いつの間にか変わっていたHSBCのルール ―― 海外口座「放置」の落とし穴

皆さま、こんにちは。「少しずつ暖かくなり、春の訪れを感じている今日この頃……」なんて、AIが書いたようなコラムを見飽きている皆さま、ご安心ください。

春と言えば、出会いや別れ、あるいは桜を思い浮かべるのが一般的ですが、銀行口座を保有する皆さまにとっての「春」は、もっと実利的なものです。花粉の飛散量よりも、HSBCのルール変更という名の「不意打ち」の飛散量の方が、よほど私たちの目と鼻(そしてお財布)を刺激するのではないでしょうか。

本日は、そんな「春ののどかさ」を吹き飛ばす、HSBCの最新ルールについてお伝えします。

4年ぶりの再会と、積もる「後悔」の利子

さて、つい先日、4年ぶりに香港へ遊びに来た友人と再会しました。渡航前から「今の香港はどうだ?」と盛んに情報交換をしていたのですが、再会して開口一番、彼は私にこう詰め寄ったのです。

「なぜ、日本へ帰る前にあのことを教えてくれなかったんだ……!」

再会の感動をかき消すほどの、切実な嘆き。彼が直面していたのは、4年という歳月がもたらした「海外銀行口座」と「資産運用」の、あまりに大きな後悔でした。

「後回し」という名の、最も高くつくコスト

香港を離れる前、皆さまはまさに「戦場」のような日々を過ごされます。業務の引き継ぎ、引っ越しの段取り、連夜の送別会ラッシュ、そして久しぶりの日本生活に向けたご家族のケア……。こうした怒涛のスケジュールの中で、お金のことはついつい「後回しリスト」の最下位に沈みがちです。

しかし、実はこれこそが「一番最初に確認し、手を打っておくべき最優先事項」なのです。帰国してから気づくのでは、遅すぎるのです。

日々目まぐるしく変わる「ルール」の冬眠

なぜ皆さまが帰国後にこれほど「後悔」するのか。その最大の理由は、海外口座特有のシビアなルールにあります。

私の友人の場合、帰国後のバタバタで2年間、口座内に動きがなかったことが致命傷となり、口座が「凍結」という名の冬眠に入ってしまいました。世間は春を迎えようとしているのに、彼の口座だけは極寒のままです。

銀行によっては、わずか12ヶ月間アクションがないだけで冬眠を迎えるケースがあります。「放置しても大丈夫」という甘い期待は、海外では一切通用しません。

友人は肩を落として言いました。「事前に知っていれば、自分の誕生日や家族へのプレゼントを1年に1回このカードで買って、口座に『動き』を作っておいたのに……」

もしこの記事を読んでいるあなたが今まさに帰国前であるなら、荷造りよりも先に「口座の生存確認と維持ルール」をチェックすることを強くお勧めします。

2026年1月、密かに幕を開けた「新ルール」の衝撃

さて、ここからが本題です。もし日本に帰国している友人が周りにいたら、この「2026年1月1日」から適用された新ルールを必ず伝えてあげてください。

実はHSBCでは、外国人(香港IDなし)に対する口座維持手数料の基準を、サイレントにアップデートしています。

【2026年1月1日からの新基準】

  • 2026年1月1日より前に開設した口座:引き続き無料
  • 2026年1月1日以降に開設した口座:
    • 残高 HK$10,000以上:口座維持手数料 無料
    • 残高 HK$10,000未満:口座維持手数料 HK$100 / 月
      ※HKIDなしの場合

友人は、2026年以前に口座を開設していたはずでした。しかし、凍結解除の手続きの際、あろうことか「新しい口座」として再設定されてしまった可能性があるのです。

窓口で何気なく「HK$10,000だけは入れておいてください」と念押しされた理由。その小さな疑問を掘り下げていくと、毎月100ドルを徴収されるという大きな罠が潜んでいました。

結び:資産の「放置」は最大のリスク

投資の世界には、「眠っている金は、何も生まないばかりか、手数料に食い潰される」という(私の自作ですが)格言があります。特に海外口座は、維持するだけでも「情報のアップデート」というコストがかかります。

せっかく築いた資産を、つまらないルール変更で目減りさせないために。そして、私のように友人から逆恨みされないために、今一度ご自身の口座状態を「棚卸し」してみてはいかがでしょうか。

「私の口座、もしかして冬眠中?」と不安になった方は、春の目覚めのお手伝いをいたしますので、いつでもご連絡ください。

次回の配信もお楽しみに。

二十八コラム

所属:Insurance110 香港

二十八 智大

Tsuchiya Tomohiro

初めましてInsurance110香港の二十八(つちや)です。

2020年のコロナ期間が始まったころにご縁があり、日本から香港へ物流会社の駐在員として参りました。
香港に赴任した当時、資産運用や投資はギャンブルや博打に近いものだと考えておりましたが、今はその考えは180度変わりました。

我々の生活の中心には、いつもお金が絡んできますので基本的な情報を皆さんに共有できればと思います。
一緒に勉強できれば幸いです。

専門分野

  • 若いうちからのライフプランニング
  • 無理をしない資産形成
  • 香港における資産活用術
  • アスリートに向けた資産運用

海外の運用やライフプランの構築に出会ってから4年という時間で、沢山の皆様にお会いしてきました。
万が一の際にはもちろんですが、ご相談頂いたご本人やそのご家族に喜ばれるようなご提案をできるように、
日々勉強させて頂いております。
どんな些細な事でもご相談できるようにアンテナを張っていきたいと思います。

二十八 智大からの一言

将来の生活を少しでも豊かなものになるために、
今のうちから少しずつ準備できることがあると考えます。

人それぞれ備え方は異なりますので、先ずは海外の運用についての情報を聞いて、知って頂けると嬉しいです。
その先のご選択やご意向に沿って、全力でサポートできればと考えております。

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Insurance110では世界各地に拠点があります。
各国に滞在する日本人ファイナンシャルプランナーが、海外在住時の資産運用に関するセミナーを行なっております。

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