、複数の保険会社の中からその方に合った医療保険のご紹介させていただきます。」 才田:「あと、年金のご質問もありましたね。香港では、日本でいう確定拠出年金、企業型DCやiDeCoのような制度で、給料の一定割合を掛金として個人+企業で差し引き、運用するような制度はあります。ただ、こうして国や企業が個人の老後資金づくりのためにサポートしている制度で老後資金が充分まかなえるようになるとは香港の人はみんな思っておらず、個人で株式などへの投資や年金型の保険に加入、海外の不動産に投資などしたりして、投資に対する意識が高いと感じています。 私が電車に乗っているときなども、みんなスマホで株式ボードをずっとチェックしたりしているのをよく見ます。香港で国が医療や年金を保障するのは本当に最低限であると考えておかれるのがいいと思います。(日本人の方にとっては)海外でしかできない資産運用を活用しながら将来的に日本でも使えるような年金づくりをしっかりされておくのがいいのではないかと思っています。」 香港でのお金の置き場所は 高林:「最後に資産管理の方法について教えていただきたいです。」 才田:「資産については、まず、資産を増やしたいのか、守りたいのか、そして使っていきたいのか、によってお金の置きどころが変わってくると思います。あと、香港移住ということで来たけれども後々他の国に移住したり、日本に帰国したりといったこともあると思いますので、お金の置きどころといっても、具体的にどういう形で資産を保有するのがいいかも変わってきます。 例えば、現物ゴールドとか、株式、投資、銀行預金、貯蓄型保険や年金プラン、不動産などさまざまありますが、どの場合でも出口を考えておく必要があります。 日本では資産管理上、課税が大きくて縛りとなるような税金上の問題は香港ではほとんどありませんので、資産がある方にはいいところだと思います。相続税なし、贈与税なし、キャピタルゲイン税なし、企業家の2重課税なしと、かなり税制がシンプルなのが魅力です。 プライベートバンクなんかも預金額5~6億円をベースに毎年7~8%の利益が出るような仕掛けもありますが、最終的にどういう形で自分が使ったり、次世代に渡したいかを考えて資産管理をしていただくのがいいと考えています。…
【対談企画|前編】香港に移住する人必見!香港の基本情報からビジネス、生活面の基本情報まで徹底質問
香港で多くの日本人の資産管理や移住に関するサポートをされているシニアコンサルタントの才田氏に海外移住される方々に有益な情報を教えていただいているこのコーナー。このコーナーをご覧いただく方のなかには、実際に香港への駐在が決まったり、香港への移住を検討されたりと、香港生活に必要な情報を探している方も多いのではないでしょうか。 そこで、今回は香港への移住にスポットを当てて、香港の基本情報から香港での生活、仕事、社会保険や教育、資産管理まで、香港に来られる前に知っておきたいさまざまな情報を教えていただきました。前編となる本記事では、香港の基本情報を中心にお届けします。香港移住の準備に向けてぜひ参考にしてください。 〜対談スタート〜 香港の基本情報 日本から一番近い国際金融センター 高林:「香港は距離的にも文化的にも日本と近いことはご存じながら、具体的なイメージができない方もいらっしゃると思います。最初に香港の基本的な情報を教えていただけますか。」 才田:「まず地理的なことから説明すると、飛行機で九州、沖縄と南に下っていくと台湾がありますが、そこからそのまま横方面、中国大陸側に1時間程度飛行すると中国の広州というエリアに入ります。その一端に香港があります。地図で言うと、日本地図の下のほうに沖縄があり、台湾があり、そのもう少し南側に位置します。」 高林:「東京からだと(飛行機で)5時間程度ぐらいでしょうか。」 才田:「東京の羽田または成田空港を利用される方は4時間半~5時間くらいですね。季節(風の流れ)によっても変わりますが。福岡空港からだと大体3時間以内で行き来ができます。なので、海外といっても、非常に近い海外ですね。日本から一番近い国際金融センターが香港になります。」 高林:「香港のメインの空港はどちらになるのでしょうか。」 才田:「ランタオ島にある香港国際空港ですね。詳しい場所はGoogleマップでご覧いただけると思いますが、香港全体の左側に位置しています。都心までは空港からそのまま乗れるエアポートエクスプレスという新幹線のような列車でほぼ一直線で行け、とても便利です。所要時間も20分少々ぐらいですね。バスでは都市部まで小一時間で、価格も安いです。時間を優先するなら少々価は張りますがエクスプレス、価格優先ならバスですね。目的地や時間に応じてどちらかを選ばれるといいと思います。同行者が何人かいらっしゃる場合は大型タクシーやウーバーを利用される方もいらっしゃいます。こちらも中心部まで小一時間程度です。」 高林:「詳しく教えていただきありがとうございます。香港にはどれくらいの日本人の方が住まれているのですか。」 約1万人の日本人が香港に居住 才田:「香港には日系企業が千数百社と多くありますが、円安の影響もあって現地化が進んでいます。新型コロナやデモなどの社会的な問題もあり、5年前には約3万人と言われていましたが、現在は定住されている日本人は1万人程度になっているようです。といっても、FOODエキスポや香港開催のさまざまなイベントが多くありますので、香港に出入りされている日本人の方は新型コロナ収束後からまた徐々に増えてきているようです。定住者(駐在)というよりは出張という形で増えているのではないでしょうか。」 高林:「東南アジアはじめ、海外では日本人街みたいなエリアがありますが、香港にもありますか。」 才田:「リトル・トーキョーとか、海外には日本人街がある国もあるようですが、実は香港にはそういったエリアはないようです。香港は全体的に治安が安定していますし、狭さの利便性というか、電車、バス、タクシーなどでどのエリアでも30分くらいで移動できます。なので『日本人が多いな』というエリアはありますが、エリア一角が日本化しているようなところはないですね。香港島の太古(タイクー)エリアですとか、九龍(クーロン)エリアには日本の小学校や幼稚園があることもあって日本人が多めに住んでいるようです。私自身も離れたところに住んでいますし、さまざまなエリアに住まわれている方のほうが多い気がします。」 高林:「日本食レストランやお店が多く集まっているエリアはあるのでしょうか。」 才田:「飲食店やショッピングという面で言うと、香港島側であれば、中環(セントラル)や弊社のオフィスもある銅鑼湾(コーズウェイベイ)のエリアでは日本のメーカーが進出してきています。ドンキホーテもあります。九龍(クーロン)でしたら突端部分にある尖沙咀(チムサーチョイ)に日本食レストランが集まっているようです。でも、家賃が高いので、展開できる企業規模にもよりますし、実際には香港のいろんなところにありますね。最近では日本の外食チェーン店がたくさん香港に進出してきていて、例えば、スシロー、すき家、松屋、サイゼリア、ミスタードーナツなんかもあります。エリアによって日本食店のカテゴリは分かれますが、香港の至る所で日本食を食べられます。」 高林:「香港では日本食も食べられますが、やはり食事は中華系が多いのでしょうか。インド系やイタリア系など世界のさまざまな料理も食べられるでしょうか。」 才田:「ニューヨークと同じで、香港も『人種のるつぼ』と言われているぐらい、中華系、インド、アジア、ヨーロッパ、アメリカ等々さまざまな文化の人々が共存しています。ですので、ヨーロッパであればギリシャ料理、スペイン料理など各国々のメニューがあります。インド料理店、中華料理も各地方の料理が揃っています。日本料理のお話もしましたが、各県の有名ラーメン店、一押しの焼酎などもあり、多種多様な食事を選ぶことができます。住んでいて食事で困ったことはないと思います。」 高林:「すごくいいですね。日系のスーパーマーケットなんかもあるのでしょうか。」 才田:「日本のイオンもありますが、ローカルなスーパーマーケットでも日本の調味料などは買えます。先ほどお話ししたドンキホーテでも日本の食材、調味料がたくさん売られていますし、香港で日本の物が揃わないということはほぼないと思います。最近では円安の関係で、香港で買うよりも日本に戻られた時にまとめて買って来られるほうが安いと思いますが。」 香港の治安は? 高林:「それはすごく便利ですね。先ほど治安の話がでましたが、香港はスリや盗難、デモなど何か気をつけるべきことがあれば教えてください。」 才田:「どの国でもそうですが、行かない方がいいというエリアは香港にもあります。地元の人も避けるようなエリアに行くと何かに巻き込まれる可能性はありますが、旅行者にしろ生活者にしろ、通常に行動する範囲においては私自身も危険を感じることはありません。例えばタクシーなど、コミュニケーション不足で遠回りされて多めに料金を請求されたなどといったことはありがちですが、犯罪に巻き込まれるというようなことはほとんど聞きません。ただ、どの国でもそうですが、年末年始やクリスマスなど人がたくさん集まる時期は窃盗団なんかも一緒に入ってきますので気をつけた方がいいですね。」 高林:「ありがとうございます。(駐在の)ご家族帯同で来られてる方も多いと思いますが、過度に気を遣いすぎる必要はないということですね。」 才田:「そうですね。皆さん、ある程度安心して住まれていると思います。香港の方は、子供や妊婦、年配の方など、いわゆる優先者という方々にとても優しいと思っています。皆がそうではないですが、日本だと電車の中で妊婦さんが立っていても寝たふりをして席を譲らない人もいますよね。香港では『すぐに呼びかけてきて席を譲ってくれた』なんて話は色んな方から聞きます。」 高林:「ベトナムとか東南アジアもそういう傾向ですが、香港も近いのかなと思いました。香港の基本情報として最後に教えていただきたいのですが、香港の気候はどうでしょうか。」 才田:「私自身は『緩い四季がある』というような言い方をしています。最近は日本も四季がなくなってきている感じですが、香港ではチャイニーズ・ニュー・イヤー(1月末~2月はじめ頃)を明けた頃から急に蒸し暑くなりはじめて気温も30℃前半まで高くなります。その後4月、5月頃は(日本の)梅雨のような雨の多い季節になり、台風が来て、急に夏っぽい気候になり、蒸し暑さに加えて日射がキツくなります。それでも基本的に湿度がとても高く、女性は肌に潤いを感じられたり、気温が高くなりすぎなかったりと、おそらく日本の最近の夏の暑さよりは過ごしやすいのではないでしょうか。『日本は乾燥して暑いオーブンレンジの中にいる感じで、香港は蒸し器の中にいる感じ』と表現する香港人もいましたが、香港の気温は高くなっても34℃程度がMAXだと思います。 この状態が8月、9月と続いて10月になると徐々に秋めいた乾燥した空気になってきます。10月後半頃から12月ぐらいまで、湿度が低く、空気もきれいなとても過ごしやすい季節になります。香港は南方にあるため暑いのではとよく聞かれるのですが、私が体験したなかで一番低かったのは7℃くらい、10℃を下回ることはあります。1年のうち1週間だけダウンジャケットが欲しいと感じることがあります。」 高林:「一応、四季はあるけど気温の変化は日本のように激しくはないということなんですね。ありがとうございました。」 子連れで移住の場合に必須の香港の教育事情 香港での教育システム 高林:「お子様連れで香港に来られる方は教育面も気になると思います。幼稚園や学校など、香港でのお子様の教育について皆さんどのようにされているのか情報があれば教えていただきたいです。」 才田:「香港にはフランス系、イギリス系、アメリカ系などのインターナショナルスクールがたくさんあります。中学校までは日本人学校もあります。 私が特定の学校を推奨するものではないと思いますので、オープンスクールなどにお子様と一緒に行かれてみて、実際に学校の教育環境や指導の仕方などを見ながら、どういう教育を受けさせたいかによって選ばれるといいと思います。その際は将来的なことも考えることも大切だとは思います。例えば、ずっと香港にいらっしゃるとか、将来的に日本に戻られるとか。ずっと移住されるのであれば英語を身に着けた方がいいですし、しかも移住先がずっと香港なのであればローカル言語の広東語もできた方がいいのではないでしょうか。言語にしても英語ベースで広東語も学べる、または広東語ベースだけど英語も学べる学校、あるいは香港は中国の一部でもあるので中国語を教える学校も増えてきていて選択肢はたくさんあります。実際にお子様に合うかどうかをしっかり見定められるのがいいでしょう。弊社のスタッフに実際に自分の子をどこに入れたという話はたくさん聞いていますので、必要であれば何かしらの情報提供はできるのではないかと思います。 ただ、香港は日本と違って9月からスタートなので、それに合わせて1年ぐらい前から探し始めたほうがいいと思います。」 高林:「香港では街中や職場などで使う言語は異なるのでしょうか。」 才田:「ベースは広東語です。音の高さも9声あると言われていて、発音に気をつけないと意味が変わって全然通じなくなってしまいますが、日本人が頑張って広東語を話すと現地の人は喜んでとてもいい対応をしてくれる方も多いです。書類のベースは英語ですので英語が話せる人も多いです。1997年に香港返還となって一国二制度が始まり、中国の方も多く入ってきていますので、4声の中国語(普通語)での会話も一般的になってきている気がします。ベースは広東語ですが、ビジネスの場では英語もしくは中国語が一般的ですね。」 高林:「では、街中のほとんどの店では英語は通じると考えて大丈夫でしょうか。」 才田:「それがですね、イギリスやアメリカで英語を学んだ方々は、香港の英語はわからないとよく言います。日本でジャパニーズイングリッシュと言われるのと同じだと思いますが、現地の元々の発音がベースになって英語を話したりするので、英語は通じるけど、たまに理解できたりできなかったりしますね。まあ、それもコミュニケーションのひとつとして楽しんでいただければいいと思いますし、日本国内とは違っておおよそ英語が使える環境だと思います。」 高林:「駐在で来られる日本の方は英語メインだと思いますが、仕事のために広東語を勉強される方なんかもいらっしゃいますか。」 才田:「駐在で来られる方は基本的に英語か中国語のどちらか、もしくは両方がビジネスレベルでできる方が多いと思います。広東語はマストではないですが、ローカルの方々と積極的にコミュニケーションをとって仲良くなるための追加の言語学習として学ばれている方はいるかと思います。」 高林:「英語は必須なんですね。」 才田:「英語は必要ですね。何をするにせよ、英語力は合ったほうがいいと思います。できれば指示ができるレベル、最低でもコミュニケーションが取れるレベルの英語力があると大分違ってくると思います。」 香港移住の準備について 香港移住のためのビザ 高林:「ここまでは香港の生活環境に関する内容をお伺いしましたが、続いて実際に移住するとなった場合についてお聞きしたいと思います。 まずは海外移住するにあたってビザについて考える必要がありますが、香港にはどのようなビザがあるのでしょうか。また、才田さんの周りの方々はどのようなビザをで来られている方が多いのか教えていただきたいです。」 才田:「基本的に、私の周りにいらっしゃる方は就労ビザといって、香港で正式に働くことが許可されているビザを取得されている方、家族に帯同して移住する家族ビザで来られる方が多いです。最近は企業の姿勢も変わってきているようで、1年限定の就労ビザのようなトレーニングビザ(研修ビザ)で来られて香港を経験して帰国される方も多いようです。あとは、最近は香港政府もあまり積極的ではないですが、投資家ビザですね。主に事業投資として香港に事業資産を落としてもらうためのビザがあります。昔は不動産やファンドへの投資も良かったのですが、審査も最近厳しくなってきたり、投資家ビザも変わってきていると聞きます。就労ビザを含め、正規のビザで滞在されて7年経つとパーマネントビザという、香港への永住権を得られるビザを取得できます。これら5種類のビザのどれかを持たれている方が多いですね。ビザ取得の難易度は香港の経済状況や、香港人の就職率、世論などによって大きく変わりますので、適宜情報を集めておきたいですね。」 高林:「ありがとうございます。香港現地の方と結婚して、香港と日本のどちらにも住めるようにされている方なんかはいらっしゃいますか。」 才田:「そうですね。女性、男性のどちらもですが、海外の方と結婚されて配偶者ビザを取得される方もいらっしゃいます。元々の目的が結婚であれば配偶者ビザになりますが、そうでなければ(配偶者ビザでも現地での就労許可はありますが)結婚か就労か、ご自身のステイタスは考えておくほうがいいと思います。結婚は素晴らしいことではありますが、どうしても性格や生活感が合わずに別れることもあります。その時、配偶者ビザに依存した形だと、滞在可否の状況が変わってしまいますよね。ご自身の生活スタイルとか生き方に応じて配偶者ビザを選ぶか、就労ビザのままでご結婚されるかなどを選ぶ必要があるのではないかという気がしています。」 高林:「ありがとうございます。就労ビザで来られる方は駐在と現地採用として来られる方で何か違いはあるのでしょうか。例えば、ベトナムだと専門性のある職種で3年以上日本での経験がある、大学卒業資格があるなど細かな条件があるのですが。」 才田:「どの国でも海外から来る人をすごく優遇するところはありませんよね。基本は自国民を大切にしつつ、自国民で埋められないポストなどを外国の優秀な方に働いて欲しいというのがビザ発給の大前提だと思います。ですので、その方にどんな特殊な才能があるのかを見られますし、職種によっては学歴、(移住先での)新しい仕事に活かせそうな過去の経験なんかを見られます。雇用主に対しても、なぜ日本人を雇用する必要があるのかを聞かれることが多いと思います。弊社でも、家族ビザやパーマネントビザなどさまざまなビザを所有している人が働いています。必要があれば、それぞれの状況に合わせて弊社もビザ代行会社と連携しながらビザ取得に向けてやっているのが実態です。」 高林:「近年、ビザの取得要件が厳しくなっているということはありますか。」…
【2025】オーストラリアにおけるワーキングホリデーの現状|海外金融業界の時事ニュースを解説
ワーキングホリデーは、二国間の取り決めに基づいて、一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うための就労を相互に認めている協定で、多くの場合、18歳から30歳前後までの若者を対象に働きながら外国語の習得や生活体験ができる制度です。日本は、1980年12月にオーストラリアとワーキングホリデー協定を結んだことをはじめとして、現在は30カ国と取り決めがあります。40年弱と長い歴史のあるワーキングホリデーですが、最近ではその在り方が大きく変わってきているようです。今回は、ワーキングホリデーの概要と近年のトレンドを紹介します。 人気の渡航先オーストラリア 日本は現在、オーストラリアやカナダ、韓国など30カ国とワーキングホリデー協定を結んでいますが、その中でも一番人気の渡航先はオーストラリアです。2024年は9カ月間で1万2000件のワーキングホリデー・ビザが発給されていますが、その半分はオーストラリアで発行されています。理由は、オーストラリアの日本人向けワーキングホリデー・ビザは人数制限がなく、約42.5万円以上の貯金があれば良いといったクリアしやすい条件であること、そしてビザの取得についてもオンラインで簡単に数分で完了するという手軽さにあります。 さらに、オーストラリアは給与水準が高いこと、留学よりもお金をかけずに英語を学べることも魅力です。その7割は女性で、飲食店や農場で働いている人が多いのですが、清掃業や住み込みで育児支援を行う人など、その働き方もさまざまです。 円安で加速したワーキングホリデー利用者 近年、空前の円安が進んでいます。その結果、本来は語学や異文化交流が目的だったワーキングホリデーを、日本の厳しい職場環境から逃れるための出稼ぎとして活用する若者が増えています。例えば、オーストラリアの農場で収穫作業をすると、週に1000豪ドル、ピーク時になると2500豪ドルになります。これは、日本円で月給に換算すると100万円にもなります。若い世代にとってこの金額は日本で普通に働いても稼げる金額ではないため、日本での厳しい生活をリセットするために渡航する人が増えているのです。少し前であれば、カフェで日本人従業員を募集すると、数名しか応募がない状態でしたが、近年は募集広告を地元紙に出せば、数十人の日本人が職を求めて殺到する状況であるといいます。 30年間以上、給与水準が上がらず、生活が困窮している派遣社員やフリーターといった日本の若者が、効率よく安定して稼げる職業を求めてワーキングホリデーに殺到するのも仕方がないのかもしれません。日本において働き手不足が叫ばれている状況を見ると、日本人が働きたいとすら思わない日本は、既に先進国ではなくなっているのかも知れません。 オーストラリアにおける日本人ワーキング・ホリデー滞在者の変化 働き口を求めて若者のワーキングホリデー渡航が増える一方で、元来のキラキラした”ワーホリ”のイメージと逆行して、オーストラリア短期滞在の外国人が不当な待遇を受けて困窮するという状況が報告されています。例えば、現地で仕事を見つけられない日本人が家賃滞納で住居を追い出されてホームレス化し、地元ボランティア団体による無料の食料配布に集まっていたり、女性の場合は生活苦のあまり夜の世界に踏み出すケースもあるようです。 なぜこのような事態になっているのでしょうか。最も大きな要因は、英語の読み書きが堪能ではない日本人が仕事を探している、という点にあります。以前はワーキングホリデーというと、英語を話したい、英語のスキルをアップさせたいという若者が多かったためこのような状況が生まれることはレアケースでした。 しかし、前述のとおり英語を話すことが目的ではなく、ただ高額な給料が欲しいという出稼ぎ感覚で、そこまで英語が堪能ではない日本人の渡航が増えた結果、読み書きが堪能なフィリピン人や韓国人に負けて最低賃金を下回る給与で働かざるを得ない、という状況もあるようです。また、とにかく仕事にありつくために、雇用主や同居人からセクハラを受けた女性もいます。さらに、給与が歩合制で、英語力が低いことから十分に稼げないために、雇用主がビザ延長に必要な証明書類を出さないケースも確認されています。雇用主やマネージャーなどが自国民を優遇して、それ以外の国籍の人を差別することもあるそうです。 一般的に、日本人は大人しくて文句を言わないために、不利な扱いを受けてしまう傾向が強いです。こうした背景には、昨今の円安の影響で日本人観光客が大幅に減ったことがあります。以前は、ホテルや土産店、レストランにとって、日本語を話せる従業員は大切な存在でしたが、最近は円安の影響で、そもそも日本人の観光客がオーストラリアに来ないので、日本語しか話せない日本人は必要なくなって来ているのです。 行政による対策 オーストラリアは農業大国であり、オーストラリア人が敬遠しがちな農作物の収穫作業をワーキングホリデー滞在者などの外国人の若者に依存しています。こうした構造があるにもかかわらず、外国人への差別が横行している背景には、当局による悪徳業者の取締りが不充分であることが指摘されています。これを受けて、オーストラリア政府や連邦議会でもこの問題を取り上げはじめています。 連邦議会ではワーキングホリデーに関する諮問がなされ、各国大使館との連携強化などの対応策が提言されました。また、2021年には日本政府がジュネーブでの国連人権理事会によるレビューにおいて、オーストラリアにおけるワーキングホリデーを含めた短期滞在者の労働環境の改善に向けた取組の強化を求めるなど、オーストラリア政府・連邦議会に対して継続的に待遇改善に向けた働きかけを行いました。 さらに、情報共有及びネットワーキングのために、オーストラリア各地で活動するエージェントを集めたオンライン会議を開催しています。現在は制度の改善を図る努力がなされつつあり、一部で待遇の改善も見られますが、なかなか対策が追いつかずに引き続き問題事案が発生し続けているのが現状です。 ワーキングホリデー渡航前に私たちが心掛けるべきこと 行政の力による課題解決以外に、私たちが心掛けるべきことはどのようなものがあるでしょうか。まずは、ワーキングホリデーで渡航する前に、正しい情報を収集することが大切です。海外生活が初めてなのにも関わらず、ワーキングホリデーのメリットばかりに目が行き、情報を十分に持たずに渡航した結果、トラブルに巻き込まれる日本人は多くいます。渡航先国の最低賃金をはじめ、仕事に関する情報や住居、その国の法律に関する情報は、大使館や総領事館、エージェント、日本人コミュニティ誌やウェブサイトなどから集められます。自分を守る意味でも、必要最低限の情報を理解した上で、渡航するようにしましょう。 また、相談相手を持つことも重要です。何か問題に直面した際にサポートを提供してくれるオーストラリア側の機関もありますし、日本で言う労働基準監督署にあたる組織に相談をして未払い給与が支払われたケースもあります。オーストラリア人権委員会や労働組合、大使館や総領事館、ワーキングホリデーを支援するエージェントなど、問題が発生したら、しかるべく機関に積極的に相談してサポートを得ることをおすすめします。 おわりに ワーキングホリデーの楽しい部分だけを見て、十分な情報を持たずに渡航してしまうと、さまざまな問題を引き起こす原因となります。まずは自分で情報を収集して正しい知識を身につけ、また適切な相談相手を確保することで、多くのトラブルを回避できます。ワーキングホリデーを有意義なものとし、日本人の若者がオーストラリアにおいて良い経験を積むために役立つ制度にしていくためにも、十分な予備知識を持った上で渡航することをおすすめします。
スイスへの移住は早めの計画が大事!日本人が取得できるビザを紹介
スイス移住を将来的に考えている人の中には、スイスに関する情報が少なく、移住にはどのような手続きが必要であるかわからずに困っている人もいると思います。移住の目的にはさまざまなものがありますが、仕事や留学をはじめ老後の移住先としてスイスを考えているなら早めの計画が大切です。特に、ビザの種類や取得条件を事前に把握し、計画的に準備を進めましょう。 スイスには多くの魅力がありますが、物価や国の制度も異なるため移住を実現するためには資金計画もしっかりと立てる必要があります。本記事では、日本人が取得できるビザの種類や、スイス移住のメリット・デメリットについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。 スイス移住の際に必要なビザの種類 スイスに移住する際には、目的に応じたビザを選ぶ必要があります。日本人が取得できるビザは複数あり、取得のために必要な条件を理解しておくことが重要です。 日本人が取得可能なビザには、以下の4つがあります。 ・就労ビザ ・ゴールデン・ビザ(黄金ビザ) ・ヤングプロフェッショナル ・永住権(永住許可証) それぞれ詳しく説明します。 就労ビザ 駐在や転職などでスイスで働く際には、雇用契約の種類や滞在期間に応じて種類のことなる「就労ビザ」を取得する必要があります。日本人が取得できる主な就労ビザは以下の3種類です。 ・許可L ・許可B ・許可G 滞在期間や雇用形態に応じて適用されるビザが異なるため、条件を事前にしっかり確認しておきましょう。それぞれのビザについて、詳細を解説します。 許可L (L Permit) 許可Lはスイスに1年未満の短期滞在用のビザです。応募者は3〜12ヶ月間の有効な雇用契約が必要です。また、有効期間が満期になった場合も、引き続き雇用契約があれば更新できます。 許可B (B Permit) 許可Bはスイスに1年以上移住したい人向け(長期滞在用)のビザです。応募者は少なくとも12ヶ月の雇用契約が必要です。許可Lと同様に、ビザの有効期間が満期になっても、継続した雇用契約があれば更新できます。 許可G (G Permit) 許可Gはスイス周辺のドイツやフランス、イタリアに住む人が国境を超えてスイス国内で働くためのビザです。許可Gを取得している場合、最低週に1度、居住している国に戻る必要があります。 ゴールデン・ビザ(黄金ビザ) ゴールデン・ビザ(黄金ビザ)は、スイスへの移住を希望する富裕層向けの特別なビザです。主に高額な納税やスイス国民に雇用機会を提供する新会社を設立することによって取得できます。 ゴールデンビザ取得に必要な納税額は25万スイスフラン(約4,300万円)から100万ユーロ(約1億7,000万円)です。納税額は地方自治体と税理士との交渉によって異なります。日本人の場合、5年間の滞在許可が与えられ、スイス国内で自由に生活する権利が与えられます。 ゴールデン・ビザを取得すれば、スイス国内で自由に生活でき、公共サービスや高度な医療サービスを受けられます。このビザは富裕層にとって魅力的な選択肢ですが、申請するためにはスイス政府や専門家との連携が必要です。 *1スイスフラン173円(2024年10月15日現在) ヤングプロフェッショナル ヤングプロフェッショナルはスイスと日本の間で締結された協定に基づいて発行される、若いプロフェッショナル向けの特別なビザです。これは、主に18歳から35歳までの若年層がスイスで仕事をしながら、専門スキルや国際的な経験を積むことを目的としています。このビザを利用することで、スイス国内で最大18か月間の就労が可能となり、特にキャリアの初期段階で国際的な視点を広げたい人に向いています。 このビザを取得するためには、スイスの雇用者と、個人契約によって雇用されることが条件です。高等教育の学位に相当する職業上の技術、または知識を持っていれば申請が可能です。ワーキングホリデーよりも申請の上限となる年齢が高いことも魅力です。 永住権(永住許可証) スイスの「永住権(永住許可証)」は、スイス国内に長期間滞在し、就労や居住を自由に行うための権利を与えるビザです。継続して10年以上合法的に滞在した外国人に対して発行されます。 永住許可証を取得すると、スイス国内での滞在期間の制限がなくなり、自由に転職や居住地の変更ができるほか、スイスの高度な社会保障制度や医療サービスを利用できます。 しかし、1年以上以上継続してスイスから離れると失効してしまうことや、3年ごとの更新が必要といった条件が課されているため、長年永住権を持ち続けるのは至難の業とも言えます。 スイスに移住する5つのメリット スイス移住には、多くの魅力があります。自然の美しさや高い生活水準だけでなく、さまざまなメリットがあなたのスイスでの生活を豊かにするでしょう。 スイス移住の5つの主要なメリットを説明します。 ①治安が良い スイスは、世界的にも治安の良い国の1つです。日本人移住者にとって治安の良さは大きな安心感を与えてくれます。都市部でも犯罪発生率は低く、特に暴力犯罪やテロの脅威が少ないのが特徴です。 街中の警備や公共機関の整備も整っており、兵役制度もあることから国中で治安体制が充実しており、住民や観光客が安全に過ごせる環境が整えられています。さらに、スイスは中立国としての立場を長年維持しており、政治的安定も他の国に比べて高いことから、移住先として長年人気があります。 ②アルプスの自然がたくさんある スイスといえば、アルプスの雄大な自然が象徴的です。スイスに移住すると、四季折々の美しい風景に囲まれた生活を楽しめます。冬はスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが盛んで、世界中から観光客が集まります。 夏には、ハイキングやキャンプ、サイクリングなどのアウトドア活動を楽しめるため、家族連れやアクティブなライフスタイルを求める人々にとって理想的な環境です。また、自然保護区や湖も豊富で、都会の喧騒から離れてリフレッシュできるスポットも数多く存在します。 日本の夏に比べ、日中の平均最高気温が28度程度と低く、夏の北海道や高原のリゾートと似た気候で快適に過ごせます。 ③周辺のヨーロッパの国へ気軽に旅行できる スイスはヨーロッパの中心に位置しており、周辺の国々へ気軽に旅行できる立地も魅力です。フランス、イタリア、ドイツ、オーストリアと国境を接しており、車や電車を使えば数時間で周辺の国々へ旅行できます。 また、スイスの交通インフラは非常に発達しており、ヨーロッパ各国への鉄道や飛行機のアクセスも便利です。週末や休暇には、パリやミラノ、ミュンヘンなど、主要都市への小旅行が楽しめます。 スイスは、加盟国であれば自由な移動を可能にするジェンゲン条約の加盟国であり、協定国間の移動であれば入国審査の手続きが簡素化されています。移住者にとってはヨーロッパの多様な文化や観光地を手軽に体験できる絶好の機会です。 ④公立教育が無料…
シンガポールに在住・駐在者の方におすすめの投資や資産運用をご紹介
「シンガポールで資産運用を考え始めたものの、どこから手をつけて良いのかわからない…」そんなお金の悩みを抱えていませんか。特に在住や駐在中の方にとって、慣れない国での投資や資産運用は不安多く、お金が貯まらない方もいるのではないでしょうか。 税制の違い、運用会社の選び方、将来的なリスクなど、気になる点は多いでしょう。この記事では、シンガポールでの資産運用のメリットや具体的な方法についてわかりやすく解説します。 シンガポールは、世界有数の金融ハブであり、多様な投資商品が揃っており、日本に比べて税制面でも有利なため、資産形成に非常に適した環境です。あなたが求める資産形成の参考になれば幸いです。 シンガポールでの資産運用の魅力とは? シンガポールが資産運用に適している理由は、その多様な投資オプションとグローバルな金融商品にアクセスできることにあります。シンガポールの投資家にとって、株式、債券、不動産、投資信託など幅広い商品に投資できる環境は、広く資産を分散できるため魅力的です。シンガポールがなぜ資産運用に向いているのかを解説します。 シンガポールがなぜ資産運用に適しているのか シンガポールが資産運用に適している理由の1つは、有利な税制です。キャピタルゲイン税や相続税が存在しないため、投資から得た利益を最大限に活用できます。また、シンガポールは経済的・政治的に非常に安定しており、投資環境としての信頼性が高いのも魅力です。 さらに、国際的な金融ハブとして、世界中の優良な資産運用会社や金融機関が集結しているため、多様な投資商品や戦略にアクセスできます。これにより、リスク分散や収益性の高い資産運用が可能となり、長期的な資産形成に最適な環境が整っているのです。 シンガポール在住・駐在者に特に有利な税制や法制度がある シンガポール在住・駐在者にとって、特に魅力的なのが税制面での優遇措置です。シンガポールでは、投資による利益に対してキャピタルゲイン税が課されないため、株式や不動産などで得た利益をそのまま享受できます。そのため日本と比較してお金が貯まらないことはないかと思います。実際の利用者の口コミでも、シンガポールでの税制が資産運用において大きなメリットだという声が多くあります。 また、相続税も2008年2月15日を以って廃止されており、資産の世代間移転もスムーズに行えます。さらに、シンガポールは国際的な金融ハブとして、外国人投資家に対しても公平な取り扱いが保証されています。法律面でも、強固な契約保護と透明な法制度により、安心して資産運用が可能です。この点に関しても、多くの在住者の口コミが、シンガポールの信頼性と安定性を高く評価しています。そのため在住・駐在者にとって安心で非常に有利な環境が整っています。 世界的な金融ハブとしてのシンガポール シンガポールは、世界的な金融ハブとして多くの投資家や企業から高い評価を受けています。金融規制が透明で厳格に運用されており、安定した経済基盤と政治環境が、長期的な資産運用を行う場所として最適です。 シンガポールには多国籍の金融機関や資産運用会社が集結しており、国際的な投資商品へのアクセスが容易です。加えて、アジア地域の中心に位置しているため、新興市場への投資にも有利です。このような環境のもと、シンガポールは安全かつ効率的な資産運用が可能な国として、世界中の投資家に支持されています。 シンガポールでの資産運用をおすすめする3つの理由 シンガポールは、資産運用を検討している方にとって非常に魅力的な場所です。その理由は、他の国にはないメリットが数多くあるためです。 シンガポールでの資産運用をおすすめする3つの具体的な理由は以下の3つです。 理由1:税制面の優遇措置があるから シンガポールでの資産運用が魅力的な理由の1つは、税金面での大きな優遇措置です。まず、キャピタルゲイン税がないため、株式や不動産の売却益に対して税金が課されません。これにより、投資から得た利益をそのまま再投資や配当として生活費などに回すことが可能です。 さらに、シンガポールでは相続税も廃止されているため、資産を次世代にスムーズに引き継ぐことができます。こうした税制の恩恵により、長期的な資産運用を行う上で、シンガポールは他国と比べても非常に有利な環境となっています。 理由2:投資環境の安定性が高いから シンガポールの投資環境が特に魅力的なのは、安定性の高さです。経済的・政治的に非常に安定しており、政府の堅実な財政運営と法制度が個人投資家にとっての安心感があります。 特に金融規制は透明性が高く、国際基準に基づいて厳格に運用されているため、不正やリスクの少ない市場環境が整っています。また、シンガポールの信用格付けは世界的に高評価を受けており、金融危機や経済の変動に対する耐性も強く、安定した環境で資産を運用したいと考える投資家にとって、外的要因にさらされにくく安定して資産運用が可能です。 理由3:多様な投資商品で運用ができるから シンガポールでの資産運用が魅力的な理由として、多様な投資商品へのアクセスが挙げられます。シンガポールはアジアの金融ハブとして、多くの国内外の金融機関や資産運用会社が存在しており、個人投資家は幅広い選択肢から自分に合った商品を選択できます。そのため、投資家はランキングで評価された信頼性の高い金融商品を選ぶことができます。 株式、債券、投資信託、不動産投資、さらには近隣諸国の新興市場やヘッジファンドへの投資など、多様なポートフォリオを組むことが可能です。また、これらの商品は、個々のリスク許容度や目標に合わせた運用ができるため、分散投資によるリスク管理も容易です。さらに、ヘッジファンドなどを活用することで、高いリターンを狙う戦略も取ることができます。多様な商品で資産運用することは、長期的かつ安定した資産形成が期待できます。シンガポールでの資産運用において、ランキング上位に位置する投資商品を選択することで、より効率的な資産形成が期待できます。 資産運用が必要な理由は主に老後資金の不安によるもの 多くの人が資産運用を始める理由の1つは、老後の生活資金に対する不安です。特に日本では「老後2000万円問題」が話題となり、年金だけでは十分な生活が難しいと感じる人が増えています。 さらに、インフレが進行する中で、現金を保有しているだけでは資産の価値が目減りしてしまうリスクもあります。それぞれについて詳しく解説します。 老後2000万円問題 「老後2000万円問題」とは、2019年に金融庁が発表した報告書をきっかけに広まった言葉で、年金だけでは老後の生活資金が不足する可能性があるという問題です。金融庁の報告書によれば、夫婦が65歳で退職し、30年間生きる場合、年金収入に加えて約2000万円の自己資金が必要とされています。 ただし、2019年からのインフレ、円安、景気不安など2024年現時点において、本当に2000万円で十分なのかどうかも疑問視されるレベルとなっているのも事実です。 多くの人が老後の生活に対する不安を抱くようになり、資産運用を通じて老後資金を蓄える必要があると考えています。国に頼りすぎず企業に頼りすぎず、自分自身で資産形成を行うことが、安心した老後生活を送るための鍵となるでしょう。 インフレによる資産の目減り対策 インフレとはお金の価値が目減りすることです。インフレが進行すると、物価が上昇する一方で、現金の価値が下がり、実質的な購買力が低下します。このため、資産を現金のまま保有していると、長期的に見て資産の価値が目減りしてしまうリスクが高まります。シンガポールの物価も年々上昇し、日本と比較しても高くなりました。 インフレ対策として、適切な資産運用が大切です。株式投資や不動産、インフレに強い債券など、インフレに対応できる投資商品に資産を分散させることで、資産の価値を守りながら増やすことが可能です。特にシンガポールのような安定した投資環境では、豊富な投資対象があるため、日本と比較してもインフレの影響を最小限に抑えながら効率的に資産運用を行うことができます。 シンガポール人の資産運用方法の例 シンガポール人は、その優れた投資環境を活用し、株式投資や不動産投資だけでなく、投資信託や保険を組み合わせた多様な戦略でリスク分散を図り、効率的な資産運用を行っています。 具体的な資産運用方法としてシンガポール人が実践している不動産投資や金融商品の活用例について説明します。 不動産投資 シンガポールでの不動産投資は、資産運用方法として非常に人気が高く、魅力がある投資対象です。特にシンガポールの高い経済成長と人口増加により、不動産価格が安定的に上昇しているため、長期的な資産形成に適しています。 例えば、シンガポールの中央ビジネス地区や人気の住宅エリアでは、物件の価値が堅調に上がり、賃貸収入も期待できるため、個人投資家にとって魅力的な選択肢です。 シンガポールでは、政府が外国人による不動産購入を規制していますが、特定の条件を満たせばコンドミニアムなどの物件を購入可能です。また、REIT(不動産投資信託)を通じて、少額からでも不動産市場に参加できます。 金融商品 シンガポールでは、保険が資産運用の重要な一部として広く利用されています。特に、貯蓄型保険や投資型保険(Investment-Linked Policies: ILP)は、資産形成とリスク管理を同時に行える金融商品として人気があります。貯蓄型保険は、一定期間の保険料支払いを通じて、満期時にまとまった金額を受け取れるため、老後資金や子供の教育費用の準備に適しています。(シンガポールドルでの支払いとなります)。 一方、投資型保険は生命保険の保障を提供しながら、保険料の一部を投資信託などの金融商品に投資する仕組みです。これにより、資産運用と生命保険の保障を一つの契約で行うことができ、リスクとリターンを調整しながら資産を増やすことが可能です。 また、シンガポールの保険市場は規制が厳格で透明性が高く、信頼性のある商品が多数提供されています。とある保険会社の商品ページでは、平均リターンが公開されており、3年間では4.9%、5年間では3.29%と日本の保険会社よりも高い利回りが期待できます。 アセットクラスも公開されており、債券に7割程度運用しているため、資産を守りつつ、効率的に運用可能な保険商品です(シンガポールドルでの運用結果が表示されています)。 資産運用を始めようかとお考えの方は110Financial Supportへ 海外で資産運用を始める際は、専門的なアドバイスを受けることが成功への鍵となるでしょう。110Financial Supportでは、シンガポール在住や駐在中の方に向けて、日本人に合った最適な資産運用プランを提供しています。 税制の優遇を活かした投資や、リスク分散に役立つ多様な商品選びまで、経験豊富なアドバイザーがサポートします。シンガポールの複雑な投資環境を理解し、あなたに合った運用戦略を立てるためには、プロのアドバイスがあるとより効率が高い資産運用が可能です。まずは110Financial…